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両国アフター ~It's a wonderful battle~

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  • ★大会ハイライト★

  • “煽りパワポ”を封印されたササダンゴが2冠戦前哨戦で上野勇希組に白星!「おまえの腰が折れたとしても、俺がお姫様抱っこして控え室まで帰ってやるよ」

     11月6日、東京・新宿FACEで「両国アフター ~It's a wonderful battle~」が開催。メインイベント(上野勇希&To-y&須見和馬vsスーパー・ササダンゴ・マシン&髙木三四郎&秋山準)は、11・30後楽園でのKO-D無差別級&DDT UNIVERSAL両選手権試合(王者=上野vs挑戦者=ササダンゴ)、DDT EXTREME選手権試合(王者=To-yvs挑戦者=髙木)のダブル前哨戦となり、ササダンゴが上野組を制して口でも舌好調だった。

     大会開始前に行われた公開調印式で、王者の上野から「タイトルマッチ前は煽りVTRを流して、なぜ戦うのかを知ってほしいと思っていて、タイトルマッチでは“煽りパワポ”は禁止です」と通達された。ササダンゴは「俺はいいけど、お客さんがなんて言うかな…。手ぶらで?」と食い下がるも、上野の強い意向で渋々承諾してサイン。それでも気を取り直して、ササダンゴは「昨日、48歳の誕生日を迎えました。これまで挑戦というのがなかなかなかったんで、今回の挑戦は最大のバースデープレゼントだと思ってます。一生懸命頑張りますんで、よろしくお願いします」と大マジメにコメント。上野は「DDTみんなで東京ドームに行きたいって、改めて目標掲げて。そこに向かって行く先頭に走るチャンピオンとして、同じくらい重要なのがチャレンジャー。僕が進む力とか思いを超える人じゃないと進むことはできない。ササダンゴさんも東京ドームを目指してと言ってくれてますから。(マッスル)坂井さんの脳みそも肉体もいろんな人に伝わる力でもあるし。僕が防衛することは決まってるんですけど、ササダンゴさんが頑張ることで、より僕たちが進む力になると思ってますから。僕が進みたいと思ってます」とベルト死守を誓った。

     自身の真骨頂である“煽りパワポ”を禁止され、調印式では肩を落としたササダンゴだったが、試合となるといつになくヤル気満々だった。先発したTo-yと髙木はショルダータックル合戦でしのぎを削り、交代した上野とササダンゴはレスリングの攻防。ササダンゴは随所でスーパーヘビー級の体を駆使して攻めていった。To-yと髙木が串刺し式チョップの打ち合い。髙木はTo-yを雪崩式ブレーンバスターでぶっこ抜いた。上野は今大会を体調不良で欠場した納谷幸男、飯野雄貴、MAOのムーブを見せ、ササダンゴは上野に垂直落下式リーマンショックもカウントは2。上野が高木にドロップキックを叩き込めば、ササダンゴが上野にドロップキック。ササダンゴが須見に垂直落下式リーマンショックもカット。ササダンゴは自らマスクを脱いで上野に被せ視界を奪うと、垂直落下式リーマンショック。さらにササダンゴは須見にバックブリーカーから、リバース・シュリンプ・ホールド(逆エビ固め)で絞り上げてギブアップを奪った。

     試合後、髙木が「おまえのEXTREMEのルールは何なんだ?」と迫ると、To-yは「ギャンブルに決まってるだろ。その名もウェポンギャンブル。楽しみにしとけ」と回答。

     ササダンゴは「チャンピオン、できることなら11月30日まで隠しておきたかったが、俺の最も得意な技、逆エビ固め、リバース・シュリンプ・ホールド。ずっと大好物だったエビ、シュリンプ。そのエビを逆にするなんて、今まで考えたことなくて、この長いプロレス人生で封印してきた。こんなにプリプリと太ったこの体に、貴様のシェイプアップされた腰。このリバース・シュリンプ・ホールドに耐えられるかな? 大丈夫、おまえの腰が俺のリバース・シュリンプ・ホールドでポッキリ折れたとしても、安心しろ。11・30、試合が終わった後、俺がお姫様抱っこして控え室まで帰ってやるよ」と自信満々で勝ち誇った。

     バックステージでもササダンゴは「タイトルマッチ前の上野のチャンピオンとして、かっこ悪いところを見せたくないって気持ちとか伝わってきました。先輩たちがサポートしてくれて、前哨戦で勝って、タイトルマッチにつなげることができました。全試合参戦することはできないけど、数少ないチャンスだったので。上野にプロレスラーとしてのポテンシャルと脅威を見せられたんじゃないかな。自分自身の潜在能力、ポテンシャルの高さに驚いています。スーパー・ササダンゴ・マシン、48歳。まだレスラーとしてはつぼみだったみたいですね」と怪気炎。

     上野は「スーパー・ササダンゴ・マシン、新潟以外でメインイベントしてるって、なかなか記憶にないけど。しっかりプロレスラーとして強い。重い。最近ではパーソナルトレーニングもしてるって、パワー、体力、バネもついてますね。僕たちは『まっする』で何もかも引き出されてますから、今回は僕がチャンピオンですから、スーパー・ササダンゴ・マシンの新しいもの、出したことないものを全部引き出してあげましょう」と余裕のなかに警戒心も見せていた。

     また、To-yはEXTREME戦のルールを7日の21時頃に自身のXで発表することを明らかにし、「髙木三四郎、おまえのファイアーより、俺のカモーンだ!」と気合満点だった。

    TAKESHITAが“恩師”アントーニオ本多との一騎打ちで勝利して涙!「プロレスを愛するということを教えてくれたのが本多さん」

     IWGP世界ヘビー級王者のKONOSUKE TAKESHITAが“恩師”と慕うアントーニオ本多との一騎打ちで勝利して涙を流した。TAKESHITAは11・30後楽園で青木真也とのシングル戦が決定した。

     2014年、アントンが総監督として、竹下幸之介、トランザム★ヒロシによるユニット「ハッピーモーテル」が結成され、遠藤哲哉も合流。同年7月にはアントン、竹下、遠藤のメンバーでKO-D6人タッグ王座を戴冠。その後、遠藤が離脱し、2017年に同ユニットは解散した。TAKESHITAとアントンは2018年以来、7年ぶりのシングル戦となった。

     試合はオーソドックスなレスリングの攻防から、アントンがトペを発射。リングに戻る際、サードロープに足をひっかけてヒザを強打したアントンは、創作昔話ごんぎつねからサミングもTAKESHITAが阻止。アントンのピンチにセコンドに就いていたヒロシが入って払い腰。アントンはシャイニングごんぎつね、延髄斬りから“盟友”高梨将弘の得意技タカタニックを繰り出すもカウントは2。人でなしドライバーを2カウントで返されたTAKESHITAはワガママで決めにいこうとするもとどまった。ナックルの打ち合いから、TAKESHITAは生エルボーでトドメを刺そうとするも、ここでもまたとどまった。最後はアントンの得意技バイオニックエルボーから、レイジングファイヤーで3カウントを奪取した。

     TAKESHITAは「今のファンの人は知らない人も多いと思いますけど、僕たちDDTの歴史上、一番人気のないユニットを組んでました。あの時、華やかな20代前半を逃した代わりに、監督からもヒロシからもプロレスで大切なものをたくさん教えてもらいました。今、米国でも新日本でも、その時の教えを忠実に守って試合してます。ハッピーモーテルがあったから、今の僕があると思ってるので、本当にありがとうございました」と涙のマイク。

     アントンは「私は特に何もしてあげられなかったと思ってます。私が至らないものだったから。だがしかし、その言葉が聞けて良かった。やっぱ人気なかったね。それをバネにタケちゃんは外の世界で大活躍してると思うけど。こんな俺でも世界のTAKESHITAとこうやって試合して、これだけの素敵なお客さまに見に来ていただける。だから、俺は世界一幸せなんだ! ありがとう」と涙で返した。

     最後にTAKESHITAは「今日の1試合もまた糧に、IWGP王者として、イッテンヨン・東京ドームも戦うし。それは全部、DDT、特に本多さん。あなたが教えてくれたプロレスを愛するということを、これからも大事に胸に戦っていきます」と締めくくった。

     バックステージでTAKESHITAは「僕のプロレス人生のなかで、何一つムダなことはなかった。今このベルトがここにあるのも、プロレスを愛したからこそ。そのプロレスを愛するということを教えてくれたのが本多さん。すべての昔話が今の僕を作ってるので。今日は僕自身のために試合をしました」と感慨深く語った。そして「DDTではもう一つ。また違った形で強くなることを教えてくれた選手がいます。青木真也、久しぶりにシングルやりましょう」と発言。青木も11・3両国での試合後、「久しぶりにTAKESHITAに触れてみたい」とコメントしており、11・30後楽園での一騎打ちが決まった。両者のシングル戦は2022年1・3後楽園以来、約4年ぶりとなる。

     この後、TAKESHITAは11・8アクロス福岡、11・9熊本城ホール・シビックホールにも出場し、2022年4月に渡米して以降、3年7ヵ月ぶりにDDTの地方巡業に参加する。

    佐々木大輔&岡谷英樹が欠場のMAO&KANONからKO-Dタッグ強奪宣言!「リングに上がれねぇならベルトは返上しろ」

     DAMNATION T.Aの佐々木大輔と岡谷英樹が今大会を体調不良のため、欠場したSTRANGE LOVE CONNECTION(S.L.C.)のMAO&KANONからKO-Dタッグ王座強奪を宣言した。

     MAOとKANONは11・3両国国技館でのサバイバル3WAYマッチを勝ち抜き、飯野雄貴&納谷幸男から同王座を奪取。ところが、体調を崩し2人ともに欠場となった。そのため、S.L.C.のMCでありマネジャーのKIMIHIROが2人に代わって、第4試合終了後にラップを披露。

     これを見逃すDAMNATION T.Aではなかった。岡谷が竹刀で素人のKIMIHIROをぶっ叩くと、佐々木とイルシオンも暴行をはたらく暴挙。佐々木が「てめえのラップなんて誰も聞きたくねぇんだよ。てめえのしょうもない仲間たちに伝えておけ。リングに上がれねぇから、ベルトはとっとと返上しろってな」と言えば、岡谷は「ここがプロレスのリングってことを忘れんな。全員潰してやる。MAO、KANON、今日のところは休んどけ。お休み!」と吐き捨てると、MJポーも加わって4人で蹴飛ばした。

     佐々木&岡谷は8・30ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)で飯野組の持つ同王座に挑戦したが、試合途中に佐々木が脇腹を骨折した影響もあり、ベルト獲りに失敗。その後、佐々木は欠場となったが、1カ月で戦線復帰した。佐々木は「俺の肋骨が帰って来たということは、そのベルトは俺のモノ。とっとと返上しろ。俺たちがチャンピオンだ!」と意気上がり、岡谷は「風邪か何か知らんけど、(佐々木は)肋骨折れてんだ。それでも両国でシングルやったんだ。タッグチャンピオン獲った瞬間、それか? ふさわしくないだろ!」と不敵発言。

     大会終了後、同団体で協議した結果、11・30後楽園で佐々木組が同王座に挑戦することが決定した。

     また、第二試合(吉村直巳&隈取vs高尾蒼馬&葛西陽向)が終わり、退場しようとしていた隈取をイルシオンが襲撃。リングに上がって、隈取がエルボーで反撃を試みるも、イルシオンの急所打ちで悶絶。

     イルシオンは「最近調子よさそうだな。調子に乗り過ぎたようだな。そんなおまえに、一つプレゼントしてやる。まだ味わったことないプロレスを教えてやる!」と言うや、イスで殴打。さらにイルシオンは「これがプロレスの痛みだ。そして俺がおまえにプロレスを教えてやる。そして、プロレス鬱まで追い込んでやるよ」と宣戦布告。隈取は「毎回汚い手使いやがって。時が来たら、あいつをボコボコにしてやるからな」と迎撃宣言。

     この両者は6・29後楽園で遺恨が勃発したが、隈取の負傷もあって、決着戦はいったん流れた。時を経て、遺恨が再燃したが、決着の舞台はいつになるのか?
  • 公開調印式

  • 11・30後楽園の二冠戦に向けた公開調印式! 王者・上野がなんとササダンゴにパワポ禁止を厳命! 狼狽したササダンゴだったが「長いDDTの歴史の中で私がメインのリングのど真ん中に立ったっていいんだぜと言いたい!」と高らかに宣言!

  • オープニングマッチ 30分一本勝負

  • 11分30秒

    体固め

    ※バラゲサ
  • 第二試合 30分一本勝負

  • スペシャルタッグマッチ

    9分35秒

    サイド・ヘッドロック

  • 試合後、イルシオンが隈取を襲撃し遺恨再燃! 隈取をイスで滅多打ちにし宣戦布告!

  • 第三試合 30分一本勝負

  • 10分56秒

    体固め

    ※串刺し式クレイモア
  • 第四試合 30分一本勝負

  • 12分8秒

    片エビ固め

    ※PK
  • KIMIHIROが欠場となったMAO&KANONにエールを送るべくラップを披露! すると突如、DAMNATION T.Aが襲撃! S.L.C.にKO-Dタッグ王座返上を迫る!

  • 第五試合 30分一本勝負

  • スペシャルタッグマッチ

    13分22秒

    体固め

    ※ゴッチ式パイルドライバー
  • セミファイナル 30分一本勝負

  • スペシャルシングルマッチ

    18分6秒

    片エビ固め

    ※レイジングファイヤー
  • TAKESHITAがレイジングファイヤーでアントンを撃破! TAKESHITAがアントンに涙のマイクで感謝!

  • メインイベント 30分一本勝負

  • スペシャル6人タッグマッチ

    18分41秒

    リバース・シュリンプ・ホールド

  • ササダンゴが長年温めていたという新技リバース・シュリンプ・ホールドで前哨戦を制す!

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