アンダーマッチ 15分一本勝負
29日、東京・後楽園ホールにて「MAX BUMP 2018」がおこなわれた。まずはマッド・ポーリーvs岩崎孝樹のアンダーマッチから。ポーリーのパワーの前に岩崎が苦戦。ポーリーの串刺しラリアットをカウント2で返した岩崎はブレーンバスターを投げ返すと蹴りの連打で盛り返してサッカーボールキック。しかしカウント2で返されてしまうとバックドロップじゃ凌がれてしまう。ならばと顔面フロントハイキックからバックドロップへ。カバーにいくもカウント2。5分経過、岩崎はポーリーハンマーをキャッチして三角絞め。ポーリーが叩きつけて解除するとWARスペシャル。ロープに逃げた岩崎にポーリーはテーズプレス。カウント2で返されるとフィッシャーマン。さらにリバース・スプラッシュでピン。
今林久弥APの前説では欠場中の彰人が登場。「先日の長野大会で右ヒジの2本ある腱のうちの一本をブチッと切ってしまいました。手術するかどうか悩んで医者と話をしたんですけど、手術しなくてもなんとかなるということだったので手術しない方向になりました。予定より早く復帰できると思います。あとどれぐらいで復帰できるかはわからないけど、皆さんが思うより早く戻って来れると思いますのでお待ちください。すいません」と挨拶。続いて5月3日後楽園ホールの昼の東京女子プロレス、夜のBASARAの告知へ。東京女子から優宇、のどかおねえさん&愛野ユキ姉妹、小橋マリカ、BASARAから関根龍一&中津良太の騎馬隊、さらにトランザム★ヒロシが観戦の前にエナジーを高めるためのヨガのポーズを披露しようとすると、騎馬隊が制止。それでもヒロシは告知する騎馬隊の背後でヨガのポーズをしていた。さらに高梨将弘が7月8日(日)夜、両国KFCホールでの主催興行を発表し、さらにメインイベントを高梨将弘vs木高イサミとアナウンス。最後にオープニングコールには昨日、ガンバレ☆プロレス板橋大会で大家健からインディージュニア王座を奪取した石井慧介が登場。「練習生の頃からの一つの目標だったインディージュニアのベルトを獲れました。もう自分の中でやりたい相手が一人います。どんどん動いていきますので期待してください」とコメントすると「4・29DDT後楽園ホール大会、いってみよう!」でスタート。
オープニングマッチ 30分一本勝負
オープニングマッチは梅田公太“狂犬”七番勝負第1戦。対戦相手は潮崎豪。潮崎のロープブレイク間際で顔面を蹴っていく梅田。それでも潮崎はヘッドロックで捕獲するとグイグイ絞っていく。それでも梅田はドロップキックで潮崎を倒すとミドルキック連打。潮崎はそれをキャッチするとコーナーポストへのニークラッシャー。場外に逃げた梅田を捕まえた潮崎はエプロンへのニークラッシャーでさらに追い詰める。潮崎の足攻めに苦戦の梅田。潮崎をミドルキックで止めた梅田はさらにランニングミドル。ミドルの連打はカウント2。スナップメイヤーからサッカーボールキック、スワンダイブ・ドロップキックからのカバーもカウント2で返される。潮崎は強烈な逆水平。さらにマシンガン逆水平からランニングのケサ斬りチョップへ。ブレーンバスターは梅田が投げ返す。ローキック連打でもカウント2で決まらない。潮崎はショートレンジのラリアット。さらにフィッシャーマンバスターはカウント2。梅田のエルボー連打を受け止めた潮崎が逆水平。最後は豪腕ラリアットで勝負あり。
試合後、潮崎がマイクを取って「後楽園ありがとう。梅田! 今日が七番勝負第1戦だ。全部乗り越えてまたやろう!」と呼びかけて退場。さらに今林APから5・8新木場での七番勝負第2戦の相手が伊東竜二でハードコアルールとアナウンスされる。梅田は「一歩目は負けたけど、ハードコアでもなんでもやってやるよ!」と叫んだ。
【試合後のコメント】
――今、潮崎選手はノアでも若手を受けて立つ立場ですが、いかがでしたか。
潮崎 あれだけ気持ちが強い選手には気持ちで返さないと。体格差があるのは分かってる中で、相手を倒すっていう気持ちをね。今日はそれだけのものを感じました。
――ご自身の七番勝負を思い出す部分もありましたか?
潮崎 思い出すも何も、何もできなかったからね(笑)。そうそうたる相手に気後れした部分もあったと思うし。でも梅田選手にはそういうのを感じなかったしね。前へ前へ、どんどん、蹴り倒してやろうっていう気持ちで。同じ熊本の出身でしょ。いいよ、その気持ち。しっかり受け止めた上でぶっ飛ばす。技とかじゃない、一番お客さんに伝わるのは気持ちだから。これから新潟で試合ですけど、いい意味で喝をもらいましたね。
梅田 七番勝負一本目、潮崎豪。同郷だし一回はやってみたいって気持ちはあったけど、当たってみると地力の強さとか、味わったことのない力強さ、まだまだ俺に足りないものが潮崎豪にいっぱいあったし。チョップもラリアットも、一つ一つが今まで食らったことない勢いで。これが七番勝負か、これが一発目かと。悔しい部分もあるけど、これが7回続くっていうのは楽しみな部分が多いんで。次、伊東竜二。ハードコアだろうがなんだろうがやってやるよ。今日はとりあえず負け。次やるとしたら向こうのリングに行ってやってやるよ、クソッタレめ。
第二試合 30分一本勝負
第2試合は坂口征夫&マイク・ベイリー&MAO&赤井沙希vs大鷲透&平田一喜&スーパー・ササダンゴ・マシン&アントーニオ本多の8人タッグマッチ。平田が最後にダンス入場で踊りきる。しかし、平田以外の全選手ならびに高木社長の強い要望により敗者国外追放マッチだとアナウンスされる。当然、パートナーは微動だにせず、平田が集中砲火を浴びてしまう。場外に逃げた平田を追った坂口が北側客席で恐喝。平田は坂口の気を逸らしてサミングで逃げ出す。リング内ではアントンが坂口に逆転してタッチを求めると、それを平田が奪って「仕返し!」と威勢よくリングイン。平田は敵味方関係なく手刀。平田の手刀をアントンがごんぎつねでブロックして「オマエの足りないものを徹夜で考えてきた」と「ごんぎつね」を披露したが内容は「つくしんぼう」ではなく、直球の下ネタ。最終的にはMAOとベイリーが場外の大鷲、アントン、ササダンゴに場外ムーンサルト・アタック。リング内では坂口が平田にPKを決めてフォール勝ち。
試合後、「毎年毎年、この団体は追放するなよ! 追放されて嫌な目に遭ったし、絶対に追放されないからな! 絶対にここ動かないからな!」と平田が追放を嫌がってコーナーにしがみつくと『TOKYO GO』が流れて飯野が登場してダンス。そこから平田を引き剥がすとセコンド総出で胴上げして退場。暗転するとスクリーンには4・30津大会より謎のマスクマン、タカティモ・ドラゴンとヒラティモ・ドラゴンの参戦がアナウンスされた。
第三試合 30分一本勝負
第3試合は樋口和貞&石井慧介vs高尾蒼馬&上野勇希のタッグマッチ。石井が上野にダブルニードロップを投下。さらに野球チョップで追い詰める。樋口もボディースラムで続いて上野がローンバトル。苦しい上野は石井に打点の高いドロップキックで逆転。替わった高尾が一気呵成の攻め。石井も高尾に野球チョップからブレーンバスターでやり返して樋口と交替。樋口がアバランシュホールド。高尾もコーナー2段目からのミサイルキックでやり返して、上野とタッチ。上野がミサイルキック。樋口もカウンターのラリアットで倒すとカナディアン・バックブリーカー。これをカットした高尾に石井が延髄斬り。樋口が高角度ノド輪落とし。しかしカウント2。樋口がぶちかましを狙うと上野がカウンターのフランケンを鮮やかに決めて大逆転勝利!
第四試合 30分一本勝負
第4試合は佐々木大輔&遠藤哲哉vsジェイソン・キンケイド&渡瀬瑞基vs松永智充&勝俣瞬馬の3WAYタッグマッチ。キンケイドとともに入場した渡瀬は黒のスーツ姿。最終入場がDAMNATIONが襲い掛かって試合スタート。ヒョロッとしたキンケイドは遠藤の技をかわすとお祈りするなど予測不能なムーブ。そのパートナーの渡瀬が捕まってしまう。渡瀬は遠藤のスワンダイブミサイルをドロップキックで迎撃。キンケイドがスワンダイブミサイル。勝俣、佐々木、遠藤をまとめてフランケン。さらに遠藤と松永をヘッドロックで抱えて、佐々木と勝俣にはギロチンドロップを同時に投下する変幻自在な動き。松永にはfromコーナーtoコーナー。キンケイドが攻めようとするも佐々木が足引きして遠藤が勝俣にスワンダイブミサイル。DAMNATIONの連係に勝俣がローンバトル。遠藤のカバーを渡瀬がミサイルキックでカット。佐々木には延髄斬り、松永にはエルボーを決めるとキンケイドは場外の遠藤にセカンドロープとサードロープの間をすり抜けてのダイヤモンドダスト。渡瀬が勝俣にバックドロップ。キンケイドが鉄柱からダイビング・フットスタンプを投下して勝利した。
【試合後のコメント】
キンケイド 俺のことを誰か知ってるか? 俺がジェイソン“ザ・ギフト”キンケイドだ! DDTでいいデビューができたよ。アリガトウ!
渡瀬 見てもらった通り、ジェイソン“ザ・ギフト”キンケイド。入江さんがDDTプロレスに送ったギフトです。今日は入江さんがメインでしっかり勝って、DDTをぶっ壊して新しいものを作ります。歴史はいったん壊れてから、新たに作られます。
第五試合 30分一本勝負
第5試合はチェリーDDTラストマッチ。チェリーはフランソワーズ☆タカギ、大石真子とのトリオで男色ディーノ&KUDO&高梨将弘と対戦。チェリーに多くの紙テープが投げ込まれる。チェリーはタカギ、真子とともに高梨を踏みつけて「ファンタジーイリュージョーン!」とポーズを決める。しかし高梨にあっさり逆転を許すとKUDOの容赦ない蹴り、ディーノのナイトメアと攻め込まれてしまう。高梨の弓矢固め+KUDOのトップロープ越えダブルニーは辛くもカウント2。チェリーは酒呑童子の連係をかわすとブリザードスープレックスで逆転。替わったタカギがコーナー2段目からミサイルキック。高梨も顔面ドロップキックでやり返すと、このカバーをブリッジで返したタカギがドロップキック。替わった真子に酒呑童子の連係が襲い掛かる。KUDOのダイビング・ダブルニーアタックはカウント2。真子は思わず顔面にツバからカウンターのヒザ蹴り。タッチを受けたチェリーはチェリートーンボム。しかしカウント2。KUDOもバズソーキックでやり返すと、ディーノがリングイン。ディーノの挑発を受けてチェリーが張り手。ディーノも強烈なナックルで返してエルボーからチェリーのケツを蹴り上げるファイト一発!からタイツを広げて男色ドライバー狙い。チェリーが踏ん張ってどっこいしょ大外刈り。チェリーもエルボーからディーノのケツをジョンウーで蹴飛ばし、タイツを広げて男色ドライバーを狙うもディーノが踏ん張る。チェリーのファンタジーイリュージョンはカットされてしまう。熟女でドーンはディーノを羽交い絞めにした真子、タカギに次々誤爆。怒ったタカギが金髪のカツラで、真子がミラクルエクスタシーで攻撃し、KUDOのステップ延髄+高梨のトラースキックの合体技から最後はディーノが「チェリーさーん、さよーならー!」と真・男色ドライバーを決めてフォール勝ち。
試合後、「チェリーさんはDDT21年の中で激動の十何年かを女子で唯一成し遂げました。これからチェリーさんがフリーになっても、DDTの一員であることには変わりないし、DDTのメンバーであることに変わらない。DDTが何か不祥事があった時もチェリーメンバーとしていることも変わらない。チェリーメンバー、アンタのDDT最後の仕事、来ている人に一言!」とディーノはチェリーにマイクを預ける。チェリー「私はDDT、ユニオンで過ごした14年間はとても煌いていて、いろんな経験をさせていただきました。こんな素晴らしい仲間たちとプロレスができて、本当に私は幸せ者でした。これからもDDT、BASARA、ガンバレ☆プロレス、DNA、東京プロレス…あ、東京女子プロレス、そしてチェリーをどうぞよろしくお願いします!」タカギから花束を贈呈されるとディーノ、KUDO、高梨、真子とともに記念撮影し、DDTマットを後にした。
【試合後のコメント】
チェリー ありがとうございました。卒業マッチで、私が「こうだったらいいな」と思っていたカードを組んでもらって、今日こんなに素晴らしい形で送り出していただいて。みなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。高木さんと試合がしたかったんですけど、追放になってガッカリしてたんですけど、急きょ親戚のフランソワーズ☆タカギさんがきてくれて。親戚の大石真子ちゃんもきてくれて。こういう形で送り出してもらって本当にうれしいです。ありがとうございました。
タカギ 私の親戚のサンシロー・タカギがこう言ってたわ。チェリーちゃんよく頑張ったわねって。最初チェリーちゃんとバンビちゃんしかいなかった時代から頑張って、チェリーちゃん一人になっちゃって、それからユニオン行ってね。ユニオンからまた戻ってきて。大変だったわね、苦労したわね。でも、これからはあなたの好きなように頑張りなさいって、タカギ社長言ってたわ。
チェリー ありがとうございます(笑い泣き)。三四郎社長によろしくお伝えください。
真子 これからチェリーさん、占いババアレスラーとして頑張っていくって聞いたんで、占い頑張ってください(笑)。
チェリー 占いもプロレスも頑張ります。本当はずっといたいDDTを抜けてまで、自分の責任でやりたいと思うことができたので。頑張って、立派になって、DDTにはお客さんをたくさん連れて戻ってきたいと思います。
タカギ 凄く抜けた感出してるけど、来週ドロップキック出勤なのよね。それはそれでね、あなたの信じた道を頑張りなさい。ほら、オファーくださいって言っとかないと、フリーになったら仕事ないわよアナタ!
チェリー はい、なんでもやります、頑張ります!
――DDTをやめるというのも占いで出た結果?
チェリー 占いでは、今年は自分の好きなようにやってくださいっていう年で。でもなんでも好きなようにやったら会社に迷惑がかかっちゃうので(笑)。自分の責任でやろうと思いました。ご恩のあるDDTにこれ以上迷惑はかけられないので。
真子 そんなことするの?(笑)。何するの?
タカギ 炎上女王として頑張りなさい、これから。
セミファイナル 60分一本勝負
DDT EXTREME級選手権試合~通常ルール
※蒼魔刀。宮本が4度目の防衛に失敗、HARASHIMAが第41代王者となる。
セミファイナルはDDT EXTREME級選手権試合。第40代王者の宮本裕向はHARASHIMAを相手に通常ルールで4度目の防衛戦。HARASHIMAは新コスチューム。セコンドには高尾蒼馬とヤス・ウラノ。HARASHIMAが宮本を場外に出してプランチャ。HARASHIMAが場外でミドルキックも宮本にかわされて鉄柱に誤爆。リングに戻ると宮本が足攻めを展開。HARASHIMAもジョンウーでやり返すと雪崩式ブレーンバスターへ。ミドルキックを繰り出すもHARASHIMAは足のダメージから気になる模様。宮本もフロント・スープレックスで返すと串刺しのダブルニーから串刺しドロップキック。ラリアットからムーンサルト・ダブルニードロップと畳み掛ける。宮本はここで足極め卍固めもロープに逃げられる。HARASHIMAはファイアーサンダー狙いをリバース・フランケンで切り返してスタンディング蒼魔刀。ファルコンアローはカウント2。宮本はハンドスプリング式のカサドーラから裏ヒザ十字へ。HARASHIMAがエスケープ。宮本がサンダーファイアー・パワーボム。ムーンサルトプレスは山折りで返したHARASHIMAの蒼魔刀。宮本がかわしてジャーマンから蒼魔刀はカウント2。HARASHIMAは後頭部にショートレンジの蒼魔刀! しかし両者起き上がれず。スタンド状態でエルボー合戦。宮本がアッパーを決めれば、HARASHIMAはハイキックからファイアーサンダー。宮本もファイアーサンダーでやり返すがカウント2。HARASHIMAがフランケンから蒼魔刀を決めて勝負あり。
試合後、HARASHIMAが「裕向、ありがとう。君がシングルをやりたいと言ってくれて、今日精一杯闘えてとても嬉しいよ。またいつでも何度でも試合よろしくお願いします!」と爽やかにマイク。すると今林APから次回防衛戦が5・13博多であることが告げられ「誰か闘いたい相手はいますか?」と問われる。「今獲ったばっかりですぐ考えつかないですよ!」と言ったHARASHIMAだが、その3秒後には「はい!」と手を挙げる。「KUDOとやりたいです! 完全に負け越しているし、去年の9月にサイバーエージェントグループになって初めてAbemaTVで中継された時にシングルで負けてるんで、ここはガッチリやり返したいと思います!」するとKUDOがリングイン。KUDO「HARASHIMA、やりたいならやってやるよ。でもな、結果は同じだよ。そのベルトは俺のものだから」こうして5・13博多大会でのタイトルマッチが決定。
すると宮本がマイク。宮本「HARASHIMAさん、俺はシングルで闘うためにスマスカ辞めて何もない状態でHARASHIMAさん、アンタと闘おうと思っていた。それでこの試合が終わったらまたスマスカに戻ろうと思っていました。だけど俺はまだHARASHIMAさんに勝ったことがないし、本当の目的はアンタから勝つことだ。一緒に組んで闘って楽しくやるのもいいけど、本当はアナタから勝ちたい。だからボクは今日をもってスマイルスカッシュ、正式に脱退します。ありがとうございました」引き揚げようとする宮本をウラノが止める。ウラノ「ちょっと待って。モヤモヤしてたんだけど必要な別れってあると思う。スマイルスカッシュってすごく居心地がよくて、できることならずっとこのままいたいと思ったけど、フリーになってもうすぐ1年、自分に甘えてるんじゃなかなって。HARASHIMA君も高尾もスマイルスカッシュという枠にとらわれずに羽ばたいていったほうが、もっともっといろんなことができると思うし。要するにスマイルスカッシュ、今日をもって辞めさせてもらいます。宮本君、待っててくれてありがとう。帰ろう」宮本とウラノが退場。高尾「HARASHIMAさん…幽霊部員が2人辞めちゃいましたね。止めたいけど止めてはいけない出会いもあり別れもあると思うので、まあ2人で頑張りましょう」
すると今度はDAMNATIONがリングイン。佐々木はDAMNATIONのTシャツを広げながら「HARASHIMAさん、ようこそDAMNATIONへ! ご紹介しましょう。裏切り者のHARASHIMAさんです! 5月1日、新木場でアンタを新しいペットでお披露目しようと思って」と勧誘。にらみつける高尾に「なんだ、オマエもいれてやるぞ」。HARASHIMAが「勝手になんだよ!」と困惑すると佐々木は「とっとと裏切れよ!」と逆ギレ。DAMNATIONがHARASHIMAに襲い掛かる。高尾が止めに入るも蹴散らされてしまう。すると高尾がブチ切れて佐々木の顔面を蹴っていく。遠藤も蹴散らした高尾はなおも佐々木の顔面を蹴っていく。ポーリーが高尾を止めてDAMNATIONは退散。HARASHIMAが「すいません。いろんなことがありすぎました。いろいろ混乱してますけど頑張ります!」と気を取り直すと最後は「鍛えているからだー!」で締めくくった。
【試合後のコメント】
HARASHIMA 裕向からエクストリームのベルトを獲ることができました。通常ルールだったんですけど、昔シングルで勝ててないってことからのシングルで。熱く、楽しく闘えましたね。ベルトも獲れてよかったです。ただ最後、熱い闘いをして戻ってくると勝手に思ってたんですけど、去ってしまうっていうのはちょっと寂しく思いましたね。ウラノくんも、彼なりの考えがあって急に抜けるって言いだして。まあ、僕のスタイルとしては来る者は拒まず、去る者は追わずでスマイルスカッシュをやってきてるので。これからは2人いなくなったのは寂しいですけど、高尾くんと2人で頑張っていこうかなと思ってます。よろしくね。
高尾 なんなんですかね、またウチらに絡んできて、止めようとしたら急所蹴ってきて。あの人への怒りがまた出てきました。
HARASHIMA あとね、エクストリームのベルト、闘いたい相手でパッと思い浮かんだのがKUDOだったんで。リングでも言いましたけど、サイバーエージェント入って一回目の後楽園で負けてるし。たぶんシングルでの戦績、トータルで負け越しちゃってるので。闘えるチャンスがあったら闘って、星を並べていかないとなと思ってるので。
――KUDO選手とのエクストリーム、ルールは?
HARASHIMA とりあえずチャンピオンとして指名したんで、ルールはまだ考えてないですね。それよりもKUDOくんと闘いたいっていう。そこで区切りをつけて、目隠し乳隠しであったりしりとりであったり、僕が得意とするフィールドにいってもいいかなと。まずKUDOくんとシングルをやるのが目的なので。
――今日はベルトを獲って、仲間を失って、得たものと失ったもの、どちらが大きいですか?
HARASHIMA それは比べられないですね。ただ、みんな考えがあって動いてると思うので、考えを尊重して。去る者は追わずで。まあ幽霊部員だったんで。寂しいですけど、高尾くんと2人で頑張ります。
――KUDO選手に勝ちたいという気持ちは、宮本選手がHARASHIMA選手に勝ちたいという気持ちに似てるなと。
HARASHIMA 確かにそうですね。チャンピオンは挑戦者を指名できるので、そのチャンスはものにしたいですね。
宮本 本当は今日勝って、スマスカに戻ろうと思ったんですけど、勝つことができなかった。自分にとって最大の相手だったと思います。一緒に闘うのも楽しいんですけど、HARASHIMAさんに勝ちたいって言うのは一番強くて。負けて、その気持ちを一層強く感じて、スマスカ脱退しました。
ウラノ 今日セコンドつこうと思った時点では、こんなこと考えてなくて。でもフリーになって、幽霊部員みたいな立場でモヤモヤして。スマイルスカッシュを引きずって、甘えてるって部分も自分の中ではあって。思い入れもあるし、ずっといたいなって気持ちもあるんですけど、必要な別れもあると思うので。卒業しなければ別のところに入団もできないですし。
宮本 僕は高校中退しました。
ウラノ 気持ちは高校生のままみたいな。卒業してないから。それはいい意味でね(笑)。ここで宮本くんがああいう行動に出たことで、いいきっかけができたので。
宮本 たまたまタイミングが合いましたね。
――これからは2人で組んでいく?
宮本 はぐれスマイルスカッシュやりますか(笑)。
ウラノ やらないでしょ(笑)。スマイルスカッシュひきずるのやめよう。
宮本 それぞれ思うところがあるので。僕はHARASHIMAさんを倒したいですし。
――今日、通常ルールだったのも真っ向勝負で勝ちたいと?
宮本 はい、いろいろ悪いこと考えるんですけど、今日はやりませんでした。
――次闘う時も?
宮本 通常ルールで勝ちたい。一回勝ちたい。そのために頑張ります。
――HARASHIMA選手から指名を受けました。
KUDO いいチャンスなんで、やってやろうって感じですね。
――HARASHIMA選手は負け越しているということを気にしているようです。
KUDO 対戦成績なんて意識してないですけど、勝ち越してるとは思います。
――エクストリームの王座戦でHARASHIMA選手と対戦するのは初めてだと思いますが。
KUDO そうですね。エクストリーム自体、前回は裕向に負けて、次が2回目なんですけど、ルールはよく分かんないけど、僕とHARASHIMAさんの闘いはいつもエクストリームだと思ってるんで。変わっていくDDTの中で、変わらないのが俺とHARASHIMAだし。俺とHARASHIMAの闘いですげえもん見せたいですね。
佐々木 おいHARASHIMAさんよ! せっかく俺たちがペットとして飼ってやるって言ってんだからおとなしく裏切ればいいのによ! あと若いヤツ、高尾! 俺たちDAMNATIONに逆らったらタダじゃおかねえぞ!
メインイベント 60分一本勝負
KO-D無差別級選手権試合
※ビーストボンバー。竹下が12度目の防衛に失敗、入江が第62代王者となる。
メインイベントはKO-D無差別級選手権試合。第61代王者の竹下幸之介は入江茂弘を相手に12度目の防衛戦。入江のセコンドに渡瀬とキンケイド、竹下のセコンドには彰人と勝俣が付く。入江がショルダーアタックで竹下を倒すと、竹下はロープワークからゼロ戦キック。場外に出た入江に竹下がプランチャ。リングに戻された入江は返す刀でトペ・スイシーダ。入江が竹下に鉄柱攻撃。エプロンでの攻防は竹下がバックドロップで落としていく。入江はこれで腰を強打。場外カウント10でリングに戻る。竹下はクロスアームのキャメルクラッチ。入江はロープエスケープ。竹下の頭突きは逆に痛がってエルボー。ブレーンバスターは入江が投げ返す。入江が串刺しラリアットからブラックホールスラム。コーナーに登った入江を竹下が止めて最上段から雪崩式ブレーンバスター。竹下のフルネルソンをバックエルボーで解除した入江はタズミッション。パワーボム狙いは竹下がリバースショルダー。入江のカウンターラリアットが目付近に当たって竹下のペースがガクッと落ちる。ブレーンバスター狙いは竹下が「負けるか!」と垂直落下式ブレーンバスター。入江もデスバレードライバーでやり返すとラリアットは相打ち。入江は垂直落下式デスバレードライバー。キャノンボールは竹下がかわして串刺しビッグブーツ。竹下の串刺し攻撃は入江が交通事故タックル。入江がキャノンボール。カウント2で返した竹下が投げ捨てジャーマン。しかしダブルダウン。両者立ち上がるとラリアットの相打ちから入江が延髄ビーストボンバー。さらにビーストボンバーはカウント2。入江はタズミッションから胴絞め式に移行。竹下がかわしてジャーマン狙い。凌がれるとサプライズローズもカバーが遅れた上、ニアロープ。15分経過、竹下がランニングニーからぶっこ抜きジャーマンはカウント2。場内「イリエ」コール。竹下が再度のジャーマン狙い。入江がロープを噛んで阻止。竹下のクロスアーム狙いを頭突きで止めた入江はスライディングエルボー。これはカウント2。さらにエルボーを叩き込むもカウント2。竹下もエルボー狙いをかわして十字架固めもカウント2。入江がカウンターのビーストボンバーからコーナー最上段からのキャノンボール。最後はビーストボンバーをぶち込んで3カウント。
試合後、4年8ヵ月ぶりに手にしたベルトに顔をうずめる入江。そのベルトを竹下が奪うと惜しそうに顔をうずめ、それを入江の肩にかけて引き揚げる。入江「幸之介、本当に素晴らしいチャンピオンだよ。アンダーボーイズがこのベルトを懸けて、メインイベントで闘えたことに嬉しく思っている。ありがとう。(竹下は退場)最初、DDTに戻ってきたときは僕は一人だと思ったけど、今日はたくさん応援してもらって、あと何より渡瀬とジェイソンの2人が一緒にやっていくと言ってくれて嬉しかったです。まだボクのチームは増えていくかわかんないけど…」すると石井がリングイン。石井「俺はオマエが両国に帰ってきたときからいろいろ思うことがあった。そしてオマエと闘うために実績を作った。俺の挑戦を受けろ!」入江「石井、この数年、DDTで何の実績も残してないくせにそのベルト獲ったぐらいで何勘違いしてんだよ。そんだけやりたいならやってやるよ」こうして5・20後楽園でのタイトルマッチが決定。石井が引き揚げる。入江「DDTにもうボクの仲間はいない。これからは渡瀬、ジェイソンとの3人でDDTを変えていこう。今日はありがとうございました」
【試合後のコメント】
竹下 負けた今、何も言うことは……。この1年間、応援してくれる人たち、闘ってくれる選手たち、そしてプロレスの神様、本当にありがとうしか言えることはないですね。今は悔しくて冷静に考えられないというか、でも今日負けて、悔しいっていうこの気持ちになったことがないっていうか。だからまた、一からじゃないです。ここまで積み上げてきたものがあるので。これでゲームオーバーじゃないんで。まだまだ自分のやれること、可能性、それを誰よりも自分自身が信じ続けたいと思います。
――入江選手の(テーピングをした)右ヒザを攻めませんでしたが。
竹下 僕が防衛戦で心がけてたことが一つあったんですよ。それは後悔しないこと。語弊があったら申し訳ないけど、勝っても負けてもという気持ちでやってきました。とにかく勝っても負けても後悔したくない。それが絶対に芯を通すところだんで。これでヒザを攻めて勝っても、負けても後悔してただろうし。今は悔しい。何よりも悔しいですけど、後悔はないです、この1年間、11回の防衛をしてきて、一切悔いはない。本当にありがとうございました。まだまだここから。KO-D無差別、また行くぞという気持ちは今はゼロですけど、まだまだ僕がやれることはあると思うし。もっともっとプロレスの可能性、DDTの可能性、そして竹下幸之介の可能性を自分が信じて、突き進んでいきたいと思います。
入江 自分が自由に、好き勝手にやるためにこのベルトが必要だと言って、竹下幸之介に挑戦して。このベルトを持って誰にも文句を言わせないために挑戦したんですけど、いま実際にこのベルトを持ってみて、やっぱり嬉しいです。何よりも竹下幸之介、自分は小学生の頃から知ってますけど、そんなことは関係なく、ただただ素晴らしいチャンピオン、素晴らしいプロレスラー。その竹下幸之介と闘って、ベルトを獲れたことが嬉しいです。
――竹下選手は、ヒザを攻めて勝って後悔したくなかったと言っていました。
入江 そういうところも含めて、素晴らしいチャンピオンなんじゃないですか。
――時代を変えますとおっしゃっていましたが、これからスタートになります。
入江 とにかくDDTを変えたい、その一心ですね。次の挑戦者、石井慧介。正直、あそこで出てきた時は一緒にやっていこうっていう直訴かなと思ってうれしい気持ちもあったんですけど。そうではなく僕を倒したい、僕を許せないという気持ちがあったみたいで。僕は石井はこの数年間、何をしてたのか分からない。いつもお尻出す試合に出てる気がするし。僕がベルトを持ってるから挑戦する、メインに出てくるんでしょう。そういう時だけメインに出てくるなら僕が潰してやりますよ。あいつはもう僕の味方じゃないし、DDTに仲間はいなくなったんだなっていうのは強く感じました。
――ベルトを獲って、これから作っていきたいのはどんなDDTですか?
入江 もっともっと自由な、昔のように自由なDDTにしたいですね。僕はこのベルトを持っていろんなところに行きたい、世界に行きたい。それが僕の気持ちですね。
石井 (入江に)思うところはいっぱいあって。海外に行ったりするのはいいと思うんですよ。でも勝手に帰ってきて、勝手に軍団作って。アイツの考えは勝手すぎるところがありますね。その気持ちをぶつけられれば。目標だったインディージュニアを獲ったので、もう一つの目標であるKO-D。次で5回目の挑戦になるので、もう後がない。挑戦して負けての繰り返しなので、それだと何の意味もない。
アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
※硬めのゴミ箱で顔面殴打。ササダンゴが防衛に失敗、島谷が第1301代王者となる。
アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
※ビッグブーツ。島谷が防衛に失敗、赤井が第1302代王者となる。
大会終了後、エンドアナウンス中のササダンゴを島谷が襲撃してアイアンマン王座が移動。リング上で喜ぶ島谷を赤井がビッグブーツでぶっ倒してフォールを奪ってアイアンマン王座を奪取し、脱兎のごとく逃げていった。
【試合後のコメント】
赤井 どうも、アイアンマン王者の赤井沙希です。なんでもお答えしますよ。
――24時間防衛が義務付けられて、芸能界でも襲ってくる人が出てくるかもしれません。
赤井 襲ってくるのは勝手ですけど、レフェリーがいないと王座移動しないので。とりあえずボーダー、ストライプ、縞々の服着てる人には気をつけます。相手よりもレフェリーに気をつけようかと。今DDTでは「マジ卍」が毎週火曜日に放送されて、会社全体で力を入れてやってますので、こういうチャンス、露出が多い時にベルトを持ってるか持ってないかは違うと思うんですよね。この輝きにふさわしいのは私しかいないのかなと。
――またベルトにデコレーションを?
赤井 これはLiLiCoさんがデコったって思われてるんですけど、私が途中までやったところでLiLiCoさんに取られちゃったので。こういうベルトのデコ文化は私が発祥なので。そういう意味でも自分色に染めてもいいのかなと思ってます。「マジ卍」を盛り上げていかなきゃいけないので、私も防衛戦をやっていきたいですね。DDTにしかないベルトなので。ベルトの価値も上げたいですし、他団体でも。
――話題性、盛り上げる意味で出てきてほしい挑戦者は?
赤井 私はあんまり命がないものと闘ったことがないので。両国で平田さんの試合を見て凄いなと思ったので、目指すのはあそこだったり。あと一般の方、誰もが知っている名前のビッグネームと、驚くような防衛戦をやっていきたいと思います。