2月3日、千葉・REINAアリーナにて「Into the Fightシリーズ2013 in Chiba」がおこなわれた。第1試合はマサ高梨&遠藤哲哉vsアントーニオ本多&佐々木大輔のタッグマッチ。劣勢に立たされた佐々木が高梨にすがりつき許しを乞う姿に、アントンが激怒し張り手を見舞う。この仲間割れに乗じて高梨と遠藤はアントンと佐々木を対角線上に振って同士打ちを狙ったが、2人は腕をクロスしクルクルと回って阻止。ところがこれで目が回ってしまったため敬礼したまま前のめりに倒れてしまった。劣勢を打開するべくアントンは入場時に被ってきた軍用ヘルメットを導入し、頭へ装着。なのに、それを武器として使うことはせず。佐々木は自分のヘルメットを松井レフェリーに被せる。松井レフェリーは敬礼しながら「レフェリーがしづらいであります」とそれを返却した。この後もモンスターアーミーは佐々木のドロップキックがアントンを誤爆するなどペースがつかめなかったが、遠藤のミサイルキック、ブレーンバスター、ジャーマン・スープレックス・ホールドを凌いだ佐々木がコーナーへ宙吊りとなった遠藤に串刺しドロップキック。流れが変わったところでアントンがバイオニックエルボー。カットに入った高梨を佐々木が場外へ投げてから、アントンがボディースラム → ダイビング・フィストドロップとつないで遠藤を押さえた。
第2試合は福田洋と坂口征夫異色の一騎打ち。開始のゴング後にマイクを要請した福田はまず、アルティメット・スーパースター・アクション…略してUSAの開催日時を「3月28日、新木場に常設される予定の新木場USAアリーナ」と発表。そして坂口に対し「そこにいるミスター・サカグチも今日の頑張り次第では出してやらなくもない。見た目もランディ・オートンに似てるしな。そういえばユー、僕の持つUSヘビー級のベルトに挑戦したがっていたよね。おめでとう。晴れて千葉のUSヘビー級協議会から認可が下りた。挑戦が認められた。おめでとう。そして、挑戦するということはここにあるUSヘビー級オフィシャルルールDVDをしっかりチェックしたよね?」と言い、それを手渡す。だが坂口は、受け取ったもののポイ捨て。「おい、挑戦するんだろ? 一生のチャンスだぞ!」とあたふたする福田に構うことなく坂口は襲いかかる。打撃で優位に立つ坂口に対し、福田は許しを乞うポーズで油断を誘い、ボディーへパンチ。さらに、ヒザ蹴りにくる坂口に「アイムソーリー!」と土下座したかと思うとローブローを決め、得意げにフレアーウォークに興じる。パーフェクトプレックスは坂口がバックを取り返し防いだが、さらにバックへ回った福田は坂口を押して木曽レフェリーへ激突させる。坂口が腕十字を決めるもレフェリーは失神したまま。しっかりしろとばかりに技を外して木曽レフェリーを見る坂口だったが、ここでも福田は背後から急所打ち。坂口はその腕をはさんで腕十字で切り返さんとしたが、福田は体を入れ替えるとセカンドロープへ両脚をかけて丸め込む。気がついた木曽レフェリーがカウントを入れたが、坂口は2でクリア。直後にオクラホマロールから体を浴びせたままエビに固め3カウントを奪った。
第3試合は佐藤光留と中澤マイケルのド変態團対決。アジアタッグのベルトを肩にあとから入場してきた光留に対し、マイケルが何かを言わんとしたところで光留が襲いかかりゴング。試合が始まってからもマイケルは「話を聞け!」と言うが、光留は聞く耳を持たずにアキレス腱固めなどでギブアップを迫る。これにキレたマイケルは、マイケルスラムで光留を投げると、木曽レフェリーと2人に正座するよう怒声をあげる。そしてマイクを使わず語り始めた。
マイケル「光留、まず最初にアジアタッグおめでとう…とか言うと思ったか、バカ野郎! だいたい、おまえ誰とベルト獲ってんだよ。大和ヒロシっておかしいだろ? おまえには俺がいるだろ。レフェリー、なんだその髪型は? 片側に寄せやがって。おまえ、檀蜜気取りか? 美容院で髪切ってんのがそんなに自慢かよ? こっちは1000円カットだよ。おかしいだろ? 大和ヒロシと同じ髪型にしやがって。おまえらホモかよ? ドロップキックでイベントやってさ、歌っちゃってるけど俺はどうなんだよ? こいつさ、人をセコンドにつけようとして大田区に呼んでおいて、控室で試合5分前に『やっぱり雰囲気壊れるからセコンドつかないでいいや』って…おい! 俺は結婚式に呼ばれなかった元カレの気分で観客席から試合を見てたんだよ! わかるかこの野郎! だいたい、この会場寒いんだよ、暖房効いてないんだよ、千葉遠いんだよ、電車賃もバカにならねえんだ。だいたい、電車賃自分持ちって、この会社おかしいだろ! レフェリー、社員だろ。ちゃんと上の人間に言っておけよ。交通費ぐらいちゃんと出せって」木曽「僕はもらってる」マイケル「なんで俺に出ないんだよ!」光留「マイケル、俺、車だから関係ないし。何が言いたいんだよ!」マイケル「何が言いたいか決まってんだろ! 俺を全日本に出せっつーの!」
一番の目的を口にするや、マイケルはスピアーで襲いかかる。「俺を全日本に出せ!」「全日本に出たいんだよ!」などとうわ言のようにのたまいながら闘うマイケルは「大和ヒロシとのタッグを解散しろ!」と攻撃。光留は「防衛戦が決まっているから無理!」とやり返す。さらにマイケル「アジアタッグのベルトを返上しろ!」光留「そんなの無理です(キック)」マイケル「返上したら俺とタッグを再結成しろ!」光留「今はいいです!(キック)」マイケル「そしたら変態團でアジアタッグに挑戦しろ!」光留「だいたい変態團おまえが負けてばっかりだろ!(キック)」「大和ヒロシには子供ができた!(ニールキック)」「できないやつには用はない!(水車落とし)」と、言葉と技のコンボを決めた光留はアンクルホールドへ。さらにバックドロップから腕十字へつなぐと、マイケルもそれを切り返しエスケープを奪う。勝機と見たか、マイケルは「これを食らって(変態團を)思い出せ! あの素晴らしい日々を」とアルティメット・ベノムアームを狙ったが、光留はカウンターの右ハイキックからバックドロップ。カウント2で返された直後に足取り腕十字を決めてタップアウトを奪った。試合後は2人で肩を組んで退場。
第4試合は高木三四郎&MIKAMIvs石井慧介&入江茂弘のタッグマッチ。あとから入場してきた高木組にチームドリフが襲いかかり開始。go2入江を決めるドリフに対する対抗意識か、高木がMIKAMIに対ししきりに連係プレーを呼びかけるが、MIKAMIはいきなり言われてもどう動いたらいいかわからず困惑。それを気にすることなく高木が「俺たち、息合ってるだろ!」と主張する。珍しくドラゴンリングインを成功させた高木は入江の動きを読むと「バカめ!」と言い放ちドラゴンスクリューで振り回し、リバース・スプラッシュ。ゆずポンキックと攻め立て、パワーボムへ。これをカウント2で返した入江は踏み込みラリアットからブラックホールスラム。替わった石井はMIKAMIとのエビ固め合戦後、ミッキーブームランを食らったが、続くスワントーンボムをかわした直後に丸め込み、倒立するかのようにエビで固め3カウントをせしめた。
高木「石井、勝ったからからって序列が上がったとか思っちゃいねえだろうな。てめえな、序列を上げるといってベルト獲ったけどな、一瞬にうちに何もねえじゃねえか。何がチームドリフだ。石井、てめえはな、序列がどうこういう前にプロレスラーとして致命的な何かが欠けてるんだよ。何が欠けてるかわかるか?」石井「なんだよ」高木「わかんねえだろ、ほら。それはな、今日ここにいるMIKAMIさんと闘えばわかるよ」MIKAMI「はぁ!?」高木「MIKAMIとシングルマッチやればわかるっつってんだよ!」
きびすを返した高木は鶴見亜門GMに2人のシングルを組むよう要求。GMは2・17後楽園で組もうとしたが「おせーよ! 今日、千葉で起きた出来事をなんで後楽園でやるんだよ! 明日、ノーピープルマッチでここでやれ! ノーピープルでやって世界へ発信しろ」と強要。GMは2・10小田原も2・11小山もすでにカードを発表していると説明するが、高木は小田原をカード変更するようゴリ押し。「事件は現場で起きているんだよ! 現場で起きているものを処理できねえで何がGMだよ。おまえ、頭のいいGMなんだろ、入江と違って」。これに亜門もシブシブ応じ、小田原でMIKAMIと石井が闘うことになった。
石井に対し「てめえに足りないものは自分でみつけるんだな」と言い放つ高木だったが、入江の方が「高木さん! 僕に足りないものってなんですか?」と反応。高木は「入江…おまえに足りないものはな、1週間を英語で言ってみろ」と非情なる返答。入江は答えられずに「クッソー!」とキャンバスをコブシで叩きながら泣き崩れる。高木組が去ると、石井は「入江君に足りないものはわかったけど、俺に足りないものを見つけるために、今度のMIKAMI戦、全力で挑みます。なあ、入江君」と入江を慰める。入江は「……クッソー!」。