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マッスルマニア 2019 in 両国~俺たちのセカンドキャリア~

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マッスルマニア 2019 in 両国~俺たちのセカンドキャリア~

日時2019年2月16日
会場東京・両国国技館
観衆4115人(満員)
  • オープニング

  • 宇多丸さん挨拶「クリードは言いました『過ちじゃない』と。マッスル坂井さんも過ちじゃないことを証明したいんだと思います」

  • iPhoneのタイマーがゼロになったところでカメラが引くと、井上マイクリングアナが映し出される。カウントがゼロになったところで、RHYMSTERの宇多丸さんが『ロッキー』のテーマ曲で登場。
    宇多丸「わたくし、ラップをしておりますRHYMSTERの宇多丸と申します。先ほどかかっていた曲、皆さんご存じですね? ロッキーのテーマ曲でございます。ロッキーとはどういう映画だったのか」
    宇多丸さんお得意の映画語りから「マッスルもまたロッキーのように、マットの向こうにマッスル坂井さんや選手の皆さんの実人生を見るエンターテインメントだと思います!」と言って歓声を浴びると、「こんなわざわざリスクを冒してでもやる必要なるのですか? マッスルをやる必要あるんですか? これはまさにロッキーが終わっていたのに、クリードをやったアドニス・クリードのようです! クリードは言いました『過ちじゃない』と。マッスル坂井さんも過ちじゃないことを証明したいんだと思います。これは人生する・しないの分かれ目でするほうを選んだ勇気ある人の物語です。マッスルマニア2019 in両国〜俺たちのセカンドキャリア〜スタートです!」と開会宣言。
  • 東京プロレスリンピック2020

  • PENPALSの『LONELY DAYS』に乗せたオープニングVTRから、3日前に稽古場(DDT会議室)で合同練習をするマッスル戦士が映し出される。そこへ立派な口髭を蓄えたマッスル総合演出の鶴見亜門と演出助手の藤岡メガネが会議室に入ってくる。
    全員「お疲れ様です!」
    亜門「(口髭を誇らしげに触りながら)うむ。マッスル両国大会までいよいよ残すところあと3日、君たち調子はどうだい?」
    本多「意外とそんなに気負いもないですし、バイブス的にはすごくいいですね、こうしていい環境で最高のトレーニングを積ませてもらえて、本当に感謝です」
    坂井「僕はなんか、またこのメンバーでやれるっていうのがちょっと信じられないですね」
    ディーノ「みんなすっかりキャリアを積んで大人になったっていうか、自分たちでいうのもなんだけど、成長したってことなんじゃないの?」
    全員「わっはっはっはっはっはっ!」
    趙雲「いや、坂井さんとかアントンさん、ディーノさんはいつもDDTで両国やってるから、大きい会場には慣れてるかもしれないですけど、僕やペドロさんは結構緊張してますからねえ」
    亜門「ペドロさんも、子供の伊織くんが練習生で入ってきたり、今までで一番楽しそうじゃないですか」
    ペドロ「いやー、息子とはカポエイラの練習とかは一緒にやってたんですけど、プロレスの練習は初めてなんで、不思議な感じですよ、なあ伊織」
    亜門「うーん、コンディションも良さそうだし、まだ引退するのは時期尚早だと思いますよ」
    ペドロ「トレーニングはやってるんで体調は良好なんですけど、年齢のせいか気持ち的にも無茶できなくなってるんですよねえ」
    亜門「たしかにマッスルの発展に大いに貢献してきたペドロさんの引退は、プロレス業界にとってもこれ以上ない損失です。しかしそのペドロさんが残した熱い戦いの火種を次世代の若者たちに残す、これぞ私たちが考えるプロレスリンピックのレガシーなのです!」
    藤岡、東京プロレスリンピックのロゴを掲げる
    全員「プ、プロレスリンピック!?」
    ディーノ「プロレスリンピックってなんなの……初めて聞くけど」
    亜門「私、マッスル総合演出・鶴見亜門、このたび正式にJPC、日本プロレスリンピック委員会の   会長職に就任いたしました!」
    全員「に、日本プロレスリンピック委員会!? JOC的な!?」
    亜門「実はな…来年2020年にこの東京でプロレスリンピックの開催が決定したんだ、あれ?知らなかった?」
    本多「ぜ、全然知らなかったジョルノ」
    亜門「世界平和のためのプロレスの祭典、それがプロレスリンピックだ。まあ、プロレスという競技の特性上、肉体的負担も大きく、4年に一回のペースだと選手人生を左右しかねないため、プロレスリンピックは40年に一回しか開催されない。まあお前らも生まれたかどうかの時期だったから覚えてないのも仕方ない」
    趙雲「でも、東京で来年って具体的に何月くらいにやるんですか」
    亜門「夏はオリンピックとパラリンピックがあるから、まあそこと時期がかぶらない1月かな」
    坂井「1月ってもう一年切ってるじゃないすか、会場は?」
    亜門「会場はまだオフレコなんだけど、1月に某ドームを2日押さえてる団体があるだろ、その2日間を使って開催するのが濃厚だな」
    全員「ええーーーー! ドーム2DAYSってそういう意味だったんですね」
    ディーノ「じゃあいろんな世界中から選手が集まってドームで夢のオールスター戦が行われるっていうことなのね!」
    亜門「2.16マッスル両国大会も東京プロレスリンピックの予選会を兼ねているから、お前らの中から日本代表が誕生することを心から期待してるぞ」
    全員「はい!!!!」
    亜門「じゃあ私はこれにて失礼!」
    ペドロ「あ、亜門さん!」
    亜門「なんだどうした」
    ペドロ「あのー、私今度の両国で引退するって言ってましたけど、やっぱり来年のプロレスリンピックの後まで引退を伸ばしてもいいですかね」
    亜門「ダメに決まってるだろそんなの! そんな風に引退を軽々しく扱ってもらったら困るんだよ! 一度引退することを口にした以上は絶対に引退!そして引退した以上は二度とリングには帰ってこない! プロレスリンピックと引退は別物だから!」
    坂井はマスクを被って肩をすくめ、失踪経験のある大家も気まずそう。


    VTRが終わると、聖火ランナーのように亜門と藤岡が花道を小走りしながら登場。
    亜門「両国国技館にお集まりの皆さんこんにちは。マッスル総合演出、そしてJPC、日本プロレスリンピック委員会会長の鶴見亜門です。先ほどのVTRでも発表がありました通り、来年2020年にこの東京で40年に一度の世界平和の祭典『東京プロレスリンピック2020』が開催されることが決定いたしました。本日のマッスルマニア両国大会は、そのキックオフイベント的な役割と、日本代表選手を決める予選会という側面も兼ね備えております。まず第1試合として行われる予選が、ペドロ高石引退試合でございます。プロレスリンピックは40年に一度の世界が注目するビッグイベント。当然、そのタイミングで超大物選手が引退試合などを行う可能性が十分に予想されます。アブドーラ・ザ・ブッチャー選手の現役引退セレモニーや引退歴7回の大仁田厚選手の8回目の引退試合を行ったり、または全宇宙最高のレスラーであるグレート・ムタ選手やザ・ロック様などが、この新元号最初のオールスター戦を、その輝かしいキャリアのゴールの場に選ぶのではないかと言われております。そこで重要視されるのが、レジェンド達の引退試合の相手です! 2015年11月、奇しくもこの両国国技館で行なわれました天龍源一郎選手の引退試合。その相手をつとめたのがオカダ・カズチカ選手です。現役最高峰にして最先端の技術をもつオカダ選手が37歳年上の天龍選手を相手に一切の遠慮もなく、真正面からぶつかり合った。これにより天龍選手の引退試合はそのキャリアの中でも屈指の名勝負といわれるものになりました。私はどんな世界のレジェンドと対峙しても、こういう名試合をやってのける選手を、今日の両国に集いしマッスル戦士達のなかから選びたい思っています」
    藤岡「あの、亜門さんちょっと質問よろしいでしょうか」
    亜門「どうした演出助手で日本選手団監督の藤岡メガネ、どうした」
    藤岡「レジェンドレスラーの引退試合の相手を務めるというのはプロレスリンピックにおいては、どのような種目名になるのでしょうか?」
    亜門「いい質問だな、レジェンドレスラーを引退試合でいかに倒すかという種目、それは『引退試合気道』です! わが国発祥の総合武道『合気道』をルーツに持ち、これから引退していく選手が、その最後の試合を通してどんなメッセージを伝えたいのか、その胸に秘めたる気持ちをリング上の雰囲気から読み取って技で答える、それが『引退試合気道』です。世界レベルのアスリートには共通して顕著な発達がみられるといわれている空間認識能力、つまり『空気を読む力』。先輩レスラーの空気を読んで、気持によりそいつつ、最後は気分良く引退していただく。それが『合気の精神』なんです。ルールは通常のプロレスルールと同じく3カウント、ギブアップもしくはレフェリーストップによります。わかったか?」
    藤岡「全然わかりません!」
    亜門「まあ、いい。肩の力をゆっくり抜いてみてもらえれば、それでいいんだよ。それでは大変長らくお待たせいたしました。東京プロレスリンピック2020『引退試合気道』の部、国内代表選考試合兼ペドロ高石引退試合をおこないます!」
  • 第一試合 30分一本勝負

  • ペドロ高石引退試合

    VS

    • ペドロ高石

    • 趙雲子龍

    • WIN

      グレート小鹿

    VS

    10分30秒

    体固め

    ※ノド輪落とし
  • まずは大家&ウラノ&大石がバッコミで入場。続いて入場したペドロ&小鹿&趙雲のセコンドにはペドロJrの高石伊織くんをはじめ、坂井、ディーノ、アントンもつく。ブラジル国旗柄のパンタロンを新調したペドロは、大石のヘッドシザースを身軽な動きで脱出。小鹿はロックアップからウラノをロープに押し込むと、離れ際にチョップ。ヘッドロックパンチとボディブローを見舞った小鹿は趙雲にタッチ。するとペドロと小鹿も入ってきて連係攻撃。大家が小鹿に対してチョップ攻撃。しかし小鹿も大石にキチンシンクを返す。趙雲は四つん這いになったウラノを踏み台にして、場外の大家に向かってプランチャ式カンフーキック。大石が趙雲を場外に出し返すと、ウラノがブレーンバスター。ウラノがエプロンから羽交い締めにすると、大石が襲いかかっていく。これをかわして同士討ちを誘い込んだ趙雲だが、大石が捕まえる。うまく同士討ちを誘い込んだ趙雲はペドロにタッチ。雪崩式フランケンからライオンオンサルトを決めたペドロだが、レフェリーがタッチを見ておれず。すかさず大家が披露困憊の趙雲を挑発。しかし趙雲は大家の攻撃をかわしてウラノに誤爆させると、大石のミラクルエクスタシーをかわし、大家の炎のスピアーを誤爆させる。ここで趙雲はペドロ……ではなく小鹿にタッチ。小鹿はのど輪落としで大石を叩き付けると、そのまま3カウント。
  • ペドロ高石引退セレモニー

  • ほとんど出番がないまま引退試合を終えたペドロが首を傾げる中、引退セレモニーがスタート。まずはMr.マジックが登場して花束を贈呈。そしてペドロの直属の部下である趙雲子龍こと大吉昌さんから「プロレス引退とともに、ライフプランナー(仕事)も引退して、ゆっくり故郷の新潟でほっこりしたカフェを併設したカポエイラ教室を開いてほしい。そしてペドロさんが担当している保険のお客さんをすべて引き継がせてほしい」というビデオメッセージが流される。次に大仁田厚から手紙が届いているとのことだが、本人が所用のため佐野直が代読するため『ワイドルシング』に乗って登場。「人生は旅であり、旅とは引退である。これからどんな困難が立ちはだかっても、持ち前のカポエイラ精神で乗り越えていってください。また一緒にプロレスしような!」といった内容の手紙を佐野が読み上げると、引退の10カウントが鳴らされる。

    すると、坂井がエプロンに上がって猛抗議する。
    坂井「亜門さん、ちょっといいですか。ペドロさんさっき全然試合出てなかったじゃないですか!」
    亜門「おい坂井、ペドロさんの神聖な引退試合とセレモニーに、何いちゃもんつけてくれてんだよ! 何でもかんでも面白おかしくすりゃいいってわけじゃないんだよ。そもそもお前なあ、レスラーの引退、軽々しく扱ってるんじゃないよ」
    本多「そっちが軽々しく扱ってるんじゃないですか! せっかくの両国での引退試合でこんなに試合にほとんど出番がないっておかしくないですか!これは再試合が必要なんじゃないですか」
    亜門「再試合なんてできるわけないだろ! ペドロさん以外の選手全員はもうさっきの試合に死力を出し尽くしたんだ。もうリングにあがる気力すら残ってないよ。そういう再試合とかすぐやるからプロレスは真剣勝負じゃないとかいわれるんだよ。でもな、こんなこともあろうかと思って、実はもう1試合用意してたんだよ」
  • 再試合 30分一本勝負

  • ペドロ高石引退試合

    VS

    • LOSE

      ペドロ高石

    VS

    8分44秒

    体固め

    ※スリーパーホールド
  • 亜門が「ペドロ高石引退再試合、対戦相手はこの方です!」と呼び込んだ相手は総合格闘家の青木真也。道着を着て登場した青木に対し、ペドロもカポエラの動きで応戦。しかし青木は余裕の表情でプレッシャーをかけていく。ペドロはバックを取るが、グラウンドに持ち込んだ青木はアームロックの体勢。辛くも一旦離れたペドロだが、青木は追いかけていって卍固め。マッスル戦士が応援する中、ペドロは側転フェイントからグラウンドに。しかし青木はバックマウントを取ると、青木は道着を使ってのチョーク攻撃。辛くもロープに逃れたペドロはヒザ蹴りを連打。倒れた青木にもニースタンプを入れていくと、青木はエプロンに避難。そのまま場外に落ちた青木に対し、ペドロはエプロンに出て蹴って行く。さらにコーナーからケブラーダを発射。さらにリングに戻ろうとする青木に襲いかかり、串刺し式のカポエラアタック。これをかわした青木はアームロックに捉えるが、ペドロはロープに逃れる。「殴ってこい」と挑発する青木にエルボーで向かっていったペドロだが、青木はゴッチ式パイルドライバー。愛息も見つめる中、それでもペドロは蹴りとエルボーで向かっていく。青木はすべて受け止めた上でエルボーとニーを返すと、胸板を蹴り飛ばす。ダウンしたペドロはカウント9でどうにか立ち上がると浴びせ蹴り。だが、青木は四つん這いになるペドロを容赦なく蹴りまくる。それでも立ち上がったペドロに対し、青木は頸動脈辺りに肘を落とす。「ペドロ」コールが起こる中、回し蹴りを放ったペドロだが、青木はスリーパーで捕獲。そのまま落として3カウント。
  • ペドロ高石引退セレモニー

  • ペドロが大の字になったまま二度目の引退セレモニーに突入。まずは新北京プロレスの趙雲子龍が花束を贈呈。続いて元劇団「双数姉妹」の五味祐司さんからのビデオメッセージが流されたが、3月に久しぶりにやる演劇の告知が挟み込まれていた。最後に愛息・高石伊織くんが「プロレスというものがどういものか知りたくて、初めて観に行ったときはケガをしないか心配していたけど、楽しそうな姿が印象的でした」といった内容の手紙を読み上げた。息子が父を抱き起こすと、ペドロが「18年前にちょっとだけポルトガル語がしゃべれるってだけでリングスで仕事をしていました。その私が世界の青木選手と闘えるってことをマッスルのみんなに感謝したいと思います」と挨拶すると、二度目の10カウントゴング。

    ペドロが退場すると、亜門とマッスル戦士がリング上へ。
    亜門「いい引退試合だったなあ、お前らもあんな風にいつかいい引退ができるといいなあ」
    本多「亜門さんちょっといいですか」
    亜門「なんだ」
    本多「さっきの試合で東京プロレスリンピックの代表は決まったんですか?」
    亜門「そんなもん青木選手で決まりだよ、あんだけすごい引退試合やってくれたんだぞ」
    ディーノ「他の代表選手はどうやって決めるの?」
    亜門「プロレスリンピックもオリンピックも世界平和の祭典なんだよ。次はもっと平和的に代表選手を選出したいと思っている。その方法はこちらです」
    スクリーンに「プロレスラー格付けチェック」という文字が映し出される。
    亜門「プロレスラー格付けチェックとは、試合で無理矢理痛い思いや、つらい思いをしなくても、一流レスラーや二流レスラー、三流レスラー、そして戦う価値なしレスラーといった格付け審査ができる、極めて平和的な選出方法だ。芸能界でもこれに倣って年一回、芸能界の格付けを審査するために主にお正月に実施されているらしいからな」
    坂井・ディーノ・アントン「へえ、そうなんですね」
    亜門「お前らにはそれに参加してもらうから とりあえず一回ハケて。それでは大変長らくお待たせいたしました。本日の第3試合、ROAD TO東京プロレスリンピック2020プロレスラー格付けチェックデスマッチを開始いたします!」
  • プロレスラー格付けチェックデスマッチ

  • 全問正解すれば一流プロレスラーの称号と東京プロレスリンピックの第0試合で行われる時間差バトルロイヤル『ニューTOKYOランボー』への出場資格が得られる。主なチェック項目は①プロレス味覚②プロレス音感③プロレス感性の三つ。参加チームはディーノ&山里亮太のチーム南GAYキャンディーズ、ササダンゴ&クロちゃんのチーム松竹芸能、酒井一圭&アントンのチーム全問正解、ウラノ&大石&大家のチームマッスル三面拳。

    てっきりMCとして呼ばれたと思ったという山里、例のよってアイマスクとヘッドフォンをして連れてこられたため全く状況を把握していないクロちゃん。3問正解すれば「日本代表レベルの一流レスラー」の称号が得られ、1問でも不正解なら「戦う価値なし四流レスラー」として2階イスC席に移動させられるという。
  • 第1格付けチェック「プロレス味覚」

  • 第1問は一流プロレスラー竹下幸之介が厳選した高品質&高級プロテインと、一般人・藤岡典一のスーツケースの中に2年くらい放置されている飲みかけのオリジナルブレンドのプロテイン(ジップロックに入った謎の粉)の飲み比べ。「それでは各選手のプロテインを高級赤ワイン割りでご賞味ください」と、ワイングラスに入った二つのプロテインを各チームが飲み比べる。
    チームマッスル三面拳のみBが竹下のプロテインだと解答。結果はAが竹下のプロテイン。不正解だったマッスル三面拳は「戦う価値なし」レスラーなので2FイスC席に移動した。
  • 第2格付けチェック「プロレス音感」

  • 第2問は一流を知る一流レスラーなら、一流プロレスラー(竹下)と元アイドルでか弱き20代女性(東京女子プロレスの伊藤麻希)によるチョップの音色の違いを、目隠しをした状態で聴き比べることができるはずということで、一人が両選手のチョップを受け、もう一人が目隠しした状態でチョップを受けた音で、竹下のチョップがAかBを当てるというもの。
    山里、クロちゃん、一圭の3人がA(伊藤)、B(竹下)の順に逆水平チョップを受ける。明らかにBのチョップの音のほうが大きい上に、伊藤は一圭にチョップする前に「行きます!」と叫んでしまう凡ミス。山里とクロちゃんの胸板には手の形に腫れ上がる。アントンは「行きます」という声はひっかけだと判断してAと解答。しかし正解はBのため、チーム全問正解は2FイスC席へ。
  • 第3格付けチェック「プロレス感性」

  • 第3問はペドロ高石引退試合で行われた内容の違う2回の引退セレモニーのうち、実は一方を一流コメディアン(東京03の豊本明長さん)が演出を担当し、もう一方はマッスルの演出助手で素人童貞(藤岡典一)が演出を担当していたというもの。そこで先ほど行われた引退セレモニーのダイジェストがスクリーンで流される。ササダンゴは「大仁田さんからの手紙が豊本さんっぽいけど、ひっかけにような気がする」と分析。するとヒントとして、佐野が読み上げた大仁田からの手紙の中から「①絶対に敵にお尻を見せない、②絶対に敵に舐められない、③勝利したあとも敵を虐げることはしないという、3つのカポエイラ精神で乗り越えていってください」をチョイス。さらに超超超ヒントでは「お尻を」「舐めら」「虐げること」……「お尻」「舐め」「たげる」……「お尻なめたげるね」という、ほぼ答えが映し出される。この結果、両チームとも「A」と解答して正解。次の問題で決着だと盛り上がる両チームだが、亜門は「3問くらいあれば決着がつくと思ってこれ以上問題を用意していない」と返答。どうしても決着がつけたいと猛反発する両チームだが……。
    亜門「お前らひょっとして、試合したくないからこのくだりで全部自分たちの出番終わらせようとしてないか? もうわかった! だったら正々堂々、試合でどちらが一流レスラーか決着をつけろ」
    ササダンゴ「いや……急に試合と言われても……」
    亜門「ちょっと時間欲しいんだろ? だったらこの次の試合おわった後の休憩明けにお前らのタッグマッチ、バーーンと組むから」
    全員「でも遺恨も何もないし、我々には戦う理由がない」
    ここで演出助手の藤岡の携帯電話に着信があり、亜門に電話を替わる。
    藤岡「椎名林檎さんです。東京プロレスリンピックとオリンピックのクリエイティブ部門の全てを統括している椎名林檎さんです!」
    亜門「ええっ! 林檎さん!? 俺が直接話す。はい、今林です。はい、はい、えっ嵐さんが? 活動休止!? それで? 開会式で歌う人がいなくなるかもしれない、あーなるほど、はいはいはい、わかりました」
    全員「どうしたんすか? トラブル?」
    亜門「プロレスリンピックの開会式で歌う国民を代表するアーティストのグループが活動休止するようなので、急遽代役が必要になった」
    全員「どうするの?」
    亜門「東京プロレスリンピック2020の開会式にふさわしいアーティストはこいつらしかいないだろう」
  • 平成最後の純烈新メンバーオーディション

  • そのアイドルとは純烈。リーダーである酒井一圭とマッスルの関係、そして純烈の現在がVTRで紹介される。一圭はVTRの最後に「ちょっと思うかな。行こうぜ、スキャンダルの向こう側」と言って苦笑いした。そしてステージ上で純烈が『愛で縛りたい』を熱唱。

    亜門「はい、ありがとうございました純烈の皆さんでした! いやー改めてすばらしいパフォーマンスありがとうございました。そして改めまして、昨年末の紅白歌合戦、本当におめでとうございました! 酒井リーダー、いやあえてこの場ではこう呼ばせてもらいましょう。一圭! 久しぶりのマッスルのお客さんに何かひとことありますか?」
    酒井「お久しぶりです。酒井一圭HGこと酒井一圭です」
    亜門「いろいろ思い出してきて泣けてきちゃったよぉ! あ、でもちょっとだけ演出家っぽいこと言ってもいいかなあ? いま純烈の人数って偶数じゃない? これって人数が奇数のときと違って、センターを中央に配置できないから、バランスが崩れてる気がどーーーーーーーしてもしちゃんだよねぇ。この先、東京オリンピックの開会式やイッテンヨン東京ドームみたいな大会場で歌うとなったら、いまの4人のままではステージ映えしない気がしなくもないかい一圭?」
    酒井「まあ……今の『愛で縛りたい』も踊らなかったんですよ。たしかにそういうご意見も頂戴しています」
    亜門「だろう? 俺もそういうこと書いてるネットニュース読んだんだもん。でも実際問題、これは解決しておかなければいけない問題だと思うんだよ。だって俺たちマッスルはさ、きみたち純烈のルーツでもあるんだから」
    白川「いやいや! マッスルが純烈のルーツだなんて聞いたことないですよ!」
    亜門「こまったなあ、どう考えてもムード歌謡グループとか国民的アイドルグループっていうのは奇数のイメージなんだよなあ。奇数にあらずんばアイドルにあらず……、あ! わかった! もう1人減らして3人で再々スタートってのはどう? いいよね? いいよね?」
    後上「ダメですよ! 何言ってんすか全く! ……他のみんなもなんで俺のことみてるんですか!」
    亜門「わかったわかった、お前らの気持ちはよーーくわかった、じゃあやっぱりこれをやるしかないか、それではみなさんこちらをご覧ください!」
    スクリーンには「純烈新メンバーオーディション2019 時間差バトルロイヤル」と映し出される。
    亜門「純烈新メンバーオーディション2019時間差バトルロイヤル! これから純烈の新メンバーを決める時間差バトルロイヤルを開催し、勝ち残った一人を純烈平成最後の新メンバーとして加入させるというのはどうでしょう?」
    酒井「亜門さん…、気持ちはありがたいですけど、ついこのあいだ4人で再出発を誓い合ったばかりなんですよ。だから今すぐ新メンバーを迎え入れるっていう気持ちには、どうしてもなれないです、ごめんなさい亜門さん」
    亜門「そうか…まあ確かに一圭の気持ちはわかった。じゃあこうしよう、一圭にも自らこの時間差バトルロイヤルに参加してもらって、一圭が優勝したら、希望通り4人で続けていけばいい。よしプロレスやろう」
    酒井「えええええ! 2010年のマッスルで俺、レスラー引退してるもん!」

    すると亜門が一圭に張り手を見舞う。
    亜門「引退とか復帰とか、そういうのを決めるのはこっちなんだよ。そんなのに選手の意思なんて介在しないんだよ。そもそも一圭には2005年マッスルハウス1でデビューした時に交わした20年間のフルタイム契約がまだ残っている。(藤岡から手渡された契約書を開いて)ここ書いてあるだろう、いかなる時も酒井一圭に関するクリエイティブ権のすべては我々マッスルが所有する。この契約を守ってもらわないと困るんだ!」
    酒井「確かにサインしちゃったかも……」
    亜門「じゃあ一圭は控え室に戻ってコスチュームに着替え。他の三名の皆さんには実況席でゲスト解説として参加してもらおうと思います。それでは、大変ながらくお待たせしました、平成最後の純烈新メンバーオーディション2019時間差バトルロイヤルを開催します!」
  • 第二試合 時間無制限勝負

  • 純烈新メンバーオーディション2019 時間差バトルロイヤル

    • LOSE

      酒井一圭

    VS

    • WIN

      アンドレザ・ジャイアントパンダ

    VS

    26分23秒

    体固め

    ※アンドレザプレス
    【試合経過】
    ①○彰人<3> vs ゴージャス松野●<4>
    4分7秒 体固め
    ※俵返し
    ②○樋口和貞<5> vs 上野勇希●<2>
    6分0秒 体固め
    ※ノド輪落とし
    ③○大石真翔<1> vs 大家健●<7>
    8分52秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ④○酒井一圭<6> vs 坂口征夫●<8>
    10分16秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑤○アントーニオ本多<11> vs 竹下幸之介●<10>
    16分53秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑥○アンドレザ・ジャイアントパンダ<12> vs 大石真翔●
    19分19秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑦○アンドレザ・ジャイアントパンダ vs 赤井沙希●<9>
    19分21秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑧○アンドレザ・ジャイアントパンダ vs 樋口和貞●
    19分25秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑨○アンドレザ・ジャイアントパンダ vs アントーニオ本多●
    19分32秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑩○渡辺哲<14> vs 彰人●<3>
    23分17秒 オーバー・ザ・トップロープ
    ⑪○酒井一圭 vs 渡辺哲●
    23分33秒 コブラツイスト
    ⑫○アンドレザ・ジャイアントパンダ vs 趙雲子龍●<13>
    23分57秒 オーバー・ザ・トップロープ
  • 最初に入場してきたのは大石。その対戦相手として上野がジャンピングリングインして試合開始。両者とも放送席の純烈のメンバーに対してアピールしながら、極力クリーンに試合を展開。3番手として彰人が登場。彰人は大石と上野をまとめてドラスクで投げる。4番手のゴージャス松野は持ち歌を歌いながら入場。だが、背後から彰人が俵返しの体勢で抱え上げる。それでも歌い続ける松野だが、彰人が投げて3カウント。5番手は樋口。大石への串刺しラリアットから彰人にビッグブーツ。上野が足を踏んづけてからドロップキック。しかし樋口はカウンターのラリアットからのど輪落としで叩き付けて3カウント。そこに6番手として酒井一圭が懐かしのHGコスチュームで登場。樋口にチョップで向かっていく一圭だが、樋口は強烈なチョップを返す。彰人は低空ドロップキックを見舞うと、一圭とダブルのブレーンバスターで投げていく。ここで7番手の大家が登場。大家は樋口、彰人にスピアを決めると、一圭にもスピアを狙ったが、一圭がかわしたところで大石がトップロープを下げて、オーバー・ザ・トップロープで失格にさせる。8番手の坂口は樋口にジャンピングキックを叩き込むと、パーカーを脱いで「純烈に入れてくれ!」とアピールするが、村田アナが「坂口さんのこのカラダの絵は大丈夫ですか?」と尋ねる。銭湯アイドルにのってタトゥーはタブーのため、坂口は自らオーバー・ザ・トップロープで失格。そして9番手に赤井が登場。ダイビング・クロスボディーで樋口と彰人をなぎ倒すと、大石に新技のケツァル・コアトル。そのままリーマン銀河を決めたが、カットした樋口が逆水平チョップ。女性を攻撃する樋口に難色を示す純烈のメンバー。さらに一圭が自らが立ちふさがって「女性はダメ!」と樋口を制す。そこに10番手の竹下が登場。樋口に一騎打ちをアピールした竹下はラリアットの相打ちからジャーマンで投げ捨てる。さらにラリアットで樋口を吹っ飛ばした竹下は一圭を指名。純烈のメンバーが「HG」コールで送る中、逆水平チョップを見舞っていった一圭だが、竹下にはまったく効いていない。容赦なく垂直落下式ブレーンバスターで投げた竹下だが、カウント2で返した一圭。ならばとジャーマンを狙った竹下だが、ここで11番手のアントンが登場。しかしリングインしようとした瞬間にロープで躓いて転倒。ヒザをやってしまったアントンはギブアップする前に、徹夜で考えてきたごんぎつねを披露。メリーポピンズかと思ったらメリーチン○ピンズだったところで目潰し無双。竹下はキャッチしたが、逆に手で目潰しを見舞っていき、竹下はオーバー・ザ・トップロープで失格に。ここで12番手のアンドレザ・ジャイアントパンダがサムソン宮本と共に登場。リングインしたアンドレザは爪攻撃無双で、大石、赤井、樋口を失格させる。ここで13番手の趙雲が三節棍を手に登場。中国対決となり、趙雲は思いきり三節棍でアンドレザの顔面を殴打すると、コーナーの上から三節棍でチョーク攻撃。すると14番手としてアントンの実父でる俳優の渡辺哲が、アントンと同じワンショルダーコスチュームで登場。しかしリングインの際に躓いて転倒。ギブアップしようとした哲だが、その前に徹夜で考えてきたごんぎつねを披露することに。両国の帰りにちゃんこ鍋を食べようとしたが、ち○こ鍋だったところで彰人をオーバー・ザ・トップロープで失格にさせた哲だが、一圭のコブラツイストに捕まってしまいギブアップ。ここでコーナーに登った趙雲にアンドレザがヘッドバットを見舞って場外に転落させる。そしてアンドレザのジャイアントプレスをかわした一圭が攻撃していくが、立ち上がったアンドレザ。チョップを連打した一圭は放送席にいる純烈のメンバーを呼び込む。純烈アタックと名付けたトレイン攻撃で大ダメージを受けたアンドレザだが、一圭から突っ込んできたところに2階からの光速ヘッドバットを見舞ったアンドレザはアンドレザプレスを投下してバトルロイヤル優勝。
  • 純烈が新メンバーのパンダを含めた五人で『プロポーズ』を熱唱!

  • 「真剣勝負なんで」と潔く負けを認めた一圭。これで純烈な4人+1頭で再び紅白を目指すと宣言。リング上で「それにしても俺、太りましたね」と亜門と笑顔で語り合った一圭は、HGコスチュームのままでステージに移動。そして4人と1頭の新生・純烈で『プロポーズ』を熱唱した。

    【試合後のコメント】
    芸能レポーター おつかれさまでした。
    酒井  疲れました。
    芸能レポーター どうでしたか?
    酒井 10年ぶりくらいのプロレスだったんですけど、新メンバーが入ることになりまして。3歳らしいんです。それで身長が3m超えてて。これで平均年齢が…。
    後上 33・いくつになりましたね。だいぶ若返りました。
    酒井 で、平均身長が184から、2mいくつ。で、結婚してるらしいので。
    芸能レポーター 雄ですか?
    酒井 雄です。なので純烈メンバー、独身は彼(後上)だけ。
    後上 80%の既婚率です(笑)。
    酒井 「こんなこと取材に来たのか」って顔しないでください(笑)。
    芸能 でもなんでこのイベントに呼ばれたんですか?
    酒井 純烈結成前に、僕は俳優をやりながら『マッスル』と出会って。仲間はみんなそれぞれの舞台で活躍してるんですけど。互いにスケジュールが取れなくて、こうしてビッグマッチになると、みんなで集まれるというのがあって。紅白出場が決まる前からオファーをいただいていて。紅白に出ても、出れなくてもぜひ来てくださいということで。僕たちは喜んで。素敵な仲間たちもいますし。
    芸能レポーター 去年からオファーがあった?
    酒井 そうなんです。
    芸能レポーター いろいろ騒動があっても出れたということはいいことですね。
    酒井 仲間が気を使って新メンバー(オーディション)の闘いまで繰り広げてくれて。まさか人間じゃないこいつになるとは思いませんでしたけど。でも純烈は前川清さん、小林幸子さん、いろんな人に助けていただいてるので。仲間たちにも応援してもらって、本当にありがたいです。
    芸能レポーター 今日は仲間の方から激励は?
    酒井 それはもう、この赤いチョップ(の痕)ですよね。技の数々が「頑張れよ」っていうメッセージっていうかね。プロレスってそういう素晴らしさがあるので。直接的な言葉というよりは視線のかわし方だったり、笑顔だったり。プロレスを通して激励されました。
    芸能レポーター 酒井さんの闘いを見ていかがでしたか?
    小田井 このコスチュームは当時のものですか?
    酒井 そうです、レイザーラモンHGさんが(プロレス)デビューする一ヶ月前に酒井一圭HGでデビューして。
    小田井 当時のものを着てるんですね。着れるんですね。動くたびにおへそが出るのが可愛かったなと。そればっか見てましたね。
    芸能レポーター あんなにお腹が出て大丈夫なんですか?
    酒井 大丈夫です、リーダーなんで。
    小田井 この日のために体作ってきましたからね。
    芸能レポーター え~?
    小田井 仕上がってますから。パワー負けしないように。でも負けますよね、こんな大きい相手。体重はどうにかなっても身長は伸ばせないですから。
    酒井 でもお前(アンドレザ)、スキャンダルないだろうな?
    後上 まだ3歳だから。
    芸能レポーター 白川さんは国技館で歌って踊る感慨というのは。
    白川 20数年前に力士として土俵踏んでたわけですけど、まさか20数年後にムード歌謡を歌って同じ場所に立てるとは思ってなかったので。ちょっと感動しましたね。
    後上 純烈ファンで来てくださった方はもちろん、プロレスファンの方からも「プロポーズ」を歌ってる時とか、「ただいま」って言った時に心の底からの声援をいただけたかなと感じたので。それがすごく嬉しかったです。レスラーでもあるパンダが新メンバーに入ったので。これでまた順列が一つ広がったかなと。
    芸能レポーター これからパンダはどのように?
    酒井 今日、最後までご覧いただくとお分かりいただける思います。
    小田井 「夢は紅白、親孝行」ということで4人で紅白目指してやってきたんですけど、紅白なので(パンダの)黒白ではないんですよね、目指してるのは。黒の部分が赤に変わると縁起がいいのかなと。
    アンドレザ (ビクッと震える)
    酒井 怒ったかな? 怒ったパンダ怖いから。
    芸能レポーター 年明けからいろいろありましたが、こうやって5人でやっていく実感は?
    酒井 その通り。僕、102kgで紅白歌合戦に出たんですよ。記者会見の時に95kgまで落ちちゃって。「どこまで落ちんのやろ」って不安だったんですけど。昨日、体重計乗ったら103kgで。
    芸能レポーター 完全復活ですね?
    酒井 ストレスっていうか、「何曜日なの?」「もう2月なの?」っていう感じなんですよ。紅白の思い出もすっ飛んでしまって。そっちの思い出ばっかりなんですけど、こうして仲間たちとプロレスできるのはメンタルに本当に良かったです。今年はいろんな企画、オファーいただいてますので。精力的にいきたいと思います。
    芸能レポーター ファンの方にはどんな恩返しを?
    酒井 僕たちのホームグラウンドは健康センターなので。握手するたびにありとあらゆる人に「頑張って」って言われるような状況で。これを払拭するには、やっぱり紅白歌合戦に出て、そうすれば「頑張ったからね」「ここまでくれば安心だな」と思っていただけると思うので。紅白に返り咲くのが一番。
    小田井 ただ(アンドレザ)健康センターのステージ入るかな? 天井足りないもんね。(アンドレザがちょっとしゃがむ)これでできますね。ただ移動の車が狭くなりますね。
    ****
  • 『水曜日のダウンタウン』総合演出の藤井健太郎氏にプロデュースを依頼!

  • 休憩明け、井上マイクリングアナがチーム南GAYキャンディーズの控室をリポートすると、ディーノが「テメーらクズで売っているらしいが、ここに本物のクズ、クズ神様がいるんだ!」と言い放つ。一方、新藤力也リングアナがチーム松竹芸能の控室をリポートすると、坂井が「普段のマスクは百害あって一利なしだね。素顔で頑張らせてもらう!」と言い放ち、クロちゃんは「天の声とかボクのほうが絶対合ってるから! おっはよーございまーす!」と挑発。すると亜門が控室のモニタと音声を切るように指示。
    スクリーンにはDDT事務所で作業しながら話し込む鶴見亜門とDDT高木三四郎社長が映し出される。
    高木「亜門さん、マッスルの方どうですか」
    亜門「これからサイバーエージェントの会議室でオープニングVTRの撮影です」
    高木「坂井のメンタル大丈夫ですか」
    亜門「うーん、前よりは一生懸命やってるとは思いますけど、それより結構チケットのこととか気にしてたっぽいですよねえ」
    高木「いやー、最初からチケットは気にしなくていいって言ってたんですけどねえ」
    亜門「高木さん、ずっと気になってたんですけど、なんでマッスルをいま両国でやろうと思ったんですか?」
    高木「いや、今回の両国ってDDTとマッスルで2日間やるじゃないすか、マッスルっていつもトリッキーなことやったりするから結構『後パブ』にはなりやすいんですよ。だからぶっちゃけ16日のマッスルの『後パブ』が17日のDDTの『前パブ』になればいいと思ったんですよね」
    亜門「マッスルの後パブがDDTの前パブ!?」

    『前パブ(事前パブリシティ)』とは業界用語の一種で、商品の発売前やイベントが開催される前にマスメディアを等してその情報を告知することをいい、『後パブ(事後パブリシティ)』とは事後報告として「発売されました」「こんなイベントが行われました」と結果を広報することを指すのである(おちまさとオフィシャルブログより引用)。つまりマッスル両国大会の試合結果やその前後に起こった事件が、「後パブ」としてネットニュースに掲載されることで、次の日のDDT両国大会の直前告知、つまり「前パブ」になるのである。ただし、プロレスの試合結果がYahoo!のトップニュースになることはその市場規模の小ささや選手の一般層への知名度の低さからほとんどなく、もしそれが実現した場合は広告予算として換算しきれないほどの評価的経済効果を生むことになる。

    亜門「なるほど。純烈、山ちゃん、クロちゃんがせっかく出場してくれるなら、ネットニュースで話題になりそうなトピックを、リング上で意識的に作って発信していくべきなんですね。いやはや一生懸命歌ったり、一生懸命試合すればそれだけでいいんだと思っていました!」
    高木「そうなんですよ、普通に一生懸命試合すれば話題になるってわけじゃないんですよ」
    亜門「じゃあどうしたらいいんですか、僕たちにネットニュースで話題になるようなことを先回りして考えるなんて無理ですよ」
    高木「困ったなあ、ネットニュースで話題になるような事件を意図的に演出できる、機を見るに敏な演出家の人がいたらいいんですけどねえ」
    亜門「高木さん、実はちょっと心当たりが!」

    所変わって赤坂TBSリハーサル室。亜門が向かった先に待つのはTBSテレビ『水曜日のダウンタウン』総合演出の藤井健太郎氏。

    亜門「藤井さんはじめまして、マッスル総合演出の鶴見亜門です、お忙しい中お時間いただいてありがとうございます」
    藤井「はじめまして、どうしたんですか」
    亜門「実はですね、両国国技館でこんど『マッスル』というプロレス興行があるんですが、その内の1試合を藤井さんに特別にプロデュースしていただけないかと思いまして」
    藤井「試合のプロデュースですか?ええっと……いつでしたっけ『マッスル』って」
    亜門「今週の土曜です」
    藤井「………」
    亜門「あと3日しかないんですけど、企画書だけでも目を通してもらっていいですか」
    藤井「あ、はい……」
    藤井、企画書に目を通す
    亜門「藤井さん、というわけでどうか『マッスル』でネットニュースになりやすい試合を企画してもらえませんか。そういうネットニュースになることを演出することがすごく得意な印象があるんで」
    藤井「得意ではないですけど、1試合プロデュースするのは、まあ大丈夫です」
    亜門「本当ですか! ありがとうございます! では早速なんですが具体的にどのようなことをしたらいいのか教えてもらっていいですか」
    藤井「この企画書をみてパッと思いつくことは、大きく分けて3つかなと」
    亜門「まずひとつめを教えてください」
    藤井「大会終了後に記事がアップされるのを待っていては『前パブ』としては遅い気がします」
    亜門「なるほど、たしかに真夜中や次の日に記事がアップされても次の日の興行には間に合いません」
    藤井「なので試合をやる前にネットニュースの記事を作って、マスコミに配っておきます」
    亜門「(小声で)仲のいいプロレス関連の媒体さんなら可能だと思います、まあ記者会見で話す内容を事前にマスコミにリリースしておくこととかありますもんね」
    藤井「2つめは、試合をやる前にその記事をネットニュースにアップしてもらいます」
    亜門「記事のとおりに試合をやらないと、選手は嘘つき呼ばわりされて大炎上ですね、あいつら最近言うこと聞かないんでいい強制力になると思います」
    藤井「3つめは、クロちゃんの部屋から中継をつないで、とりあえず何か爆破しましょう」
    亜門「それはTBSさんにしか無理だと思います。いや、でも非常に参考になりました。最後 に具体的にどんな記事を用意しておいたらいいか、それも藤井さんにお任せしてしまってよろしいでしょうか?」
    藤井「じゃあ当日までに用意しておきます」
  • 第三試合 60分一本勝負

  • 敗者キャプテン肛門爆破ネットニュース時間差掲載タッグデスマッチ

    VS

    • LOSE

      マッスル坂井

    • クロちゃん

    VS

    16分14秒

    体固め

    ※男色ドライバー
  • 南キャン・山ちゃん、両国でクロちゃんと肛門爆破かけ激突

  • VTRが終わると、藤井氏は放送席に着席。
    亜門「えーというわけで、本日はTBS「水曜日のダウンタウン」の総合演出を務めてらっしゃいます、藤井健太郎さんにきてもらっています。よろしくおねがいします」
    藤井「おねがいします」
    亜門「藤井さんには、先ほどのVTRであったとおり、この試合に関してネットニュースになりそうな記事の見出しをいくつか考えていただいております、たとえばこちらです」
    ここでスクリーンには「南キャン・山ちゃん、両国でクロちゃんと肛門爆破かけ激突」という見出しが映し出される。
    亜門「こういった見出しをいくつか考えてきてもらってますので、選手にはこの見出しが嘘にならないような試合をやっていただきます、つまりこのあとのタッグマッチはクロちゃんと山ちゃんの肛門爆破をかけた試合になります」
    そこに「おいおい、ちょっと待て!」と言いながら、山里やクロちゃん、ササダンゴ、ディーノが登場。大きな音だったためすべて聞こえていた模様。
    山里「いやだよ、なんで肛門爆破しなきゃいけないんだよ」
    クロちゃん「無理無理無理!」
    亜門「いやいやそこをなんとか! DDT両国大会の前パブのためにもなんとかおねがいします」
    ここでAbemaTimesに「南キャン・山ちゃん、両国でクロちゃんと肛門爆破かけ激突」なる記事が本当にアップされる。
    亜門「たったいまこちらの記事がAbemaTimesさんにあがっちゃいました、皆さんスマホで確認できますか?DDTの公式ツイッターでもRTしてますし、YAHOO!ニュースで検索しても出てきます」
    山里「やめてよ! 勝手にこんな記事あげるの!(スマホ見て)ああー! 本当にのってんじゃん!」
    亜門「山ちゃんほら、すぐRTしてください! 影響力あるんですから!」
    山里「やめてよ! 削除してよ!」
    亜門「いや、最低限記事の見出しと同じ内容のことがリングで再現されないと、みなさん自身が嘘つき呼ばわりされて大炎上しちゃいますし、DDT両国大会の前パブにならない!これを掲載してしまったAbemaTimesの記者の方や、サイバーエージェントも大変なことになってしまう」
    山ちゃん「いやそんなこと言われても! ディーノもなんか言ってよ!」
    ディーノ、ササダンゴと胸ぐらを掴みあう
    ディーノ「肛門かけて勝負じゃ! 山ちゃん大丈夫、勝てばいいんだ!」
    山里「やる気満々じゃん!」
    亜門「というわけで、この試合のルールは『両チームのキャプテン(山ちゃんとクロちゃん)の肛門爆破をかけた60分一本勝負のタッグマッチ』に変更いたします!」

    試合は坂井&クロちゃんvsディーノ&山里の“敗者キャプテン肛門爆破ネットニュース時間差掲載デスマッチ”として行われることに。ササダンゴマシンではなく、シレッとマッスル坂井として試合をする坂井は毛皮のガウンを着たまま山里にSTFを仕掛けようとする。どうにか逃れた山里は、まだお腹に虫垂炎の手術跡があるのに「来い」と挑発。坂井のチョップを受けた山里はチョップをお返し。男色タイツ姿で懸命にチョップを打っていく山里だが、坂井は容赦なくお腹を蹴ってからストマッククロー。これをディーノがカットすると、坂井もクロちゃんにタッチ。緑のワンショルダーコスチュームのクロちゃんをヘッドシザースに捉えたディーノだが、クロちゃんは倒立してから脱出。
  • 山里、国技館のリングで失神!! 猪木舌出し以来の大失態!!

  • ここでバトル・ニュースに「山里、国技館のリングで失神!! 猪木舌出し以来の大失態!!」という見出しのニュースがアップされてしまう。ディーノはそんなことはさせないと立ちはだかるが、坂井にあっさり投げ飛ばされる。山里も逃げようとするもセコンドに止められる、エプロンで立ち往生。そこに坂井が山里の後頭部にアックスボンバー。山里は場外に落ちるが、失神していないため、リングに戻される。すると坂井は背後からチョークスリーパー。ここで山里は失神するが、藤井氏が「舌出してないですからね。ちょっとインパクトに欠けますね」​とポツリ。すると坂井がうつ伏せの山里のタイツを下す。それを見た村田アナが「下を出した! これは下出し失神だ!」と言って記事をクリア。
  • クロちゃん リング上でアイドルを暴行! 警官出動?大パニックに

  • さらに「クロちゃん リング上でアイドルを暴行! 警官出動?大パニックに」という記事がアップされる。「大丈夫! 任せといて!」と言ったディーノが花道からバックステージに戻ると、ディーノがジタバタする伊藤を肩に抱えて戻って来る。クロちゃんと伊藤が対峙して伊藤がクロちゃんにビンタ​。坂井に襲いかかるも伊藤がお腹にヘッドバッドからのDDT。ディーノが伊藤を止めて一撃。クロちゃんがローリングクレイドルを決めるが、藤井氏が警官が来ていないと指摘。すると、警官の服着た青木真也が入場。元警官の青木は制服姿で腕十字を決め、大パニックになったため記事クリア。
  • 山里、アイドルとのキス画像流出に困惑? ネット上は「自業自得」と同情の余地なし

  • ここで山里が「なんか競技変わってんじゃねーか! 俺の知ってるプロレスこんなんじゃない!」​​と抗議するが、「山里、アイドルとのキス画像流出に困惑? ネット上は「自業自得」と同情の余地なし」という記事がアップされる。

    山里「いや、これはね。しょうがないんですよ。先に聞いとくけど、さっきの子は何歳?いや、俺だってね。別にキスしたいわけじゃないのよ。でもまあ、これは前パブだしね、うん。しょうがないよね」

    アッサリ掌を返した山里だが、坂井げ目隠している間に、伊藤麻希のテーマ曲が鳴る中、ディーノが連れてきたアイドルは銭湯アイドルの純烈・酒井一圭。山里とキスしたあとに正体をバラすと、山里は「純烈、無駄に強くなりすぎだろ!」。これで前パブは十分かと思われたが……
  • クロちゃん宅に不審者乱入 部屋を荒らされるも 物取りはなし

  • ここで「クロちゃん宅に不審者乱入 部屋を荒らされるも 物取りはなし】」という記事がアップされるが、クロちゃんは完全に聞いていないというリアクション。どうやらドッキリだったらしく、リングで坂井がディーノを攻撃すると、スクリーンではクロちゃんの部屋でMAOvsHARASHIMAがLIVE中継される。クロちゃんがスペースローリングエルボーをやると、​クロちゃんの部屋でMAOがHARASHIMAにスペースローリングエルボー​。クロちゃんがフラッシングエルボーをやれば、​クロちゃんの部屋でHARASHIMAがロープに走ってフラッシングエルボー。さらにクロちゃんがドラゴンスクリューからシャイニングウィザード​を発射すると、MAOがHARASHIMAにドラゴンスクリューからのシャイニングウィザード。ここで山里が「だめだクロちゃん、完全にシンクロしてる! もうやめとけ! ササダンゴにタッチしろ!」​と気付く。しかしHARASHIMAがクロちゃん宅のテレビの上にMAOをパイルドライバーで叩き付けると、リング上ではディーノが坂井に男色ドライバーを決めて3カウント。​
  • 山里の男気に数千人が涙!お前らの血は何色だ?爆破されるのは俺の肛門だけでいい。5倍の火薬じゃねえ。10倍で来い

  • 亜門「いやーディーノ、坂井。最高の試合というか、最高の前パブでした! おかげさまで今ネットでは、明日のDDTの話題でもちきり…あれ? おかしいな。なんか…荒れてますよ。あんまり評判良くないみたいですね…」​
    ​山里「ちょっと待て! なんなんだお前らは! ネットが荒れてる?そりゃそうだろ! 色々おかしいもん! クロちゃんだって芸人の前に人間だぞ!家が壊されて平気なわけないだろ! その上こんな肛門爆破なんて……お前らの血は何色だ!? できることなら代わってやりたいよ!」​
    ​亜門「山里さん、じゃあ代わります?」​
    ​山里「それは、代わらない」​

    しかし「山里の男気に数千人が涙! お前らの血は何色だ?爆破されるのは俺の肛門だけでいい。5倍の火薬じゃねえ。10倍で来い」という記事がアップされたため、セコンド陣が山里をステージ上に強制送還。そしてディーノが泣きながらスイッチを押して、山里の肛門爆破すると​ディーノとクロちゃん泣きながら山里を連れて帰った。
  • マッスル坂井がメインのカードについて煽りパワポ!

  • 坂井が煽りパワポを開始。約8年ぶりにマッスルを開催することにした坂井だが、実家な金型工場を正式に継ぐ前にまだマッスルでやっていないことがあり、今回の開催を決めたという坂井。それは「他の団体が両国のメインでやらないことをやる」。いつもは割と負けがちでそこまで有名じゃない人vsいつもは割と負けがちでそこまで有名じゃない人のカードを両国のメインでやりたいという坂井は、両国のメインでアントーニオ本多を見たい、ひょっとしたら人生がちょっと変わるかもしれないと力説。問題はアントンの対戦相手。週プロの選手名鑑にも載っていないのに、マッスルメイツとつながりのあるレスラー……それがDJニラだった。リング上にピンスポットが当たると、すでにニラがリング上にいた。
    坂井「アントーニオ本多選手との両国大会のメインのリング、上がってくれますか?」
    ニラ「もう上がってます」
    しかしニラは青コーナーのため後入場なので、一旦ハケる。
  • メインイベント 時間無制限一本勝負

  • 23分50秒

    両者TKO

    ※両者セコンドのタオル投入
  • まずはアントンが実父・渡辺哲さんをセコンドに従えて入場。続いてニラが無音の中、映画『クリード』でのロッキー(シルベスター・スタローン)の格好をしたロッキー川村を従えて入場。ロックアップからニラがジャブを売っていく。ここで一旦熟考したアントンは何かを思いつくと、ジャブを打とうとしたニラに乳首を見せて動揺させる。ロッキーがニラを落ち着かせると、リングに戻ったニラは再びロックアップ。ヘッドロックに捉えたニラだが、アントンはカラダをくねらせて脱出。アントンのエルボーを食らい、前から崩れ落ちたニラは、起こそうとしたアントンにロケットパンチ。しかし、これをかわしたアントンは続くDJタイムもクロスチョップで阻止。リバースのインディアンデスロックから南部式ナックルをブチ込んだアントンだが、バイオニックエルボーは阻止したニラ。ドロップキックでアントンを場外に出すとプランチャを狙ったが、エプロンに落下。すかさずリングに戻ったアントンがエルボーを叩き込むと、ニラはズルッと転落。今度はアントンがケブラーダを狙ったが、足を踏み外して転落。するとニラは「オマエらやっちまえ!」と指示。セコンドの樋口や梅田がアントンに殴りかかると、コーナーに登ったニラはケブラーダ……ではなく、そのまま背中から落下してアントンにアタック。アントンをリングに戻したニラはフィストドロップ。さらに執拗なヒザ砕きを見舞ってアントンの動きを止めると、足4の字固めをアントンにかけさせてから反転。結局先にロープに逃げたのはニラ。この諸刃の剣攻撃からアントンを肩口に抱え上げたニラは、シットダウンして足横須賀。そしてシャイニング・ニースタンドで悶絶させたが、アントンもロックボトムで切り返す。南部式ナックルから腕を回転させたアントンだが、ニラが腕の位置をズラして自らの腹部にグルグルパンチを入れてしまうアントン。さらに背後から押すとアントンがグルグル腕を回しながら暴走。そこにロケットパンチを叩き込んだニラはコーナー最上段に登るが、普通に降りてカバー。カウント2で返したアントンだが、ニラはナックルパンチ。ガードを固めるアントンに対し、ニラは延髄斬りと見せかけてアリキック。2発目をキャッチしたアントンはドラゴンスクリュー。さらにシャイニングごんぎつねからカバーするが、カウント2のところで『エトピリカ』が流れ、まるでスローモーションに見える中、キックアウトしたニラ。アントンのごんぎつねはニラがかわして松井レフェリーに誤爆。するとニラが対角線をダイブしてのロケットパンチ。これをアントンがバイオニックエルボーで迎撃するが、カウントは2。ここでニラの父であるアポロ・ニラが30年前に渡辺哲にボクシングで敗れたが、妾の子であるニラだが、自分の存在が過ちでないことを証明するんだというニラの“心の声”が聞こえてくる。キックアウトしたニラだが、アントンはドラゴンスクリュー。もう一度シャイニングごんぎつねを狙ったが、ニラはキャッチしてアントンの目と乳首に誤爆させる。そして渾身のアッパーカット。崩れ落ちたアントンをカバーしたニラだが、ここで30年前のアポロ・ニラ戦後にロッキー川村と対戦したが敗れてしまい、母に逃げられ極貧生活の中でアントンを育てたというアントンの“心の声”が聞こえてくる。ここでスローモーションのように見えていた光景から現実に戻されたような感覚となり、『クリード』の曲が流れる中、アントンとニラは壮絶に殴り合う。ダブルダウンになると、セコンドの哲とロッキーも檄を飛ばす。立ち上がった両者は再び殴り合うが、お互いのパンチがヒットしてダウン。まるで抱き合うようにしてしゃがみ込んだ両者。その姿を見て哲とロッキーがエプロンに上がり、同時にタオルを投入。
  • エンディング

  • 「キミと出会ってから14年後にまた一緒にふざけたことを出来ている! 俺はそんな人生が大好きで、本当にみんな最高だ!」(アントン)スキャンダル発覚のアンドレザが純烈をクビに!

  • セコンドの哲とロッキーも因縁を乗り越えて笑顔で握手をすると、マッスルメイツがアントンとニラを肩車して称え合った。
    アントン「ニラさんとはもう1年に数回しか会わないし、非常に酒グセが悪くてですね。命が危ぶまれるほどの酒グセの悪さエピソードが噂に聞こえてきます。しかし……DJニラ! 俺は前から思っていたんだけど、キミは世界一いいレスラーの一人だと思う! 今日はどうもありがとう。終わりましたね……。渡辺哲です。渡辺哲は生物学的に本多宗一郎の父親です。そしてもう一人、私には父親がおりまして。アントーニオ本多の父親、ご紹介します。マッスル坂井です! 今日は14年前にあなたと出会って、まさか武蔵野武術大学の中央広場で挨拶しあって、14年後ここで! 両国国技館で! また一緒にふざけたことを出来ている! 俺はそんな人生が大好きで、本当にみんな最高だ! ありがとう!」
    坂井「今日8年ぶり、いやほぼ9年ぶりと言っていいくらいの8年ぶりにマッスルやりましたけど、引退して新潟帰って、8年経ちましたけど、今日初めてボクがやりたかったマッスルというプロレスの形が出来ました! 本当にありがとうございました! 出場してくれた選手の皆さん、ゲストの皆さん、スタッフの皆さん、そして対戦カード1個も発表していないんっすよ。何だか分からないそんな興行に、こんなにたくさんのお客さんが集まってくれました! こんな何もやることが決まっていない、実体のないイベントで入場チケットだけで3000万円近いお金が動いてます! 皆さん危険な仮想通貨に投資してるのと一緒ですからね! 逆に世界がボクは心配です」

    そこからマッスル戦士、出場した選手、そして新生・純烈がステージに移動。すると藤岡が「大変です!と、東京スポーツにこんな記事が載っていました!」と言いながら飛び込んでくる。何でもプロレス大賞の受賞式で、アイスリボンの藤本つかさの晴着姿に発情したアンドレザがキスをしてしまうというスキャンダル記事が掲載されたことが発覚。アンドレザには妻も子もいるため、一圭が「純烈はスキャンダル厳禁ですから、ジャイアントパンダくん、申し訳ないけど純烈メンバーは今日でクビだ!」とアンドレザの脱退を電撃宣告。

    そこで亜門から最後に純烈からもう一曲歌ってもらえないかとお願いすると、一圭が会場内を歩きながら歌い、お客さんとふれあう純烈名物の“ラウンド”をやろうと提案。選手たちも場内を握手しながら練り歩く中、4人に戻った純烈が『星降る街角』を熱唱。歌い終えたあと、全員がステージに戻ると観客から「アンコール」が起こるが、亜門が「本当に時間がないんでごめんなさい!」。最後は坂井が「いまのアンコールの声は、またボクたちがマッスルをやってもいいのかなって声だと思って、心にとどめました。また1年に1回でも出来たら、またマッスルを観に来てください! 今日のメインもどこの団体にも負けない最高の試合になったと思いますが、明日も最高の試合を見せてください、竹下さん!」と挨拶すると、最後は「またマッスルやっていいでしょうか? いきますよ! スリー、ツー、ワン、マッスル! マッスル!」で締めくくった。

    【試合後のコメント】
    芸能レポーター 9年ぶりの…。
    坂井 興行だったんですけど。ちょっと感覚が戻ってなくて、手違いがあって一番プロレスで出しちゃいけないケガ人を出してしまって。山里さんには本当に申し訳ないというか。
    芸能レポーター 自ら志願して。
    山里 してないよ。志願したほうにもってったんだよ、汚ねえやりかたして。藤井健太郎ってのはとんでもない男だな。俺の肛門なんかどうでもいいってことか。
    芸能レポーター どうですか、3回目の爆破は。
    山里 もう治らないんだろうなって。一回目、二回目は奇跡的に俺の肛門、治ったけど。三回目は火薬の量が違ったよ。メチャクチャだよ。
    坂井 あと鼓膜も破れたそうです。
    山里 質問もほとんど聞こえないよ。勘で答えてるから。
    坂井 括約筋と鼓膜が破れたそうです。
    芸能レポーター 勘にしてはちゃんと答えてますよね。
    山里 …え?
    坂井 聞こえないんだから難しい質問しないでください。心の耳で聞いてるんですから。…そんな話を聞きたいんですか?
    山里 じゃないな、たぶん。このノリが長いなって空気は感じた。よし、質問に答えよう。
    一般メディア 山ちゃん、本当は大丈夫?
    山里 ダメ。
    坂井 ダメです。
    山里 心の準備ができてなかったから。完全にクロちゃんがやると思ってたから。一瞬かっこいいこと言って、クロちゃんの爆破見て笑ってようと思ってたら、ここのお客さん狂ってるから。「お前がやれ」みたいな空気になってさ。藤井健太郎の演出と相まって。思いっきり肛門爆破された。最悪ですよ。
    芸能レポーター なんで今回、オファーを受けたんですか?
    山里 今回はMCだと思ってたから。最近はMCの仕事も増えてきたから、MCで仕切るんだったらいいよって空気で出たら、まさか選手で。正直「騙された」って感覚のほうが強いです。今も納得はいってないです。
    一般記者 お怒りモードですよね。
    山里 怒ってますよ! 聞いてないんですから! こんなの着て。スーツで颯爽と仕切るって思ってたから。しかもあんな汚いやり方でね。先にネットニュースに流して、その通りにやらなきゃいけないって、そんなやり方ありますか? あれはひどい。横暴ですよ。最高の興行だったからって何やってもいいってことじゃない。これは問題だと思いますよ。
    坂井 蒸し返す?
    山里 仲間だと思ってましたけど、今日で最後です、しゃべるのは。
    芸能レポーター 坂井さん的にはどうしても山里さんに出てほしかった?
    坂井 僕らもふだん後楽園ホールみたいな会場でしかやってこなくて、今回大きな会場でやるにあたって、やっぱり山里さんの力が必要だと。山里さんの空間認識能力ですか。自分を俯瞰できるんでビッグマッチに必要なんですよ。
    山里 (必要なのは)肛門だろ、どうせ。
    坂井 山里さんがいてくれたおかげで成功したと思ってますんで。
    山里 爆破用の肛門が必要なんだろ?
    坂井 みんなの心に、大きな花火を打ち上げたことで、日本の景気も上向くんじゃないかなって。
    山里 俺の肛門爆破して景気良くなったらこの国は終わりだよ。
    芸能レポーター 歓声的には山里さんより純烈さんのほうが大きかったかなと。
    坂井 まああの…それはみんなの耳が。純烈さんよりあとに肛門爆破があったので。みなさんの鼓膜がおかしくなっていただけだと思います。
    一般メディア 純烈の肛門を爆破するというのは?
    山里 純烈の肛門を爆破したほうが今は全然いいだろ。やってやるよ。肛門を爆破されても文句言えねえことやってんだろ。次のニュースは「純烈、全員肛門爆破」だ。
    一般メディア わはは! (立ち上がった山里に)大丈夫な感じで?
    山里 全然ダメ。
    坂井 いや、いま僕が持ち上げたんで。
    山里 いま怒りで立ち上がってるけど、ヒザにきてるから。
    芸能レポーター また『マッスル』をやるとおっしゃってましたね。またやりたいですか。
    坂井 忘れた頃にやりたいです。
    芸能レポーター その時には山里さんも?
    坂井 もちろんでございます。隔週日曜日があいてるという話を聞いてますので。
    芸能レポーター どうですか出演のほうは。
    山里 肛門と相談します。治って、いつでもいいよってなったら。
    芸能レポーター プロレスやるとモテると思うんですよ。
    山里 ナメられたもんだな。モテるモテないでプロレスやるもんじゃないでしょ。
    芸能レポーター プ女子とか流行ってますしね。
    山里 じゃあチームマッスルで最高の試合したいと思います。
    芸能レポーター 今まではプロレスの試合してモテました?
    山里 モテるわけないですし。どんな女子が肛門爆破されたやつを好きになるんですか。 ケツ出して。今日ケツ2回出してんですよ、そういや。
    スタッフ そろそろよろしいでしょうか。
    一般メディア 今日は熱いキスをされてましたけども。
    山里 純烈とね。あれもおかしいだろ、アイドルちゃんとキスするっていうから。そしたら純烈とキスって。まさかあの純烈とスキャンダラスな関係になるとは思ってなかったから。純烈の酒井一圭さん、もの凄い唇柔らかいよ。あれ分かんないよ、アイドルだと思っちゃうよ。
    坂井 あの方はおもてになりますから。
    山里 酒井さんが今までキスした女と間接的にキスしたと思ったらね。
    一般メディア 何度も酒井さんと事前にキスはされてたんですか?
    山里 事前に?
    一般メディア 今日が初?
    山里 今日が初ですよ。
    スタッフ よろしいでしょうか。
    一般メディア 一つ真面目な質問。
    山里 今までなんだったんだ!
    一般メディア お腹に(テーピング)貼ってたのは本当に虫垂炎の傷?
    山里 そこだけはダメージ食らわないように。
    芸能レポーター もう大丈夫なんですね?
    山里 今日の試合でやっちゃってるから。
    坂井 病院行かないといけないんで、すいません。


    【マッスル坂井の総括】
    坂井 ありがとうございました、本当に。
    ――久々の『マッスル』開催、初の両国大会でした。
    坂井 今回の両国、8年ぶりに再開してるのに、(今までで)一番大きな会場でやらなきゃいけないっていうのが正直もの凄くプレッシャーで。一番のテーマが、今まで来てくれてたお客さんがちゃんと会場に来てくれること。今まで『マッスル』を応援してくれてた人たちをガッカリさせたくないっていうのがあって。プロレス業界のこととか、僕らのこととか、全部がアップデートされてるから。どうやってこの8年間を…今までと同じことをやってくれればいいって言われるけど、ちゃんと今、金払って時間かけて、たとえば配信番組でもCSでもテレビでも「見たい」と思わせるものを作れるかどうかが一番のテーマでしたね。自分らが見たいものを作ること、自分らがやりたいことをやるっていう。それをよーく考えてったら、本当にやらなきゃいけないことを考えてったら、ペドロさんの引退があって、純烈にいろんなことがあって。僕ら自身、いろんな取り巻く環境とか、今日やったネットニュース、前パブだ後パブだ、そういうのを気にしながら。プロレスって、いい試合していい興行して、熱い試合すれば話題になって、いろんな人にアクセスして、たくさんの人が会場に足を運んでくれるみたいに思ってたんだけど、時代は変わって。いろんなこう、スケジュール表とか工程表とか計画表のマス目を埋めるように、ビッグマッチに向けてはプロモーションしていかなきゃいけない、PRしなきゃいけないみたいな。昔はそこも楽しめてたと思うんですよ、サムライとか東スポとか週プロとかスポーツ紙とか。みんなで楽しくやりながらプロレス業界盛り上げてたけど、なんか今、みんな追われるようにやってて。凄い楽しかったのに、そこがお仕事になってきちゃってる。そこが僕も、こういうことじゃないのにな、もっと楽しく、それ自体を遊べるような時がもう一回来るんじゃないかって、そうなったらいいなって。いま置かれてる状況を描きたかったです。それがセミ、山ちゃんクロちゃん、ディーノ、藤井健太郎さん、それとね(笑)。声かけたかったけど迷惑かけるかなと思って声かけられなかった人たちもいるけど。そういうメンバーで、いまDDTがやってるスピードではできないこととかを、DDTの経営資源を使って、DDTが本質的に持ってるみたいなものを(やりたかった)。僕がやりたいことをやってるんだけど、それはDDTが、高木さんがやりたいことと近いと思うので。メインはもう、(プレゼンで)言った通りです。アントン、ニラさん。同じ世代の、ずーっと一緒にプロレスやってきた、『マッスル』やってきた仲間たちが、プロレス界だけじゃなくてもっと日本中に見つけてほしい、あの2人を。見てて、やっぱりこの人たち天才だなって思いました。両国のメインイベントお願いして、2人とも「いやいやいや」って言うかと思ったら、あっさり快く快諾してくれて。それが凄く嬉しかったです。僕らは興行のメインってずーっとプレッシャーだったけど。『マッスル』って、マッスル坂井の頭の中をどうこうって言ってるけど、本当にニラさんとかアントーニオ本多とか、ああいう一緒の時代に一緒にプロレスやってきた仲間、いろんな天才に支えられてやってきたんだっていうことをみんなに分かってほしいし。『マッスル』をやる意味は、一緒にやってきた仲間全員を幸せにすることだと思ってるので、やっぱりこれからも続けなくちゃいけないし。2030年まで、ゆっくりと突っ走っていこうと思います。
    ――今日の段階で、やりたかったことは形にできた?
    坂井 いやいやいやいや全然全然全然。やりたいこと、アイディアを何十個もたくさん自分でブレストして、その中から今やりたいことを。純烈の状況とかをプロレスで表現して、そこに彼らのメッセージも入れたかった。僕らからのエールも入れたかった。よさを伝えたかった。それに先程言った僕らが置かれてる状況。これからアントンがどうなるか、みんなが見ていけばいいし。みんなが証明して。でも…もうちょっとしゃべっていいですか、1分だけ。『マッスル』をずーっと見返してみて、凄い選手いっぱい出てる。飯伏もそうだしケニーもそうだし。石川さんもそうだし。今は声もかけられないような選手がたくさん。前は棚橋さんも出てくれたし。いろんな選手が出てくれて。その当時はみんな仲間たちだったんだけど。やっぱりこれから5年後10年後、今日のVTRを見返してそうなってればいいなって。
    ――アンコールについては?
    坂井 『マッスル』をまた見たいっていうアンコールだと勝手に解釈して。あれ純烈の歌のアンコール…『マッスル』へのアンコールだったんじゃないかと思うんですけど。でも北沢でこのメンバー呼べないから。後楽園とか…あの、意外と大きい会場が似合ってたんじゃないかって…説(笑)。

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