「D王」前年覇者・秋山準が開幕2連敗で早くも崖っぷち! 勝った火野裕士は高らかに優勝宣言
シングル最強決定リーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021 Ⅱ」が11月6日、神奈川・横浜ラジアントホールで開幕第2戦を迎えた。前年覇者でAブロックの秋山準は火野裕士(フリー)に敗れ、初戦の上野勇希戦に続き2連敗となり、早くも崖っぷちに立たされた。
ロックアップ、腕の取り合いで静かに始まった一戦は、火野が強烈なチョップ連打で攻め込むと、秋山は右腕に集中砲火を浴びせた。10分過ぎ、火野のチョップと秋山のエルボーの応酬となり、両者一歩も引かず。その後、秋山がヒザ蹴り連打からエクスプロイダーで勝負に行くと、火野はラリアット連発で反撃。これをカウント2で返された火野はFuckin'BOMBでマットにたたきつけて完全無欠の3カウントを奪った。
マイクを持った火野は「秋山さんというのはすごいレジェンド。そんな秋山さんに胸を貸していただきました。そして勝つことができた。優勝はワシがもらう」と高らかに優勝宣言。
2連敗のショックからか、秋山はノーコメントだったが、2連覇に向けて非常に厳しい状況に追い込まれたのは確かだ。
一方、1勝1敗(勝ち点2)となった火野は「一発目は哲ちゃん(遠藤哲哉)に負けたけど、ここで秋山さんから取った。この1勝はでかい。一番この人に勝たないといけないという人に勝って、勢いつくよね。このまま1敗もせずに優勝します」と力を込めた。
また、Aブロック公式戦の吉村直巳vsボディガーはスーパーヘビー級同士の肉弾戦となったが、吉村の払い腰をカウント2で返したボディガーが、スピアからライジングハイ(ハイキック)を決めてピンフォール勝ちし、初戦を白星で発進した。
ボディガーは「今日は若い吉村が相手。あまり長引く試合だと不利になると思った。最後はいい感じで手応えあるハイキックが決まって、なんとか勝つことができて初戦突破。この勢いで、次(11・10新宿FACE)は火野。真っ向勝負で思いっきりバチバチにやり合うんで」と話した。
初戦を黒星スタートとなった吉村は「年は倍くらい違うけど強かった。今日は全くダメ。1戦落として、明日(11・7新潟)で遠藤さん。足を折ると言ってたけど、俺、足を傷めたことはないから、たぶんそれは無理なんで。ボディガーさんとはこれから対戦機会があるのか、タッグ組む機会があるのか分からないけど、これで終わりにするのはもったいない。(11・3大田区で)タッグ組んだのも、今日対戦したのもうれしかったし、ここで終わるのもイヤですね」とコメント。
「D王」Bブロック最軽量のMAOが“エセ骨法”殺法で樋口和貞を破り初戦飾る! 「今日はうまく消化できて勝てた」
Bブロックで最軽量(85キロ)のMAOが開幕前に「総合格闘術骨法烏合會矢野卓見道場」で“エセ骨法”を習得した成果を見せて、樋口和貞を破り初戦を勝利で飾った。
樋口とは20キロの体重差があるMAOはエセ骨法の動きを要所要所で見せて樋口を幻惑。樋口も持ち前のパワーで、チョップの乱れ打ち、ラリアットで追い込んだ。10分過ぎ、MAOは教えを受けた矢野卓見師範の得意技である洗濯バサミを垂直落下式で決め、両足で頭を絞め上げると樋口が気を失ってレフェリーが試合を止めた。
エセ骨法殺法が冴え渡ったMAOは「たまたま勝ちました。偶然です。必然ではありません。紙一重。一個決まったから勝つし、一個決まったら負けてるような勝負でした。僕はジャパニーズルチャ、ブリティッシュレスリング、エセ骨法という全く交わることのない3つを混ぜて闘ってますから。今日はうまく消化できて勝てた。明日(11・7新潟)は岡林(裕二)選手。闘ったことはないんですけど、たぶんメチャクチャ強いんで。楽な闘いにはならない。偶然の勝利をたぐり寄せるサムシングで勝ちたい」と話した。
1勝1敗となった樋口は「いつ散ってもいい覚悟で臨んでる。今日に関してはアイツの勝ち。でも、これで終わったわけじゃない。まだ続くので気持ちを切り替えて。(エセ骨法殺法は)特訓してたし、どうせ付け焼き刃かなと思ったんですけど。しっかりアイツの身についてるなら大きな武器。今日はアイツの土俵に乗っちゃった」と唇を噛んだ。
また、Aブロック公式戦のHARASHIMAvsクリス・ブルックスは、クリスが徹底的に足を攻撃。HARASHIMAもミドルキック連打、蒼魔刀連発で追い込むも、ハイキックから蒼魔刀を狙ったところをサムソンクラッチで切り返してクリスが勝利。
初戦で白星発進となったクリスは「今日勝ったのはうれしいけど、今日の僕は強くなかった。本調子じゃない。試合中に肩を傷めて、前から首や指の負傷もある。ケガが積み重なっている感じ。僕のD王は今日始まったばかりで、これから1週間であと4試合あるけど、キツい試合ばかりだ。
今日の勝利をもう少し喜びたいけど、素直には喜べない状況だ。(11・7新潟で竹下幸之介と対戦するが?)今日みたいな試合をしていたら明日はたぶん勝てない。帰って、脳みそを叩き起こさないといけない。明日頑張ります。だけどどうなるかは分からない」とコメント。
2連敗となったHARASHIMAは「想定以上の手足の長さ、打撃、丸め込みの強さ。油断してたわけじゃないけど、リングの結果がすべて。ただ僕は絶好調なんで。残り全部勝ちます。可能性があるかどうか分かりませんが、精いっぱい頑張ります」と前を向いた。
若手の小嶋斗偉が悲願のThe37KAMIINA入り果たす! 「頑張って、もっと強くなります」
昨年12月27日の東京・後楽園ホールでデビューしたばかりの若手選手の小嶋斗偉がThe37KAMIINA入りを果たした。
かねて、同ユニット入りを希望していた小嶋は同3日、東京・大田区総合体育館での復帰戦(岡谷英樹、石田有輝組VS小嶋、高鹿佑也組)で新人の石田を破り、自力初勝利を挙げた。結果を出したため、同ユニット入りが認められると思っていた小嶋だが、この日、組まれたのはThe37KAMIINAとのタッグではなく、対戦だった(竹下幸之介、勝俣瞬馬、上野勇希vs高尾蒼馬、小嶋、石田)。
納得がいかない小嶋は竹下にドロップキックで奇襲をかけた。やられてもやられても、小嶋は必死に食い下がって、勝俣、竹下にチョップ連打。竹下にはフルネルソンバスターを決めるなど奮闘するも、最後は勝俣のととのえスプラッシュを浴びて憤死。
小嶋は「大田区で勝ったじゃないですか。初勝利したじゃないですか。何で入れてくれないんですか? 僕は入るはずなのに、相手にすらしてくれないじゃないですか」と懇願。
これに、勝俣が「俺はウェルカムだよ」と言うと、竹下もうなずいた。ところが、上野が「勝ったと言っても、デビューして3、4戦目の石田だろ」と突っ込むと、小嶋は「勝ちは勝ちじゃないですか」と反論。
上野を張った小嶋は「(ケガで)5ヵ月休んで悔しい思いをして。この全員を倒すくらい強くなります。The37KAMIINAに入りたいんです」と熱意を示すと、上野も認めて張り返した。小嶋は「よろしくお願いします!」と叫ぶと、上野、勝俣に続けて張り手をかましたが、竹下は張らずにガッチリ握手を交わした。
晴れてThe37KAMIINA入りが許された小嶋は「The37KAMIINAで頑張って、もっと強くなります」とアピールした。
☆全試合の詳細はWRESTLE UNIVERSEをご覧ください!
https://www.wrestle-universe.com/lives/ruwSqE8FKPdr9b8RLekwBT