KO-D無差別級新王者・平田一喜、9・28後楽園での初防衛戦の相手は「なるべく弱めの方で」と“らしさ”全開! HARASHIMA、飯野雄貴の挑戦表明はあの手この手で断る
9月2日、東京・上野恩賜公園野外ステージで「DDT浅草会 presents 江戸ノ仲見世ファイティング」が開催。8・31後楽園で「いつでもどこでも挑戦権」を行使して、上野勇希を破り、奇跡のKO-D無差別級王座初戴冠を果たした平田一喜が“らしさ”を全開。初防衛戦の相手には「なるべく弱めの方で」と希望し、HARASHIMA、飯野雄貴の挑戦表明をあの手この手で断った。
今大会開始前、平田の王座戴冠二夜明け公開記者会見が開かれ、「想像以上に祝福していただいて。会場の平田コールもそうなんですけど、売店に行く間にも平田コールを受け、泣きそうになって、ベルト獲ったのかなという感じで。結構レスラーの方からも、(高橋)ヒロムさんからも“おめでとうございます。挑戦させてください”と来たんですけど、それは勘弁してくださいと。(KONOSUKE)TAKESHITAさんからも“おめでとうございます。豪遊してください”とスシローのギフトが5000円分来まして。ちゃんと敬語で“ありがとうございます”と言って。想像以上におめでとうございますと言っていただいて。うれしいなと思った所存です」とコメント。
現在、「いつどこ」保持者が3選手おり、その動向にもよるが、初防衛戦は9月28日の後楽園ホールで行われることがアナウンスされた。今林久弥GMから「戦い相手はいますでしょうか?」と問われると、平田が話をはぐらかそうとして、今林GMがブチ切れ。「戦いたい相手はいるんですか?って、聞いてんだよ!」と迫られると、「いないですよ」と回答。今林GMは9・12新宿FACEで答えるように指示。質疑応答で「初防衛戦の挑戦者はどういう基準で決められますか?」と聞かれると、「決められるのであれば、なるべく弱めの方で」と答えた。「無差別級王者として、DDTをどういう団体にしていきたいですか?」との質問が飛ぶと、「僕がベルト持ってて防衛重ねられるのであれば、強いというよりすごいというのを見せたいと思います」と語った。
この日、平田は第二試合で男色ディーノと組み、HARASHIMA&吉村直巳と対戦。平田は気合を入れて先発するも、HARASHIMAのラリアットで7秒で沈んだ。今林GMの怒りの命で当然再試合になり、HARASHIMAの1発目のラリアットはカウント2で返すも、2発目のラリアットであえなく21秒でごう沈。ここで、今林GMは再々試合を命じたが、ヤル気満々のHARASHIMAを見て、「おまえは大人だから分かってるよな?」と諭して、吉村の先発を指示した。
吉村、HARASHIMAの攻撃をなんとかしのいだ平田はダブルの手刀で脱出。吉村、HARASHIMAがコーナーで待ち構えたディーノの尻にぶち込まれる。平田が「上野式ハイフライ満月パラダイスだ!」と叫ぶと、ディーノが観客席後方の塔に上り、地獄門の態勢に入る。だが、その使い方が分からぬ平田はHARASHIMAのハイキック、蒼魔刀を食らい3度目のフォールを奪われた。
HARASHIMAは「僕はいつだって、このベルト狙ってるんだ。今日新チャンピオンから3回勝ったよ。リングで結果を出した。だからそのベルトに挑戦してもいいだろ?」と挑戦表明。これに対し、平田が「HARASHIMAさん、情けないよ。1試合で3回も勝てるような楽な相手からベルトを取り戻そうと。あの輝かしい王者だったHARASHIMAさんはどこ行っちゃったんですか? 僕はめちゃくちゃ強い相手から、めちゃくちゃ頑張ってベルトを獲る。そんな姿が見たかった。ファンだってそれを望んでるはずだ!」と言うと、場内から万雷の拍手。続けて、平田は「あなたとタイトルマッチ、本当はやりたいんです。HARASHIMAさんのためを思ってお断りします! だがファンの皆さん、安心してください。DDTの永遠のエース、HARASHIMAは強い相手をぶっ倒して、KO-D無差別のベルト獲りますんで、HARASHIMAさんの応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました」と締めてしまい、HARASHIMAの挑戦を回避。
そして、第四合で飯野雄貴&納谷幸男&彰人が秋山準&高尾蒼馬&佐藤大地と激突。飯野と佐藤がバチバチの攻防を見せるなど白熱の攻防となるが、飯野が高尾をスピアで仕留めてピンフォールを奪取。高尾が保持していた「いつでもどこでも挑戦権(赤)」が飯野に移動。
すると飯野は即、「いつどこ」行使を宣言。平田が入ってきて、まずは飯野に菓子をあげて懐柔にかかると、飯野が運営するパーソナルジムの予約状況を確認するよう指示。セコンドの若手が飯野のスマートフォンを控え室から持ってきて、飯野が確認すると、午後7時15分に「平田様」の名で予約が入っているという。ここからまた試合を行うと、予約時間に間に合わないため、飯野は慌てて退散した。
あの手この手で2人の強豪選手の挑戦表明から逃げ切った平田の初防衛戦の相手は、果たして誰になるのか?「いつどこ」保持者も飯野、岡谷英樹、高鹿佑也と3選手いるだけに、今後もその動向から目が離せない。
小島聡がアニマル浜口ジムの後輩・高鹿佑也との初タッグで大暴れ!「この団体だけにしかない空気感が大好きで、こういう機会に恵まれて感謝してます」
IWGPヘビー級、三冠ヘビー級、GHCヘビー級王座を戴冠した“グランドスラム男”小島聡(新日本プロレス)がアニマル浜口ジムの後輩・高鹿佑也との初タッグで大暴れした。
小島は昨年11月4日、ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)以来、10カ月ぶりのDDT参戦。高鹿にとって、小島は同じ浜口ジム出身でプロレス入りする前の憧れの人物だ。小島はアントーニオ本多、高鹿と組み、ハリマオの樋口和貞&中津良太&石田有輝と対戦した。
小島は中津をコーナーに詰めてマシンガン・チョップを叩き込み、串刺し式エルボーからいっちゅうぞエルボーを発射。樋口とはチョップの打ち合い、壮絶なラリアット相打ちを繰り広げ、コジコジ・カッターを決めた。アントンが創作昔話ごんぎつねからサミングも樋口が阻止。すると小島が樋口にサミング、さらに小島軍は「気合だ!」を連呼して、ハリマオにナックル連打を叩き込み、バイオニックエルボー。だがハリマオはアントンをコーナーに追い込んで3人がかりで突っ張り連発。小島がラリアットで中津を吹っ飛ばすと、アントンが石田にコブラツイスト。脱出した石田はアントンに小股すくいスープレックスから炎掌を繰り出して、大先輩のアントンから殊勲の星を挙げた。
勝利こそならなかったが、高鹿は「8年前、東金アリーナで小島さんのサイン会に並ばせてもらって、そのとき着てたTシャツにサインもらって。“プロレスラーになりたくてトレーニングしてます”って言ったら“いつかリングで会えたらいいね”って言ってくださって、このカードが決まって、すごいうれしくて。プロレス続けててよかったです」と感慨深げ。
小島は「ほかの団体には絶対ない、この団体だけにしかない空気感が大好きで。こういう機会に恵まれて感謝してます。初めての対戦相手がいたり、初めて組む高鹿選手がいたりで、すげぇいい刺激になりました。アントン以外は初めてだったんで、こうやって巡り合えてよかったなと思います」と満面の笑みを浮かべていた。