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【3・27リポート】ゆずポン、涙…最初で最後の路上プロレス

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    • 3月27日、東京・浅草花やしきにてDDT『ゆずポン最初で最後の路上プロレスin花やしき』が行われた。閉園後の花やしきに379人(超満員札止め)が集結。19時30分を回って高木三四郎&愛川ゆず季vs男色ディーノ&世Ⅳ虎vs飯伏幸太&石川ジャイ子vs中澤マイケル&脇澤美穂の「史上初!路上ミックスト4WAYタッグマッチ」が幕開け。まずはフラワーステージ前からスタート。爆乳222cm砲vsマイケル&脇澤、飯伏&ジャイ子vsディーノ&世Ⅳ虎の構図で進み、飯伏&ジャイ子、ディーノ&世Ⅳ虎の2組は攻防を繰り広げながらローラーコースターへと移動し乗車。爆乳222cm砲とマイケル&脇澤は縁日コーナーへと移動し、高木、愛川はマイケル、脇澤を標的に射的にチャレンジ。続いて爆乳222cm砲は鉄柵でのオールドスクールの競演も見せる。高木はパンダカーを発見すると愛川に乗せると、マイケル&脇澤を轢くよう指示。愛川はズンズンとパンダカーを稼働させて2人に突っ込んだ。ここでローラーコースターを乗り終えた飯伏&ジャイ子、ディーノ&世Ⅳ虎と合流し、4組はメリーゴーランドへ。世Ⅳ虎は飯伏の隣の馬に跨ると、動ない飯伏を見てここがチャンスとばかりに手を握ってみせた。園内の池で攻防を繰り広げた後、再びフラワーステージへ。脇澤がディーノの男色ドライバーでピンチに陥ると園内に『爆乳戦隊パイレンジャー』が流れる。すると登場したのは爆乳戦隊パイレンジャー・パイブルーの恰好をしたマイケル。園内が見事なまでに静まり返る中、愛川のミドルキックで制裁されたマイケルを高木が捕獲し、Beeタワーへ。なんとそこにはパイプイスで組み立てられた城が築城されていた。「ゆずポン城に投げるぞ」とマイケルを振らんとしたが、逆に振られてしまって見事に落城。すると4組は続いてスペースショットへと移動。嫌がる世Ⅳ虎をヨソに60メートルを一気に上がって、すぐさま急降下。場内から「もう一回」コールが起こると、気を利かせた花やしきの方によって2度も打ち上げられた。先に爆乳222cm砲とマイケル&脇澤が池へと移動。橋上で攻防を繰り広げていると、高木がマイケルを、愛川が脇澤を池へと落下させる。高木が「黄金シャワーだ!」と愛川に呼びかけるも、愛川は「なんですか?」。高木は「ゆずポンが言ってくれればいいんだよ!」と呼びかけていると、その背後をディーノと世Ⅳ虎が2人を突き飛ばして、池へと落下。池にディーノ、世Ⅳ虎、ジャイ子も加わって攻防を繰り広げていると、飯伏が池の柵からカンクントルネードを発射。さらにジャイ子は愛川を捕まえてファイアーサンダーで池の中へと沈めてしまう。これで大ダメージを負った愛川はセコンドに抱えられて戦線離脱。ジャイ子は戦意喪失の高木を連れてカーニバルへと移動。高木、飯伏、ディーノ、世Ⅳ虎、マイケル、脇澤だけでなく、ファンの方も乗せてしまう。「ゆずポン、どこにいったんだよ~」と戦意喪失の高木の横に座らされたのは愛川ではなく山口さんという男性ファン。「誰だよ!!」と怒りの高木だったが、自身のファンだと知って機嫌を直した。傾斜角12度のステージの上でマシンがグルングルンと回転する中、気を利かせた花やしきの方が3度も回転させた。これで全員がグロッキーに。三度、フラワーステージに戻ってくるとマイケルがアルティメット・ベノムアームの雨あられ。飯伏、世Ⅳ虎、ディーノ、ジャイ子と次々にダウンさると標的は残された高木に。高木が必死にマイケルのベノムアームを耐えていると、なんと脇澤が加勢しようと自身のコスチュームからアンダータイツを必死に取り出す。あまりに生々しく場内が一瞬静まり返ったが、それも気にしない脇澤がマイケルとともにダブルのアルティメット・ベノムアーム。窮地の高木は「ゆずポーン!」と絶叫。するとDDT武道館でも見せた星条旗カラーの水着に着替えた愛川が登場。アルティメット・ベノムアームを同士討ちさせると、高木とともにマイケルへダブルのゆずポンキック。早くも感極まってしまった愛川に高木は「プロレス楽しかったか?」。愛川が「楽しかったです」と涙声で返すと、高木は「俺を踏み台にしろ!」と指示。愛川が高木を踏み台にしてのパイパイアタックをマイケルにブチ込んで3カウント。53分15秒というロングバトルに終止符を打った。

      試合後、高木がマイクを取る。高木「勝ったぞー! (号泣する愛川を見て)なんで泣いてんですか?」愛川「ずっとやりたかった路上プロレスで、高木さんにこんな素晴らしい舞台を用意していただいて、こんなたくさんの方に見に来ていただいてすごく楽しかったです」高木「路上プロレス、楽しかったでしょ?」愛川「はい。楽しかったです。ありがとうございました」高木「プロレスも楽しかったよね?」愛川「はい。苦しいこともいっぱいあったんですけど、こんなに楽しく…うれしいです」高木「ありがとう!(ファンから『プロレス最高』の声が飛ぶ)プロレス、最高! 今日こんだけ集まってくれてありがとうございました! ゆずポン、一言みなさんにお礼を」愛川「4月29日に引退します。2年半ぐらいプロレスをやってきたんですけど、高木大社長にはいろいろデビュー前からゆずポンキックをされたりとか深い思い出があるんですけど、両国大会や武道館大会に出させてもらったり、DDTのお客さんにも応援していただいて、ずっと楽しくプロレスをすることができました。ありがとうございました。残り1ヵ月ぐらいあるので最後までケガなく楽しくプロレスをやりたいと思います。本当に感謝しています。ありがとうございました」高木「みなさん、本当にありがとうございました。ゆずポン、今までやってきたプロレスを楽しみながら最後まで駆け抜けてください。ありがとうございました! みんなもありがとう。脇澤さんもありがとう! 世Ⅳ虎ちゃんもありがとう! それでは最後はみなさん、スターダムさんの締め方で締めたいと思います。今を信じて、明日に輝け!」全員「We are スターダム!」

      【試合後のコメント】
      高木 最後にこういう場ができないかなと思って作ったんですけど、楽しんでいただけましたでしょうか?
      愛川 はい! すべてが未知な世界で、一個一個楽しかったです。
      高木 ちゃんと対応できてましたね。すごかったですよ。
      愛川 まさか池の中に落とされるとは思わなかったですよ(苦笑)。
      高木 池、臭かったですよ。
      愛川 臭かったですね(苦笑)。水が口の中に入りましたよ。
      高木 普通にグラビアやっていたら、味わえない世界でしたよ。
      愛川 そうですね。
      高木 もともとは僕が昔お世話になっていた方が、愛川さんの芸能事務所の社長さんだったことから、愛川さんを「お願いしますよ」って言われて見た時に、ゆずポンキックがあまりに素晴らしくてパクってしまったのが事のきっかけだったんですけど。
      愛川 私がデビューする前に使われてしまって。第1号ですよね。
      高木 僕の方が元祖です。あっという間に女子プロレス界のトップに躍り出て、素質もすごいですし、何よりプロレスに順応しよう、溶け込もうというのがすごく印象に残っていて。彼女が2年間やってきたことで、プロレスですごくいい思い出を作ってもらいたかったというのがあったんで、こういう場を作らせていただきました。
      愛川 高木大社長に「最後に何かやり残したことはありませんか?」と聞かれて「路上プロレスがやりたいです!」って言ったら、本当に花やしきという素晴らしい舞台を用意してくださって。やってみて、すごく楽しかったですし、DDTのお客さんは本当に楽しんでいるというのが第一印象で、私はスターダムでプロレスをやっているんですけど、高木大社長がいなければ、ゆずポンは生まれていなかったんじゃないかと思うぐらい、とても大きな影響を与えて下さって、本当に出会えてよかったと思います。
      高木 ま、否定はしませんけどね(笑)。
      ――路上プロレスは愛川選手がやってみたいと?
      愛川 そうなんですよ。今までプロレスをやっていて苦しいとか辛いと思ったのがほとんどだったんですよ。なので楽しいプロレスをやってみたいと思って、路上プロレスの写真を見て、これはやってみたいなと思って。
      ――実際に体験してみて。
      愛川 とんでもないなって(苦笑)。なんなんだろうと結構戸惑った部分もあったんですけど、楽しめていた自分もいるし、プロレスってこんなに楽しんだなと思いました。
      高木 脇澤さんが飛び道具でしたね。ゆずポンがもちろんMVPだとは思うんですけど、裏MVPは脇澤さんにあげたい。捨て身でしたね(苦笑)。
      愛川 アルティメットをやったんですか?
      高木 やってました。本当にヤバかったですね。どういう指示が出たのかわかんないですし、かなり手間取ってはいたんですけど、それがすごいリアリティーを生んでまして。女子プロレスの何十年かの歴史の中で、まず見れない光景でした。すごかったです。世Ⅳ虎ちゃんも路上ファイターらしく、男子と普通に渡り合っていたんで。愛川さんには4月29日に向けてがんばってほしいです。
      愛川 ケガのないように迎えたいと思います。
      高木 大丈夫ですよね、今日は。
      愛川 大丈夫です。
      高木 よかった。ケガはなかったですけど、脇澤さんが…いろんな部分でね。俺がトラウマになっただけです。なんかねえ~生々しかったです。
      ――今日はどういう一日になった?
      愛川 今まで体験したことのないプロレスだったので、こんなに楽しいプロレスもあったんだなと思いました。こういう舞台を用意していただいたのは、ここまで頑張ってプロレスをやってきたからなんじゃないかなと思いますけど(泣)。
      高木 自分の中のイメージなんですけど、グラビアから来て最初に「できるの?」っていうのがあったと思うんですよ。自分も半分ぐらいあったんですけど、最初に奈苗さんとやったデビュー戦で顔が真っ赤に腫れ上がって一生懸命やっている彼女を見て本気だなと思ったんです。本気でプロレス界に入ってきてくれる人にはお返ししたい。僕は彼女がプロレス界に入ってきてくれて感謝しているんです。グラビアアイドルだったというのもあるかもしれないんですけど、そんな人がプロレス界に飛び込んでくるというのはなかなかできないことなんで。それで2年間、一生懸命駆け抜けていったというのは、僕は感謝しているんで。プロレス界は彼女のおかげで活性化したというのもあったと思うし、女子プロレス界も2年連続で女子プロレス大賞に選ばれて活性化した部分もあったと思うんで。一つのお手本になったと思うんで、次の人たちが彼女がいなくなって何を思うのかなと思っています。僕から言いたいのは、プロレス界に来てくれて本当にありがとうございました、ということですね。
      ――今日やってみて一番おもしろかったことは?
      愛川 あんな汚い池に落ちたのは初めてだったので…。子供の頃もないですし、衝撃で忘れられないです。

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