前説
現在Aブロック首位を走るHARASHIMAのオープニングコールで大会がスタート!
今林アシスタントプロデューサーと井上リングアナウンサーがリングに登場し、観戦にあたっての諸注意、今後のスケジュール、本日の対戦カードと見どころを紹介。そして現在Aブロック単独首位のHARASHIMAを呼び込む。今日の試合の意気込み聞かれたHARASHIMAは「がんばります!」とキッパリ。そして「DDT成増大会、スタート!」の掛け声で大会がスタートした。
オープニングマッチ 5分勝負
K王グランプリ2021
井上リングアナがリングに上がると、仰々しい前口上の後「K王グランプリ2021、ここに開幕します!」と宣言すると、花道から4選手、さらにセコンドの中村と飯野も登場。ここでこの試合はK(カンチョー)王グランプリとして行われ、通常の3カウント・ギブアップでの決着はなく、5分間で相手にカンチョーをして声を上げさせた数を競うルールで行われるとのこと。そして試合前のセレモニーとして飯野がハカを披露。会場は拍手に包まれる。ディーノと岡谷の先発で試合開始のホイッスル。腕の取り合いから互いにケツにカンチョーを狙い合う。テイクダウンをさせようとして寝ころんだ岡谷にディーノがカンチョー。岡谷は声を上げてしまい、ディーノが1点先制。彰人と渡瀬の組み合わせになると、渡瀬が低空ドロップキックからカンチョーを決めるが彰人は声を我慢。彰人が回転エビ固めの要領でカンチョーを決め、ディーノ組が2点目を獲得。しかし渡瀬と岡谷は彰人に2人がかりのハイジャックパイル式カンチョーを決め、1点獲得。得点は2-1となる。しかし彰人が声を上げたのはカンチョーではなく技のダメージだとディーノが主張しVAR判定へ。しかし判定は覆らず、得点が認められることに。試合再開するとディーノはニュートラルコーナーにケツを付け鉄壁の防御。ディーノに狙いを定める渡瀬の背後を狙った彰人の背後から岡谷がカンチョー。彰人が絶叫。2-2となる。しかしすぐさまディーノが渡瀬にカンチョーを決め3-2に。一気に決めにかかるディーノが渡瀬に再度カンチョーを決めるが渡瀬がロープを掴んだ状態でのカンチョーだったため、反則裁定。PK(ペナルティカンチョー)へ、渡瀬がカンチョーを決め、3-3の同点に。ここで試合終了のホイッスル。PK戦に突入。岡谷が彰人にカンチョーを決め、先制。彰人が岡谷にカンチョーを決め、追いつく。ディーノはタイツを下ろし気合満々も、渡瀬がカンチョーを決める。ディーノが渡瀬に決め、どちらも譲らず。ここで飯野に中村がカンチョーを決めるも一切飯野は声を出さず。そして飯野が中村にカンチョーを決めると、中村は絶叫。この結果3-2で日本代表、ディーノ&彰人組が勝利を収めた。試合後両チームはコスチュームを交換し合い健闘を称え合った。
第二試合 30分一本勝負
バックの取り合いの中で大石が腕を噛んで逆転すると、上野も噛み返す。両選手が松井レフェリーに噛んでいたことをアピールする。グラウンドでの攻防の中で上野がバックマウントから腕十字を狙うと、大石が足を取って切り返す。大石がインディアンデスロックを決めると上野はロープにブレイク。上野がサイドヘッドロックで絞り上げると、大石もヘッドロックに切り返す。大石がタックルで倒すと、改めてヘッドロックで締め上げる。そこを上野が押さえ込みにいくが、大石は肩を上げるとまたもヘッドロック。上野がカニばさみのように抜け出そうとするも、大石はしぶとくヘッドロックで捕獲する。大石が「どうしたチャンピオン!」と挑発すると、上野はロープの反動を使って抜けようとするも、大石は離さずヘッドロックで締め上げ続ける。大石はヘッドロックからネックロックに切り替え絞り上げると、上野はボディスラムで抜け出そうとするが、大石は離さずネックロック。上野は何とかロープにブレイク。互いにヘッドロックを狙い合うが、大石がヘッドロック。上野はコーナーに押し込む。すると大石はブルドッキングヘッドロックから再びサイドヘッドロック。上野はバックブリーカーで抜け出そうとするも、大石はバックブリーカーを食らいながらもヘッドロックで締め上げる。上野がロープにブレイクすると、突っ込んで来る大石を上野が場外に落とす。上野がプランチャを放つが、回避した大石は低空ドロップキック。大石がリング内に上野を戻すと、上野はすかさずトルニージョを決める。リング内に戻ると、上野がロープにもたれた大石の背面におっぴろげアタック。カウント2。コーナーに飛び乗った大石は上野が突っ込むと、スイングDDT狙い。これを耐えた上野はデッドリードライブで投げ捨てる。上野のコタロークラッシャー狙いをヘッドロックで切り返した大石は、足をマットに叩き付け、ミラクルエクスタシーの要領で足からマットに突っ込ませると、再度足を叩き付け、フジヤマ・ニーロックの体勢へ。上野はすぐにロープにブレイク。大石が上野の足を踏みつけ、さらにロープを使って締め上げていく。低空ドロップキックを狙った大石に上野はダブルニーを落とす。それでも大石はヘッドロック。上野が抜け出しドロップキックを決める。そのままコーナーに上るが、大石が追いかける。上野はコーナーマットへのサドンインパクトを決め、ミサイルキックを決めるがカウント2。続けてBMEを放つも大石が避けると、上野は着地。大石は逆打ちを狙いにいくが、これを耐えた上野が変形ブルーサンダーで叩き付ける。さらにスタンディングのシャイニング・ウィザードを決めて、ノーザンライトボムを決めるがカウント2。WRの体勢になると、大石が回転してフジヤマ・ニーロック狙い。しかしこれを上野が腕十字で切り返すと、粘った大石もギブアップ。
【試合後のコメント】
大石 いや~悔しい。腕ひしぎ…最後、腕ひしぎだよね? 最後、腕ひしぎ…腕ひしぎで俺が取られる!? 油断だろうなあ。秋山戦以外は全部油断で負けている気がするんだよな。まだノビシロがあるってことでよろしいでしょうか?
――最後は意外なフィニッシュ?
大石 意外でしょう!? セオリーっていったらセオリーなんですよ、ヒザ固めを腕ひしぎで取るっていうのは。青木真也とやったり坂口征夫とやったり、その時だったら絶対に頭の中に入っているはずなんですよ。でも上野でそれが出てくると思わなかった。笑っちゃうね、こんな落とし穴。
――残すは遠藤戦。
大石 ちょっとどうしましょうかね。でも上野と違ってテツヤはまあ見下してくるでしょうから。そこかなあ。さすがにフジヤマ(・ニーロック)に関してはさすがに警戒してくると思う。今返されたものを全部インストールして改良をしていこうかな。あと1週間あるので。
上野 D王GP、毎晩次の対戦相手だったり、先の対戦相手を思い浮かべながら寝るんですけど、大石さんのことを考えていたら、大石さんは最近はフジヤマ・ニーロック、富士山、静岡…静岡と言えば青木さんだと思って。フジヤマ・ニーロックという技は強烈で、もし極められたうちの2パターンを考えていたうちのひとパターンでしたね。あとは力でゴリゴリいったろうと。体もデカくなってきたので力でゴリゴリいってやろうと思ったら、捕まえられましたね。足どうせくると思って先に両方にテーピングをして挑んだんですけど、あんなに捕まえられると思わなかったです。あれは2002年デビューの大石さんだからこそ。油断してなかったんですけど、痛くてぶっ飛ばしたいなと思いながら、ぶっ飛ばせない時間が苦しくて。このD王だったからこそ大石さんに勝てたと思います。また何回でもやりたいですね。
――2勝2敗で踏みとどまって勝俣戦、秋山戦と続く。
上野 これはきましたね! 2つとも勝てば。口で言うのは簡単ですけどね。勝俣さんはどんどん楽しそうにプロレスをしやがるし、秋山さんはあんなに強くて楽しそうにプロレスをされるので僕も負けられない気持ちです。
第三試合 30分一本勝負
勝俣はDNA時代の旧コスチュームで登場。組み合う前に勝俣は場外へ。そして「正々堂々闘おう!」と言って樋口を場外に呼び込むと、勝俣は先にリング内に戻り「正々堂々リング内で闘おう!」と宣言。樋口がリングに戻ろうとすると勝俣は奇襲をしかける。勝俣はコルバタを決め、樋口を場外に落とすと、場外の樋口にエプロンからドロップキックで吹っ飛ばす。そしてクロスボディで追撃するが、これを受け止めた樋口は勝俣をエプロンに叩き付ける。樋口が勝俣をリング内に入れると、そのまま勝俣は場外に転がり出る。これをもう一度繰り返す勝俣。3度目は樋口が読んで阻止。勝俣の腕をつかんだままリング内に入れ、ボディスラムで叩き付ける。樋口が勝俣の首をねじ切らんばかりに締め上げると、勝俣はロープにブレイク。樋口がアバランシュホールドを決めるがカウント2。突っ込む樋口に勝俣はアウフグースを狙うが、樋口はフィンガーロックで締め上げる。それでも勝俣は頭を蹴飛ばしアウフグースを成功させる。そしてミサイルキックを決めるが、樋口は倒れず。ロープを使っての反転式のドロップキックで樋口を倒すと、レフェリーの死角を突いてコーナーマットを外す。勝俣が樋口をコーナーマットの無い金具むき出しのコーナーに突っ込ませようとする樋口は踏ん張る。すると逆に樋口がそこにスネークアイズで叩き付けビッグブーツ。勝俣がエルボーを連発すると、樋口はチョップ一発。ならばと勝俣は延髄斬り。続けてコーナーから飛び込むと、樋口はノド輪で捕らえてノド輪落としを決める。ぶちかましを狙うと、勝俣は丸め込み。カナディアンバックブリーカーを狙うもこれも丸め込み。勝俣が再度丸め込みを狙おうとすると、樋口はブレーンクロ―。そしてショートレンジのラリアットを叩き込むがカウント2。ドクターボムを狙った樋口を勝俣がコルバタで場外に落とすと、勝俣はプランチャで追撃。場外で樋口がノド輪落としを狙うと、回避した勝俣はリング下へ潜ってしまう。樋口も追いかける。リング下から物音が聞こえるが状況はわからず。場外カウントが進んでいく。勝俣のみが先にリングに生還。すると後から樋口がテープでぐるぐる巻きの状態でリングに戻る。身動きの取れない樋口に、勝俣は隠し持っていた消毒スプレーで目つぶしをすると、バズソーキック叩き込む。カウント2。ストゥーカ・スプラッシュを決めるがカウント2。ロープに走った勝俣に樋口はそのままタックルでぶち倒すとテープを力でぶち破る。そしてコーナーの勝俣に突進するが、勝俣が回避するとそこは金具むき出しのコーナー。樋口が大ダメージを負う中、勝俣が横入り式エビ固め、120%スクールボーイで3カウントを奪取した。ついに勝俣がD王で初白星を挙げた。
ついにD王初白星の勝俣が歓喜のマイク!
マイクを持った勝俣は「やっと、樋口から3カウント獲ることが出来ましたー!(会場拍手)まぁ色々使ったけどね、勝ちは勝ちです! ありがとうございます!(会場拍手)いや~D王初出場で、やっとやっと初白星を取れたんですけども、残念ながら私、勝俣瞬馬はもう優勝は出来ないみたいです! でもですよ! 残り2戦、同じDDTサウナ部上野勇希、そしてDAMNATION高尾蒼馬、この2人から3カウント、もしくはギブアップ、もしくは……リングアウト勝ちで!(会場笑い)残り2勝、勝ちたいと思いますんで応援よろしくお願いします! ありがとうございました!」と残りの公式戦必勝を誓った。
【試合後のコメント】
樋口 やり方はどうあれ3カウントを取られた。悔しいけど逆に吹っ切れました。勝俣さんはDNAの頃から先輩としてやってきて、一緒に闘ったこともあったし、横に並んだり対角線に立ったりしたこともあったり、いろいろ教えてもらったりもしたけど、今日も教えてもらった感じがするので、吹っ切れました。次、秋山準。やってやりますよ。
――リング下でぐるぐる巻きにされたが。
樋口 そこらへんに設営の時に使っているスパナとかあるんですけど、殴られました。で巻かれました。
――星取りはかなり厳しくなったが。
樋口 でもまだ可能性はありますよね? 本当に次の秋山準戦に全身全霊でいきます。
勝俣 勝俣、D王4戦目にしてやっと白星を取ることができました。いやあ長かったね、いやあ樋口はすごく思い入れのある選手で、見たらわかると思うんですけど、今日はDNAのTシャツを着て、DNA時代のコスチュームを着て挑んだわけですよ。これはなぜか。ただリーグ戦で樋口と当たって勝つだけの気持ちじゃなくて、DNAの頃の俺を思い出して樋口に対して燃えていた気持ちを爆発させようとこのコスチューム、Tシャツで入場しました。きっとそれが勝因の一つだと思います。どんな手を使ってでも勝ちは勝ち。レフェリーはリング下を見てなかったし、それは俺と樋口しか知らない世界だったわけだし。きっと樋口も勝俣だったら余裕だったとか、そういうふうな気持ちがちょっとでもあったのかなと思います。その隙をついて今日3カウントを取ったのはこの俺。僕はこのD王に対して一つ一つテーマを持って闘ってるんですよ。初戦の大石真翔はNωA、遠藤哲哉にはなぜスーパーハードコアだったのかというと、俺は遠藤哲哉が苦手だから、逃げちゃダメだと思ったらスーパーハードコア勝俣だった。秋山さんは今の俺を認めてくれるから、今の俺で闘った。今日はDNAの俺。俺は一つ一つテーマを持って闘っている。残り2勝、3カウント、ギブアップ、リングアウトで勝ちたいと思います。
第四試合 30分一本勝負
Bブロック公式リーグ戦
※リストクラッチ式エクスプロイダー
秋山が入場しガウンを練習生の小嶋に渡そうとした際に「大嶋!」と声を掛けると、小嶋は「小嶋だよ!」と返す。秋山がじっくりとヘッドロックで高尾を捕獲。そこから高尾は抜け出すとドロップキックを決める。秋山は一旦場外に出て間を取る。リングに戻ると、高尾がコーナーで秋山を踏みつけていく。一旦ブレイクすると、秋山が背中へ膝を打ち込み、そのまま場外に高尾を連れ出すと、秋山は場外でDDT。場外カウントが進むが、何とか高尾はリング内へ。秋山はすぐさまパイルドライバーを決めるがカウント2。さらにネックブリーカーから秋山が何度もカバーで押さえ込むが高尾は全てカウント2で返す。高尾がエルボーで向かって行くが、秋山はエルボーで一蹴。突っ込んで来る秋山に高尾はセカンドからミサイルキックを決める。高尾は低空ドロップキックから横っ面にドロップキックを決めると、串刺しのハイキックから飛び付き式DDT。カウント2。高尾はダイビング・フットスタンプを狙いコーナーに上るが秋山が追いかけ阻止。雪崩式ブレーンバスターを決める。さらに串刺しのニーから低空のニーアタック、カウント2。高尾はエルボー連打で向かって行くが、秋山はショートレンジのラリアット。そしてエクスプロイダーの体勢に入るが、高尾は松井レフェリーを使って阻止。秋山と松井レフェリーを交錯させると、リング下からタライを持ち出す。秋山が手で押さえると、二枚重ねとなっていて高尾が一撃。すると秋山が「もう一回やってみろ!」と言うと、高尾がタライで一撃。するとこれに秋山はブチ切れたか、タライで高尾を滅多打ちにする。ぐったりとした高尾に近距離からニーをぶち込み、さらにニーパッドを下ろして強烈な生膝でのニーを2連発。死に体の高尾に秋山はエクスプロイダーを決めるが、自ら引き起こし今度はリストクラッチ式エクスプロイダーを決め、圧巻の3カウント。試合後も秋山は高尾に制裁を加えようとするが、松井レフェリーが割って入り、秋山は攻撃を諦め退場していった。
【試合後のコメント】
――タライで叩かれることもないし、あんなに叩くこともないと思うが。
秋山 やられたらやり返しますよ。(中村に)オマエ、また俺と反対を応援したろ、このハゲ!
中村 秋山さんのハゲ!
秋山 (渡瀬と岡谷に)ちょっと呼んで来い! オマエのハゲのほうが問題だろ! あっちいけ!
――久々に当たった高尾とのシングルは?
秋山 最初は正々堂々やると思ったら今のアイツはあれね。わかった。次やることがあったら……よくわかった。今のオマエの形で俺も返させてもらうから。それが最後の一瞬だけ。でも次当たったら最初から最後までだから。よく覚えておけ。
――リーグ戦は3勝目で、残るは樋口戦、上野戦。
秋山 まあ最初、DDTに来て竹下クンもそうだけど、試合したいと思っていた2人なので。僕らも外国人選手に最初当たった時はナメられないようにガンガンやっていたんですよ。ナメられないようにガンガンやります。
――リストクラッチ式エクスプロイダーはあえてそうした?
秋山 やったらやられるよというのをわからせないといけないから。以上です。
高尾 秋山準、シングルは初めてだったから勝ちたかったけど勝てなかった。でもね、痛いなタライ。あんなの使っちゃダメだよ。反則負けじゃない?
――持ち出したのは…。
高尾 レフェリー見てないところでやったぞ。
――秋山選手もレフェリーの見てないところでやってました。
高尾 秋山準に俺は負けた。でも秋山準にタライをぶつけた。それをしたってことは試合は俺の勝ちじゃないか、いろんな意味で。秋山準の人生でタライをぶつけたことのあるヤツはいるのか?
――たぶんいないと思います。
高尾 じゃあ俺の勝ちだろ? 俺の勝ちだから勝ち点つけておいてくれ。
――リーグ戦では3カウントを取られてます。
高尾 そこをなんとかしといてくれ。サイバーエージェントの力で。
――サイバーエージェントの力は関係ないです。
高尾 関係ないのか。じゃあいいよ。星取りでは負けたけど、秋山準には勝ったんじゃないか? プロレスの試合という意味では。
――全日本に参戦していた頃とは違う「今」をぶつけた?
高尾 違う! あれが俺の学んだ全日本プロレスだ! タライも含めて。俺、秋山さんからタライを教わってんだよ! それが成果として出たんだよ。星取り表的に勝てなかったってだけだよ!
セミファイナル 30分一本勝負
Aブロック公式リーグ戦
※スリーパーホールド→レフェリーストップ。
両者しっかりと握手から試合開始。互いに打撃でけん制しながら、グラウンドの攻防へ。HARASHIMAが腕十字を狙えば、抜け出した坂口は上四方の体勢へ。それでも体を入れ替えたHARASHIMAは腕十字から三角絞め狙い。坂口がブロックするとHARASHIMAはマウントへ。坂口が抜け出し、横四方。坂口が肩固めを狙いに行くが、HARASHIMAは抜け出してバックを取る。HARASHIMAがスリーパーを狙うと、坂口は極めさせず、パスガードを狙うがHARASHIMAが防御。HARASHIMAの足を払って坂口は再び横四方。距離が空くと二人は低い体勢のまま。坂口が近付くと、HARASHIMAは三角絞め狙い。坂口は抜け出す。坂口はサイドポジションからマウントポジションへ。HARASHIMAが下から体を入れ替えると、サイドポジション。再び距離が空くと、HARASHIMAはアンクル狙いで絡みつくが坂口が回避。猪木アリ状態へ。HARASHIMAがガブリの状態に持っていくと、坂口が下から返しサイドポジションへ。ニーオンザベリーから次の攻撃に移ろうとすると、HARASHIMAがアームロックで捕獲。坂口は腕を組んでガード。坂口が抜け出すとバックからスリーパーへ。HARASHIMAはおんぶのまま立ち上がり前に落とすと腕十字へ。坂口は耐えるとアキレス腱固め。HARASHIMAもアンクルホールドを取り返す。坂口は飛び付いてスリーパー。ロープが近いが、HARASHIMAの動きが止まると、木曽レフェリーが試合をストップ。両者は座礼で互いの健闘を称えた。
【試合後のコメント】
坂口 自分の中では面白かった。今、DDTというデッカイ農園でいろんな新しい畑ができていて、その中で俺、HARASHIMA、男色ディーノ、今欠場している兄貴(KUDO)、兄弟(高梨将弘)が長い年月、その畑を耕してきた。その結果が今日のHARASHIMA戦だったと思う。俺らにしかできない、俺らだけの闘いを自分の中で見せられたと思うから。勝ち負けは関係なく、長年、DDTという畑でお互い耕してきたものを見せられた結果だったと思う。お客さんが見てて面白かったかわからないけど、昔から耕してきた男色ディーノ、KUDO、高梨、HARASHIMAに敬意を表して、耕してきた結果が今日だったと思う。リーグ戦通して楽しかったし。俺とHARASHIMA、お互いの信念を貫き通せたと思う。
――3勝で明日、竹下戦。
坂口 あんま気にしてなかった。なるようになるでしょ? 竹下も強いんだろうけど、俺には一撃でひっくり返せる武器がいっぱいあるから。
HARASHIMA 負ける気で試合はしてないけど、不戦勝含めて3連勝だったのも油断したわけじゃなかったけど、悔しいのは悔しいけれど、坂口さんとああいう試合ができたのが楽しくて。まだ全然優勝できますよね? あと全部勝てばいいので。
――一瞬の差だったと思うが。
HARASHIMA 結果がすべてなので。今日は坂口さんのほうが強かったということだと思います。
――明後日が彰人、最終戦が竹下。
HARASHIMA 残り2つ勝てば優勝できるでしょ? 今日は負けてしまったようですけど、あと全部勝って2020年を素敵な年にできるように頑張ります。負けましたけど、やっててすごく楽しかったです。それは間違いないので。
メインイベント 30分一本勝負
竹下の左腕にはより分厚くなったテーピングが。ゴングが鳴ると、竹下がタックルで倒すと、いきなりザーヒーを狙って行くが、かわしたMAOがスクリューハイキックを狙うが、これは竹下も回避する。MAOが「隠してるその手を見せてみろよ」と手四つを要求すると、竹下は片手でMAOの両手を押し込んでいく。MAOがブリッジすると、竹下は両手で押さえ込みに行く。そのまま竹下がブリッジを崩すと何度もカバーにいくが、カウント2で返したMAOがアームホイップで投げ捨てていく。MAOがサイドヘッドロックで捕獲、何度も竹下は腕のクラッチを切りに行くが、MAOはヘッドシザースで返していく。MAOが竹下の左腕を固めると、竹下も声を上げる。MAOは竹下の腕にギロチンを落とし、そのまま締め上げていく。竹下はロープにブレイク。竹下がエルボー連発し現状を打開しようとするも、MAOはナックルからコーナー踏みつけ。MAOがコーナーに突っ込むと、竹下は腹へのエルボー。さらにフライングラリアットを決め、DDTで突き刺す。カウント2。竹下がニーオンザベリーのまま首を固めていくと、MAOはロープにブレイク。MAOがナックルとチョップを放つが竹下がストップさせると、コーナーで強烈な逆水平。ブレーンバスターを狙うと、MAOが堪える。竹下がビッグブーツを決めれば、MAOは正面からの飛び付き式のギロチン。MAOがナックル連打からショットガンドロップキック。さらにコーナーからダイビング・ニードロップ決めるもカウント2。続けてみちのくドライバーⅠを狙うと、竹下は防御。串刺しのアッパー掌底からハリウッドスター・プレスを放つも、竹下は剣山。竹下がフェースロックで締め上げる。体勢が崩れると、サーフボードストレッチのような体勢から後頭部を踏みつける。MAOがサーフボードストレッチに取り返すと、膝を付かせていく。竹下が正面を向くと、みちのくドライバーⅠの体勢へ。竹下は耐えてMAOをエプロンに出す。竹下も追いかけエプロンで打ち合い。MAOがエプロンでのみちのくドライバーⅡを狙うが、竹下はエルボースマッシュで抜け出すと、エプロンへの垂直落下式ブレーンバスターで叩き付ける。リング中央にMAOを戻すと、竹下は垂直落下式ブレーンバスターを再度決めるもカウント2。竹下がジャーマンを狙いに行くが、MAOは正面を向いて抜け出す。距離が開くと、竹下がザーヒー狙いで突っ込むが、MAOはバク転して回避しトラースキック。MAOがコーナーを使ってトンボを切り、ロープに走ると竹下が追いかけロープの反動を利用しての投げっ放しジャーマン。すぐに立ち上がったMAOはバックドロップの体勢から前に叩き付けるフェイスバスター。MAOがロープに走ると、竹下はカウンターのラリアット。両者ダウン。膝立ちの状態でエルボーを打ち合う両者。立ち上がっても2人は打ち合い。MAOのフェイントからのナックルは竹下が避けるが、MAOがアッパー掌底、竹下は大阪臨海アッパー。竹下はリバースブレーンバスターの体勢からのスタナー、大阪御堂筋スタナーを決めるがカウント2。竹下はコーナーへ。MAOが叫び声をあげて起き上がりコーナーに上る。雪崩式みちのくドライバーⅡを狙いに行くが、竹下は回避。逆にシカゴスカイラインを決めてカバーもカウント2でMAOはクリア。竹下のフロッグ・スプラッシュはMAOが避けて自爆。MAOは腕へのミサイルキックから、変形逆打ちを決めるがカウント2。串刺しのニーからトラースキックを決め、みちのくドライバーⅡを狙いに行くが、竹下は逆にみちのくドライバーⅡで突き刺すが、MAOはカウント1で返す。竹下はエルボーからローリングエルボー、バックエルボー。竹下がバックドロップの体勢に入ると、MAOはバックに着地し、ロープに走ったところで竹下はカウンターのラリアット。カウント2。竹下が再度ラリアットを狙うと、MAOはアッパー掌底で迎撃。ハイキックから顔面へのソバット、ストレート掌底を叩き込む。みちのくドライバーⅡを決めるがカウント2。エプロンに出たMAOはマリーンズ・トルネード・スプラッシュを放つが不完全な形で落下してしまう。竹下は「そんなもんか!」と叫んで後頭部にザーヒー。正面からザーヒー、もう一発ザーヒーを叩き込むと、MAOがギリギリ肩を上げたようにも見えたが、松井レフェリーは3カウント。竹下がDDTサウナ部対決を制した。
エンディング
サウナ部同士の死力を尽くした熱戦は竹下が勝利! 勝俣、上野もリングに上がり熱波WER!!で締め!
竹下がマイクを持つと「MAO、お前強くなったな! 俺の左腕がこんな状態じゃなくても今日の闘いはかなりギリギリの闘いになってたと思う。MAO、ホンマに強くなったな。クリスとのシングルマッチもそう、今日のMAOとの一戦も自分の大好きなプロレスを思い出せたような、そんな気がする。ありがとう!(会場拍手)」と言うと、MAOがマイクを取り「敗者に口なし、失礼します……。コテンパンにやられました。竹下さんがこれが一個上なだけなんて信じられないです、僕は。チャンピオンもV10tとかやってとんでもないでございます。わたくしなんかが言うのもおこがましいですが、気楽に行きましょう!(会場笑い)楽しんでる竹下さんめっちゃ強い! これだけ言いたかったです。ありがとうございました!」と言うと、会場は大きな拍手に包まれる。2人が握手を交わしていると、勝俣と上野がリングに上がり、勝俣がマイクを持つ。勝俣は「いや~整いましたね~(会場笑い)感動しました~。ね、勇希、この熱い感じ、整った~! ね、勇希! 整い過ぎちゃったよ(上野「そうですか(笑)」)熱い試合をホントに凄かった、おめでとう! あっ、勇希でお思い出したんだけど、今日大石さんに勝ったよね? 瞬馬、樋口に勝った! 竹下、MAOちゃんに勝った! MAOちゃん勝ったよね? 今日みんなサウナ部全勝だよ!(会場笑い)サウナ部絶好調じゃん、この2人の試合、感動し過ぎて目からサウナが!(会場笑い)お客さんの顔見て! 目からサウナがあふれ出してるよ! ホントに申し訳ない、整い過ぎちゃって、今俺が締めたいんだけど、さすがにね! みんなも整い過ぎちゃって、整った顔してるな~! でも今日はサウナ部のリーダー、竹ちゃんに締めてもらおうと思うんで。ね?(上野「普通そうでしょ」)普通なんて無いよ! もうわかるでしょ? 今日初めて湯らっくすに行った時くらい感動した!」と言って竹下に締めを促す。竹下が改めてマイクを取り「僕が締めていいんですか……? 嬉しい……。勇希、MAO、幸之介、で、勝俣。(勝俣「なんで僕だけ勝俣なんだよ!」)僕たち4人のDDTサウナ部の勢いは本物だと思うので、なんとか最後までD王GP闘い抜いて、新しい景色を見ましょう!」と言うと、勝俣は「決勝で4人でやろう!」と謎のアピール。竹下が「いくぞー、1、2……」と締めようとしたところ、勝俣が割って入り、お手本を見せると言って「せーの、熱波WER!!」と叫ぶと、曲がヒットし大会が締まってしまった。
【試合後のコメント】
竹下 いやあ、正直リング上でも言ったとおりギリギリの闘いでしたけど、最後MAOがミスったでしょう。あれを決められたら終わっていたので。返せてないので、ここにきて運が味方してきたのかなって感じました。ある意味ラッキーで。MAOは僕が一個上に見えないって言ってたけど、一個下の後輩の勢い、一個下の後輩と闘って言うことじゃないかもしれないけど、今日はラッキーで勝たせてもらったので、まだ望みはありますよね。ギリギリ皮一枚つながったかなという感じです。
――残すは坂口戦、HARASHIMA戦。
竹下 本当にこの腕一本、このリーグ戦で犠牲にするぐらいのつもりで。あと残り2試合の公式戦、リングに立ちたいと思います。
――MAOの攻撃は以前と変わっていた?
竹下 リズムが全然違います。いい意味で闘いづらい。僕がここからストレート勝負にいきたいところで変化球を使ってくるような。これは一番闘いづらいなというリズム。かと思いきや直球勝負してきたりとか。今何をされたら嫌なのかをよくわかってますね。ここ数年で身につけた技術なんじゃないですかね。
MAO バチボコに蹴られ殴られました。サウナ部にだいぶ救われている部分があります。私、こう見えて心が弱いので、サウナ部に救われております。今日の試合も自分は勝ち点4で坂口さんがさっき勝っていたので(勝ち点)6ですかね。次の成増は試合がなくて来週になるので、次の成増の結果次第では上がれない。
――厳しい状況ですね。
MAO ということで諦めるではないですけど切り替えは早いので、次は見るところを見て。残りのD王をしっかり勝ち切って。次はクリブル(クリス・ブルックス)に勝ち切ったらまあまあいい感じでD王を終われるかなと思うので。結果というのはもう無理なんで。王貞治より長嶋茂雄! 心に残るプロレスを(ドヤ)。ということでした。
――竹下は?
MAO 前回の対戦が2.9インテットなんですけど、ヒジがヒザのようで、ヒザが二本分の足のようなんですね。実際当たってみるとわかるんですけど、骨が太いし、筋量もすごいからヒザのようなヒジをバチボコ打ち込まれて、人間じゃないような足で、あのスピードでヒザ蹴りされまくったんですから。自分はアゴが出ているので本当に怖かったです。アゴが出ている割には闘い抜けたんじゃないですかね。半分KOされたようなものですけど。
星取表(12月4日現在)