ドラマティック羽衣伝説2020

今林久弥APの前説には竹下＆大石が登場。富士市出身の大石だが、清水大会のたびに「凱旋試合」が組まれるうちに「清水のことも地元な感じがしました。地元凱旋のつもりで闘おうと思います」とコメント。HARASHIMA＆青木と対戦するのは2回目ということで「前回は負けてしまったけど、2人のリズムはつかめてきたので、攻略していこうと思う」と話す。竹下は「大石さんにはお世話になっているので、完全にバックアップにまわってHARASHIMAから3カウント、青木からギブアップを奪えるように。大石さん頑張ってください」と約束。大石の音頭で「DDT清水大会スタート！」とオープニングコール。

中村が平田のダンス入場を止めると「インディー大賞のニューカマー賞を受賞して今週の週プロのイチオシ選手にも選ばれたんですけど、もう僕の時代は終わりかなと。昨日寝ながら考えたら夢に出てきて、僕が平田さんのメガネをつけて試合をすれば大スターだと」と訴える。平田は「昨日こんなクソださいメガネってつけなかったじゃねえか」と反論するも中村は「夢で見た時はメチャクチャかっこよかったので譲ってください！　僕は本気です！」と方針変換。「昨日のことは水に流そう。このメガネをつけて試合してみろ！」と平田からメガネを受け取った中村は「頑張ります！」とやる気をみなぎらせて試合スタート。その中村は平田をエルボーでなぎ倒すとさっそくメガネを装着してダンスせんとするが平田に止められる。こうして捕まってしまった中村だったが、ドロップキックで逆転。替わった飯野が大鷲にハカエルボー。すると中村も平田もタッチを要求。飯野と中村のケンタウロスを手刀でかわした平田。手刀を中村に放つも頭突きでカットされてダウン。中村は平田のメガネを手にするも「クソダサい」と放ってしまい、今林APからメガネを受け取って装着。Nissyの『トリコ』がヒットしてダンスに興じているとヘッドギアを付けた飯野が中村にタックルを放ち「One for All, All for One」の精神を熱い口づけで叩き込み、中村が平田に飯野ロケットを仕掛けるも、平田に切り返されて中村が被弾。平田が直後にエゴイストドライバーを決めて勝利。

勝俣のショルダーアタックに倒れない樋口。彰人が出てくるもやはりショルダーアタックに微動だにしない。再び出てきた勝俣が逆水平も手を痛めてしまう。クロスボディーはキャッチされてボディースラムで返されてしまうと、坂口の鋭いエルボー、エルボースマッシュで捕まってしまう。勝俣は坂口にドロップキックを突き刺して逆転。坂口がPKを決めると替わった樋口に彰人が俵返し。樋口が勝俣にカナディアンは彰人がカット。坂口が彰人を排除せんとするも、連係は彰人に足引きされて失敗。勝俣が彰人と連係も今度は坂口が彰人を足引き。樋口のアトミックドロップから坂口がジャンピングミドル。トラースキックやジャンピングハイで抵抗する勝俣だったが、反撃はここまで。坂口の神の右膝のアシストから樋口がドクターボムで叩きつけてフォール勝ち。

渡瀬は『ゆめいっぱい』からの『D-Drive』で入場。場外戦を仕掛けたMAOがセコンドの中村に台車を持ってこさせると、そこに乗り込んで中村に全力で押させたがかわされて鉄柱へ自爆。渡瀬は台車を奪ってエプロンに上げると、そこにMAOを乗せてエプロンを滑らせて鉄柱へ。MAOはジョンウーで渡瀬をリング下に落とすと宇宙人プランチャを発射。リングに戻るとMAOはハリウッドスタープレスから丸め込み連発もフォールは奪えない。渡瀬もジャンピングハイを決めると投げ捨てタイガーへ。MAOもグーパンチで返す。コーナーに登ったMAOをジャンピングハイで止めた渡瀬がタイガー・スープックスでコーナーから場外に投げようとする。これを耐えたMAOが雪崩式みちドラⅡで渡瀬を突き刺してフォールを奪った。

吉村とポーリーのパワー対決から上野と大和はクロスボディーが同士討ちに。大和はポーリーのシーソーからXチョップで上野目掛けて飛んでいく。ここから上野が大和とポーリーに捕まってしまう展開。スライディングXをカウント2で返した上野はランニングフォアアームでようやく逆転。替わった吉村が一気呵成に攻める。大和もドロップキックを放つとポーリーとがラリアット。吉村もブレーンバスターで返して上野とタッチ。ノーチラスの連係をポーリーが両腕ラリアットで潰す。大和がミサイルキックで飛び込むと、ポーリーがファンタスティックフリップで大和を投げる。そこからボディープレスを投下するもカウント2。窮地の上野はポーリーのリバース・スプラッシュを回避すると吉村が串刺しラリアット。さらにバックドロップから上野がダイビング・ボディープレスにつないで3カウント。

試合後、上野が「勝ちましたー！　我々2020年、このKO-Dタッグ王者としてブイブイいわしてますノーチラスでーす！　来週には後楽園でタイトルマッチ。飯野とチヒロ・ハシモトがチャレンジャーとしてきますので、我々頑張ります！」とマイク。最後は吉村の音頭による「後楽園は応援に来てくれるかな？　イエス・オア・ノーチラス！」で中締め。

【試合後のコメント】
上野　昨日負けてしまったわけなんですけど、今日はマッド・ポーリー、エックス大和ヒロシ。ぶっちゃけひじょうに強い対戦相手だったんですけど、マッド・ポーリーのほうが飯野より重さあるでしょ。だから今日はマッド・ポーリーを飯野とチヒロ・ハシモトだと思いまして闘って我々が勝ちましたので。直巳も完全復活なので。
吉村　昨日の晩飯、米三合食べたので完全復活ですわ。
上野　飯野より食べてますので。
吉村　今日わかったことがあります。飯野よりポーリーのほうが賢い。
上野　それは確かに。
吉村　知性はあった。
上野　来週なんでね。飯野に負け続けている我々には来週まで時間が足りないのか早く来て欲しいのかわかんないんですけど、もう1ヵ月で防衛戦2回目。このタイトルの王者としてプライドも出てきますので、しっかり防衛したいと思います。
――飯野選手のほうがバカだと。
2人　そうですね。
上野　それと同等レベルの橋本さんもポーリーよりは……。
吉村　そんなアホなん？
上野　ぶっちゃけ1回しか対戦してないので怒られたらどうしようと思うんですけど。
吉村　ぎゅん言うとるからね。
上野　あの元気のよさという意味でバカ。飯野はバカ。まあバカとバカなんで。それには変わりないんで。我々もある意味バカなんですけど、知能は2人よりあるんじゃないかなと。
****

アントンはリングインの際にセカンドロープに足を引っ掛けそうになるがセーフ。リープフロッグの際にも躓きそうになるがセーフ。場外からの遠藤の足引きも耐えてセーフ。さらに四つん這いの佐々木に転びそうになりながらもセーフ。調子に乗って「本多・コケない、デデデデ～♪」と『リアルアメリカン』の曲調でホーガンムーブも佐々木に足を攻撃され、捕まってしまうと遠藤、高尾にも足元を射抜かれてしまう。「俺はコケない！　清水のみんなのためにも！」と誓ったアントンに遠藤は容赦のないアリキック。怒りのアントンはナックルからリバースDDTを決めて納谷とタッチ。納谷が遠藤にアトミックドロップ。さらにコブラツイストで攻めるも佐々木と高尾がカット。遠藤はスプリングボード式のクロスボディーを浴びせて逆転。エルボー連打からジャンピングハイで攻める高尾を納谷がニーリフトで反撃し高梨と交替。高尾は高梨にドロップキック。遠藤との連係から佐々木が「ササタニック！」を狙うがかわされてしまう。高梨のタカタニックは佐々木が阻止しクロスフェースも高梨もクロスフェースで切り返す。高梨のトラースキックから勢いよく飛び込んできたアントン。セカンドロープには躓かなかったが、バイオニックエルボー前に転倒。ヒザを強打しギブアップしそうになるが、その前に創作昔話「ごんぎつね」を話し出すも内容は静岡県警ではなく下ネタ。ごんぎつねは敵味方関係なく火を噴き、佐々木には北斗百裂ぎつねを放つもあっさり自ら被弾。直後にクロスフェースでギブアップした。

先発はHARASHIMAvs大石。グラウンドの探り合いから竹下とタッチ。HARASHIMAも青木と交替。腕の取り合いからグラウンドに引き込んで関節を取ろうとする青木。大石がすかさずカットに入って竹下と替わるとヘッドロック。青木が腕を取ってコブラツイストも大石も切り返そうとする。ここから足、腕を取りあう流れ。大石がHARASHIMAの串刺しフットスタンプや青木の関節技で捕まってしまう。HARASHIMA → 青木とスワンダイブ式ボディープレスを投下。苦しい大石だったが、山折りの体勢を回避して竹下とタッチ成立。大石が竹下のアシスト付きのスイングDDT。竹下がデルフィンクラッチも青木がカット。その青木を大石が大阪臨海アッパーで蹴散らす。HARASHIMAがハイキック、リバースフランケンから蒼魔刀を放つも竹下が回避。竹下も投げ捨てジャーマンを放つと替わった大石がダイヤモンドダストからスーパーフライを狙う。これは食らってたまるかと前蹴りで大石の動きを止めたHARASHIMA。竹下が救出に駆けつけ雪崩式パワーボム。大石がルミナスプレスを投下するも青木がカット。大石がHARASHIMAに裏拳連打。しかしミラクルエクスタシーはかわされて水面蹴りから低空延髄斬りを食らってしまう。替わった青木に大石が竹下のアシストからスリーパーも、青木が抜け出してヨーロピアンクラッチ。これをクリアした大石がトルネードクラッチを狙うが、青木が変形のオモプラッタに切り返してギブアップを奪った。

試合後、HARASHIMAがマイクを取る。HARASHIMA「清水大会ご来場ありがとうございます！　今度26日にKO-D無差別級を懸けた大事な試合が後楽園ホールであります。その前にガッチリ勝利できたのでこの勢いで頑張りたいと思います！　青木さん、ありがとうございます！」青木「一言だけ。一言で済みます。俺たちはファミリーだ！」

【試合後のコメント】
HARASHIMA　青木さんとは3度目かな。組むたびに青木さんのプロレス心が出てきて、今日も前回に続いて煽ったらスワンダイブをしっかりやってくれるという。楽しかったですね。しっかり勝てたし。個人的なことを言えば1月26日、来週このKO-D無差別のベルトを懸けた試合があるので、今回前哨戦とかなかったけど最後の試合でガッチリ勝って勢いつけられたので、ガッチリ行きたいと思います。
――青木選手は出身地の静岡県でのプロレスでしたが。
青木　まず一安心（苦笑）。正確に言えば清水市なんですけど、なんとか形になってよかった。
――HARASHIMA選手とのタッグについては？
青木　徐々に呼吸があってきたとは勝手に思っているんですけど。
――また機会があればと。
青木　はい。
HARASHIMA　そうですね。最近組んでいますけど、闘ってもいいし、僕はどういうことをやっても楽しいです。


――地元凱旋試合でした。
大石　まあ清水ですけどね。モチベーションの差で負けた……そんなことはない。俺は清水をも地元だと思って闘いました。そして静岡市出身の青木真也に負けるというね。静岡ダービーで負けてしまったんですけど、負けっ放しで終われないなと。ただ、どんな形で僕が負けたのかわからないので、そこを追究するところから始めたいと思います。
――4月にふじさんめっせ大会が決まってます。
大石　ど地元の。家から頑張れば歩いていけるところであるので。4月はもっとカッコいいところ見せたいなと。ちょっと僕が勝てそうなカードを組んでもらいたいと会社に（言いたい）。平田とか、中村とか。
――メインで？
大石　メインで中村とか。竹下＆大石vs平田＆中村とか。勝てそうじゃん。
――そういうカードにして欲しい？
大石　して欲しいですね。カッコいいところ見せたいので。


竹下　なんだかんだ言ってちょっとだけ久しぶりの青木選手と交えたわけですけど、交わっても交わっても飽きないタイプです。天下一品のこってりみたいな。できたら2ヵ月に一回は食べたい。
――味を覚えてしまうとクセになる。
竹下　クセになっちゃう感じですねえ。2020年もこのまま継続参戦するなら、例えば後楽園は2月にクリス（・ブルックス）とのタイトルマッチが決まってたりするじゃないですか。だから地元だけではなく地方に来てもらって、交わることができればなと思っているので、ぜひ来てください。
――今週はイギリスに遠征してクリスの大会に出るが。
竹下　明日からいきますけど、急きょのオファーだったので呼んでくれたクリスに感謝しつつも、なんでこのタイミングで急きょ呼ぶのか考えた時にUNIVERSAL王座戦が決まってからなんですよね。だからメチャクチャなイギリス人レスラーと当てて俺を壊す気でいるんだろうなと。そこはしっかりDDTのプロレスはもちろん、竹下幸之介のプロレスを1年ぶりにイギリスで見せつけたいと思います。
――対戦カードは未定ですよね。
竹下　未定ですけどTwitterにチラっと書いてあったのは初日はカイル・フレッチャーという超破天荒な、頭からばっか落とす危ないヤツと当てようとしているみたいです。当日いかないとわかんないですけど。クリスはどういう意図で呼んでいるかわからないけど、これはチャンスでもあるので、自信を持って試合をしたいと思います。