前説
3・20すみのえ舞昆ホール大会が決定! 上野がオープニングコール!
今林久弥APの前説では佐々木大輔欠場のお詫びから。さらに来年の大阪大会の追加日程として3月20日すみのえ舞昆ホール大会が新たに発表された。オープニングコールで呼び込まれたのは遠藤とのBブロック公式リーグ戦を控える上野。「今日はD王GPの中でも勝てば優勝が見えてくる。負けてしまえば優勝から少し遠ざかってしまう。大きな試合だと思うので勝ちにいきたいと思います」と意気込むと「DDT大阪大会スタート! 熱波ワー!」とポーズ。
オープニングマッチ 30分一本勝負
アントンの容赦ないタイムアタックが続く中、ついには場外に出した中村にエプロンからのタイムアタックが炸裂。リングに戻された中村もドロップキックで反撃に出るとスワンダイブ式ミサイルキックも決めてみせたがカウント2。ブレーンバスター狙いはアントンが切り返して逆に叩きつける。アントンはナックル連打からバイオニックエルボー。これを中村は腹パンで迎撃。アントンはタイムアタックを仕掛けるが、中村がこれを防御。すかさずアントンが地獄突きからコーナーに登ろうとするも足を滑らせてヒザを強打。ギブアップ寸前になると、ギブアップする前に創作昔話「ごんぎつね」を語りだすも内容は「おしんこ」ではなく下ネタ。中村もごんぎつねでやり返さんとする。互いに頭部に手を滑らせて目に自爆。目が見えないまま2人はリング下に転がり込んでしまう。松井レフェリーが場外カウントを数える中、2人がリングに戻るとコスチュームが入れ替わっていた。さらに人格まで入れ替わってしまったようで、アントンのコスチュームを着た中村がバイオニックエルボーを繰り出すも、中村のコスチュームを着たアントンがかわしてバックスライドで勝利。一度は中村勝利がアナウンスされ、中村のコスチュームを着たアントンがシングル初勝利を喜んだが「俺、中村だと思っていたけどこのヒザの痛み、懐かしいな。じゃ、俺、アントンだわ。中村圭吾としてのアントンが勝ったので、中村の初勝利はなし」。
第二試合 30分一本勝負
DDTバラエティ班のD王GP2021をぶっとばせ!
※蒼魔刀
ディーノと平田がリングイン。平田がマイクを持つと「今日この第2試合、D王の前菜じゃねえぞ。勝者が平田認定大阪ナンバーワンメチャメチャすごいヤツチャンピオンの決定戦や!」とポスターの裏に書かれたベルトを掲げようとするが、今林APがそれを奪ってビリビリに破く。「そういうのいいからさ! 東京でやって大してウケなかったのになんで大阪でやるんだよ! カードわかってる? HARASHIMAさんがこんな試合に混ぜられたけど、D王でAブロック独走中、トップなんだよ。HARASHIMAさんの集中が切れるような緩い試合をしないで欲しい。熱い試合をしてほしい」と忠告する今林APは「大鷲さんも出てきてもらっていいですか?」と入場前の大鷲も呼び込んで「今2人にも言ったんですけど、HARASHIMAさん、D王GPトップなんですよ。HARASHIMAさんの集中が切れるような緩い試合はしないで欲しいんです。だから大鷲さんのなんちゃってルチャムーブ、あれやめてください。ディーノも尻禁止な。四十過ぎたおっさんの尻なんて誰も見たくないって。変え時だと思うよ。平田もメガネかけて踊るとかなしな。6人タッグのチャンピオンなんだから自覚持て! 公式戦と同じぐらい熱い試合をお願いしますね?」と告げ、「じゃあ大鷲さん戻ってください」と促してHARASHIMA&大鷲組の入場へ。今林APがニュートラルコーナー下で試合を監視する中、ゴング。
さっそく大鷲はなんちゃってルチャムーブ。これに今林APがストップをかけて「だからやめろって言ったじゃん。うちの息子も言ってましたよ。いつも大鷲さんの試合は同じだって」と文句。精神的ダメージを受けた大鷲がHARASHIMAとタッチ。ディーノがHARASHIMAに男色殺法からナイトメアを狙うも今林APがストップさせて「だからやめろって言ったじゃん。誰が四十過ぎのおっさんの尻を見たいんだよ。尻なし! 変われ!」と強制的に平田と交替させる。平田がHARASHIMAにコルバタを決めるとメガネを手にするが今林APがストップ。「だからやめろって言ったろ! なんだよ、そのメガネをかけて音が出るシステム。初見の人にやさしくないよ! 熱い試合やれ!」。ガックリ肩を落とす平田に嘆きながらマウントエルボーを繰り出す大鷲に平田も嘆きながらマウントエルボー。HARASHIMAが逆水平連打。平田もコーナー2段目からのミサイルキックを決めるとディーノとタッチ。ディーノはまとめて男色コンプリートショットを決めるも「やることがない!」。ディーノは「平田もういいよ! 私は自由に生きる!」とコーナーで尻出し。これに平田は「俺たちの第2試合、見せてやりましょう」と呼応。平田は大鷲を地獄門に送る。平田は止めにリングに上がった今林APも地獄門に送ろうとするもHARASHIMAがストップ。「今林さん、入場前に言ってたこと裏で聞こえてましたよ。確かにD王GPぶっちぎってますよ。そこに気を使ってくれるのはありがたいけど、平田のダンス、ディーノのケツ、大鷲さんのルチャ、彼らはプライドを持って一生懸命やってるんですよ! そういう選手の気持ちわかってください! わかってくださいよ!」と説教。「HARASHIMAさん、すいませんでした。確かに自分、選手の気持ちわかってなかったです。わかるうともしてなかったです。わかる努力をします。はじめにディーノの気持ちをわかるために尻を出そうと思います」と言ってコーナーに登ると尻出し。その状況はさておいてリング上ではディーノの男色ドライバーから平田がHARASHIMAにマッドスプラッシュ。カウント2で返されるとディーノのリップロックが平田に誤爆。この間にディーノと平田は分断され、HARASHIMAが山折りから蒼魔刀を決めて勝利。
試合後、ディーノがマイク。ディーノ「HARASHIMAさん、あんたが試合中に言ってくれたこと、嬉しかった。確かに私たちはプライドを持ってやっている。我々も盛り上げていくからHARASHIMAさん、あんたもD王獲ってねなんでそんな雰囲気出して締めようとしてんの?」HARASHIMA「なんでかって? それは鍛えているからだー!」コーナーで尻を出した今林APが放っておかれたままリング消毒となり、今林APは静かにリングをあとにした。
第三試合 30分一本勝負
ゴングが鳴り、高尾はなかなか組み合わず。樋口が腕を取っていくと、高尾も取り返す。樋口がヘッドロックに捕らえると、高尾がロープに走らせドロップキックを放つも樋口は倒れず、タックルで倒していく。コーナーで樋口がチョップから踏みつけ。ここで高尾は樋口が昨日の遠藤戦で痛めた左足を蹴っていく。さらに場外に連れ出すと、高尾が樋口の足を狙うが、樋口が逆転。チョップを連発すると、高尾がかわしチョップが鉄柱に誤爆。樋口は手に大ダメージを負ってしまう。リング内に戻ると、高尾が樋口の腕に集中攻撃。コーナーでロープを使って痛めつけていく。高尾は腕へのギロチンドロップを連発。カバーに入るもカウント2。高尾が串刺しハイキックから、腕へセカンドからのミサイルキック。さらにスタンディングのアームロックで固める。樋口はロープにブレイク。高尾がコーナーに上ると、樋口が追いかけ捕まえるとアバランシュホールド。樋口はアトミックドロップから強烈なタックル。再度アバランシュホールドを決めるがカウント2。カナディアン・バックブリーカーを狙うが、高尾はサミングで脱出。高尾がコーナーから飛び付きのDDTを決める。さらに樋口の左腕を踏みつけていく。怒りの樋口が仁王立ちになり高尾にエルボーを打たせる。しかし高尾のランニング・エルボーバットを顎で捕まえるとブレーンクロ―。しかし高尾は腕へのエルボーで抜け出す。チョップとエルボーの打ち合いへ。樋口がダブルチョップで打ち勝つが、高尾はエルボーを返す。さらに高尾がランニング・エルボーバットからカバーもカウント2。すかさずアームロックで樋口を捕獲。樋口がロープにブレイクも高尾がリング中央に戻す。樋口が投げで脱出すると、高尾はローリング・エルボーを決め、ジントニックの体勢へ。樋口が抜け出すとパワーボム狙い。高尾がウラカンラナで返そうとするが、耐えた樋口がそのまま抱え上げシットダウンパワーボム。これはカウント2で高尾が返す。樋口が四股を踏んでぶちかましを狙って突っ込むと、高尾はエルボーで迎撃。しかし樋口は狙いすましたぶちかまし。これが決まると高尾も返せず3カウント。
【試合後のコメント】
樋口 成増で大石真翔、遠藤哲哉に左足を持っていかれて、今日は高尾蒼馬に右腕を持っていかれて。いいんだよ、この過酷なD王が心地いい。今日勝って勝ち点は5点。あと残り2日、勝俣瞬馬、秋山準から必ず取って優勝をかっさらうんで。このまま突き進みますよ。
高尾 イスはねえのか? そういう決まりか、DDTは。今日で俺は何勝だ? 3連勝?
――今日は土がついた状況です。
高尾 あれはレフェリーの間違いじゃないのか? 俺はカウント1であげてたけど。あれやってくれ、あれ。ワールドカップでよくやるやつ。
――3カウントが入ってしまった。
高尾 またあれか。DDTは俺のことが嫌いだから、勝っても負けても負けたりするんだろ? 知ってるぞ。
――次の公式戦は秋山選手です。
高尾 俺の不戦勝でいいよ。すべてを欠場して冬休みだ。冬休みを取る、俺は。今の小学生みたいに短い冬休みを取るよ。会社がいいって言ったことにして俺は出ないぞ。
――それだと得点はないです。
高尾 じゃあ得点だけくれ。試合はなくてもいいから得点だけくれ。そこをなんとか会社のマネーを秋山準に渡して、俺の勝ちにしといてくれ。
第四試合 30分一本勝負
Bブロック公式リーグ戦
※フジヤマ・ニーロックを切り返す。
大石が低空タックルで組み付きバックを取り、そこから首を固めにいくが秋山がバックを取り返す。秋山が押さえ込むが大石がカウント1で返す。スタンドの攻防になると、秋山がロープに押し込みクリーンブレイク。組み付く大石を秋山はパイルドライバー。続いて逆片エビを決めるが。大石はロープにブレイクし、場外へ退避。すると秋山が追いかけ場外でのボディスラム。エプロンに寝かせた大石の首に秋山はニードロップ。リング内に戻った大石がエルボーで向かって行くも、秋山はエルボースタンプから倒れた大石にニードロップ。何度も何度も押さえ込むが大石はカウント2で返し続ける。秋山は足4の字固めで捕獲。悶絶する大石はリバースを狙うも、秋山に元に戻される。それでも大石はリバースに成功。秋山がもう一度返すと、大石がロープにブレイク。秋山の串刺しニーをかわした大石がランニング・フォアアーム。コーナーからスイングDDTを決めていく。続けてミラクルエクスタシーを狙うが、秋山はノドを掴み返す。大石が裏拳を放つも、秋山はショートレンジのラリアット。続けて低空ニーを決めるがカウント2。秋山がフロントネックロックを狙うと、大石が丸め込み。カウント2。低空ドロップキックからカーフキラーを決めると、秋山はロープにブレイク。大石が再度足関節を狙うと、秋山はフロントネックロックを決める。解除した秋山がカバーもカウントは2。秋山がニーを連発し、生膝でのランニング・ニーを決めるがカウント2。続けてエクスプロイダーを決めるも、大石がカウント2で返す。ならばと秋山がリストクラッチ式のエクスプロイダーの体勢に入るが、大石が回転しつつ足を取り、フジヤマ・ニーロックの体勢に。一気に絞り上げると、その勢いを利用した秋山が大石を押さえ込む。これがガッチリ決まると大石も返せず3カウント。
秋山との公式戦に敗れるも「D王にエントリーを志願したのは、あなたとシングルマッチしたかったからです。次はあなたの膝を壊して勝ちます!」(大石)
退場していく秋山に向かい、大石がマイクを持ち「秋山さん……ズルい! 俺は、今回のD王GP、会社に志願してエントリーさせてもらいました。なぜかというとあなたとシングルマッチがしたかったからです。次、いつになるかわからないけど、次はもっともっと追い込んで、あんたのその膝壊させてもらいますんで」と言うと、秋山はマイクを持たずに「おい、口だけじゃないんだよ。何年ここトップでやって来たと思ってんだよ。この俺にその口か? 絶対やれよ、じゃあ!」と言うと、大石も「やってやるよ!」と答える。最後は大石が「ありがとうございました!」と叫び深々と礼した後に座礼。そしてマットを叩き悔しがった。
【試合後のコメント】
――大石選手の試合後のマイクを聞いて。
秋山 同じチームでやっているけど、そういう言葉は嬉しいし、彼がこれから今まではわからないけど、もう一回上を目指していきたいというのはいつも感じているし。ただ、俺のヒザを壊す……それは無理だ(苦笑)。“よっぽど”じゃないと無理だわ。その“よっぽど”を考えないといけない。俺のヒザを壊す“よっぽど”を考えてこい。本当に壊すつもりでこないと壊れないし、俺自体が壊れない。
――次戦は高尾選手との久々の対戦です。
秋山 シングルマッチではやってないかな。会見での彼の言葉を聞いているし、まだ俺がガッチリ渡り合える俺でよかったと思うし、恥かかせてやろうと思ってます。
――DDTの選手とシングルを立て続けでやっている中で感じていることは?
秋山 たぶん外で見ている人たちとは違うことを俺は感じている。どうしてもDDTって言ったら面白いとか、そちらの試合がクローズアップされがちだけど、大石もそうだけど、やっぱり熱い心を持った、プロレスで強くなりたいという若い選手がたくさんいるんで。俺が来たことで、その火をもっともっと焚きつけて燃やしてできればいいかなと。今のところはできているんじゃないかと思います。
大石 ずるいよ。なんだよ、あの勝ち方。秋山準が丸め込みって。僕も考えてきたつもりだったんですけど、考えていたのか、体がそう動いたのかわかんないけど、悔しい。でも、ここまで自分の思い通りにならないシングルマッチはなかなかできないんで。まだ、同じチームだけど何度でも真正面からぶち当たって、あいつのヒザをブチ壊してやるよ。
――そう簡単には壊れないと言ってましたが。
大石 でしょうね! あの頑丈な体、見たらわかるよ! でも高い壁のほうが壊したときに気持ちいいとかあるじゃないですか。ヒザ壊したら、私のヒザもちょっとは箔がつくでしょうよ。理想は私のヒザであの人を引退させることですね。最後の最後で介錯してやりますよ。
――次戦は上野選手です。
大石 私が4戦やって1勝3敗。忖度しなくていいから、ぶっちゃけ優勝の芽は?
――ない。
大石 ないよね。昨日の時点でわかった。しょうがない。いいよ。俺の優勝がなくなったということで、これからは悔しいけど秋山準のサポートで。次、上野。秋山さんのサポートに回って、このリーグ戦、しっちゃかめっちゃかにかき回してやります。上野選手は十中八九、私の掌の上で転がされることでしょうよ。そう思うでしょ?
――はい。
大石 思ってねえな! ただあの子も今チャンピオンだからね。偉そうなことを言うけど、まだまだ私の想像を超えないと勝てないよって、上野さん。私を楽しませてください。1勝3敗の大石真翔でした。
第五試合 30分一本勝負
Bブロック公式リーグ戦
※シューティングスター・プレス
KO-D無差別とUNIVERSALの王者対決。遠藤の首筋には昨日の樋口戦のダメージか、テーピングがガッチリと施されている。ゴングが鳴るとロックアップ。上野がロープに振ると、遠藤がタックル。リープフロッグの攻防から互いの攻撃を避けあう。会場は拍手に包まれる。遠藤が足を取ってグラウンドでコントロール。腕を極めていくと返した上野はバックマウントの状態で髪の毛を引っ張る。上野がサイドヘッドロックで絞り上げる。遠藤が髪を引っ張り抜け出す。突っ込む遠藤に上野は迎撃してアストロシザース。遠藤が場外に逃れると追いかけてすぐリング内に戻す。上野がおっぴろげアタックを放つも、遠藤はキャッチしパワーボムの体勢から膝を腰に突き立てるバックブリーカー。そこから逆エビ固めを決める。上野はロープにブレイク。遠藤が上野の足をキャッチすると、上野が体を入れ替え遠藤を場外に落とす。そして2人はエプロンに。打ち合いから打ち勝った上野がDDTでエプロンに叩き付ける。さらに場外にて河津掛けのように遠藤をエプロンの角に叩き付ける。さらに鉄柱に突っ込ませる。リング内に戻ると、遠藤の首への攻撃を集中させる。足を固めてのキャメルクラッチで締め上げるが、遠藤は指を噛んで脱出。しかし上野の猛攻は止まず、DDTからカバーもカウント2。上野がチンロックを決めるが遠藤はロープに。上野はリバース・スプラッシュ式のダブルニーを落とす。そしてバックを取ると、バックブリーカーを狙うが、遠藤が投げで抜け出しケブラドーラ・コンヒーロ。さらに高角度のショルダースルーで叩き付ける。遠藤はマンハッタンドロップからその場飛びシューティングスター・プレスを決めるもカウントは2。続けてスワンダイブで飛び込むが、上野は回避。すると遠藤は回転エビ固めで飛び付き、上野が肩を上げるとゆりかもめ。上野が押さえ込む。上野の逆さ抑え込みを返した遠藤はクロス・フェースロック。上野は何とかロープブレイク。遠藤のトーチャラックを上野は抜け出すと、遠藤がワンハンド・バックブリーカー。上野は背面へのおっぴろげアタックを狙うが、遠藤がかわしバックを取ると、上野がロープを利用してのスタナー。改めて背面へのおっぴろげアタック。遠藤を場外に落とすと、トルニージョで飛び込む。リング内に戻すと、ミサイルキックからカバーもカウント2。そしてグラウンドに持ち込んで首と腕を極めるジャベ。そこから横十字もカウント2。上野がWRの体勢に入ると、遠藤は松井レフェリーを掴んで阻止。遠藤が横入り式エビ固め。カウント2。遠藤がスワンダイブ式フォアアームからファイヤーマンキャリーの体勢から決める変形ファイナルカットを決めるがカウント2。続けて放ったハンドスプリングは上野がかわす。上野はおっぴろげアタックを放つも遠藤も回避。エプロンに出た上野に遠藤が向かって行くと飛び付いてハーフネルソン・スープレックス。それでも遠藤は立ち上がりトラースキック。上野はスタンディングのシャイニングウィザード。遠藤がカナディアンデストロイヤーを決めカバーに入るも上野が切り返し押さえ込むもカウント2。遠藤がラリアットを放つと、上野はドロップキック。両者ダウン。立ち上がると、上野が突っ込むのを遠藤が迎撃。遠藤がコーナーに上ると、上野が阻止して逆さ吊りに。上野が助走をつけて後頭部にドロップキックを決める。上野がコーナーに上ると、遠藤が追いかける。そして雪崩式の技を狙うが、抜け出した上野がコーナーマットへリバースDDTのように叩き付ける。上野のスワンダイブミサイルキックを放つと遠藤がキャッチ。ボムを狙うもこれを上野がウラカンラナに切り返すがカウント2。続けてBMEを放つが遠藤は剣山。ここから互いに「来いよチャンピオン!」と言いながら膝を付いてのエルボーの打ち合い。遠藤が打ち勝つも、上野も強烈なエルボーから延髄斬り。上野がWRを狙うと遠藤は逆さ押さえ込み。カウント2。ここからオーバーヘッドキック、ヘッドバット、ハンドスプリング・オーバーヘッドキック、旋回式トーチャラックボムの波状攻撃。カウント2で上野が返す。すぐに遠藤がコーナーに上るとシューティングスター・プレスを投下。これには上野も返せず3カウント。王者対決を制した。
【試合後のコメント】
遠藤 昨日、樋口とリーグ戦やって上野は昨日はお休みで。どんな状況だろうがチャンピオンが勝つ。一番強いのはこのKO-D無差別級。これを巻いている俺だ。向こうもチャンピオンかもしれないけど、俺にはまだまだ敵わない。
――背中にテーピングをしてれば、そこを狙われることはわかっていたと思うが。
遠藤 負傷のうちに入らないかな。前日のちょっとしたダメージが残るのもリーグ戦だからだし、そこを攻めてきたというのは間違いじゃないよ。上野の目指すチャンピオン像がどんなのか知らないけど、そういう感じでいいんじゃないかな。
――残るは高尾戦、大石戦です。
遠藤 残り2試合はイージーマッチ! トゥー・イージー! 2人ともこのリーグ戦、何を懸けて臨んでいるのかハッキリしないようなので。ソーマとは同じユニットだけど厳しく言うぞ。後輩のチャンピオンを迎え撃つ気持ちはどういうものか聞いてみたいね。
――大石選手は?
遠藤 まあ離婚すればいいんじゃない? このリーグ戦、大石真翔の離婚を懸けて。奥さんが大変になっちゃうけど、優勝できなかったら離婚するぐらいの気持ちで臨めば。
上野 クソッ。やっぱり今日はもちろんこのベルト、遠藤さんはKO-Dのベルト、もちろん意識してました。昨日、遠藤さんは首を痛めてしまって、僕はサウナに8セット入って、ジムにもいって、日焼けもしちゃって、じっくりと体を休めて。フルパワー、フルコンディション、でも……。遠藤さんは遠藤さんの華麗なるリズムでやっているので、今日はそれを崩してやろう、その一点で考えてきて。効きましたね。D王、どうなってるんですかね。
――まだ1敗で残りの星取りの動きではチャンスはある。
上野 全部勝てば? 人任せ? でもぶっちゃけ僕が樋口さんに勝てたのも半分、運みたいなものというのもわかってますから。今日は負けましたけど、遠藤さんと試合してて楽しかったです。遠藤さんは楽しかったですかね。これから勝俣さん、秋山さん、大石さん? いいじゃないですか。僕は樋口さんも遠藤さんも怖くなかったし、秋山さんはちょっと怖いけど、怖くないし。楽しめそうです。
セミファイナル 30分一本勝負
MAOが謎の手拍子を煽りながら両者打撃の攻防。グラウンドの展開になると、坂口が上四方で固めると、MAOは洗濯バサミで捕獲。坂口はロープに逃れる。MAOが大ぶりな掌底を放つと、坂口は肩固め。すぐにMAOはロープにブレイク。坂口がミドルキック、ダッシュミドルを決めると、MAOは場外へ。MAOが掌底のラッシュを見せ、鉄柱に坂口を固定し掌底を放つが、坂口は回避すると鉄柱に誤爆。坂口も掌底を放つがMAOがかわし、鉄柱に誤爆。坂口がエプロンPKを狙うと、MAOが回避。エプロン上の坂口をソバットで落とす。リング内に戻ると、MAOがダイビング・ニードロップを決めるもカウント2。MAOは串刺しの掌底からハリウッドスター・プレスを決めるもカウント2。MAOがみちのくドライバーを狙うと、坂口が背後に着地しスリーパーで捕獲。MAOが指をおとりにして抜け出し、コブラツイストの体勢に入るが、坂口は抜け出しサッカーボールキックを放つ。ここで両者足を止めてのエルボーの打ち合い。MAOが掌底を放つと、坂口も掌底。掌底が相打ち。坂口がPKを狙うと、MAOはバク転で回避しトラースキック。坂口は突っ込んで来るMAOを跳ね上げ、コーナーに設置。坂口が一角蹴りを狙うも、MAOはプッシュアップで避けてミサイルキック。続けてみちのくドライバーⅠを決めるがカウント2。坂口はフロントネックロックで捕獲。MAOが押さえ込むがカウント2。MAOのみちのくドライバーⅡを坂口は抜け出し、スリーパーで捕獲。MAOが後転して押さえ込み、カウント2。坂口がハイキック。さらに近距離の膝蹴り、距離の開いたところで神の右膝を狙うが、MAOはカウンターの延髄斬り。そして掌底からみちのくドライバーⅡに繋ぎ3カウント。
【試合後のコメント】
坂口 アイツが強くなって俺はよかった。だから負けた。楽しかったよ。何年か前を思い出した。もうそういう時期なんだな。残り、次のHARASHIMA戦。自分の闘いで殺ってやるよ。
MAO まあ2020年に現れたエセ骨法でございます。しかしこの通りにMMAにも骨法が通用することは証明してないけど、MAOは坂口さんに通用したということでございます。坂口さんも結構、要所要所で当たってきて、自分の成長を見ててくれている人なのかなって。当たるたびに成長を見せられていると思うし、今日は結果も残せたので。D王グランプリ、自分は4点。やっと自力で1勝を勝ち取れたので、残り2つ、竹下さんとクリスと続くけど、そこを乗り切った先にあるのは結果だと思うので、最後までしっかり勝ち抜きたいと思います。
メインイベント 30分一本勝負
Aブロック公式リーグ戦
※エレベーター・アクション・デス・パレード→レフェリーストップ
試合開始直後にクリスが竹下の痛めている左腕を捕らえると、すぐに竹下はロープにブレイク。グラウンドの攻防になると、クリスが左腕を掴んだだけで竹下は声を上げて技を解除してしまう。それでも竹下がクリスの足を固めていく。抜け出したクリスはサイドヘッドロック。竹下がレッグシザースで返すと。クリスは頭を抜いていく。竹下がマウントを取ると、自ら立ち上がり解除する。竹下がエルボーからボディスラムを決めると、クリスはロープ際に逃れる。ここでクリスが左腕を捕獲すると竹下は苦悶。竹下が下からマウント状態に取り返すとエルボーを連打していく。突っ込む竹下をクリスは迎撃。そして竹下の左腕を取ったままコーナーからエプロンに着地し、腕をロープに叩き付ける。この一撃で大ダメージの竹下は場外にエスケープ。場外カウントが数えられる。クリスが追いかけると、場外でチョップの打ち合いに。竹下が強烈なエルボーからブレーンバスターを狙うが、着地したクリスが竹下の腕を鉄柱に叩き付ける。そして場外でオクトパスストレッチを極める。場外カウントが進む中、ギリギリでクリスが解除しリングに滑り込むと、竹下もカウント19でリングに生還。リング内に戻ると、クリスが腕固めで竹下を苦しめる。さらにクリスが腕十字に移行すると、竹下はロープにブレイク。竹下が反撃に出ようとするも、クリスは飛び付きオクトパスストレッチ。さらにスリーパーに移行し、再度オクトパスストレッチへ。竹下は何とかロープにブレイク。クリスが竹下を場外に追い出すと、自らも追いかけ、腕を極めながら床に叩き付ける。竹下はリングに何とか戻る。クリスがコーナー下で踏みつけもこれは反則カウントが数えられる。突っ込んで来るクリスを竹下がカニ挟みで回避すると、後頭部にザーヒーを叩き込むが、攻撃が続かない。何とか串刺しエルボーを決め、フライング・ラリアットでペースを自分に引き寄せる。竹下は痛めた左腕をかばいながらのフェイスロックで締め上げる。クリスの動きが止まり、竹下がカバーするもカウント2。ここでエプロンに出た竹下がファブルを狙うと、クリスは足にドロップキックを打ち込み阻止。エプロンでロープを挟んでのオクトパスストレッチを極め、腕を取ってコーナーに上がるも、追撃は竹下が阻止。竹下はコーナーの金具にクリスの顔面を叩き付ける。そしてロープでクリスの頭を固定したままザーヒーを打ち込み、コーナー上にクリスを連れて行き、雪崩式ブレーンバスターを狙うが、クリスは腕を極めて抜け出す。それでも竹下は無理やり雪崩式ブレーンバスターを決める。カウント2。竹下が串刺しのブーツからラリアットを狙うと、クリスがかわすも、竹下は投げっ放しジャーマン。立ち上がったクリスはジャンピング・ニー。竹下が垂直落下式ブレーンバスターを決めれば、クリスが投げっ放しジャーマンを決めて両者ダウン。ダウンカウントが進む中2人は起き上がると、膝立ちの状態でエルボーの打ち合い。立ち上がってエルボーの打ち合いの中でクリスが腕を取ると、竹下はエルボーで抜け出す。ここで再びエルボーの打ち合いへ。エルボーが相打ちになり2人は崩れ落ちる。互いの技をかわし合う中で、竹下のザーヒーがクリーンヒット。もう一発狙うも、クリスはかわし延髄斬り。飛び付いて変形の横十字を決め、カウント2で竹下が返すとグラウンドでのオクトパスストレッチ。竹下がもがくと腕十字に移行。さらに腕固めへ。竹下は何とかロープにブレイク。クリスがプレイングマンティスボムの体勢に入るが、耐えた竹下がコーナーに押し込むと、松井レフェリーに衝突。クリスがその隙に急所打ちからプレイングマンティスボムを決めるがカウント2。立ち上がったクリスが何度もストンピングで竹下の腕を蹴りつける。さらにエレファントキックで蹴り上げると、ロープに走ったクリスに竹下がフランケンシュタイナー。カウント2。竹下のラリアットをクリスは迎撃、腕を引っ張っての頭突き。もう一発、二発と狙うと竹下はラリアットで迎撃。カウント2。竹下がジャーマンの体勢に入ると、クリスは丸め込みに行くが、竹下が無理矢理抱え上げる。クリスが左腕に肘を打ち込み抜け出すと、そのまま丸め込むようにグラウンドに持ち込み、片足、片腕を決める関節技に入ると、竹下は全く動けなくなる。竹下が粘るも、危険とみなした松井レフェリーが試合をストップした。技の名前はエレベーター・アクション・デス・パレードとのこと。
クリスがオール日本語で締めのマイク!「DDT大好き! 大阪大好き! 本当にありがとうございました!」(クリス)
試合後2人はしっかりと握手。勝利したクリスがマイクを持つと「(日本語で)大阪、こんばんは! ごめんなさい、本当に疲れた。でも今日試合本当楽しかった。ありがとうございます(会場拍手)来てくれてありがとうございました(会場拍手)ちょっともう日本語で言いますね。今日楽しかった。めっちゃ竹下さん、凄いプロレス選手、DDT大阪ファン、ホントに素晴らしい。DDT大好き! 大阪大好き! 本当にありがとうございました!」と全て日本語で話し大会を締めくくった。
【試合後のコメント】
クリス タケシタとの試合はいつも厳しものになる。でも、今までないいい形での勝利できてよかった。少しでもミスをすると負けてしまうだけだに、とことんやるしかなかった。これで彼とは3勝1敗。このトーナメント(リーグ戦)を勝ち抜くためには負けられなかった。これで俺は6点だな。6点ね……。俺のブロックの残りの得点状況はどうなってる? HARASHIMAは8点か?
――いえ、彼も6点です。
クリス HARASHIMAも6点? そうか。俺は次の試合が最後か。ベストを尽くして闘うだけだ。それであとは結果待ち。
--残りはMAO選手だけです。
クリス MAO? ジューニガツ・ジューニニチだった? 彼についてどう思ってるかを聞きたいのか? ところで彼は何点なんだ?
――2点です。
クリス たった2点か。ゼンゼン・ダイジョーブ。まあ、MAOも成長してるけど、ケガもしてるし万全の状態じゃない。まあ、俺は全力でいくから、オマエも100%をぶつけてこい。俺は今年の闘いをいい形で終えてみせるよ。
竹下 今日も負けました! 今日も、負けました。「ギブアップだけは」「腕の一本ぐらいいいや」と思ったんですけど、レフェリーストップなんで、僕も動けない状態だったので、あそこまで持っていかれた僕が松井さんに止められて不服はないです。でも悔しいです。
――左腕を負傷している状態で2敗。あと一つも落とせない。
竹下 でもまだ可能性はある?
――可能性はあります。
竹下 今一番負けてないのは?
――HARASHIMA選手が6点ですね。
竹下 なるほど。うーん、そうか……。ほかの人の試合を気にしたり、勝ち星を気にするよりも今、僕は崖っぷちなんで。次からのMAOと坂口さんとHARASHIMAさん、これを諦めないことしか僕にはできないと思うんで。諦めません。
――ジャーマンにいこうとすると左腕を攻められてクラッチが甘くなるという得意技が封じられている状態だが。
竹下 そう。今、右手だけ鍛えているので。このまま右手を強化したら右手だけでジャーマンできるんじゃないかなと思ってます。今日はまだ無理でした。でも、諦めません。
――左腕が使えないことで攻守のバランスも崩れるのでは?
竹下 左腕の攻撃はほとんどないんですけど、相手の技を防ぐ時に「こんなに左手を使っていたんだ」と。利き腕じゃなかったのでそれがせめてもの救いなんですけど、ふとした時に痛いんで、それが困りましたね。ガードをしたいんですけど腕が上がらないので、隙間からきたりとかして。でも諦めません! 頑張ります! 絶対最後まで頑張ります!
星取表(11月29日現在)