KING OF DDT全選手入場式
今林久弥APの前説からKING OF DDT2019全選手入場式へ。高梨は去り際に水を拭き掛けて観客の入退場口から退場していった。
オープニングマッチ 30分一本勝負
ポーリーがショルダーアタックでロリンズを倒すと、エルボードロップ。島谷が出てくるとロリンズをコーナーに追いやってアントンを挑発。出てきたアントンだったがロープワークで島谷に躓いてヒザが壊れてギブアップ寸前に。その前に徹夜で考えてきた昔話「ごんぎつね」を話し出すも内容は「忍たま乱太郎」ではなくわかりやすい下ネタだったがサミングはポーリーに手をかじられてしまって失敗。その後、アントンがローンバトルも島谷に反撃して大鷲とタッチ。アントンが遠藤の、大鷲がポーリーの乳首を摘まんでナックルパンチから互いの乳首を摘まんでのバイオニックエルボーの競演。ロリンズとスタークスが連係で島谷に攻め立てる。島谷はスタークスにドロップキックを見舞って遠藤とタッチ。DAMNATIONの波状攻撃から遠藤がカバーもアントン組がカット。スタークスも遠藤のスワンダイブをヒップアタックで迎撃するとムーンサルト・プレス。これをかわした遠藤がゆりかもめで捕獲して勝利した。
第二試合 30分一本勝負
奥田啓介DDTプロレス所属最終試合
※ブラジリアンキック
奥田が渡瀬と飯野に襲い掛かって試合スタート。奥田は飯野に顔面ドロップキック。飯野も逆水平でやり返していく。渡瀬がドロップキックで続く。ローンバトルを強いられた奥田だが、ハカエルボーをかわすとドロップキックを突き刺して逆転。大石が出てくると飯野が逆水平。渡瀬が出てきてカーフブランディング。大石が渡瀬をキャンバスに叩きつける。替わった奥田との連係はツバ攻撃が失敗してパンチを食らってダウン。その間に奥田が捕まってしまうが大石が救出に入って飯野にバズソーと低空ドロップキックのサンドイッチで排除。渡瀬も奥田に投げ捨てジャーマンを決めるがバックドロップは堪えられてしまう。すると大石がツバ攻撃。奥田がブラジリアンキックを決めて勝負あり。試合後、奥田は大石と握手をかわして一礼。さらに「オクダ!」とダメージ残る渡瀬も駆け寄り奥田と握手をかわした。
第三試合 時間無制限一本勝負
前蹴りで攻める梅田を樋口がショルダーアタック一発で倒す。場外に逃げた梅田を捕まえてチョップ。梅田もミドルキックで返して、座り込んだ樋口に助走を長くとってのPK。リングに戻してのカバーはカウント1。顔面フロントハイキックからスリーパーは樋口がなんとかロープを掴む。5分経過、これですっかり劣勢の樋口に梅田が蹴り込んでいく。樋口もボディースラムで叩きつけて逆転。串刺しラリアットからアトミックドロップ、ダブルチョップはカウント2。轟天狙いは梅田がリバース。梅田がミドル連打。スナップメイヤーからローキックはカウント2。スワンダイブは樋口がかわしてアバランシュホールド。ダイビング・ボディープレスは梅田が剣山もダメージ。梅田はそれでも串刺し低空ドロップキック。樋口が逆水平、梅田がミドルキックの我慢比べ。梅田はニーアタックからハーフネルソンSHもカウント2。ハーフダウンの樋口にローキックもカウント2。梅田ドライバーは樋口が凌いでバックスピンキックをキャッチするやノド輪落とし。ラリアットで吹っ飛ばすもカウント2。ぶちかましは梅田がヒザで迎撃も、樋口はすぐさまぶちかまし。樋口は頭突き連打。そこからのドクターボムで勝負あり。
【試合後のコメント】
梅田 DNA1期生の頃からやって、メインとかDDTでもいろいろ当たって、1年前にもちょうどシングルがあったっていう記憶がボクの中にあって。
それから1年後に負けたのは悔しいですけど、お互い元DNA同士から違うDDTの樋口と梅田でやって、今日は完全に負けたなって感じなので。またイチから出直して、またDDTでやっていきたいと思います。
ーー今日だいぶ攻めたと思いますが、樋口選手はそこから上があった感じ?
梅田 思ったよりタフだったというか、ボクが今までやっていた樋口だったら倒れたと思うんですけど。お互いその時よりひとつ、ふたつ上に行っているんで。攻めてももうひとつある、攻めてももうひとつある感じだったので、ボクの思っている樋口とだいぶ違っていたイメージですね。
第四試合 時間無制限一本勝負
場外戦になるとベイリーの蹴りがかわされて鉄柱にヒット。高尾の場外ジントニックをかわしたベイリーがリングに戻ってトペ・スイシーダ。さらにムーンサルト・アタックと攻め立て、高尾をリングに戻してミサイルキックを突き刺していく。高尾もカウンターのドロップキックで建て直すと、ギロチンドロップはカウント2。鋭いエルボーの打ち合い。ボディースラムから高尾が何度もカバーにいくがすべてカウント2。串刺しニーからダイビング・フットスタンプはカウント2。逆片エビ固めはベイリーがロープを掴む。逆エビはベイリーが脚力でかわしてドロップキック。5分経過、ソバット、カカト落とし、ミドルキックのコンボは高尾がかわして垂直落下式ブレーンバスター。コーナーに登る高尾を止めたベイリーが雪崩式ブレーンバスター。さらにその場跳びムーンサルト・ダブルニーはカウント2。ダイビング・ボディープレスを浴びせるもカウント2。アルティマ・ウェポン狙いは高尾が足払いして背中にダイビング・フットスタンプ。丸め込みの応酬。さらにエルボーの打ち合いからベイリーがグリーンティプランジもカウント2。ハイキックからのカバーもカウント2。ベイリーがミドルキックで圧倒し、竜巻旋風脚からアルティマウェポン。これをかわした高尾が公認エンドレスワルツ。これが決まらないとトラースキックからリバースゴリースペシャルボムで3カウント。
【試合後のコメント】
ベイリー えーと……日本語を話したい(心境では)ありません。(ここからは英語で)英語で話します。私は憤っています! 私の計画ではこのトーナメントで優勝する予定だった。しかし負けてしまった。この先はない。質問はあるか?
ーー高尾選手に関しては……。
ベイリー NO! (日本語で)高尾のことも言葉もありません。
第五試合 時間無制限一本勝負
平田はメガネとガウン、『TOKYO GO!』でダンスといつものスタイルで登場。平田がドロップキックも吉村は倒れずショルダーアタック。パワーの前に劣勢の平田。エルボー連打も逆水平一発で返されてしまう。平田はコルバタで投げるも後が続かない。串刺し攻撃をかわして延髄斬りからコーナーに乗せる。一度は剥がされるも再び延髄斬りから雪崩式フランケン。フォールを奪えないと羽根折り固め。しかし腕力で剥がされてしまってベアハッグ・スープレックスの餌食に。このカバーはカウント2。肩固めは平田が堪えて首固め。これはカウント2。スライディングキック2連発もカウント2。GO!GO!スプラッシュは剣山で返されると吉村は延髄ラリアットからバックドロップ。これはカウント2。吉村のラリアットを受けて立つ平田。首固めでかわすもすぐさま吉村がラリアット。平田の首固めを凌いだ吉村が正念場で勝利した。
試合後、吉村がマイク。吉村「いつまで寝てんねん。ちょっと話聞けや。去年のトーナメント1回戦でオマエに負けたあの試合、忘れられへんかった。ここ最近の試合を見てもあの時のオマエはおらんかったけど、今日の試合、オマエの本気と覚悟、伝わったよ。今年、元号も変わるしDISASTER BOXを巻き返していきたい。平田、俺らと一緒にDISASTER、盛りあげていこうや」平田「吉村、圧倒的に俺のほうが先輩だけど、思わず吉村さんって言いそうだったよ。もういいや、吉村さん、認めてくれてありがとう。悔しすぎるな。俺はいつだってどんな試合だって本気なんだよ。ポコたんにボコボコにされた試合だって本気なんだよ! このトーナメントで負けて悔しい試合も本気なんだよ! ようやくDISASTERで平田を認めてくれたからな。もう一度上を目指していきましょう! 後輩だけど!」平田の握手に吉村が応じてハッピーエンド。
【試合後のコメント】
平田 いやねぇ、負けてしまったんで。トーナメントは負けてしまったら言うことないと思うんですよ。あー、悔しいなぁ。だけどね、もう吉村……リング上では完全に吉村さんになっていたけども! 俺のほうが先輩だけども! 吉村がワタクシという存在を認めてくれたようなので、ここで一致団結してDISASTERがもっともっとDDTの上を目指して、DDTの光景をいつまでもDAMNATION、ALL OUTばっかりが活躍しているDDTじゃダメだと思うので、俺らDISASTERでしっかり上行って、このDDT面白くしていきますよ。そしてひとつだけしっかり、ちゃんと言っておくぞ! 全カメラ! 吉村は俺の後輩だからなー! 以上! 優勝しろよ!
第六試合 時間無制限一本勝負
佐々木は開始直後から谷津ガード。グラウンドの攻防になると坂口が首根っこを掴んで頭部にヒザを入れ、スリーパーを仕掛けるが、佐々木は髪を掴んで阻止。坂口がヒザ蹴り。場外に逃げると坂口がエプロンPKもポーリーが守る。構わずいこうとしたところで島谷が足払い。佐々木はエプロンでのペディグリーを決めるとイスを叩きつけていく。リングに戻った坂口にクロスフェース。これはニアロープ。佐々木はすぐさまニーを投下。顔面ドロップキックからショルダーネックブリーカーと攻め立てる。5分経過、フロント・スリーパーをコーナーに潰した坂口に佐々木はサミング。坂口はカウンターのジャンピングミドル。ミドルキック連打からマウントを奪ってのエルボー。さらに腕十字を仕掛けるが、佐々木も切り返していく。これは頭部を蹴って抜け出した坂口。ショートレンジのローキックからPKは佐々木がキャッチ。佐々木はドロップキックを放つもトペ・スイシーダは坂口に蹴られてブロックされてしまう。坂口はコーナーに佐々木をセットして串刺しニー。そこからPKに繋いでスリーパー。さらにコブラクラッチに移行する。なんとかロープに足を伸ばした佐々木。坂口は神の右膝も島谷が佐々木の足を引っ張って阻止。坂口がリングインしようとしたところで佐々木は松井レフェリーの目を盗んでロープを蹴って急所攻撃。ダイビング・エルボードロップをカウント2で返されるとクロスフェース。坂口がかわしてスリーパー。坂口はショートレンジの神の右膝。しかしカウント2。佐々木はすぐさまエビ固めで丸め込むもカウント2。松井レフェリーに詰め寄る佐々木。その背後を坂口がスリーパー。佐々木が松井レフェリーの首根っこを掴んで視線を逸らさせて坂口にバック急所蹴り。苦しむ松井レフェリーをヨソに佐々木は坂口を押さえ込む。さらにロープに足を引っかけて体重を乗せると、気づかない松井レフェリーがマットを3つ叩いてしまった。
【試合後のコメント】
坂口 つーかさ、何なんだよ、アイツらさ! なあ! これKING OF DDTのトーナメントだろ、年1回の! 何だよアイツら! あんなことしか出来ねぇのか! なあ! このトーナメントに懸けていたのにどうするんだよ! くだらねぇことばかりしやがってよ! なあ! 上等だよ! DAMNATION、オマエ全員一人一殺だ! 明日から気をつけておけよ! 全員一人ずつ捕まえてぶっ殺してやる! 以上だ。
佐々木 今日は負けるつもりだったがな、うっかり勝っちまったからな。このままよ、去年と同じだよ。俺が優勝するぞ。優勝宣言だ。質問あるか? 次の相手は誰だ?
ーー敗者復活戦の勝者です。
佐々木 敗者復活だと? そんな奴はやる必要ないだろ! 俺シードだよ、準決まで上げろ! 決定だ、文句あるか。
ーールール上難しいと思います。
佐々木 見ての通り絶好調だ。「絶好調! 佐々木大輔、絶好調」って書けよオマエ。エロサイトばっかり見てないでよ。分かったか?
ーー坂口選手はだいぶ恨みというか、今日の試合に対する怒りが相当あるようだが。
佐々木 何でだよ。アレだろ、酒呑童子解散してやることないから怒ってるんだろ。
ーー最後足がロープにかかっているように見えたのですが。
佐々木 かかってないだろ、オマエ! 写真判定だ。写真判定しろ。松井に言っておけ。坂口征夫はよ、酒呑童子解散して中学生みたいにやることないから怒っているんだろ。そうだろ? そうに違いないぞ。
ーー決して今日の試合が原因ではない?
佐々木 そうだ。ずっと怒ってるんだ。そういう奴はちゃんと更正させろ。何とか先生とか呼んできて。オマエの仕事だぞ。
第七試合 時間無制限一本勝負
MAOが水を拭きつけ奇襲し試合スタート。場外に逃げてイスを手にする高梨。木曽レフェリーともども、そちらに気を取られたMAOの背後に高梨のコスチュームを着用したバリヤンアッキが襲い掛かる。MAOは高梨と思ってアッキを場外に出して宇宙人プランチャ。しかし直後に高梨に捕まってリングへと戻されるMAO。高梨のグルグルパンチが木曽レフェリーに命中。レフェリー不在の中、またまたアッキが介入。高梨とアッキでみちのくトルネードドライバーを仕掛けると今度はベイリーが駆けつけアッキを排除。MAOも高梨の両腕に絡みつこうとするも、高梨がかわす。その反動でロープに向かうMAO。すると客席に紛れていた男性がバズーカ型のクラッカー。ひるんだMAOを高梨がバックスライドで押さえ込んで勝利。高梨が男性のジャンパーのチャックをおろすと「高梨」と書かれたTシャツが。正体は翔太だった模様。
【試合後のコメント】
ーー奇襲攻撃を作戦だったんですか?
MAO 感情のままに動く若者ですから、ボクは! 初期衝動ですよ。チクショー! チクショーじゃねぇや、もう。何もねえよ。これは夢だったんだ。明日起きたらまた俺のKING OF DDTは始まる。明日目が覚めたらまた今日が始まって、板橋に来る。俺は明日も板橋で闘う。やり直すんだよ! うえーん……。
高梨 何もねぇよ! 1回戦勝ったけどな、このトーナメントの先にあるものなんて俺は見えてねぇんだ! 今日のことしか考えてねぇんだ! そして終わったあとに酒飲むことしか考えてねぇんだ! そしてよ、2回戦にあがった連中、どいつもこいつもどっかのユニットに入っているかもしれないけど、どこにも所属しねぇ一人で、個人の力でこのトーナメント上がってってやるからな! 以上だ!
樋口 1回戦ではデビュー戦の相手でもあった梅田公太と当たったんですけどね、やっぱり気持ちがいいですね。本当に! 本当、何回も危ない場面あったんですけど、すごかったです。ただ、まだまだ自分は負けられないんで。これで上も…大田区のメインが見えてきたので。自分として重要な試合だったんで、ここを取れたのはデカイです。
ーー次の相手が高梨選手に決まりました。
樋口 さっき(メイン後)リング上で対峙した高梨将弘は、いつも酔っ払った目をしているんですけど、やっぱり本気の目をしていましたね。本当に今回はたぶん札幌で、真っ向勝負ではないと思うんですけど。今日のを見た限り。ガッと自分を倒すつもりで来ると思うので、全部受け止めた上で倒してやろうかと思います。
セミファイナル 時間無制限一本勝負
彰人が左足に狙いを定めて足殺しにかかる。セカンドロープに固定してドロップキックを放つ。彰人が左脚をキャッチすると、HARASHIMAも左脚を掴んでドラゴンスクリュー。今度はHARASHIMAが左足に狙いを定めて攻撃。HARASHIMAが串刺しフロントハイキックから雪崩式ブレーンバスター。いつものようにカバーにいくが、彰人が待ってましたとばかりに足をキャッチしてアンクルホールド。さらにトップロープに固定して両足を抱えてドラゴンスクリュー。エルボーの打ち合いから彰人がニーアッパー。HARASHIMAは背中へのジョンウーからリバースフランケン。蒼魔刀を彰人がかわして背中に掟破りの蒼魔刀。ハナマサを決めて足横須賀から足4の字につなぐとHARASHIMAは左足を叩いて解除せんとする。その手を取って完璧足4の字を狙うも、HARASHIMAは片腕は掴ませず、なんとかロープへ。互いに左足を蹴りあう意地の張り合い。HARASHIMAが左足にミドルキック連打してショートレンジで蒼魔刀を放つもなんとニアロープ。場外で倒れ込む彰人にHARASHIMAはアトミックボムズアウェイ。スワンダイブを仕掛けたHARASHIMAをキャッチした彰人がキン肉大移動。これをクリアしたHARASHIMAをなおも彰人がカバーし続け、ガッチリ押さえ込むと3カウントが入った。彰人はHARASHIMAに一礼して引き揚げた。
【試合後のコメント】
ーー1回戦は彰人選手との対戦でした。
HARASHIMA このトーナメント、たぶん1回戦で負けるのは初めてかもしれないですね。……そんなことないかな? 分からないけど、ちょっと想定外というか、昨日もEXTREMEのベルトを落とすし、今日も序盤で足攻めで結構ヒザをやられて。でも過ぎたことを考えてもしょうがないし、過ぎれば過去だし、もうボクは未来を見てますよ! 次、札幌で(敗者復活)バトルあるし、それ勝って(2回戦の)相手が佐々木かな。そこで勝って、後楽園で2試合やって。そうすれば大田区のメインが見えるし、もう今からする試合全部勝てば大田区のメインに出られるから、もうそれ目指して気持ち切り替えて頑張りたいと思います! しかもさっきまで足、すげー痛かったけど、もう治りましたよ(その場で足踏みする)。
ーー無理はされてない?
HARASHIMA はい。もう痛くないです。(再び足踏み)……うっ!(ヒザを押さえる)
ーー彰人選手の執念が今日はだいぶ見えたようでしたが。
HARASHIMA まぁテクニックがあるのは前から分かっていたので、今回はネチネチ来るのは分かっていたんですけど、最後の技が返せない押さえ込みでしたね。それは想定外でしたね。本当に3つ取ってやろうっていう気持ちが、今日は彰人君のほうが強かったのかなと思います。テクニックだけじゃなく、押さえ込みの…勝ちへのこだわりを見せた強さを感じましたね。まぁ今日は負けは負けです。でもそれはもう過去のこと! 前を見て進みます!
ーー本日の1回戦はHARASHIMA選手の対戦でした。
彰人 いや、強いですね。足が痛い。足攻めをやり返されましたね(苦笑)。まぁ正直HARASHIMAさんに勝ちましたけど越えたとも思ってないし、HARASHIMAさんのほうが強いと思っているし。ただ試合中に1秒だけでもいいからマイッタって思わせる、それか3秒だけでもいいから肩をマットにつけさせることが出来ればいいと思っているので、試合では。今日はそれが出来たのかなって、その執念が実ったのかと思っております。
ーー2回戦では高尾選手との対戦が決まりました。
彰人 ちょっと分が悪いんですよね、高尾蒼馬。シングル何回もやってますけど、たぶん負け越してて。勝ったのも1、2回ほどしかないと思うんですよね。しかもこの前のホールで何ですか、あの新しい技?
ーーリバースゴリースペシャルボムですね。
彰人 ジンバックじゃないですか(苦笑)。ジンバックって技じゃないですか! 勝手にボクが決めましたけど(苦笑)。あの技に警戒していこうかなと。たぶん本人も新しい技をトーナメント用に作ったんじゃないかなと。ちょっと気をつけようかなと思っています。
ーーHARASHIMA選手からの勝利でトーナメントに勢いは乗った感じ?
彰人 うーん……まぁそうなのかもしれないですけど、気持ちの中でそれは割り切っていて。もちろんHARASHIMAさんに初めて勝ったことは嬉しいですし。でもそのまま勝ったいい気持ちで行ければいいですけど、足元すくわれることもあるので。明日がその日ってわけでもないし、札幌までまだ時間あるので気持ちを1回リセットして、高尾蒼馬という男をしっかり研究して臨みたいと思っています。
メインイベント 時間無制限一本勝負
上野がアストロシザースからモンキーフリップ。場外に出た竹下に上野はエプロンからアストロシザース。リングに戻ると竹下をセカンドロープに固定しておっぴろげアタック。フェースロックは竹下がかわしてカンパーナからサーフボード。そこからWARスペシャルへ。逃げようとする上野にリバース・フルネルソンと反撃の隙を与えない。両者はエプロンへ。上野のエルボーに竹下は腹部へのエルボーから奈落式DDT。リングに戻すと串刺しエルボーからフェイントDDT。竹下の逆水平を堪えた上野は向き直り式のダイビング・クロスボディー。おっぴろげアタックからコーナーに固定して串刺しドロップキック。アームホイップから変形の極楽固め。上野が飛びつこうとしたところを竹下がパワーボムで叩きつける。串刺しビッグブーツから垂直落下式ブレーンバスターはカウント2。大の字の上野を竹下は張っていって唾を吐き捨てる。コーナーに登る竹下をエルボーで止めた上野。雪崩式ブレーンバスターの掛け合いは竹下がリバース雪崩式ブレーンバスター。ダイビング・ボディープレスは上野がドロップキックで迎撃する。竹下のラリアットをかわした上野がドロップキック。15分経過、上野が裏投げからカバーもカウント2。コーナーに登った上野を竹下がビッグブーツで落とす。竹下はシカゴスカイライン狙い。これをかわした上野がエプロンから飛びついて雪崩式フランケン。背中をかがめる竹下にダイビング・ボディーアタック。さらにコーナーダイブは竹下がかわしてブルーサンダー。しかしカウント2止まり。ジャーマンをフェースクラッシャーで切り返した上野。竹下のロールスルージャーマン狙いから丸め込みの応酬。上野のバックスライドはカウント2.5。ザーヒーをキャッチしての顔面ドロップキック。さらにウルトラ・ウラカンラナはカウント2。竹下は上野をクロイツ・ラスで投げ捨てるとショートレンジ・ラリアット。これをカウント2で返した上野に張り手からザーヒーをぶち込んで熱戦に終止符を打った。
遠藤、6・2松山の挑戦者を「今日トーナメントで負けた雑魚7人の中から選ぶ」と明言!
試合後、竹下は上野を抱きかかえたかに思えたが、リング下に突き落とした。なんとか自力でリングに戻った上野は竹下の握手を蹴ろうとしたがスカされてしまった。ここで勝ち残った選手がそろって5月6日札幌での2回戦のカードが今林APから改めてアナウンスされたが、高梨ではなくアッキで、佐々木はなぜか竹の棒を手にして現れ、吉村は竹下と睨み合う。トーナメント2回戦の出場選手が下がると入れ替わるようにスーツ姿の遠藤が島谷を先頭に登場。遠藤「6月2日、次の挑戦者は今日トーナメントで負けた雑魚7人から選ぶ。雑魚ども、俺様に選ばれるのを楽しみに待っとけ」遠藤が下がろうとすると竹下が駆けつけ「遠藤、オマエの迷走キャラは俺にとってはどうでもええんや。オマエがやっとベルトを巻いて、チャンピオンになってそれでええんか? 何が雑魚どもや。確かにオマエがチャンピオンや。オマエの自由にすればええ。そのかわりにオマエの前に絶対立つのはこの俺やからな。僕はシンプルに優勝するだけです。よろしくお願いします」
【試合後のコメント】
ーー1回戦は竹下選手との対戦でした。
上野 何でしょう……意外と自分でも3回目とかメインイベントとか、入場する前まではあったんですけど、入場して平田さんが後ろから来たんです。「あ、負けたんや」って思ったのと同時に、非常にリラックスして。大鷲さんもセコンドについてくださって、自分のコンディションとしては完璧なコンディションでいけたんですけど、まったく辿り着けなかったというかですね……でもDISASTER BOXに入って掴みかけてきてる自分も、より固めてこれたのかなという気持ちと共にもっと楽しくハッピーにいけるなっていう感覚はあるんですけど……それは勝ってこそっていうのがあるので。辿り着く自分のしっかりしたものを掴みに行くのはまだもっと先になるかもしれないし、もうちょっとな感覚もあるので。でも楽しくこれからもドンドンドン……また来年このトーナメントに出ますので、絶対に勝ち獲って出ますんで、次こそは勝ちたいと思います!
ーー3回目の対戦を経て、竹下選手への思いは?
上野 物理的にもですね、抽象的にもデカイですね。それはプロレスラーになる前もなってからもそうですけど、デカイなぁと思います。でもデカイものは別に乗り越えなくても飛べば飛び越えられると思うので。ボクは別の形でというか、大きくなりながらもっと大きく飛んで、飛び越えられたらなと思っています。
ーー1回戦は上野選手との対戦でした。
竹下 上野とのシングルは3回目で、まぁ……プロレスがうまくなっているのかもしれないですけど、強くもなってますね、正直。うまくもなっているし、強くもなっているけど、今日も負ける気は最初からないし。追い込まれる場面もありましたけど、怖いとは感じなかったです。上野に言えることは竹下幸之介を追うな、と。ボクはDDTのナンバー1でい続けるので、ナンバー1を目指すなとは言わないですけど、まずはオンリー1を見つけろと。ボクを追いかけるなと。今日の上野も竹下幸之介に負けてました。
ーーそれが試合後、場外に突き飛ばした場面に現れた?
竹下 そうですね。まぁ突き落としながら、これでもう1回這い上がってこうへんかったら、もうプロレスラー辞めろと思いましたけど、そこは這い上がってきてくれたので。今日、自分が試合していた中で、試合後でしたけど一番面白かった瞬間はあの瞬間ですかね。あとはここ(アゴの辺り)に傷をつけたぐらいで。ま、そんなもんっすわ。
ーー2回戦では上野選手と同じDISASTER BOXの吉村選手との対戦が決まりました。
竹下 吉村もね、これは運命的というか、ある意味必然的というか、一応ボクを見てこの業界に入ってきてくれた人間の一人なので、これが上野、吉村と続くので。上野との試合も(吉村は)端っこのほうから見ていたんでね。それはボク、見ましたから。何を思ったのか。俺ならもっといけるって思っているかもしれへんし、もしかしたらこのコメント読むかもしれないですよね。吉村にも言えることは竹下を追うな、と。で、上野も意識するなと。オマエはオマエであれってことですわ。
ーー改めて上野選手とのこれまでの2回は高校時代からのストーリーが重要なところだったが、今回はまたちょっと違う気持ちで臨んでいた?
竹下 そうですね。トーナメントっていうのもあるし、竹下vs上野って見方をすればいろんな見方があるのかもしれないですけど、竹下幸之介個人として、いちレスラーとして見たときにアメリカでせっかく両国で獲ったベルトをまた失って、気付いたら遠藤哲哉がベルトを巻いていて。またボクはある意味でベルトを追うに追う側なので。だからボクはこのトーナメント負けられないんで! 「竹下負けないっしょ、優勝するっしょ」って思っている人も多いかもしれないですけど、その見方が多ければ多いほど、ボクはいい意味でプレッシャーにしているので。ただ絶対に負けられないし、大田区は確実にメインのリングに行きたいと思います。だからボクはリング上でも言いましたけど、シンプルに勝つだけなんで。優勝するだけです。
ーー1回戦の相手は同じDISASTER BOXの平田選手でした。
吉村 前から言っている通り、去年のトーナメント1回戦で負けて、それがずーっと俺の中で残っていて。去年の平田って本気で俺を潰しに来ていたと思う。俺から勝ちたいって気持ちがすごく伝わったけど、それからの平田に勝つ姿勢っていうのが見られなかったっていうのが正直あって。こっちはTwitterとかでしか言えてないけど、向こうに「やれよ、やれよ」って今日の試合中も言って。今日の試合見て、どうでした? 本気で来てたでしょ。自分に勝とうとしてたでしょ。そういうところなんですよ! その平田に今日俺が勝てたっていうのは…この1勝でトーナメントに勢いがつくっていうのは正直ないと思うんですけど、自分の中のわだかまりは解けたかなと思います。向こうも6月2日、タッグのタイトルマッチがあるので今日みたいな勝つ姿勢をドンドン持って、ベルト獲ってもらいたいと思います。
ーー2回戦ではDISASTER BOXの上野選手に勝った竹下選手との対戦が決まりました。
吉村 そうっすね。竹下とは小学校の時のわんぱく相撲って大会で、モンゴルでも試合して、大阪でも試合して、3回連続で自分が負けて。昔いつどこを使ってタイトルマッチした時も自分が負けて。なので、試合は全部見ていたんで、上野があそこまでやって勝てなかった相手なんで、まあまあ(上野の)気持ちを背負うわけではないですが、竹下を叩き潰そうかと思います。
ーーいち時期竹下選手を付け狙っていた時期もありましたが、最近はその気持ちを抑えていた部分もあったかと思います。いざこうして対戦が決まって、またそういった気持ちが沸々と湧いてきたりしてますか?
吉村 いや、竹下が相手っていうのは、ずっとアイツには勝たなアカンと思っているから、そこがずっとなくなったことはないけど、試合を見て素直に上野が勝つのか竹下が勝つのか分からなかったし。でも最後の最後、上野を場外に出したところとかは自分の中でも気に障ったんで、そういうのも全部乗せてシバいたる! ボコボコにしたいと思います。