メインイベントはKO-D無差別級選手権試合。王者・男色ディーノがアントーニオ本多の挑戦を受けた。ディーノは客席の男性を物色することなく緊張感を漂わせながら入場。両者はゴングが鳴っても動かず。ようやく組み合ったのち、アントンが執ようにヘッドロック。ディーノが高速フランケンシュタイナーから男色ドライバーを狙うも、これは場外へ逃げられる。ディーノは男色クローから相手の尻をあらわにしての変形インディアン・デスロック(5分経過)。アントンがルー・テーズ・プレス、オースチン式のパンチから右腕攻撃。エプロンでのショルダースルーから鉄柱攻撃でディーノを流血に追い込む(15分経過)。アントンがニードロップ、フィストドロップで攻勢。劣勢だったディーノはアントンがムキ出しにしたコーナーの金具へアントンをレッグシザースで叩きつけ、流血に追い込む(20分経過)。ディーノがパンチの連打でダウンを奪う(カウント9)。垂直落下式ブレーンバスター、男色ぺディグリーで追い込むが、アントンもリバースえび反りジャンプをカウント1で返し、パンチの連打、ダスティエルボーでカウント2(25分経過)。アントンがDDTを決めるが、コーナー2段目からのダイビング・フィストドロップはかわされる。ディーノは男色ドライバーからリップロック。しかし、アントンは口を封じられたままディーノを捕獲してアナコンダバイスへ。ディーノもこれをリップロックで切り返す。アントンが延髄斬り、ドラゴン・スープレックス(カウント2)。しかし、ディーノも卍固めをゲイ道クラッチで切り返し(カウント2)、シャイニングあてがい。これで両者ダウン(カウント8)。このあと、スタンドとヒザをついた状態でパンチ合戦(30分経過)。両者ともしばらく組み合ったままだったが、ディーノがゴッチ式男色ドライバーを決めて熱戦に終止符を打った。試合後、亜門GMに「マッスルの亡霊を破壊できたか_」と問われると、ディーノは「アントンと殴り合っているうちに、そんなことはどうでもよくなった。一生懸命に殴ることがこんなに気持ちいいんだって。アントンと向かい合った時点でそんなことどうでもよくなった。振り返るより先のことを話しましょうよ。次に殴り合いたいのは佐藤光留!」。次期挑戦者に指名された光留も「男色ディーノは好きだけど、ほもいろクローバーZの男色ディーノは嫌いだ。俺はアイドルに会いたくて後楽園に来てるんじゃねえんだ、プロレスがやりたくてきてるんだ! 楽しい殴り合いなんかしねえよ」と対戦を受諾。これを受けて亜門GMが3・11後楽園で両者によるタイトル戦を決定した。光留が引き揚げたあと、亜門GMが「これはGMとしてじゃなく個人として聞くけど、マッスルの亡霊は吹っ切れたのか?」と問いかけると、ディーノは「レスラーはリング上で殴り合うことでしか吹っ切れないのよ。マッスルの亡霊なんかどうでもいい!」。このあともふたりで延々と語り合っていたが、いつの間にか赤コーナー花道にマッスル坂井によく似た亡霊が出現。そのままリングに入るも、ディーノにも亜門GMにも見えないようで、ふたりで会話を続けている。しかし、それまでとは変わって「なんか吹っ切れてないような気がした。またマッスルやんなきゃいけないような気がしてきた」などと、マッスル坂井似の亡霊の影響と思われる言葉を口にする。すると今度は高木大社長がリングイン。大社長もマッスル坂井似の亡霊が見えないらしく「何がマッスルの亡霊だ! マッスルなんかやらせない! マッスルが時間が読めないんだよ。今日だってマッスルが絡んだらこれだ!(この時点で22時3分) 武道館でマッスルやりたいとか思っているのか? 絶対にやらせない」と言いかけたが「8月18日、武道館のダークマッチでやるよ! 14時半開場、16時開始なら思う存分にやれるだろ!」と明言。さらに3年前に初開催した両国大会についても「俺ともう業界には戻ってこないマッスル坂井で話してやることにしたんだ」と思い出話を披露。大社長が引き揚げたあと、亜門GMがサムライのカメラに向かって「新潟にいる坂井ー! マッスルやることになったぞー! オマエは忙しいだろうからオマエは金型作っててくれー! オマエ抜きでやるぞー!」と宣言。亜門GM、ディーノ、そしてその2人はまったく気づいていなかったがマッスル坂井似の亡霊によるマッスルポーズがこの日の締めとなった。
ディーノ「今日はホントに楽しかった。アタシたちはやっぱりリング上でしかしゃべれない。だから今日はしゃべることはない。みんな、アタシとアントンの試合を見に来てくれてありがとう」
高木「やりたきゃやりゃいいじゃん。マッスル坂井はDDTの15年を語る上でなくてはならないキーパーソン。彼はプロレスラーを引退して新潟に帰ったけど、彼がどういう気持ちでこの報道を受け取るかわからないけど、提供試合、ダークマッチとして彼らの夢の一つであった日本武道館大会のきっかけになればいいんじゃないかと思って。(そこにマッスル坂井は絡むのか?)わからないですね。それはマッスルにかかわった人たちが考えればいいこと。これから考えればいい。ただ本戦に組み込むと何時になるのかわからないので。今日も撤収時間を超えているし、マッスルが絡むと撤収時間を超えるという、本当にひどい状況になってくる。武道館は『4時間スペシャル』って謳っているけど、6時間スペシャルになる恐れもあるので、ダークマッチで。常識的に考えて2時半からやるかどうかわからないですけど、そこは常識的に考えてください。ハッキリ書いておいてください。常識的に考えてくれって」