アンダーマッチ 15分一本勝負
岡谷と中村グラウンドで主導権の握り合い。渡瀬と納谷に代わるとタックル合戦へ。納谷がボディスラムを決め中村に代わると、中村がエルボーとサンセットフリップで渡瀬を追い込む。納谷が串刺しのボディアタックからエルボードロップ、カウント2。納谷のブレーンバスター狙いを逆に渡瀬が投げ返し、岡谷に繋ぐ。岡谷が串刺しエルボーからエルボー連打。納谷は倒れず。助走をつけたランニング・エルボーで岡谷が納谷を倒す。しかし納谷も強烈なエルボーを返すと、カウンターのサイドバスター。渡瀬と中村にタッチすると、エルボーの打ち合い。中村が絶品を決めるがカウントは2。中村と納谷がトレイン攻撃で渡瀬を追い込むと、中村がスワンダイブ式ミサイルキックを決める。カウント2。中村がミドルキックを連発すると、渡瀬は延髄斬り。渡瀬のバックドロップ狙いを中村が丸め込みで返す。中村がウラカンラナを決めるとカウント2で渡瀬が回転エビ固めに切り返すと3カウントを奪取。
前説
2・23名古屋ビッグマッチが決定! 人生プロレス&BOYZのカード発表! 小嶋のデビュー決定! まっする2021年公演決定! そして高梨のオープニングコールで大会スタート!
今林久弥アシスタントプロデューサーがリングに登場。観戦にあたっての諸注意、新作グッズ、今後の大会スケジュールを紹介。そして2021年2月14日カルッツかわさき大会にて行われるKO-D無差別級選手権ではD王GPの優勝者が挑戦することがアナウンスされた。また2月23日に名古屋国際会議場にて5年ぶりに名古屋でのビッグマッチが行われることが発表となった。続いて男色ディーノが登場し、12月4日配信の『ああ人生はプロレスだ』内にてDDTvs大日本プロレス全面対抗代理戦争、ポコたんvsデスかもが決定したことを発表。ディーノと入れ替わりで彰人が登場し12月24日BOYZ北沢タウンホール大会の決定分対戦カードを発表。彰人が「クリスマスイブに関係ある人はいないか」と言い始めると、その日が誕生日の大鷲が入場ゲートから大鷲が手を上げて現れるが、彰人も今林APも完全無視。彰人がリングを降りると、大鷲も寂しげに退場。練習生の小嶋斗偉をリングに上げる、12月27日後楽園大会にて岡谷とのシングルにてデビュー戦が決定したことを発表。今林APがお客さんに挨拶するように言うが、小嶋はゆったりとしたマイペースな口調で「え~、12月27日、後楽園でデビューさせていただきます、小嶋斗偉です、よろしくお願いします」と挨拶。今林APが「シャキッと喋ろう! せっかくだから!」と言うが、変わらず小嶋はマイペースなコメント。しかし今林APが「12月27日大嶋斗偉選手……」と言ったところ、「小嶋だよ!」とさっきまでとは打って変わっての絶叫。その後ササダンゴからのビデオメッセージでひらがなまっするの次回大会が2021年3月9日後楽園に決定したこと、さらに3月18日にひらがなまっするとしては初の大阪公演を行うことを発表となった。最後に2021年1月19日に行われる自主興行にて復帰の決まった高梨がリングに登場。高梨は「お久しぶりです、高梨です!(会場拍手)今話がありました通り、1月19日自主興行で復帰の方させていただきます。ただ、3月に再手術、ボルトとプレートの除去手術がありまして、復帰戦以降のスケジュールについては白紙となっております。DDTのリングに帰って来る日っていうのもまだ決まってない状態です。ただ! 今日から始まるD王GP、優勝者はなんだ? 川崎でタイトルマッチ? やるんだろ? 俺はクリスが優勝して、そのメインイベントに立つってことを信じてる。そして、その際には何があったとしても俺はこのリングに駆けつけてやるからな!」と現状を報告するとともに、D王GPに出場するクリスにエール。そして「DDT後楽園大会スタート!」の掛け声で大会がスタートした。
オープニングマッチ 30分一本勝負
4WAYタッグマッチ
※他2組は高尾蒼馬&マッド・ポーリー、大鷲透&平田一喜。
控室映像。紙製のベルトが大写しとなり、この試合は平田が認定するDDTバラエティチャンピョン(ベルトの文字そのまま)のタイトルマッチだと宣言。ベルト獲りを狙うディーノとアントンが食って掛かる。それをただ大鷲が見守っているところで映像は終了。ディーノとアントンは猛烈にベルトアピールをしながら入場。高尾&ポーリー、坂口&赤井が入場し、最後に大鷲&平田が入場。平田は紙製のベルトを手に登場し、『TOKYO GO!』を踊り切る。平田がマイクを持ち「今日の試合、DDTの前菜じゃねぇぞ! DDTバラエティチャンピョン初代王者決定戦だ!」と言うが、高尾がベルトを投げ捨て開始のゴング。高尾とポーリーが平田をボコボコにする。坂口と赤井が入ると、高尾とポーリーが坂口を排除し、赤井に連係攻撃。ここで坂口が救援に飛び込み、ポーリーにダッシュミドル。ここから赤井と2人でポーリーに打撃のラッシュで捕まえる。ここで大鷲がチャンスと飛び込むと、ルチャの投げを狙う。しかしここで平田が割って入り勝手にタッチを受ける。高尾に平田が排除されると、ディーノが飛び込み高尾に集中攻撃。チャンスとばかりにアントンにタッチすると、リングインの際にアントンがなんと転倒し足を負傷。ギブアップしかけるも、創作昔話『ごんぎつね』の朗読を懇願。結果マロニーではなく下ネタ。サミングを全員に打ち込むと、さりげなくディーノは全員に男色ナイトメア。ディーノが大鷲にナイトメアしていると、平田が無理矢理ケツを付けさせる。ここでアントンがディーノに地獄門を要求。ディーノが地獄門を開門すると、アントンはディーノのケツに突っ込みアナルぎつねとする。平田に向かって行くが、平田は手刀。ディーノのアナルぎつねと手刀が交錯するも、アントンが回避すると手刀が地獄門に。平田に力がみなぎる。ここでアントンと平田が次々とごんぎつねと手刀で選手を失神させていく。2人は坂口に狙いを定めるが、坂口が回避し相打ちに。かわした坂口は地獄門に膝蹴り。ここで坂口は腕を何度もディーノの地獄門に突っ込み、なんらかをまとわせると、アントンにレインメーカー式のスリーパー。アントンが失神し、レフェリーが試合をストップ。坂口がDDTバラエティチャンピョンに認定された。マイクを持った坂口は「平田、いつでも挑戦して来い!」と早くも王者らしさを漂わせていた。なお、DDTとしてこの王座を認定していないため、結果上ではタイトルマッチとして記載は行わない。ご了承ください。
第二試合 30分一本勝負
ゴング前MAOが「これが開幕戦だー!」と気合の雄叫び。試合が開始するとすぐさまMAOが謎の手拍子を要求。会場が手拍子に包まれる。腕の取り合いになると、MAOがヨーロッパ流の独特な切り返しで優位に立つ。ロープを走っての攻防となると、彰人が隙をついてドラゴンスクリューを狙うが、MAOがブロックしてサーフボードストレッチ。彰人が切り返そうとするが、MAOは回転してブロック。ここから再びテクニカルな腕の取り合いに、バックの取り合いになると、彰人はアンクルホールド。MAOが切り返そうとすると、彰人はロメロ式の足殺しを狙うが、これを途中で止めたMAOが両足で彰人の足首を極めていく。MAOがナックル連打から串刺しのニー、そしてハリウッドスター・プレスを狙うが、彰人が妨害しコーナーで宙づりに。彰人が攻撃しようとすると、MAOの要望で木曽レフェリーが足を外しにかかる。降りたMAOが木曽レフェリーを盾に。木曽レフェリーを巡る攻防が繰り広げられる中、MAOがジャックナイフを狙うが、彰人が切り返し。するとMAOはリバースのパロスペシャル、OLAP。MAOがコブラツイストに移行すると、彰人は丸め込み。カウント2。彰人がドラゴンスクリューを狙うとMAOが回転して抜け出すと、みちのくドライバーⅠの体勢。ここから複雑で変則的なの丸め込みの応酬へ。その中で彰人がバックドロップのクラッチのような形で押さえ込む、オクトパスドリームを決めると3カウント。彰人が勝ち点2を獲得した。
【試合後のコメント】
MAO 私のD王GP2021は終了しました。……トーナメントじゃなかった。まだどうにかなりました。あー、チクショウ! 私の、MAOの中のブリティッシュ・レスリングがすべて出た結果です。負けです(苦笑)。勝ってねえじゃねぇかって。意味がないかもしれないけども、彰人さんの土俵でも十分に闘えたし。足殺しはすべて封じ込め、私のデタラメなプロレスはがっちりとしたフォールにより崩れ去ってしまいました。つまるところ、このリーグ戦は勝ち切る力が大事ということで、全然気にせずに。負けた直後も悔しい気持ちはすべて鉄柵の中に置いてきたので。また次の大会から切り替えて、「あれ? ちゃっかりMAO、勝ち点高くねえ?」って感じになります! よろしくどうぞ。
彰人 いや、何とか、何とか勝ち点2ですか? 取れました。やっぱりMAOとかは本当に今、ケガからの復帰明けだけどものすごい変わったのが分かるし、ものすごく楽しくプロレスやっているのが分かって。本当にここを一気にいかれたら、獲られて、そこからゴロゴロゴロって僕がすべてダメになってしまいそうだったので。今日は本当に負けられなかったですね。ただ彼が……何だろうな。イギリス遠征から持ち勝ってきたスキルを僕相手に、それで上回ろうとしてきたお陰で勝てた部分がありますね。彼がもっと飛んで動いてってされたら、僕も追いつけないんで。まぁ記者会見で言った通り、いつも通りをいつも通りじゃなくすのをテーマ。それはもちろん決勝に竹下、HARASHIMA、秋山、遠藤とかが行くのはいつも通り、当たり前なんですよ。何かみんなが思い描くような。そうじゃなくて結果もそうですし、そこに普段上がってこない人たちが上がらないといけないし、内容もそいつらに勝たないといけない。何なら僕のファイトスタイルだって、そのためなら変えてもいいと思っている! これたぶん僕だけのテーマじゃなくて、ほかに本面として推されてない人、みんなそうしていかないとこのD王は面白くならないと思うんで。僕はそのテーマをしっかりやって、最後何としてでも勝ち残って行きたいと思います。
第三試合 30分一本勝負
クリスがHARASHIMAの背後からドロップキックで襲い掛かり開始のゴング。しかしHARASHIMAはすぐに強烈なミドルキックで逆転に成功。場外に退避したクリスを追いかけ、HARASHIMAは場外でもキックの連打を浴びせていく。エプロンでHARASHIMAがブレーンバスターの体勢に入るも、クリスは抜け出し、腕を固めたままエプロンに叩き付けるアームブリーカー。さらにクリスは腕を固めたまま鉄柱に叩き付ける。HARASHIMAは腕に大ダメージ。クリスが場外でチョップを連発してHARASHIMAの動きを止める。場外カウントが進むが、HARASHIMAは何とかカウント15でリング内に戻る。ここからさらにクリスがニードロップや腕固めで腕への集中攻撃。HARASHIMAはロープに逃げるのがやっとで反撃には移れない。クリスはコーナーで顔面ウォッシュ。そして串刺し攻撃を狙うがクリスにHARASHIMAがショットガンドロップキックを決め逆転に成功。HARASHIMAはクリスをエプロンに寝かせると、ロープを飛び越えての危険な断崖式ギロチンドロップ。クリスをリング中に戻すと、チェストーで飛び込む。さらに雪崩式のブレーンバスターを決め、クラッチを外さずファルコンアローを狙うが、クリスはブレーンバスターで投げ返す。両者ダウン。会場は大きな手拍子。両者立ち上がると強烈なチョップ合戦。そしてエルボー合戦へ。クリスが張り手を放つと、HARASHIMAはスピンキック。そしてリバースフランケンから蒼魔刀を狙うが、避けたクリスは丸め込みを連発し追い込む。クリスがオクトパスストレッチと見せかけて横十字で押さえ込むが、カウント2でHARASHIMAはクリア。するとそのままクリスはグラウンドでのオクトパスストレッチで捕獲。HARASHIMAは何とかロープに逃げる。クリスが再度オクトパスストレッチを狙うと回避したHARASHIMAがミドルキック連発。クリスがニーを放てば、HARASHIMAはジャンピングハイ。HARASHIMAがファルコンアローからエプロンに出てスワンダイブを狙うが、クリスが追いかける。追い払ったHARASHIMAがスワンダイブで飛び込むと、クリスはカッターで迎撃。クリスがプレイングマンティスボムを放つが、HARASHIMAは着地し近距離での蒼魔刀。そして助走をつけて正調の蒼魔刀を決めると、クリスも返せず3カウント。HARASHIMAが勝ち点2を獲得した。
【試合後のコメント】
高梨 大丈夫、クリス?
クリス ダイジョウブじゃない!(苦笑)イタイ、イタイ、イタイ! D王は普段のツアーのスケジュールとは違うし、非常のチャレンジングな大会だよ。普段6人タッグやタッグマッチも混ざっている中で、D王は2週間という短い期間の中でシングルマッチががっつり組まれるから、すごく大変だよ。それに向けて調整しようとはしていたけど、去年と同じようなスタートになってしまったよ。だけど去年も最初はスロースタートだったけど、最終的にはいいところまでは持って行くことが出来たので、今年もそういうふうに出来ればと思っているよ。HARASHIMAサンに負けたけど、それは恥でも何でもない。この間、ツイートしたけどHARASHIMAサンは総合力ではDDTで最強だと思っているし、今日もまさしくそういう感じだった。ここから巻き替えていくよ。それはそうと、高梨サンが帰ってくるんだ! 1月29日新木場での自主興行のチケットは今日も会場で売っているし、これから各会場でも発売されると思うから、最後にそれを宣伝しておくよ! 今日、高梨サンがセコンドについてくれていて、普段の10倍力が出た気分だよ。アリガトウゴザイマス!
高梨 ありがとう!
HARASHIMA まずね、この大事なD王GP、初戦クリス戦クリアってことで。正直、ビックリしましたね。結構……チームも組んだことあるし、正々堂々としたプロレスで来るかなと思ったら、いきなり奇襲でラフでしょ? いや、ちょっとね……怒っちゃいましたね(苦笑)。でもこっちが攻めるとすごい切り返してくるし、先の読めない感じで。でもどうにかね、勝つことが出来たのでこれからあと全部勝って行きたいと思いますよ!
ーー逆襲に向けて、今日はいいスタートが切れた?
HARASHIMA そうですね! やっぱ初対戦ってことでクリスは要注意だったんで。本当に想像以上にいろんなことをやってくるし、ビックリしましたけど勝てたんで。このまま勢いに乗って、残りもがっちり行きたいと思います!
第四試合 30分一本勝負
ゴングが鳴ると両者すぐには組み合わず。竹下が組み付くと佐々木はすぐにロープへ。佐々木がバックを取ると、竹下はヘッドロックに取って切り返す。グラウンドで佐々木がヘッドシザースで捕獲すると、竹下は頭を抜いて両足を極めていく。佐々木がヘッドシザースに返すと、竹下がここはすぐに抜け出す。竹下がアームドラッグから腕を極めていくと、佐々木はサミング。松井レフェリーの注意を無視してサミングを連発していく。ロープを走っての攻防となると、佐々木はクロス・フェースロックの体勢に入るが、竹下は脱出。竹下のザーヒーを回避した佐々木が飛び付いての佐々木式ウラカンラナ。これを何とかギリギリカウント2で竹下が返す。会場は大きな拍手。竹下は場外で間を取るが、リング内に戻った瞬間佐々木はクロス・フェースロックで捕獲。竹下はすぐにロープに逃げる。佐々木はネックブリーカーからカバーもカウント2。さらに佐々木がフロント・ネックロックで捕らえ、スタミナを奪って行く。竹下が防戦一方の状態が続くが、カウンターの高角度のフェイスバスターで叩き付け、ザーヒーをぶち込む。さらに追撃のフライング・ラリアット。竹下はテキサスクロバーの形で足を固めてのジャイアントスイング、くいしんぼう仮面直伝のサンダーストームを敢行。しかし竹下のラリアットをかわした佐々木はDDTで形勢逆転。佐々木が竹下をエプロンに着地させると、セコンドのポーリーが竹下の足を引っ張る。すぐに竹下がリング内に戻ると、エプロンの佐々木にラリアット。リング中央に佐々木を戻し垂直落下式ブレーンバスターを決めるが、カウント2。竹下がザーヒーを狙うも佐々木は横入り式エビ固め。カウント2。竹下がバックを捕らえジャーマンの体勢になるも、佐々木は松井レフェリーを掴んでブロック。そして松井レフェリーの死角を突いて、竹下に急所蹴り。再度佐々木式ウラカンラナで飛び付くがカウント2。佐々木はペディグリーからダイビング・エルボーを決めるがカウント2。そのままクロス・フェースロックへ。竹下が逃げようとすると、佐々木は横十字に移行するがカウント2。トラースキックからのカバーもカウント2。佐々木がミスティカ式クロス・フェースロックを狙うが、竹下は途中で止めて膝。さらにラリアット。一進一退の展開。竹下がラリアットを狙うが、かわした佐々木は佐々木式ウラカンラナで飛び付くが、止めた竹下はパワーボムの体勢。しかしこれを佐々木はDDTで切り返す。竹下が苦し紛れにザーヒーを放つが、佐々木は足を捕らえてグラウンドに持ち込むと、クロスオーバー・フェースロックの体勢を狙う。しかし抜け出した竹下が投げっ放しのジャーマン。佐々木は立ち上がるが、再度竹下は投げっ放しジャーマン。佐々木が突き刺さる。竹下はダブルレッグ・スープレックス・ホールドの体勢に入ろうとするが、佐々木は体を入れ替え抱えられたままクロスオーバー・フェースロックで捕獲。そのまま絞り上げると、竹下の体勢が崩れていき、そのままグラウンドでクロスオーバー・フェースロックに。ここで竹下がギブアップ。佐々木が勝ち点2を獲得した。
【試合後のコメント】
佐々木 オイ、見ての通りだ。オイ、有言実行だ! 俺には秘策があるって言っただろ。このまま俺がよ、全勝優勝だオイ! それとな竹下! 何があったか知らねぇけど、迷いがあるんじゃねえのかオイ! だったよ、DAMNATIONに来たらいいんじゃねぇのか?
竹下 (イスの上に四つん這いになって項垂れながら)ちょっと……自分自身、本当に甘いっすね。何かもう……ギブアップ癖じゃないけど、何か甘いっすよね! こんなんじゃダメなのに。こんなんじゃ一生秋山準を超える時なんか来ないっすよね! ……会見でも言ったけど、言葉だけでも…何としてでもこのリーグ戦はガムシャラに! どんな泥臭くてもいいから何とかして勝ち上がって決勝、そして優勝……今のままじゃダメです。それは自分が一番分かっています。頑張ります、ここから。
ーー佐々木選手が「迷いがあるならDAMNATIONに来ればいい」と言っていましたが。
竹下 (控室に入る手前で立ち止まり)……まぁ、それも自分を変えるひとつの道なのかもしれないですね(控室へ)。
第五試合 30分一本勝負
初出場同士の一戦。勝俣はNωAのTシャツを着て登場。開始早々スピーディな攻防から大石が勝俣を場外に落とすと、大石がケブラーダを狙うが、勝俣が阻止。場外で大石を鉄柵に叩き付けていく。さらに場外マットでのボディスラムを決める。さらに脱いだNωAのTシャツで首を絞めていく。勝俣がコーナーに上ると、大石が追いかけるが、ここで勝俣はアウフグース。カウント2。ボディスラムからのフットスタンプ、さらに往復しながら何度も腹を踏みつけ、再度フットスタンプ。カウント2。勝俣がコーナーからムーンサルトを放つが自爆、ここをチャンスと大石が低空ドロップキックからフジヤマ・ニーロックを狙うが、極まる前に勝俣はロープに逃げる。大石がコーナーからのスイングDDTを狙うが、勝俣が投げ捨てる。大石が裏拳からミラクルエクスタシーの体勢に入るが、勝俣は抜け出し横入り式エビ固め。これを勝俣がロコモーション式に決めていくもカウント2で大石はクリア。勝俣が掟破りのミラクルエクスタシーを決めるがカウント2。トラースキックもカウント2。勝俣がストゥーカ・スプラッシュを放つが大石が回避し自爆。大石はフジヤマ・ニーロックの体勢に入るも、勝俣は丸め込みで返す。カウント2。勝俣が¡Hasta la vista!を狙うが、これを大石は逆打ちで切り返す。ニアフォールも勝俣はカウント2で返す。ならばと大石がミラクルエクスタシーを決めるがカウント2。そのまま足を捕らえてニークラッシャー。カーフキラーに捕獲し、フジヤマ・ニーロックで一気に締め上げると、勝俣もギブアップ。大石が勝ち点2を獲得した。
【試合後のコメント】
勝俣 クソーーーー! クソー! 負けたー! しかもギブアップしてしまった! クッソ! クソー! 大石、大石真翔! あー、クソ! 僕はもうこれで敗退ですか?
ーーリーグ戦なので。
勝俣 あ、リーグ戦!? じゃあ、まだありますね。じゃあ、大丈夫っすね! これから巻き上げていけばいいってことだよね? あぁ、何だ。最近まで最侠タッグトーナメントに出ていたから、トーナメントの気持ちでいたけどそうだよね! リーグ戦か、OK! OK! この負けは次の勝利につながる負けだと思うので。まぁ今の大石クンは強い大石クンを出してきてるからね。負けた! 次、頑張ります。ありがとうございます。熱波WER!
大石 まずは2点! でもアイツの陽気さにはちょっと勝てなかったですね。試合でも勝負でも陽気さでもアイツに勝とうと思ったんですけど、やっぱアイツの最近の陽の雰囲気っていうのは抜群でした! いやぁやられた……でも勝ったのは俺! D王GP初出場で何を見せてやろうか、これから楽しみですよ。歯、折れたよ。クッソー!
ーー初戦で勝俣選手に勝てたのは大きい?
大石 まぁそうですね。全部大事だと思うんですけど、初戦っていうのは特別大事だと思っているところもあるので、このまま勢いをつけて最後まで何とか行きたいですね。まずは完走、その上で勝利……ですかね。大阪の秋山戦もあるし。最近勝率がよくなかったんで、勝俣に勝てたのはちょっと自信になったというか。アイツも俺もたぶん陽気さだけでここまで来たレスラーだと思うんで。ちょっと……結構リーグ戦って殺伐とした雰囲気があると思うので。ちょっと俺と勝俣が入ったことによって、Bブロックはちょっと変わってくるんじゃないかなと。そういう意味でも引っ掻き回していきたいなと思っております!
ーー相手はNωAのTシャツを着てきましたが。
大石 はい。ちょっと動揺しました。でもただ首を絞められただけなんで、あの野郎(苦笑)。たぶん僕の動揺を誘おうと思って着てきたのかもしれないけど、分からないです! アイツの中でNωAって大事なものなのか。俺は今を生きてるんで! 俺は準烈の大石真翔として、サウナ部・ALL OUTの勝俣に勝ちましたよ!
セミファイナル 30分一本勝負
グラウンドでの攻防は両者互角。バックの取り合いになると、樋口が腕を極めて切り返す。上野がアームドラッグを決めると試合が一気に動く。樋口のラリアットをかわした上野はポップアップでのウラカンラナを決め、樋口を場外に落とす。そして上野がプランチャを放つが、樋口はこれをキャッチするとそのまま鉄柵に叩き付けていく。さらに抱え上げてエプロンに顔面を打ち付ける。リング内に戻っても、樋口が上野を抱え上げロープに投げつけていく。樋口が強烈なチョップで上野の動きを止める。樋口のランニング・ボディプレスはカウント2。樋口がブレーンバスターの体勢に入ると、上野もブレーンバスターを狙って行き、拮抗。上野がバックに着地すると、樋口の腕を取って寝かせるとダブルニードロップを落とす。上野はレッグシザースで樋口を場外に落とすと、リング内から場外の樋口に飛び付きのコルバタ。リング内に戻し、ロープにもたれた樋口の背面へおっぴろげアタック。キャメルクラッチで絞り上げる。樋口が力づくで抱え上げると、上野のバックエルボーを樋口がはじき返しアバランシュホールド。カウント2。樋口がノド輪落としを狙うが上野は顔面へのドロップキックを決める。しかし樋口は倒れず。樋口がチョップを叩き込むと、上野はエルボーを返す。打ち合いを抜け出した上野が顔を張っていくと、樋口は左右からチョップ連打。上野が串刺しを見舞えば、樋口も串刺しラリアット。樋口がぶちかましを狙うと、上野はカウンターのドロップキック。上野がコーナーに上ると、樋口はノド元を捕らえ、大車輪式のノド輪落とし。さらに強烈なラリアット。カウント2。樋口がドクターボムを狙うが、上野は抜け出しエプロンに着地。樋口がそこにラリアットを狙うと、上野が飛び付いてのハーフネルソン・スープレックス。樋口が向かって来ると、上野がキャッチしてのカウンター式ブリザード・スープレックスホールド。カウント2。さらにノーザンライトボムからフロッグ・スプラッシュを決めるがカウント2で樋口が返す。ならばと上野がBMEを決めカバーにいかず、そのままWRで突き刺すと樋口も返せず3カウント。上野が勝ち点2を獲得した。
【試合後のコメント】
樋口 正直、正直…舐めていた部分があったかもしれない。想像を越えていた。強いな! ただ初戦、D王GP、これで黒星ひとつ付いたけど、まだ…まだここから、ここから、ここから、ここからだよ。負けてたまるか、チクショー!
ーー上野選手に黒星を喫したことで、ふんどしを締め直す感じ?
樋口 本当だったら今日の上野戦の前には締め直していたはずなんだけど、俺の知っている上野勇希ではなかった。今日は。気迫とか執念かな。今日は負け……はい、今日は負けです!
上野 D王GP、僕はこのUNIVERSAL王座のチャンピオンとして出場しています。だから僕はむしろこのD王で僕がチャンピオンなんだってところを、このDDTを見ている人、見ていない人、プロレス好きな人みんなに伝えたいシリーズでもあって。でも実はこれ、このD王に関して(王者としてのアピールは)エナジードリンク的な話で、やっぱり目的は優勝することです。樋口さんにどうしても勝てる姿っていうのは、結局今朝まで……何なら試合中も思い描けなかったんですけど、何とか本当に……我ながらひとつ運ももちろん使った気はしていますし。本当にタフネスが過ぎました。でも樋口さんから1勝取れたっていうのは本当に大きくて! 本当に大きくて! これはマジで優勝目指せると思うし、このD王突っ切りたいですね。
ーーシングル王者となり、DISASTER BOXも抜けて、樋口選手相手に丸め込みとかで勝つのではなく、真っ向勝負した上で完璧なピンフォールで勝ったのは大きなかと思うのですが。
上野 そうっすね! でも、もちろん勝つことだけは考えてましたね。もしかしたら結果は丸め込みだったかもしれないし、ギブアップが取れていたらギブアップだったかもしれないし。とにかく勝つことだけを考えて、その中で勝てたので。本当にこのベルトに対しても、僕というレスラーに対しても、(樋口には)デビュー戦からボコボコにされ続けてきた男なんで(苦笑)。自信としても大きいし、結果としてもとってもとっても大きいと思います。
メインイベント 30分一本勝負
Bブロック公式リーグ戦
※シューティングスター・プレス
遠藤と秋山、ついに初の一騎打ち。ゴングと同時に秋山はリングの中央で陣取る。遠藤がその周りを回り、一気に距離が近付くとロックアップ。秋山が押し込むとクリーンブレイク。レスリングの攻防となると、秋山が体格差を生かして優位に試合を進める。遠藤が飛行機投げから腕を捕らえると、秋山もアームドラッグで腕を取り返していく。遠藤がエルボー連打から場外に落とすと、秋山を鉄柵に叩き付けようとするが、逆に秋山が遠藤を鉄柵に投げつける。秋山がエプロンに寝かせた遠藤にギロチンのようにニードロップを落とそうとすると、遠藤は回避。遠藤がプランチャで飛ぶと、これは秋山が回避。秋山が場外で膝を叩き込み、リング内に戻り、遠藤は何とかリング内に戻るや否や、秋山はノド元に膝を落とす。さらにドリル・ア・ホール・パイルドライバーを決めるがカウント2。秋山がチンロックで締め上げるが、遠藤はロープに逃げる。秋山が「チャンピオンどうした!」と言う遠藤はエルボーを放っていくが秋山のニーでダウンを奪われてしまう。秋山がDDTからカバーもカウント2。そのまま首4の字固めで絞り上げる。遠藤はロープにエスケープ。秋山が膝蹴りからパイルドライバーの体勢に入るが、遠藤はリバース。しかし秋山の方が先に立ち上がりスリーパーホールドで捕獲。なんとか遠藤はバックドロップで切り返していく。秋山がコーナーに上がると、遠藤はドロップキックで撃墜。そして場外の秋山にサスケスペシャルを決める。リング内に戻すと、スワンダイブ式フォアアーム、カウント2。遠藤がお返しのチンロックを決め、ブレーンバスターを狙うと秋山は耐える。遠藤がチンクラッシャーから串刺しのバックエルボー。遠藤がロープに走ったところで、秋山はラリアット。低空ニーを叩き込むがカウント2。秋山はすぐにフロント・ネックロックの体勢へ。秋山が叫びながら絞め上げるが、遠藤が耐えるとそのまま押さえ込み、カウント2。遠藤の後頭部に串刺しのニー、投げっ放しジャーマンから再度ニーバット、カウント2。エクスプロイダーを遠藤が巻き投げで切り返すと、ブレーンバスターで完璧に投げ切る。遠藤がトーチャラックを狙うが、秋山が耐えるとエルボーの打ち合いへ。遠藤が打ち勝つも、秋山はカウンターのジャンピング・ニー。秋山のカチ上げ式のニーからエクスプロイダーを決めるが、遠藤はカウント2でクリア。秋山が膝を何度も叩き込み、リストクラッチ式エクスプロイダーを狙うが、遠藤は丸め込みで切り返す。カウント2。ここから遠藤がカウンターのオーバーヘッドキック、ヘッドバット、ハンドスプリング・オーバーヘッドキック、旋回式トーチャラックボムの波状攻撃。これをカウント2で秋山が返す。ならばと遠藤がシューティングスター・プレスを決めると、秋山も返せず3カウント。ついに秋山がDDTレンタル移籍後初黒星を喫した。
エンディング
遠藤が秋山を正面突破、秋山にDDTレンタル後初黒星を付ける! 「残りの公式戦も全部いただく。D王GP2021、優勝するのはこの俺、遠藤哲哉だ!」(遠藤)
秋山は無言で遠藤を指さし退場。寝ころびながら遠藤がマイクを持つと「本当に勝っちまったよ。(会場拍手)ヤバい、笑っちゃってるよ(笑)あぁ……夢みたいだ……夢みたいだ……ところがどっこい夢じゃありません! これが現実! 今日勝ったのはこの俺、遠藤哲哉だ!(会場拍手)これで俺の優勝がほぼ決まったようなもの。なので、この後公式戦は全部棄権します……と言いたいところだけど、今日は秋山準を倒して気分がいいから、残りの公式戦全部出てやるよ!(会場拍手)そして、残りの公式戦も全部いただく。D王GP2021、優勝するのはこの俺、遠藤哲哉だ。お前ら! この俺遠藤哲哉から目を離すな、以上!」と大会を締めた。
【試合後のコメント】
秋山 まあ、チャンピオンだからな、アレぐらいじゃないと。シューティングスター(プレス)って効くんだな(苦笑)。
渡瀬 みぞ(おち)に入ってました。
秋山 みぞに入った……。彼は体重も軽いからそんなに効かないと思ったら……効いたよ! 息出来なかった。さすがチャンピオンだよ。(上を指差しながら)まぁ28年目にして目標が出来たね! 目標が出来た俺、まあまあ強いから。
遠藤 遠藤哲哉の天王山! 天王山ってどういう意味…ですか?
ーーまあ山場ってことですかね。
遠藤 山場! 山場は越えた。越えたけど気分がいいから残りの公式戦も全部出て、全部俺が取る! そして2020年、遠藤哲哉イヤーにして締めくくるから。いや、勝っちゃったよ。俺が一番ビックリしているよ、正直。
ーー実際、リング上で肌を合わせた秋山選手はいかがでしたか。
遠藤 いやぁもう全然……なんだろう。まぁ正直、ちょっとね圧倒されたところはある。最初ゴングが鳴って、向かい合って、向こうが歩み寄ってきたとき、ちょっと俺自身後ろに退いたところはある。やっぱりね、圧のかけ方というか、まだまだ俺が経験したことがないような、そういうものを秋山準…秋山選手は持っていた。
ーー初戦で秋山選手に勝ったことで、王者としてこのD王GPも負けが許されない状況になりました。
遠藤 そうだね! まぁDDTで秋山準に勝った人間っていうのは俺しかいないから。他の奴ら、正直同じブロックに誰がいるかとかあんまり覚えてないけど、残りも誰が来ようが俺が勝つ以外にないでしょ。
ーー今日の勝敗を分けたポイントは?
遠藤 うーん……勝敗を分けたポイント? そうだな……まぁでも畳みかけかな、最後の。うまく自分の型にハマったというか。逆に向こうも秋山準…選手との試合っていうのは、そんなにしてないから。お互いに分からない状況で。今回はたまたま俺が……俺の型がハマったっていう。そこかな、今日の俺の勝ちを決めたポイント。だから2回目以降がどうなるか分からない。またいつか試合することがあるかもしれないし。そんな感じかな。今日は奈良語りは誰を語るんですか? 竹下vs佐々木?
奈良記者 メインを。
遠藤 大田区の時とかヒドかったですもんね。奈良語り二つあって。一つ目のやつに竹下のことを書いて、最後2行だけ僕と佐々木大輔のことを書いて。次のツイートも竹下! 覚えてますからね!
ーーこれで田中将斗からベルトを獲り、リーグ戦で秋山準に勝ったという自分の状況を、自分ではどう受け止めていますか。
遠藤 うーん、ちょっと調子良すぎて、逆に恐い! 恐いっすね! まぁただプライベートであまりうまくいっていないというか、いいことがないからプラマイゼロって。プライベート、とくに何も……いいことが起こらないから。
ーーうまくいっていないというよりは、何もない?
遠藤 何もない! ……よね。だからまぁこのリング上でプラマイゼロかな。むしろちょっとプラス。
ーー王者が優勝したら挑戦者を指名出来るというのは、KODトーナメントと一緒ですが、秋山選手に勝ったことで指名する選手に関しては?
遠藤 いや、そんなの決まってるでしょ。みなまで言わせないでよ。それはもうみんなが考えている相手を指名しますよ。
星取表(11月22日現在)