オープニング
松野が『おまえのバラード』を熱唱してからのオープニングコール!
今林久弥APから今後の東北大会として5・4山口、5・5青森大会をアナウンスしたあと、今大会の主役である松野を呼び込む。今回で11回目となるゴージャスな意図だが、毎年届いているというライターの鈴木健.txtさんからの電報を読み上げたあと、5・1みちのくプロレスの福島大会に松野が参戦するぉとをアナウンス。この日のメインでタッグを組むバラモン兄弟についての注意事項を言ったあと、『おまえのバラード』を熱唱してからのオープニングコール。
オープニングマッチ 30分一本勝負
島谷が「樋口、来いオラ!」と挑発。樋口が先発で出て来ると島谷は胸を突き出す。すると樋口は高い位置での力比べを要求。当然島谷の手は届かない。ジャンプして届いた島谷だが、樋口はアッサリ捻りあげる。足を踏んづけた島谷は片膝ついた樋口に「俺よりチビ!」と悪態をつくが、樋口は怒りの逆水平チョップ。MAOは遠藤にドロップキック。しかし背後から佐々木と高尾が襲いかかる。だが、MAOがかわすと上野がダイビング・クロスボディー。さらにヘッドシザースで遠藤を場外に出すと、MAOが飛ぼうとする。佐々木がリングサイドから足をすくって阻止。場外乱闘からMAOをリングに戻したDAMNATIONは代わる代わる痛めつける。上野が救出に入るが、場外に連れ出して遠藤が痛めつける。佐々木がMAOにクロスフェースを決めると、樋口がカット。佐々木は張り手で挑発するが、MAOはビヨーンを返す。遠藤が入ってきてタッチを阻止するが、MAOは高角度レッグドロップを決めて樋口にタッチ。一気呵成に反撃に出た樋口は遠藤にアトミックドロップからのダブルチョップ。しかし島谷が密かにタッチして遠藤と連係攻撃。樋口も島谷をブレーンバスターで投げると中野にタッチ。飛び付きフェースクラッシャーを決めた中野だが、島谷もエルボーの打ち合いからドロップキック。高尾と上野にスイッチし、上野が攻撃しようとしたところに佐々木がダイビング・クローズラインで飛び込んでからきら高尾がみちのくドライバーII。だが、樋口、MAO、中野が入ってきてトレイン攻撃から場外に出してMAOがケブラーダ。上野が高尾に攻撃していくが、またも佐々木が遠藤と入ってきて合体攻撃。そこから高尾がダイビング・フットスタンプで上野を仕留めた。
第二試合 30分一本勝負
平田が踊ろうとするが、無視して高木と奥田が試合を始めてしまう。平田が「平田がまだ踊り切ってないでしょうが!」と抗議するが、返り討ちにした高木と奥田は場外に雪崩れ込む。その隙に平田が踊ろうとするが、奥田は高木を鉄柱に叩き付けると、リングに戻って奥田を攻撃。しかし高木も戻ってきて奥田を背後から急襲すると、平田にラリアット。さらにヒップトスでカウント3寸前まで追い込むと、デスバレーの体勢に。奥田がカットすると、高木と奥田が殴り合う。そこに平田が割って入るが、二人はガン無視。そこから平田に合体攻撃を狙ったが、逆にドロップキックで二人まとめて吹っ飛ばした平田は、二人を同じコーナーにホイップして串刺し攻撃。かわした高木と奥田はトレイン攻撃を狙ったが、手刀で迎撃した平田は満を持して踊り出す。すると奥田もカズキルーペを装着し、隣に並んでダンス。見事なダンスを披露した奥田は平田に握手を求める。平田も満面の笑みで握手に応じるが、奥田は次の瞬間、カズキルーペを投げ捨てると飛び付き腕十字を決めて平田をタップさせた。
第三試合 30分一本勝負
大石がアームホイップで彰人を投げていくが、彰人がカニ挟みで倒すと、場外から竹下が低空ドロップキック。さらにアトミコを投下した竹下はコーナーで馬乗りナックル。大石もローリングエルボーを返すが、彰人が入ってきてタッチを阻止。俵返しを狙った彰人だが、股下をくぐって逃れようとした大石。彰人は強引に投げようとしたが、バタバタしながらどうにかタッチ。HARASHIMAはカンフーキックで大石ごと彰人を吹っ飛ばすと、竹下&彰人にドロップキック。さらに彰人に雪崩式ブレーンバスター。彰人もダブルアーム・スープレックスを返すと、竹下が串刺しジャンピングエルボー。真っ向からエルボーを打ち合った両者だが、HARASHIMAはミドルキックにスイッチ。しかし竹下はカウンターのエルボー。HARASHIMAもジャンピングハイを返して大石にタッチ。ダイビング・クロスボディーからスイングDDTを狙った大石だは、マンハッタンドロップで切り返した竹下は低空ドロップキック。大石も串刺し攻撃を狙ったが、彰人が竹下の手を引っ張ってかわす。大石も竹下と彰人をドロップキックでまとめて吹っ飛ばすと、竹下にスイングDDT。竹下もザーヒーを返すが、大石は回転エビ固めを狙う。竹下が踏ん張ると、彰人が腕を引っ張るが、HARASHIMAがその腕を蹴り上げる。HARASHIMAはハイキックで彰人を排除。しかし大石をブレーンバスターで投げた竹下は渾身のラリアットをブチ込んで3カウント。
勝った竹下は今年は昼開催となったゴージャスナイトだが、このあと16時に仙台空港で飛行機に乗って博多に行き、KO-D無差別級の防衛戦を行うことを改めてアナウンス。「保原のお客さんの後押しがあれば勝てると思うので」と言って「タケシタ」コールを煽った竹下は、「これで負けたら一生保原に来られないので、死ぬ気で闘ってきます!」と意気込んだ。
歌謡ショー
“福島の歌姫”田代純子さんの歌謡ショー
休憩後、衆議院議員の金子恵美議員がリングに上がり、松野の追っかけをしていると言うと昨年リニューアルしたこの体育館で、今後も素晴らしいエンターテインメントを見たいのでどんどん輪を広げていきたいと語った。松野も「1回っきりじゃなくて、またこの体育館で大会をやりたい」と意気込んだ。続いて“福島の歌姫”田代純子さんの歌謡ショーへ。『兄弟船』を歌いながらステージを降りてきた純子さんは、お客さんと握手をしながらリングサイドを周る。『かもめの街』を歌いながらリングイン。「昔はすごい悪い男でしたが、今はいいヤツです」と松野のことを言って笑いを誘った純子さんは、花束と大量のイチゴを受け取り涙したあと、最後にオリジナル曲の『ラウス』を熱唱した。
第四試合 30分一本勝負
大瀬良&川村は『みちのくプロレスのテーマ』で入場。まずは日向寺がショルダータックルで大瀬良をなぎ倒すが、大瀬良もエルボーを返す。岩崎と川村はエルボーの打ち合いに。岩崎はカウンターのフロントキックをブチ込むが、川村のドロップキックを返す。川村のチョップを受け止めてから、強烈なチョップを返していった日向寺はパンチからのストンピング。岩崎もサッカーボールキックから逆片エビ固め。日向寺は岩崎とダブルのカウンターチョップを叩き込むと執拗にカバー。必死にキックアウトした川村はエルボーの連打。だが、日向寺は張り手でなぎ倒すとボディスラムを狙う。これを踏ん張った川村はドロップキック。ようやくタッチを受けた大瀬良はランニングエルボーから串刺し攻撃を狙うが、かわした日向寺はジャンピングキックからスピアー。岩崎はバックブリーカーから逆エビ固めで追い込むが、耐えた大瀬良はPKをキャッチしてジャンピング・エルボーを返す。岩崎もブレーンバスターで投げて両者タッチ。川村はコーナーに飛び乗ってのクロスボディーから河津落としを決めると、大瀬良を呼び込んでトレイン攻撃からフィッシャーマンズ・スープレックス。さらに川村がスワンダイブ式ミサイルキック。だが、岩崎が入ってきてダブルのバックドロップで投げてからPK。さらに日向寺が雪崩式ブレーンバスターからダイビング・エルボードロップで仕留めた。
第五試合 30分一本勝負
ド迫力のショルダータックルによるぶつかり合いからポーリーがなぎ倒すが、吉村はポーリーをエプロンに出してからショルダータックルで場外に吹っ飛ばす。場外に追いかけていった吉村は逆水平チョップ。ポーリーもハンマーを返すと、吉村を抱えて鉄柱に向かって突進。吉村をリングに戻して踏み付けていったポーリーはエルボードロップからのボディプレス。吉村もポーリーの巨体をブレーンバスターで投げると逆水平チョップから串刺しラリアット。さらにショートレンジラリアットを連打してからバックドロップ。肩固めで絞め上げた吉村だが、ロープに逃れたポーリーはフィッシャーマンバスターで投げるとラリアット。相打ちに持ち込んだ吉村だが、お互いに渾身のラリアットを叩き込んでダブルダウン。どうにか立ち上がってからポーリーがハンマーをブチ込んでいくが、吉村も払い腰からパワーボムの体勢に。リバースで切り返したポーリーはカウンターのテーズプレスからリバーススプラッシュを投下して3カウント。
セミファイナル 30分一本勝負
試合前に赤井に花束が贈呈されると、春日には実の姉から花束が贈呈された。石井は敢えて頬を突き出して赤井のビッグブーツを受けると、容赦ない逆水平チョップ。野球チョップをかわした赤井はハイキック。かわした石井は延髄斬りだが、赤井はこれもかわす。するとアントンが「女性だからって容赦しねぇぞ! 俺の残虐プロレス見せてやるよ!」と言ってロックアップしたが、すぐに崩れ落ちてしまう。「やっとスイッチが分かりました。ちょっと強がってみたものの、俺、女性に触ったことがないんだ」と言って、ギブアップする前にごんぎつねしようとしたが、春日はその前にガットショット。さらにキャメルクラッチに捉えると、石井が生え際を踏み付ける。春日のフットスタンプから石井がフロントキック。さらに石井と春日は合体攻撃を狙ったが、かわしたアントンは石井を春日に叩き付けてから赤井にタッチ。ダイビング・クロスボディーで二人まとめてなぎ倒した赤井は、春日に串刺し式ビッグブーツからジャンピングミドル。さらにエルボーのコンビネーションからドロップキック。かわした春日は腹部を蹴り上げると、キチンシンクからニーリフトを連打。しかし赤井はカウンターのビッグブーツからランニングロー。アントンはエルボーから南部式ナックル。しかしバイオニックエルボーは石井が延髄斬りで阻止。春日を呼び込み、連携でアントンを蹴躓かせることに成功。一度ヒザが取れたというアントンは、ごんぎつねではなく、春日が好きだというエヴァンゲリオンの昔話をすることに。しかし綾波レイだと思ったら馬並みレイだったためダブルのごんぎつね。そこに赤井が入ってきてサンドイッチ南部式ナックルからバイオニックエルボーを狙ったが、石井がかわして同士討ち。それでもアントンはドラゴンスクリューからシャイニングごんぎつねを狙ったが、キャッチした石井はアントンの手を目と乳首に誤爆させると、フランケンシュタイナーを決めて3カウント。
メインイベント 30分一本勝負
ゴージャスバラモンvs酒呑童子!福島名物スペシャル6人タッグマッチ
※ダイビング・ダブルニードロップ
松野の闘志を燃やすための太鼓演奏のあと、バラモン兄弟が水を撒き散らす中、ゴージャスバラモンが入場。そして松野に激励の花束が贈呈されたあと、「ジジイ」コールが起こる中、松野が先発を買って出て坂口と相対する。いきなりバックに回ってスリーパーに捉えた坂口だが、どうにか脱出した松野はフライング・クロスチョップをお見舞い。シュウがペットボトルで高梨を殴打すると、そこじゃら場外乱闘へ。悲鳴もあがる中、口の含んだ水を酒呑童子に向かって噴射しまくるバラモン兄弟。さらにはお客さんの靴、ゴミ袋、コーラまで使って高梨を追い込むと、松野も口に水を含んで噴射するが、高梨まで届かず。続く619も高梨がかわすと、びしょ濡れのKUDOのストンピングからサッカーボールキック。酒呑童子が松野を捕まえると、「マツノ」コールで応援するご兄弟。しかし坂口のチキンウイングフェースロックからKUDOがニーリフト。酒呑童子は三人がかりでストンピングから高梨が鼻つまみチョップ、KUDOのスリングショット式ダブルニー。だが、高梨がコブラツイストを狙ったところで、サイドスープレックスで切り返した松野。KUDOが入ってきてタッチを阻止するは、コーナーに飛び乗った松野はクロスボディーを決めてケイにタッチ。ご兄弟はダブルの串刺しミドルから、高梨にはサンドイッチ延髄斬り。さらに酒呑童子の三人をコーナーに追い詰めボーリング。ここで松野も出てきてボーリング。だが、怒った酒呑童子は松野を捕まえてコーナーの上に寝かせる。そこに坂口が神の右膝。バラモン兄弟が救出に入り、松野がKUDOを羽交い締めにすると、シュウが道路標識を振り上げるが、KUDOがかわして松野に誤爆。すかさずKUDOがバズソーキックからダイビング・ダブルニードロップを投下して3カウント。
エンディング
バラモン兄弟に襲われた松野を酒呑童子が救出! 最後は松野&純子さんのデュエットで酒呑が酒盛り!
試合後、バラモン兄弟が負けた松野に襲いかかる。すると酒呑童子が松野を救出し、バラモン兄弟はロープに押し付ける。そこに松野が619をお見舞いしてご兄弟を撃退。マイクを持った高梨が「ずっと酒呑童子とゴージャスは敵対してきたけど、今日は言わせてもらうぜ。ゴージャス、ありがとう! 今日のこの大会、これだけのお客さんが集まってくれていて、今日の主役は俺ら勝った酒呑童子……じゃなく、ゴージャスナイトなんだからあんただって分かっているよ」と言ってマイクを渡す。「申し訳ありませんでした!」と11回目にしてゴージャスナイトで初黒星を喫したことを詫びた松野は、「でも何か負けたけど清々しい気持ち」と言った松野は5年前の映画『プロレスキャノンボール』でゴージャスバラモンvs酒呑童子をやったことに触れ、そんなカードをKUDOの無期限休業前に保原のお客さんの前で出来たことが感慨深い様子。場内がしんみりしてしまったため、高梨がこの雰囲気じゃ酒盛りが出来ないから松野に1曲リクエスト。すると松野は田代純子さんとのデュエット『心酔わせ』を熱唱。酒呑童子の三人も酒盛りをしながら、実に温和な表情で見守ったあと引き上げていった。歌い終えた松野は改めて「お楽しみいただけたでしょうか。これがDDTプロレスリングです。いろんな大変なことがありました。今日を迎えるまで不安でいっぱいでした。でも今日皆さんのお顔を拝見して保原でやれて本当によかったってことを確信しました!」と挨拶して11回目のゴージャスナイトを締めくくった。
【試合後のコメント】
ーー11回目のゴージャスナイトを終えて、こうして今まで敵対していた酒呑童子の三人とエンディングを迎えたわけですが。
松野 5年前、酒呑童子がユニットを組んで、ゴージャスバラモンもそれがキッカケで決まって。本当に何かあっという間の5年間。それもこの福島の地でのプロレスキャノンボールで闘ったのがキッカケで、自分たちが6人タッグのベルトを獲って、さいたまスーパーアリーナで獲られて。あれ以来、3人で組んでまた6人でやれて、何かすごい思い出に残るというか。増してKUDO君が4月17日に無期限の休場に伴って、酒呑童子も活動休止ってことなので。自分の中ではいろんな思いがあって、今日のリングに上がることが出来ました。結果、負けたけど本当に清々しい負けでした。
ーーお名前が出たKUDO選手は。
KUDO これだけたくさんのお客さんが来てくれて、本当に松野さんの努力だと思うし。本当に尊敬しているんですよ。50過ぎてプロレス出来る人ってひと握りなんで、やっぱり凄いですね。本当に尊敬してます。いい酒が飲めました。
高梨 ね、兄貴もそのひと握りになれるように、一旦休業に入るけど、ちゃんと帰ってきてくれるから。50、60と(現役を続けて)また酒呑を結成して、ゴージャスバラモンはどうか分からないけどまた試合したいと思っているよ。なぁ兄弟。
坂口 そうっすね。まあいいんじゃないですか、そんな感じで(笑)。
高梨 4月17日、よろしくねゴージャス!
松野 酒呑、とりあえず活動休止前最後の(大会で)まだカードが出てないけどね。
高梨 そう、本当はゴージャスバラモンで考えていたけど、バラモンとは仲違いしちゃったから。別のパートナー用意するからよろしくね!
松野 任してくれよ!
KUDO お願いします!(松野とガッチリ握手)
高梨 おお、この画いいね!
KUDO 松野さんが引退するまで引退しないんで!
松野 必ず俺ら帰ってくることを信じているんで。俺より先に引退なんてあり得ないよ。