10日、東京・新木場1stRINGにて「DDT LIVE! マジ卍 #1」がおこなわれた。
まずは渡瀬瑞基vs下村大樹のNO TVマッチから。ドロップキック、ニードロップで攻勢に出た渡瀬。下村は顔面ウォッシュをブロックしてミサイルキックで逆転。河津落とし、その場跳びシューティングスターと攻め立てるも、渡瀬が意地の顔面ウォッシュ。下村も丸め込みからカウンターのドロップキックをかわしてランニング・エルボースマッシュ。続くスワントーンボムはカウント2。アサイDDTは渡瀬が回避してドロップキックを突き刺すとミサイルキック。エルボーを叩きいれるとバックドロップで勝負あり。
第2NO TVマッチは石井慧介vs彰人vs岩崎孝樹の3WAYマッチ。彰人の共闘を岩崎も石井も拒否して合体フロント・ハイキック。石井と岩崎は交互に彰人に攻めていくが、互いのカバーは互いにカット。彰人は岩崎をリング下に落とすと石井もショルダースルーでリング下に追いやり、石井はプランチャの形で岩崎へ。岩崎は彰人、石井にヒザ蹴り連発。石井へのバックドロップはカウント2。彰人がエプロンから岩崎を羽交い絞めに石井の顔面ハイキックはかわされて彰人へ。石井は岩崎にフランケンを決めて勝利した。
その後、今林久弥APの前説では5・1新木場でのKO-Dタッグ選手権試合◎<王者組>関本大介&樋口和貞vs未定<挑戦者組>、伊橋剛太五番勝負第2戦◎ケンドー・カシンvs伊橋剛太の2カードが発表された。
オープニングVが流れて実況の村田晴郎さん、解説の高木三四郎、スペシャルゲストの最上もがさんによるトークがスタート。もがさんはプロレスを見たことがないし、DDTの存在も知らないという超ビギナーだったことが発覚。場内にはもがさんのボディーガードとして吉村直巳と定アキラが配置されていた。
第1試合は男魂伝承其の壱。男色ディーノは島谷常寛との対戦に敗者ケツバットルールを設けた。入場したディーノがもがさんに向けてバットで挑発していつものように男性客を狩り入場。ディーノは島谷にいつものように男色殺法。ナイトメアをカウント2で返した島谷。コーナーに登ったディーノを見てロープを揺らして股間を痛打させるとジャンピングショルダー。続くダイビング・ボディーアタックはカウント2。しかしフィッシャーマンは堪えられてしまうと、ディーノはリップロック。カバーをカウント2で返されると男色ドライバーで勝負あり。
試合後、ディーノが島谷をケツバットせんとするも島谷は逃走。一度は追いかけてバックステージへと下がっていったディーノだが、放送ブースに戻ってきてもがさんをリングに連行。バットを振るわんとすると吉村と定が救出。吉村はマイクを取ると「誰に手出してくれてんねん! オマエ、あまり調子に乗ってんなよ! 最上もがさんに手出した罪は重たいぞ! 来週のマジ卍でオマエ、俺と勝負せいや。その上でブッ潰してやるからよ!」とディーノに要求すると、もがさんには「もがさん、来週Abemaで見といてください」とアピール。さらに北側ステージでディーノを四つんばいにさせるともがさんにバットを渡す。もがさんがディーノにケツバットをしてご満悦。
【試合後のコメント】
吉村 おい男色ディーノ、誰に手ぇ出したか分かってんのか。誰を怒らせたか分かってんのか。この俺が、定アキラa.k.a.AJが、大好きなあの…。
吉村&定 最上もがさん
吉村 …に手ぇ出したんやぞ。この怒りは来週、「マジ卍」で俺が思いっきり晴らしたるから覚悟せえよ。
第2試合はHARASHIMA&宮本裕向&高尾蒼馬vs佐々木大輔&遠藤哲哉&マッド・ポーリーの6人タッグマッチ。DAMNATIONが入場するなりスマスカに襲い掛かって先制。春の陽気に誘われた赤ポーリーはもがさんの写真集を見て興奮。高尾がローンバトルを強いられたが、コーナーの遠藤を倒立式ヘッドシザースで落として逆転。替わったHARASHIMAが一気呵成に攻める。遠藤はオーバーヘッドキックでやり返すと写真集に夢中なポーリーと交替。ポーリーのラリアットに耐えたHARASHIMAがジャンピングハイ。しかしタッチを佐々木と遠藤に阻まれる。それでもHARASHIMAがDAMNATIONの誤爆を誘ってスマスカの連係攻撃。HARASHIMAのスワンダイブ・ボディープレスと宮本のその場跳びムーンサルトの合体攻撃も決まる。DAMNATIONも替わった宮本に連係攻撃。佐々木がもがさんの写真集を見せて、コントロールやや不能のポーリーを伏せさせると、その上から遠藤がムーンサルトを発射。さらに佐々木はもがさんの写真集を使ってコントロールやや不能のポーリーを誘導し、ボディープレスを浴びさせる。ポーリーのコーナースプラッシュはカウント2。宮本がポーリーバスターをかわすと雁之助クラッチで丸め込んで勝負あり。
試合後、宮本が「HARASHIMAさん、いよいよ次は俺とタイトルマッチですね。俺は絶対にEXTREMEを渡すつもりはありません。今日から俺たちは敵だ! 楽しみにしてます」とマイク。それでも「よろしく」と握手を求めるHARASHIMAに宮本がガットショットからイス攻撃。宮本は「今の今、今日から敵だって言ったじゃねえか! このユニットがあるからそんなふうになるなら、俺はタイトルマッチが終わるまでスマイルスカッシュを脱退する!」と宣言して退場。残されたHARASHIMAは「頑張ります!」と一言。
【試合後のコメント】
佐々木 HARASHIMA! おい、フザけんじゃねえぞ! 俺たちの怒りは収まんねえぞ。おい、最上もが! 好きだ! 結婚してくれ! 好きだ!
ポーリー もがー! もがー!
佐々木 ポーリーしずまれ。おいシングル決まってんだろ。挑戦者決定戦にしろ!
ポーリー もがー!
宮本 とりあえず、今日であとHARASHIMA選手と絡むのは当日のみと。ユニットが一緒だからなあなあになるのも嫌なんで、それもあって、タイトルマッチが終わるまでは脱退という形をとりました。あとはHARASHIMAさんがどういう気持ちで臨んでくるか分かんないですけど、やっぱりHARASHIMAさんから勝ったこともないし、HARASHIMAさんに勝ってこそDDT EXTREMEの価値が上がっていくんじゃないのかなと。必ずベルト守って、防衛して、HARASHIMAさんに勝ちたいと思います。
HARASHIMA いろんなことがあって、春なんで赤ポーリーは暴走してて。大阪でシングル決まったんで、ガッチリ春の赤ポーリーを倒したいと思います。あと4月の後楽園では宮本裕向とエクストリームをやるんだけど、彼が一時的にスマイルスカッシュを抜けるっていうのはべつに、やりにくいと思ってるっていう彼の気持ちなんで。それは自由だし、ガッチリ試合でやりあったあとに戻ってきてくれるのを信じてるんで。僕は試合を楽しむだけです。ルールもまだ決まってないし。僕はなんでもやるんで。ただね、イスで殴るのはどうかと思いましたけどね。
第3試合はKUDO&高梨将弘&赤井沙希vsマイク・ベイリー&アントーニオ本多&プリシラ・ケリーの6人タッグマッチ。赤井とプリシラの先発でスタート。プリシラがスタナーからトラースキック。さらに顔を舐めようと迫るが、赤井が逃げてKUDOとベイリーが対峙。ベイリーはKUDOと高梨の連係もまとめてドロップキックでフッ飛ばし、場外に出た2人にノータッチのトペ・コンヒーロ。タッチを受けたアントンだが、セカンドロープに足が引っかかってしまって躓いてしまう。ヒザがぶっ壊れてギブアップ寸前になるも昨日徹夜で考えてきた昔話「ごんぎつね」を話してギブアップすることに。しかし内容は「新木場」ではなく「チン木場」という下ネタ。アントンのごんぎつねのサミングは高梨にかわされてしまうも、ベイリー、プリシラも加わったバイオニックエルボーは成功。しかしアントンのダイビング・フィストドロップはかわされてしまうと、赤井のダイビング・ボディーアタック、高梨のタカタニックからKUDOがダイビング・ダブルニードロップを投下して3カウント。
第4試合は上野勇希vsレディビアードのマジ卍トーナメント1回戦。ビアードがショルダーアタック、上野がボディースラム、ビアードのミドルキックからのカバーは上野がカウント2でクリア。ビアードはカカト落としを放つもカウント2。上野もドロップキックでやり返して裏投げはしのがれてしまう。ビアードはツインテールで隙を突いてバックドロップ。しかしカウント2。丸め込みを連発する上野にビアードがハイキック。ビアードのムーンサルトをかわした上野。丸め込みからドロップキック、さらにコーナーに登るがデッドリードライブで落とされてしまう。ビアードの垂直落下式ブレーンバスターはカウント2。上野はミドルキックを食らうも、ロープに振られそうになったところを切り返してのバックスライドで強引に3カウントを奪った。
【試合後のコメント】
ビアード オツカレサマデス。残念ですね!ホントに頑張った。上野さん本当に強いレスラーです。たぶん、マジ卍で上手にできると思います。みなさん応援してくれてありがとうございました。また頑張ります。もう一回負けないね。
第5試合はMAOvs大家健のマジ卍トーナメント1回戦。大家はいつものバッコミ入場。MAOがドロップキックを決めて大家をリング下に落とすも宇宙人プランチャはフェイント。大家が素早くリングに戻ってカミカゼも直後の炎のスピアはMAOがドロップキックで迎撃。花道に出た大家をMAOが捕まえ、さらに北側ステージの壁をよじ登ってのムーンサルト・アタック。リングに大家を戻してダイビング・ニードロップから側転エルボー、さらにハリウッドスター式ローリング・セントーンはカウント2。MAOのエルボーを大家が耐えて残り1分。大家がカウンターのスピア。頭突き連打もMAOがトルネードハイキックからみちドラⅠはカウント2。残り30秒、コーナーに登ったMAOがキャノンボール450°を投下も頭を踏みつけたところでフルタイム。Abema生中継の視聴者アンケート機能による判定に持ち込まれ、MAOが辛くも勝ち上がった。
【試合後のコメント】
大家 あー! あーおい! こんなの負けのうちに入んのかよ! なんなんだよこのシステムおい! やらせろ最後までおい! 最後までやらせろ! 俺はもう本当に一回、プロレスやめて失踪してなあ! ようやく! ようやくつかんだチャンスだったんだよおい! どーいうことだよおい! 他人の手によって投票だ、おい? ふざけんじゃねえぞおい! 負けて悔しいよ、悔しいよ、悔しいよ! でも、この41年の人生の中でおい! 何回も何回も俺は! 俺は! 死にそうなこといっぱいあったでもな! 生き延びてきたんだよ! 今日だって俺は生きてんだよ! 生きてればまた次、チャンスがある! そう思ってんだよなあ! おい何回もチャンスもらうとか甘いと思ってんだろなあ! そんなことねえぞおい! どんな悪いことしたってな! やり直す気持ちがあれば! 人生やり直せる! なあ、日本は! 日本は! 日本は! 挫折者に厳しいんじゃねえのか! 海外見てみろ! シャブ中になったってなんだって、やり直してるヤツいっぱいいるだろ! 日本も! 日本も! 日本も! 実力があるんだったらやり直しを! 厚生を! させてほしい、なあ! そう思って! プロレスを! やっていきたいと思います! 負けて悔しい! 悔しいけどこの思いを胸に俺は! これからも生き続けていきます! 分かったかオラ! 分かったら出てけこっからおい!
第6試合は大石真翔vs伊藤麻希のマジ卍トーナメント1回戦。大石が伊藤にナックルパンチも石頭で拳を痛めたが、向かってきたところでボディースラム。その後は大石ペース。大石のエルボーを頭で受け止めた伊藤だが、倒れこみ式ヘッドバットはかわされて失敗。大石は顔面ドロップキック。コードブレーカーからダイビング・ボディープレスはかわされて自爆。伊藤は一本足頭突きからDDTを放つ。さらに倒れ込み式ヘッドバットを成功させたがカウント2。残り1分、抱え込み式逆エビ固めは大石がツバを吐いてカット。大石はテキサスクローバー。残り30秒、伊藤がロープに逃げる。大石のミラクルエクスタシーを伊藤が頭突きでかわして抱え込み式逆エビ固め。しかしここでタイムアップ。伊藤は試合後、涙の懇願、それが功を奏したのか、視聴者アンケートで60%強を獲得してトーナメント勝ちあがり。
【試合後のコメント】
大石 おかしいだろどう考えてもよ! 判定でも勝ったろ! フザけんじゃねえぞ! なんだよ、フザけやがって! ……誰にも文句言えねえ! ザケんじゃねえ、バカ! バーカ!
セミファイナルは勝俣瞬馬vs梅田公太のマジ卍トーナメント1回戦。勝俣が丸め込み連発。これを凌いだ梅田もローキック連打。さらにボディースラムからニードロップと果敢にフォールを狙っていく。梅田のサッカーボールキックはカウント2。勝俣もドロップキックでやり返すとチンクラッシャーからジャンピングハイ。梅田は勝俣のミサイルキックをかわしてキックのコンボ。勝俣は向かってきたところをカサドーラフットスタンプ。しかしカウント2。勝俣は腕を固めていくもロープに逃げられる。ムーンサルトをかわした梅田が串刺しドロップキック。かわした勝俣がフットスタンプからバズソーキック。それでも梅田が3カウントを許さず、勝俣式断頭台(仮)狙いを梅田ドライバー(仮)で強引に持っていって勝利。
試合後、4・17新木場でのトーナメント準決勝の組み合わせがボックスからボールを引いての抽選で決定。上野vsMAO、伊藤vs梅田で確定。これを受けて4人が意気込みを述べる。上野「準決勝で勝てば決勝で梅田さんとたぶん当たると思うので、優勝目指して頑張りたいと思います」MAO「ひじょうにギリギリで勝っちゃったんで、準決は余裕を持って勝って決勝はガッチリ取りたいと思います」伊藤「伊藤は根性で絶対勝ちます」梅田「準決勝は余裕なんで決勝に力を入れて。優勝したいと思います」
【試合後のコメント】
勝俣 試合時間わかります? たぶん4分51秒って。あと9秒! あークソ、悔しい! もう言うことないです。負けた! 勝てると思ったんですけど。やっぱり強いですね。梅田に勝てない! あと9秒耐えてれば引き分けだったのに。勝ちたい気持ちが強すぎて、引き分けにもってこうってシフトチェンジができなかった。梅田選手強かったです。
上野 1回戦はなんとか、レディビアード選手から取れたんで。次はMAOさん。何回かシングルやってるんですけど勝ったことがないんで。5分っていう時間内にどうにか勝って。決勝は梅田さんと伊藤麻希だったら絶対に梅田さんが勝つと思うので。決勝で梅田さんと当たりたいと思います。来週も頑張ります。
――5分という試合時間についてはどんな印象が?
上野 凄く短く感じる部分もあったし、視聴者投票も面白い部分もあると思うんですけど、5分っていうのは壁なので、それ以内に勝ちたいと思います。
MAO ギリギリでしたね、視聴者投票。50何%、半分ちょっと超えたくらい。5分一本勝負、視聴者投票。プロレスじゃあなかなか見ない試みというか。ゲーム性だとか視聴者の心を掴むとか決めにいくとか、いろんな勝ち方があると思うんですけど、やっぱり5分の中で決めきりたかったんで。いろんな迷いとかもあるし、視聴者の心を掴みたいっていうのももちろんあるし。葛藤の中での闘いっていうのは難しかったですね。準決も5分一本、視聴者投票。胃が痛くなるような闘いが続きますけども、こんなにいい、世間に知ってもらう機会もないんで。僕は若い世代にプロレス見てほしいって思うんで。若い子にプロレスを見てもらえるような試合をしたいと思います。
伊藤 本当にみなさんのおかげで勝てたと思ってます。自分のおかげで勝てたとはまったく思ってないので。それが悔しくもあるんですけど。でもマジ卍トーナメントは視聴者投票があるというのも自分に有利だと思ってるから。とりあえず勝ててよかったですね。性別とかキャリアの壁をまったく感じなかったわけではないんですけど。顔もヒリヒリするし、体もあちこち痛いんですけど。でも、今どきダサいかもしれないけど、伊藤は根性で乗り切って優勝することしか考えてません。どんだけ泥臭かろうと、ダサかろうと、私は泥水をすすってでも絶対に優勝します。
――視聴者投票の手応えは?
伊藤 見てる層が、普通に強くてピョンピョン飛ぶ選手が好きな人ばっかりだったら不利だとは思うけど。伊藤に投票入ったのがビックリしました。伊藤みたいな泥臭い感じなのがいいと思ってくれた人がいるんだって。
――準決勝の相手は梅田選手。バチバチに蹴ってくると予想されます。
伊藤 たぶん、強烈にバチバチするのは自分でも売りだと思ってると思うの、梅田は。私はまだキャリア1年半だし、女だからナメて見てると思うから、そのままナメててほしいなと思います。(自分は)案外、根性でなんでもやれるタイプなんで。油断してていただきたいなって。私は諦めませんから。
梅田 1回戦、相手はそんな警戒してなかったですけど、最後は5分ギリギリ。正直、投票になったら分かんなかったなと。思ってた以上にやるなっていう。でも勝俣さん、正直いってそんなに勝負してる人じゃないんで。負けるわけないし。次の伊藤さんもただのイロモノなんで。決勝、ちょっと気を引き締めていけば優勝できるなって。MAOがきても上野がきても、どっちでも楽しみなんで。その決勝に備えるたけかなと。準決勝はあまり考えてません。
――伊藤選手は会見で突っかかってきたが?
梅田 とりあえず話題作りたいだけかなって。極端に言えば、勝負してる人間じゃないと思ってるんで。あれはイロモノのほうだと思ってるんで。そのへんは敵とは思ってないです。イロモノ部門がきても、いつも通りの自分でやるだけです。
――決勝はどちらと闘いたい?
梅田 上野が6人タッグのパートナーなんできてほしいですけど、MAOだったらMAOで面白いかなと。どっちでも楽しめるかなと思います。
メインイベントは竹下幸之介vs樋口和貞のスペシャルシングルマッチ。開始からゴツゴツしたぶつかりあい。樋口をリング下に出した竹下がプランチャ。さらに鉄柱へとぶつけていく。エプロンに上がった竹下を樋口も捕まえて引きずり落としてエプロンへと叩きつける。エプロンでの攻防は竹下が硬いエプロンにバックドロップで叩きつけ、リング内に戻すと腰攻めで優勢に。逆エビは樋口がロープに手を伸ばす。串刺しビッグブーツが樋口の顔面を捉える。樋口も竹下をなんとかボディースラムで叩きつけると電車道から串刺しラリアット。続くアバランシュホールドはカウント2。カナディアン狙いは竹下が踏ん張ってリバースショルダー。逆水平のラリーから樋口がダブルチョップ、さらに頭突き。ぶちかまし狙いは竹下がフランケンで切り返す。樋口がドロップキック。カナディアンで抱えるが竹下もエプロンに逃れる。樋口はその竹下にラリアット。エプロンに倒れこむ竹下。樋口は放送席の3人に「どけ!」と叫ぶ。竹下が蘇生してエルボー。リングに戻るように注意する松井レフェリー。「何がや!」とケンカ腰の竹下の背後から復活し樋口がキャッチして奈落式ノド輪落としでテーブルクラッシュ。リング内に戻った樋口。松井レフェリーが場外カウント。カウント19で戻った竹下に樋口がダイビング・ボディープレスを投下。しかしカウント2。コーナーに登る樋口。竹下が蘇生して捕まえると雪崩式ブレーンバスターへ。竹下のカバーは遅れてカウント2。垂直落下式ブレーンバスターはカウント2。竹下がビッグブーツからランニングニーをぶち込むとクロスアームジャーマン狙い。樋口が堪えてドクターボム。残り5分、樋口がラリアットもカウント1、起き上がった竹下がラリアットもカウント1で返す。逆水平のラリーで残り3分。意地の張り合いから竹下がエルボー連打。樋口も頭突きで返していくが、竹下もラリアット。さらにもう一発繰り出すもカウント2。樋口がバックを取る竹下を回転足折り固めで丸め込むがカウント2。残り1分、樋口がチョップから頭突き、ここで変形カナディアンで捕獲するが竹下が粘ってフルタイム。
試合後、竹下がマイクを取る。竹下「おい、樋口。俺はオマエとのシングルマッチ、記念試合とかそんなんでやってるつもりないんじゃ。俺はいつでもオマエの挑戦受ける準備できてるぞ。その代わり、オマエのその肩に巻いてる(KO-Dタッグ)ベルトにいつでも挑戦したるからな」樋口「おいおい、偉そうなこと言ってんじゃねえぞ。こっちはいつでもテメエのKO-D無差別級に挑戦する準備はできてんだよ。次だ、次。もう一回、ここで一騎打ちがあるなら、その時が決着戦だよ。タッグベルトはオマエらなんかに取られねえよ。俺が必ず防衛して、オマエも防衛しろよ。挑戦してやるから」竹下の握手に樋口が応じて睨み合い、互いにベルトを誇示。樋口が先に引き揚げると竹下が改めてマイクを取る。竹下「会場にお越しの皆さん、そしてAbemaTVをご視聴の皆さん、竹下幸之介です。そして今日対戦した彼が樋口和貞です。これがDDTのプロレスです。次のタイトルマッチは4月29日、後楽園ホール、対入江茂弘。今日こんだけ樋口とやりあって…」ここでリングにその入江が姿を現してマイクを取る。入江「幸之介は本当に素晴らしいチャンピオン。4月29日、そんな素晴らしいチャンピオンからそのベルトを奪うことを嬉しく思うよ」竹下「今の試合見てたか? 俺と樋口はあれだけやって、次は樋口とマジ卍でタイトルマッチやるって約束しとんのや。オマエの出る幕はないんや」入江が握手を求める。竹下が応じようとするとスカしてサムズダウンポーズ。竹下「4月29日まで待たれへんぞ。来週のこのリングでやるぞ。(入江は退場)なんで試合後出てくるんですか。入江選手、俺と石川さんとか、俺の樋口の試合を台無しにする。そんなヤツには負けません。次の試合も楽しみにしてください」
放送のエンディングトークでプロレスビギナーのもがさんは「近くで見るとデカいですね。ビックリなぐらいでした。最初の方では絶対に来ないと思ったんですけど、先が気になってしまってます。トーナメントもそうですし、最後もそうですし。気持ちが乗ったら」とコメント。4月17日新木場大会のスペシャルビギナーゲストは須藤凜々花さん。
【試合後のコメント】
竹下 対樋口っていうのは僕の中で特別なカードだし、お互いKO-D無差別、タッグ、いろんな見方があったかもしれないけど、僕が見せたかったのは、これがDDTなんだって。それが今日のテーマ。もちろん20分の中で勝てたらよかったんですけど、樋口も格段に強くなってて。闘うたびに成長してるんで、20分では決着つかなかったですけど。でも、これがDDT、今のDDTです。この先もっともっと面白くなっていきますから。もっともっと高みにいきますから。それは間違いない。それはみんなで作り上げていくもので、その中の先頭に、トップ集団に僕も離されないように。今はチャンピオンとしてリードしてるつもりだけど、気を抜いてたらすぐ下がっちゃうと思ってるんで。負けないように常に一生懸命、DDTを盛り上げたいと思います。
――ビギナーゲストの最上もがさんの感想が、第一試合とメインでかなり変わったそうです。
竹下 ははは! それが僕の役目なんで。チャンピオン・竹下幸之介としての。もっと言えば17歳でデビューした時から。そこはブラさずにやっていきたいし、そうやって頑張っていれば、このベルトも離れないと思うんで。
――最後、入江選手が出てきましたがタイトルマッチに向けては?
竹下 後楽園で彰人さんに勝ってから何やってたんだって話じゃないですか。僕とか樋口はこうやって「マジ卍」のメイン張って。僕は樋口との試合に自信があった。絶対に面白い試合ができるって。そこに試合後、出てくる。理由があるとは思うんですけど、僕には理解できないし、僕らのことも理解されたくないし。だから「マジ卍」でも、後楽園の前に一回やろうよって。タッグでもいいんでね、もちろん。一回やって真意を確かめたいですね。4月29日にタイトルマッチは決まってて、それを覆すつもりはないんで。それに向けて僕自身の気持ちを高めたい。そのためにも「マジ卍」でやりたいですね。
樋口 楽しかったですね。やっぱり強い、無差別級チャンピオンだなって感じました。ただ俺も負けてないし。次、その時がくるのであれば、俺は負けるつもりはまったくないですし。タッグのベルトに挑戦してくれてもいいし。なんだったらDDT全員、敵に回してもいい。俺は自分のプロレスを貫くだけなんで。誰でもいい、くるヤツ、俺とプロレスしたいヤツは全員なぎ倒そうと思ってます。
――生中継の一発目というのは意識した?
樋口 本当に凄いことだし、気負わなかったと言ったら嘘になりますけど、そんなことより、ツイッターでも書いたように俺は自分のプロレスをやるだけ。チャンピオンもそう。それができたんじゃないかって。
入江 両国も今日も見て、竹下幸之介はやっぱり素晴らしい。でも僕はもうあとには引けないし、この試合に勝ってベルトを獲るしかないんです。覚悟が違います。それしかないです。(そこへ渡瀬が現れる)
渡瀬 入江さん、自分とタッグ組んでください。お願いします! 入江さん、自分と組んでください。お願いします!
入江 渡瀬。今の自分はDDTによく思われてない。そんな自分とタッグを組んで一緒にやっていくのはお前にとってもマイナスになるぞ。その覚悟があってタッグ組みたいのか。
渡瀬 会社なんか関係ないです。俺は入江さんのプロレスが大好きなんです。会社に嫌われたって、入江さんと組みたいです。
入江 ……じゃあ、来週、その気持ち見せてくれ。
渡瀬 お願いします!(握手)
【大社長総括】
高木 毎週のゴールデンタイム生中継というのは初めてだったんですけども。いろいろ手探りの部分もあったんですけど、いい形に着地できまかなと。AbemaTVは事前の視聴予約ができるんですけど、その数が前回の両国大会と同じくらいで、ちょっと今回のほうが上回った。それくらい注目度が高かったと思うんですよね。これを継続させていければ。ビギナーゲストの最上もがさんも、最初の男色ディーノでドン引きだった部分あったんですけど、メインに近づくにつれて、そしてメインで「迫力が凄かったです。プロレス面白かったです」と言っていただけたので。そういう人たちを増やしていくべきなんだろうなと思いましたね。マジ卍トーナメントのほうも、楽しみなメンバーが出てきたなと。上野とMAO、梅田公太と伊藤麻希。梅田公太と伊藤麻希が試合するなんて、1年前とか2年前には考えられなかったですから。でも、こういう時代なんだろうなという気はしましたね。マジ卍、まだ始まったばかりですけど、プロレスを世に発信していくために、ゴールデンタイムでどんどん面白いことをやっていきます。よろしくお願いします。
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