上野勇希がスーパー・ササダンゴ・マシンを退け、2冠王座を死守! まさかの“じゃんけんトーナメント”制した正田壮史が12・21後楽園でKO-D無差別級王座に挑戦
11月30日、東京・後楽園ホールで「BE AMBITIOUS ~秋闘乱舞~」が開催。KO-D無差別級&DDT UNIVERSAL両王者の上野勇希がスーパー・ササダンゴ・マシンの挑戦を退け2冠王座を死守し、KO-D無差別級は3度目、UNIVERSALは初防衛に成功した。試合後にDGS(D GENERATIONS)世代で行なわれたじゃんけんトーナメントを制した正田壮史が12・21後楽園でKO-D無差別級王座に初挑戦することが決定した。
ここ数年はDDTバラエティ班としての試合が多かったササダンゴだが、今回は本気も本気。パーソナルトレーナーをつけて体作りに取り組んでタイトル戦に臨んだ。序盤からササダンゴは120キロの体を駆使して攻めていった。そのなかでもフォールアェイスラムを繰り出すなど、オーソドックスな攻めも見せていく。場外で垂直落下式リーマンショックを決めたササダンゴは、上野がリングに戻ると体に全体重を乗せてフォールの連続。上野のBMEをかわしたササダンゴはリバース・シュリンプ・ホールドで絞め上げた。ここで、スクリーンで「あなたの脳内に直接プレゼンテーション」として、「スピりパワーポイント」がスタート。ササダンゴは新チャンピオンになった暁には挑戦者に上野を指名し、2026年1・3後楽園で初防衛戦を行い、翌日の1・4東京ドーム(新日本プロレス)に乱入するとアナウンスした。
パワポが終わると、ササダンゴはなおもリバース・シュリンプ・ホールドで絞め上げるもエスケープ。垂直落下式リーマンショックはカウント2。上野は後頭部へのドロップキック、正調ドロップキック、BME、ドロップキックとたたみかけるも、ササダンゴはことごとくカウント2で返していった。その後はドロップキックの応酬となり、最後は上野が顔面への強烈なドロップキックでトドメを刺した。
上野は「ササダンゴさん、頑張ってくれてありがとうございます。痛くて立ちたくないと思いながらマイクをするタイトルマッチはホントに楽しくて。僕たちは東京ドームに行けますか? 僕たちは夢を見てもいいですか?」と問い掛けた。ササダンゴは「DDTにとって、東京ドームは全然夢じゃないから。ここにいるお客さんを全員連れて行くだけの責任だから。俺たち全員が本気になれば、絶対にできるから。絶対に東京ドーム満員にして、みんなですっごい景色が見れるから。俺は頑張るよ。みんなも頑張るから」と涙ながらに返した。上野は「ササダンゴさん、僕はきっと棚橋弘至さんみたいなプロレス界のアイコンになることはないと思いますけど大丈夫です。僕がプロレスって言えばDDTだよねって。プロレスってDDTがすごいよねって。プロレスをDDTにするから。僕はそういうチャンピオンになるから、もう1回頑張って挑戦しに来てください」と言葉を掛けると、ササダンゴは「上野は上野になればいいんです」と返して退場した。
ここで、今林久弥GMがリングに上がり、12・21後楽園での次期挑戦者は上野に一任すると発言。上野は「次の防衛戦はDDTの一番のベルト、一番歴史が長いKO-D無差別級をかけてやります。やりたい奴らがいまして、それを今から決めたいと思います。D GENERATIONSの皆さま、リングに来てください。イルシオンと岡谷(英樹)も来てくれや」とDGSメンバーを招集。リングにはTo-y、高鹿佑也、石田有輝、正田、須見和馬、瑠希也、佐藤大地、葛西陽向、岡谷、イルシオンの10人が集まった。
上野は「今から決めるんだけど、トーナメントとかいろいろ挑戦方法あると思う。自分で、このやり方でしか挑戦したくないんだって奴がいれば下りてくれていいから。誰も下りない? じゃあやりましょう。俺はみんなとやりたくて、誰とやっても楽しいから。だからいにしえからDDTに伝わる、この世のなかで一番公平な決め方、じゃんけんでいきたいと思う」とまさかのじゃんけんトーナメントが実施されることに。最後に残ったのは正田と石田で、正田が勝って挑戦権を手にした。
正田は「DGSは全員頑張ってます。全員無差別級のベルト目指して戦ってます。でも、全員を見渡した時、無差別級の挑戦者にふさわしいのは俺以外いないやろと思いました。それがじゃんけんの結果として出ました。上野さん、本気でそのベルトを獲りに行きます。上野さんに勝って、そのベルトを巻きます」と決意表明。
上野が「このベルトを獲って何がしたい?」と問うと、正田は「そのベルトを持って、今一緒にいたDGS、そしてDDTの未来であるってことをいい加減証明しないといけないと思ってるんです」と回答。上野が「正田、おまえはもう一生、未来でおってくれ。まだまだ時間はあるよ。せめて俺に、おまえに勝ちたいと思わせてくれ」と迫ると、正田は「12月21日までに、上野さんが僕に負けてしまうという絶望を与えます」と言い切った。
バックステージで上野は「僕たちは東京ドームに行きます。これは会社からこういう風に煽ってくれと言われてるわけじゃなく。たくさんの人が来てくれた両国で、この2本のベルト獲れたら、みんなと夢を見ていきたいと思って叫んだ夢にササダンゴさんが出て来てくれて。僕だけが掲げたものが背中押されて、本気で行きたい。無差別級もUNIVERSALも持ったチャンピオンで、DDTが好きでプロレスやってる僕だから。みんなの夢を背負って進めるプロレスラー上野勇希でいるから。僕が頑張れば頑張るほど、挑戦者が頑張って。僕がさらに上に行きますから」と話した。正田については「今の若い奴ら、僕とやったらもっとおかしいプロレスラーになれるんじゃないかと。DDTで一番じゃんけんが強い男(暫定)正田壮史。あいつはすごいんです。でも今つまんない。両国でシングルやりました。やっぱりすごいって思いました。でも、まだちょっと。俺もずっと怖いし、楽しいし、その繰り返しだから。正田、頑張ろうな」と期待を込めた。
善戦健闘も王座戴冠ならなったササダンゴは「タイトルマッチが決まってから、この1ヵ月、ベルトの重さとか団体のチャンピオンとか……。業界の次のアイコン、新日本だけじゃなくて、どこにもチャンスあると思ってるから。勝った以上、上野は上野勇希として、自分が目指すDDTになればいいし、自分たちだって一緒に頑張っていくだけ。東京ドーム、僕はやりたいと思ってます。DDT、再来年30周年ですから。いいタイミングじゃないですか。本当に実現できるよう、やるべきことがいっぱい出てきました。このまま僕も頑張っていきたいと思います」と語った。
急きょ、無差別級の挑戦が決まった正田は「上野さんにボロクソに都度言われてます。頑張ります。負けました、次頑張りますって。そのループにはまってるんだと気づきました。そのループから抜け出すために、挑戦までの期間、タイトルマッチの日、ループから抜け出す方法見つけ出したいと思います。その方法を見つけた暁には、この腰に無差別級のベルトがあるでしょう」と自身に言い聞かせていた。
IWGP王者TAKESHITAが4年ぶりの青木真也との一騎打ちを制す!「DDTで東京ドームに行きたい。それを達成するまで引くに引けない」
IWGP世界ヘビー級王者のKONOSUKE TAKESHITAが“バカサバイバー”青木真也との約4年ぶりの一騎打ちを制した。
両者は2022年1・3後楽園でシングル戦を行い、時間切れドロー(15分1本勝負)の後の延長戦でTAKESHITAがキムラロックで青木からギブアップを奪った。試合後、青木が「ホントに強かった。おまえがいるから、ここはメジャーだ」と言うと、TAKESHITAは「またやりましょう」と返し、ガッチリ握手を交わした。バックステージで青木は「内部で争ってる場合かって。あのいい素材がもったいない」と発言していた。
同年4月、TAKESHITAはDDTに籍を残したまま、米国に旅立ち、AEWマットで実績を残した。新日本プロレスとも契約し、今夏には「G1 CLIMAX」を初制覇し、10月にはIWGP世界ヘビー級王座を戴冠。11・3両国国技館で王者としてDDT凱旋を果たし、11・6新宿にも参戦。11・8福岡、11・9熊本の地方巡業にも参加。いったん米国に戻った後、青木戦のために帰国した。
3年11カ月ぶりの一戦は手四つから開戦し、レスリングの攻防。エルボーのラリーから、フォールの奪い合いに。TAKESHITAがブルーサンダーを決めると、青木はそのまま腕と足を取ってフォールにいくもカウントは2。青木はトペ、ダイビング・ニードロップ、ヨーロピアンクラッチで丸め込むもTAKESHITAが切り返す。青木がエイオキクラッチを狙うと、TAKESHITAが逆さ押さえ込みの体勢から変型ジャックナイフで丸め込んで3カウントを奪った。試合後、両者は笑顔で握手を交わした。
バックステージでTAKESHITAは「青木さんとは何回かやってますけど、今日が一番負けられないですよね。IWGPチャンピオンなので。勝って自信になったし、3日くらい前から、AEWで『コンチネンタルクラシック』というリーグ戦が始まって、初エントリーしてるんで、それも負けられない。頑張ります。頑張った先には東京ドームが待ってるらしいんで。来年1・4東京ドームがあるけど、DDTに残ってる以上、DDTで東京ドームに行きたい。それを達成するまでは自分も引くに引けない。自分のプロレスを見て、DDTに入った上野(勇希)がチャンピオンとして、東京ドームに行くって言うなら、僕もそれを望む。僕らならやれると思うんで。(久々の複数参戦になったが?)Dジェネレーション世代の実力がついてるなっていうのが一番印象に残っていて。DDT大丈夫だなって感じる1ヵ月でした。DDT、新日本、AEW、それぞれ面白くて、僕だからできることがきっとあって、まだまだそれを探してます。(4年ぶりの青木は?)青木さんと戦う度にプロレスのリングって、自分の生き様が出るんだなって感じるんです。今回試合して、おそらく前よりめっちゃプロレス好きになってるやんって感じられてうれしかったです」と語った。
11・3両国に参戦後、16日にはONEで総合の試合をした青木は「完敗。でも楽しかった。プロレスがすごく不思議な感覚というか、試合前に自分のいるべき場所に帰ってきたんだなって。TAKESHITAとやれて、TAKESHITAとその状況を確認できてよかった」と話した。TAKESHITAが「めっちゃプロレス好きになってる」と発言したことに対し、「好きですね。格闘技の人と見られますけど、青木真也の解釈では格闘技もMMAもプロレスの一つのルールであって、デスマッチがあるように一つのルール。格闘技とプロレスもあくまで一つのルール。今のプロレスが好きになってる。みんながG1だ、IWGPだ、AEWだって、ブランドを持つとすごいと言うけど、TAKESHITAはTAKESHITAでした。前から特に変わってない」と述べた。
MAO&KANONが遺恨深き佐々木大輔&岡谷英樹を下し、KO-Dタッグ王座初V! 12・21後楽園で政岡純&ガイア・ホックスが挑戦へ
STRANGE LOVE CONNECTION(S.L.C.)のMAO&KANONが遺恨深きDAMNATION T.Aの佐々木大輔&岡谷英樹を下し、KO-Dタッグ王座の初防衛に成功。F-SWAGの政岡純&ガイア・ホックスが12・21後楽園で挑戦することが決まった。
さかのぼること9カ月前の2・23後楽園で負傷欠場中の岡谷がKANONを襲撃してDAMNATION T.Aに電撃加入し、佐々木らはKANONを追放。4・6後楽園で復帰した岡谷は佐々木と組み、ハンディキャップマッチでKANONに勝利。孤立したKANONをMAOが救出して合体。後にS.L.C.として、MC&マネジャーのラッパー・KIMIHIROが合流した。11・22横浜での公開調印式で岡谷が「おまえはどこに行こうが、一生いらねぇ子なんだよ」と暴言を吐き、佐々木は「KANON、てめえが裏切ったせいで人生めちゃくちゃだ。おまえからタッグベルト奪って地獄に落として、おまえの人生めちゃくちゃにしてやる。そしたら、英樹さんを説得して、おまえをDAMNATIONに入れてやる」と陽動作戦を仕掛けていた。
横浜でのKANONvs岡谷のシングルでの前哨戦ではDAMNATION T.Aが総出でボコボコにしていたが、この日は入場時のS.L.C.を急襲。場外戦で佐々木組はKANONをじゅうりんし、セコンドのデムース、MJポーも介入。MAOがキック連打で応戦していく。ロープに走ったKANONを佐々木が場外からイス殴打すると、岡谷が1度手に取った竹刀を捨ててKANONとエルボーのラリー。岡谷はKANONに投げ捨てジャーマン、クレイモア、初公開のスワン式逆打ちもカウントは2。佐々木がMAOにミスティカ式クロスフェースロック。岡谷が串刺し式クレイモアから垂直落下式ブレーンバスターを狙うも、かわしたKANONがスリーピーホロウ。S.L.C.は合体技を決めるも2カウント。KANONが岡谷にラリアットから担ぎ上げると変形LONELY DEZIRESを決めて3カウントを奪い、雪辱を果たした。
KANONは「一つだけ言わせてください。今なら自信があります。俺はいらない子じゃない。俺には仲間がいて、応援してくれるみんながいるから。DAMNATIONに勝って終わりじゃねぇ。俺はまだこのベルトでもっといい景色が見たい。1回防衛しただけだよ」とマイク。
この日の第二試合でF-SWAGが前タッグ王者組の飯野雄貴&納谷幸男、デムース&イルシオンとの3WAY戦を制し、政岡が「今日もタイトルマッチあるんやろ? 勝ったほうに俺らを挑戦させろ。俺ら忙しいからよ。でも12月21日、後楽園だけは日程空けとくから。タッグタイトル決めとけ!」と挑戦表明した。
この件をKIMIHIROから伝え聞いたMAOは「やるに決まってるでしょ。外からわざわざ来てくれるってこんなありがたいことはない。俺はKANONを振り回すことでしか育てる方法を知らない。俺はKANONと一緒に強くなって、未知なる相手とどんどんやっていきたい」と受諾。この結果、12・21後楽園での王座戦が決まった。
F-SWAGは名タッグとして暴れ回り、GHCジュニア・ヘビー級タッグ王座に挑戦した経験もある。政岡はTEAM 2000Xに加入したばかりで勢いに乗っており、S.L.C.にとっては侮れないチームとなる。
一方、ベルト獲りならなかった佐々木は「岡谷、負けてねぇ。ミスジャッジだ。あんな奴に負けるわけねぇ」と吐き捨てれば、岡谷は「すみません。竹刀捨てちゃって。あんなん使わなくてもいけると思って」と反省の弁。さらに佐々木は「これで終わりじゃねぇ。このタッグベルトをなんとしても手に入れて、あいつらをぶちのめして、破壊して解散させてやる! DDTも壊滅させて、解散させてやる」と息巻いた。
EXTREME王者To-yが母親のアシストで髙木三四郎を破り王座V5!「僕のギャンブル中毒が勝つか、稼ぎが勝つか勝負」
DDT EXTREME王者のTo-yが母・小嶋美和さんのアシストを得て髙木三四郎を破り、5度目の防衛に成功した。
王者が指定した試合形式は「ウェポンギャンブル」。これは髙木のポケットマネーを元手として、事前に選手それぞれが公営ギャンブルを行って資金を増やし凶器を購入。試合では一定時間ごとにランダムでその凶器が投入される。それと同時にリング上でワンカードポーカーが行われ、勝利した(大きい数字を引いた選手の勝ち)選手のみがその凶器を使用することができる。ギャンブルに負けた選手が使用した場合は反則となる。試合の決着は3カウント、ギブアップ、KO、TKO、場外リングアウトなど通常のプロレスルールに準ずるもの。
ところが両者ともに公営ギャンブルで資金は増えず。20日には2人して、ボートレース多摩川に繰り出したが、全く利益が出ず。結局、資金がいらない凶器が投入されることになった。
まずはエルボーの応酬、To-yがドロップキックを叩き込めば、髙木はテキサスクローズラインを見舞った。最初のウエポンは「ノーギャラレスラー」で、6人の無報酬レスラーがポーカーで負けた高木を攻め込む。2番目のウエポンは「髙木のアタッシェケース」で、これもポーカーで勝ったTo-yとノーギャラレスラーたちが高木を攻めた。髙木は自身のアタッシェケースを持って南側客席に逃走。3番目のウエポンは「ドラマティックドリーム号」でポーカーは髙木が勝利し、ノーギャラレスラーをひいた。4番目のウエポンは「To-yの実家のママチャリ」でTo-yが使用権利を得たが、髙木のドラマティックドリーム号と正面衝突で相打ち。5番目のウエポンは「To-y母親との保護者面談」で、客席で観戦していた母・美和さんがリングイン。ポーカーで勝った髙木は「To-y君はギャンブル依存症で僕の全財産を巻き上げたんですよ!」と泣きを入れ、「ギャンブル依存症から更生させたいんで、お母さんからも一言お願いします」とマイクを渡した。美和さんは「ギャンブルばかりで、カードの分割地獄になっております。困ってるんで、髙木さん、よろしくお願いします」と懇願。すると、髙木はプラスチックケースでTo-yの頭を殴打。これにブチ切れた美和さんは「何するんですか!」と叫んで高木に張り手を見舞った。間髪入れず、To-yは張り手から不思議の国の小嶋~コジマワンダーランド~でプラケースに投げつけて3カウントを奪った。
To-yは「ギャンブルはもう……やめません! 親に借金してでもやめられないけど、借金なんかすぐ返して、俺がギャンブルしてもなくなんないくらい稼げばいいんだろ! 俺のギャンブル依存症が勝つか、稼ぎが勝つかの勝負だ。やってやるよ。EXTREME持ったら何が正解で、何が不正解か分からない。でも俺は俺を信じる。俺こそがジ・オーセンティックだ。もっとオーセンティックなTo-yを見せてやる」とマイク。最後は親子で「全員、DDTにカモーン!」で締めくくった。
バックステージで母とともにコメントしたTo-yは「髙木三四郎にすべて狂わされて。EXTREME……。でも母のおかげで防衛できてよかった。これからも借金していくと思うし、でもそれ以上に稼いで、僕のギャンブル中毒が勝つか、稼ぎが勝つか勝負。これからもっと防衛して勝ち進んで稼ぎまくって親孝行をもっとしていくから。まだしてないけど」と宣言した。






















































































































































































































