遠藤哲哉が「D王」公式戦でRSPを破りAブロック単独トップに浮上! 上野勇希は“同期生”吉村直巳にまたも敗れ足踏み
11月12日、3年3カ月ぶりのエディオンアリーナ大阪第2競技場大会が開催。DDTシングル最強決定リーグ戦「D王GRAND PRIX 2022」Aブロック公式戦で遠藤哲哉が今リーグ戦最重量(136キロ)のRSPを破って、同ブロック単独首位に躍り出た。
RSPの重量感あふれる攻撃に手を焼いた遠藤だが、RSPが狙ったチョークスラムをかわしてドラゴンスクリューを決めると、オーバーヘッドキック、ヘッドバット、トラースキックと怒涛の攻め。さらに重いRSPを抱え上げると旋回式トーチャーラックボムでぶん回し、バーニングスター・プレスを決めて3カウントを奪った。
この勝利で、2勝1敗1分けで勝ち点を5に伸ばして、Aブロックトップに浮上した遠藤は「これで優勝決まったようなもんでしょ。リッキー、かわいい顔してえげつないことやる。ヘビー級との戦いは熟知してるつもり。機会があれば何度でも当たりたい相手。次は(11・18後楽園で)吉村直巳、シングルでは一昨年のリーグで戦って俺が勝ってるんで、彼がどれだけ成長したか。後楽園は俺が勝って、Aブロック通過。Bブロック誰が来ても、優勝します」と力強く語った。
また、今大会を迎えた時点で、ジョーイ・ジャネラ、RSPと並んで首位に並んでいた上野勇希は同期の吉村と対戦。上野が雪崩式フランケンシュタイナー、フロッグスプラッシュ、ブリザード・スープレックスで攻め込めば、吉村もチョークスラム、払腰、ラリアットで反撃。一進一退の攻防が続くなか、20分過ぎ、上野が飛びつき式フランケンシュタイナー、ハーフネルソン・スープレックスで猛攻も吉村は返した。上野は新技のローリング・ギロチン式エースクラッシャーを狙うも、阻止した吉村はパワーボム、ラリアットからOsaka Pride2連発でフォールを奪い、熱戦に終止符を打った。これで吉村は「D王」初勝利を挙げ、1勝2敗(勝ち点2)でかろうじて踏みとどまった。上野は吉村からのシングル初勝利をまたしても逃した。
吉村は「やっと1勝。今回も俺の勝ちや。いつも苦しい、しんどい。いつ負けるか分かれへん。一番怖い相手で一番怖い試合かもしれない。けど、今のところシングルでは負けなし。D王、まだ生き残ってる、明日の佐々木大輔、(11・18)後楽園の遠藤さん、この2つ勝てば、決勝に行く目は残ってる。泥臭くても汚くてもカッコ悪くても俺は勝ちをつかみにいきますよ」といちるの望みにかけていた。
かたや、上野は「大阪で吉村とメインで、出し切るぐらいの試合をして。負けて、悔しくないわけがない。吉村になかなか勝てない。体のサイズも違って、年だけ一緒で、同じくらいプロレスやってて、それでも勝てない。悔しい。次(11・18後楽園)は佐々木さん、どうにかして勝って、優勝という目標は変わらない。僕がDDTを背負う気持ちは一番強いから。どんなことしても、佐々木さんに絶対勝ってD王優勝します」と前を向いた。
なお、崖っぷちに追い込まれていた佐々木大輔はジャネラと激突。イスチャンバラから佐々木、ジャネラの順にイスで頭部を殴打。ジャネラはイス盛りの上でパイルドライバー、佐々木の体の上にイスを置いて、ダイビング・フットスタンプを見舞うも3カウントは奪えず。佐々木はジャネラを場外に向け雪崩式ブレーンバスターを繰り出す荒技敢行も、リングに戻ると、ジャネラが雪崩式ブレーンバスターで返した。レフェリーが昏倒している隙に佐々木が急所蹴りにいくと、ジャネラも急所蹴りで返す。佐々木はダウンした状態から再度急所を蹴り、変形サムソンクラッチで丸め込みヒール対決を制した。これで佐々木は1勝1敗3分け(勝ち点3)となり、決勝進出争いに生き残った。
佐々木は「佐々木大輔のD王が帰ってきた。ジャネラ、オマエが俺を蘇らせた。アイツが米国のキ〇ガイか、キ〇ガイは大好物だ。明日(11・13京都)は吉村、全然楽しみじゃねぇな。とっとと終わらせる」と不敵にコメント。
この結果により、Aブロックは遠藤が5点でトップ。上野、ジャネラ、RSPが4点、佐々木が3点、吉村が2点で追っている。
納谷幸男が「D王」でクリス・ブルックスから金星を挙げ、Bブロックの“台風の目”に!
シングル最強を決める「D王」のBブロックで、“大鵬三世”納谷幸男が元DDT UNIVERSAL王者のクリス・ブルックスから金星を挙げ、“台風の目”として浮上した。
試合はクリスが奇襲を仕掛け、いきなりプレイング・マンティスボムからトペを敢行。リングに戻ると、ダイビング・フットスタンプ、変型オクトパスストレッチで攻め立てた。納谷は雪崩式ブレーンバスターで豪快に投げ飛ばすと、クリスのチョップと納谷のエルボーの応酬に発展。クリスが張り手を連発すると、納谷はニーリフトを叩き込んで流れが変わった。納谷は座った状態のクリスに再度ヒザを入れると、チョークスラム、そしてバックドロップを見舞って3カウントを奪取。これまでの実績では上のクリスから殊勲の白星をマーク。納谷は11・3横浜では先輩のMAOを破っており、2勝1敗で勝ち点を4に伸ばした。
納谷は「強いクリスに勝てたのは自信になる。俺は一番下にいるんで。1勝1勝を積み重ねて、D王まだまだチャンスあるんで、優勝を目指してやっていくしかない。この自信を、次(11・13京都)のKANON。俺を道連れにしてやるって言ってるらしいけど、道連れにされねぇよ! オマエを蹴落として上に行ってやる。明日楽しみにしとけ」と意気込んだ。一方、1勝2敗(勝ち点2)で厳しい状況となったクリスは「ナヤ、いつからそんなに強くなったの? D王優勝は難しい。でも頑張る」と残り2戦に向け前を向いた。
また、KO-D無差別級王者・樋口和貞はMAOと公式戦で激突。樋口は昨年の「D王」でMAOに敗れており、侮れない相手。MAOはドロップキックで奇襲をかけ場外に落とすと、ラ・ケブラーダを敢行。リングインすると、MAOはエセ骨法仕込みの洗濯バサミで絞め上げた。樋口はかんぬきスープレックスで放り投げると、串刺しラリアット、アバランシュ・ホールドと攻め込むも、再び洗濯バサミに捕まるも、なんとかエスケープ。MAOが旋風脚連発も、樋口がブレーンクロー、すかさずMAOが首固めに丸め込むもカウントは2。MAOは大阪臨海アッパー、樋口がショルダータックルをかますと、MAOが再度大阪臨海アッパーからラ・マヒストラルを狙うと、樋口はよもやの回転足折り固めで3カウントを奪った。これで樋口は2勝1分けで勝ち点を5に伸ばし、MAOは1勝3敗(2点)で脱落した。
樋口は「MAOはクセ者だった。ただこちらも隠しているものもある。今回ばかりは一つだけMAOの上にいけた。明日(11・13京都)のクリスは強敵。去年も京都でやったけど、去年のリベンジはさせない」とキッパリ。
決勝進出の目がなくなったMAOは「あんな引き出しがあったとは。KO-D無差別を巻く人間はユーモアがあるんだよね。ジャパニーズ・レッグロールクラッチ(回転足折り固め)は樋口さんのユーモアだと思う。トップに立つ人は強さ、厳しさ、たくましさ、ユーモアがあるからこそ人がついてくるんだと思う。ひとつまみのユーモアがあるから、KO-D無差別級王者になれるんだよな」と試合を振り返った。そして、「今年のD王はどう頑張っても上がれないんですけど、急に尿路結石、盲腸とかになるかもしれない。MAOが暇だから、MAOが決勝でいいんじゃないってなるかもしれない。明日(11・13京都)の火野裕士戦、絶対に勝ちてぇなぁ。こういうとこで勝てたらおいしい。優勝の望みは捨ててない」とMAO節全開で緊急事態が起きたときの可能性にかけていた。
この結果、Bブロックは樋口と火野が5点で首位に並んだ。この2人に4点の納谷、2点のクリスが続いている。
土井成樹が大鷲透、平田一喜と一発でKO-D6人タッグ王座戴冠!
9月にドラゴンゲートから離れた元オープン・ザ・ドリームゲート王者の土井成樹がフリー転向後、初めて他団体に参戦。DDT初マットで、大鷲透、平田一喜とのトリオでΩ(火野裕士、大石真翔、旭志織)を破り、いきなりKO-D6人タッグ王座戴冠を果たした。
序盤、王者組は火野のパワー、大石と旭の絶妙の連係で試合をリード。土井は大石にサンセットフリップから変形コブラツイストを決めると、大鷲が火野にWARスペシャル、平田が旭にパラダイスロックを決める競演。平田を捕獲したΩは火野がジャーマン、串刺しラリアット、旭がダイビング・フットスタンプ、大石がムーンサルトプレスをさく裂させて追い込んだ。さらに大石と旭が平田にサボテンの花、火野がエクスプロイダー。火野が大鷲にFuckin’BOMB、大石が平田にミラクルエクスタシーを決めて勝負あったかに思えたが、なんとか返した平田が奇跡を呼ぶ一発逆転首固めで大石を丸め込んで逆転の3カウントを奪った。
大鷲が「平田さんが1000年に1度の奇跡。2度とこんなこと起きない。次、誰とやっても勝てる気がしない。今日の喜びをかみしめて、これからのプロレス人生を歩んでいきたい」と言えば、土井は「フリーになって最初に声かけてくれたのがDDT。これを持ってお返ししました」と発言。平田は「土井さんと組んでいきなり負けるわけにはいかない。次は私が負けなければ、このチームは負けない。土井さんがガンガンいって、ちょっぴり大鷲さんがガンガンいって、俺は逃げまどって 防衛し続けますからね!」と歓喜のコメント。今後、土井は11・13京都、11・18後楽園、12・4後楽園への参戦が決まっている。
また、第5試合終了後、アイアンマンヘビーメタル級王者の竹下恵子さん(竹下幸之介の母)がリングに上がり現状報告。そこに手土産の豚まんを持参した勝俣瞬馬が現れ、「1月に米国に行くんです。ベルトを持って行ったら人気者になる。僕は一緒に米国に行きたい。ビッグになれる。恵子のことやっぱ好きやねん。そのベルト、僕にください!」とおねだり。女心が揺れた恵子さんは勝俣にベルトを渡し、異例の「譲渡」という形でベルトが移動した。
☆** **全試合の詳細は** **WRESTLE UNIVERSE** **をご覧ください!
https://www.wrestle-universe.com/ja/lives/mDfqHmZkpVqF94ezR2A1PT