前説
無観客大会となったが、視聴者の皆さんに向けてグッズのオンライン販売やリモートサイン会などをお知らせ!
今林久弥GMが登場し、改めて無観客での開催を説明してから、本来この日から発売される予定だった大会ポスターやマフラータオルなどのグッズを、オンラインで20時まで販売していることをアナウンス。さらにリモートサイン会のスケジュールや6・6たまアリ大会に向けてアニメイトとのコラボ商品、Twitterのフォロー&RTキャンペーンの開催などを告知。また、5・9後楽園大会から開幕するタッグリーグ戦で優勝したチームには、BLACKOUTから賞金100万円が贈呈されることが決定した。
オープニングマッチ 30分一本勝負
いろいろあった菊タローの笑顔を取り戻すための3WAYマッチ
※もう一人はアントーニオ本多
スクリーンには控え室で項垂れる菊タローの姿が映し出される。なぜ菊タローの元気がない原因が分からないディーノとアントンだが、とりあえず試合が始めるため入場することに。すると今林GMがディーノとアントンに向かって「大変なことがあったんだよ」と言って、菊タローがハワイの税関で言いがかりで拘留されたことを告げる。そんな菊タローを笑顔にしてほしいとお願いすると、ディーノは自信満々で承諾。しかし当の菊タローは無音の中、元気なく入場。ディーノがアントンをハンマーロックに捉えると、後ろ手で拘束された菊タローにとってはトラウマになっているということで、余計に元気がなくなってしまう。ならばとディーノとアントンはチョップの打ち合いからの男色殺法を繰り出すが、今林GMはアメリカの刑務所でもそれに近いことがあったんじゃないかと推測。ディーノとアントンにダメ出しする今林GMに対し、「だったらアンタがやってみなさいよ!」と言い出す。今林GMが「歴史上の人物モノマネ」として杉田玄白や小泉八雲を披露するが、怒ったディーノがナイトメアで制裁。今林GMが「菊さん、助けてー!」と絶叫すると、菊タローが突如動き出しアントンにラリアット、ディーノにドラゴンスクリューからシャイニング・菊ザードを発射。だが、カットに入ろうとしたアントンが転倒。ヒザをやってしまったアントンはギブアップする前に、菊タローが元気が出るような昔話『オカメインコ』の話をしようとしたが、アメリカで主人の帰りを待っているインコを思い出して激昂する菊タロー。アントンを目潰しを見舞うと、地獄門の体勢に入ったディーノの尻に指を突っ込み、電気ビリビリ状態に。だが、菊タローがかわしてアントンは自爆。ディーノは菊タローにハワイアンスマッシャーを狙うが、菊タローは「ハワイって言うなー!」と怒りのニークラッシャーから監獄固めを決めてギブアップを奪った。
第二試合 30分一本勝負
開始早々、ヒザへの低空ドロップキックを連打した彰人は、場外に出てポーリーの足をエプロンから外に出すと肘を落としたり、エプロンを使って痛めつける。リングに戻ろうとするポーリーに対し、なおも低空ドロップキックを見舞った彰人だが、ポーリーもヒザを狙う彰人をDDTで叩き付けるとスローパー。ロープに逃れた彰人だが、ポーリーはコーナースプラッシュからのエルボードロップ。ハンマーパンチで追い込んでいったポーリーに対し、手四つの力比べを要求した彰人。応じようとしたポーリーだが、誘いだった彰人はヒザへの低空ドロップキック。さらにヒザへのDDTからレッグスピン、レッグブリーカー。足4の字はどうにか防御したポーリーだが、くし刺しラリアットをかわした彰人は、ポーリーの左足をロープに絡ませて低空ドロップキック。さらにヒザ十字固めで追い込むが、足横須賀を狙ったところをフィッシャーマンバスターで投げていったポーリーはテーズプレスからのエルボードロップ。さらにジャンピング・ボディプレスを投下するが、カウントは2。アルゼンチン・バックブリーカーを狙ったポーリーだが、背後に逃れた彰人はヒザ裏へのエルボー。ポーリーもカウンターのラリアットを返すが、続くリバーススプラッシュをかわした彰人は俵返しでポーリーの巨体を投げる。さらに足横須賀から足4の字固め。ポーリーは悲鳴をあげながらタップアウト。
第三試合 60分一本勝負
KO-D8人タッグ選手権試合
※シットダウンひまわりボム。第4代王者組は初防衛に成功。
高木はドラマティックドリーム号に乗って入場。挑戦者組はゴング前に一斉に奇襲攻撃を仕掛けていき、試合開始。高木に対してトレイン攻撃を決めると高鹿がボディスラム。納谷がカットに入ると、岡谷と小嶋が排除するが、高木が二人にダブルラリアット。高鹿が納谷にフォアアームで向かっていくが、ビクともしない納谷はサッカーボールキック。続いて力が逆水平チョップから「死ね!」と叫んでカバー。やかんもスパインバスターを決めると、ピープルズエルボーを投下するが、高鹿がかわして自爆。しかし力がタッチを阻止し、セーバーチョップを投下。これも高鹿がかわして高木に誤爆。ランニングエルボーで力をなぎ倒した高鹿は岡谷にタッチ。ブルドッキングヘッドロックからブレーンバスターで投げた岡谷だが、カウントは2。小嶋がダイビング・ボディアタックから逆水平チョップを叩き込むが、力もカウンターの逆水平チョップを返して納谷にタッチ。コーナースプラッシュからエルボードロップを落とした納谷は、チョップで反撃していきた小嶋に強烈なキチンシンク。それでも小嶋はチョップを打っていくと、レッグラリアットを叩き込む。ここで両軍タッチしてドラゴンリングインした高木に中村がガットショット。しかし松井レフェリーが攻撃に巻き込まれ、無法地帯になってしまう。力がセーバーチョップを挑戦者組の4人に振り落とすと、高木はドラマティックドリーム号で高鹿を轢こうとするが、中村がスワンダイブ式ミサイルキックで阻止。逆にドリーム号を強奪した中村が若手組に抑え付けられた高木を轢いてみせる。そこから両軍入り乱れる中、納谷をエプロンに出した中村がドロップキック。さらに高木に619からの絶品!。コスチュームのショルダーをはずした中村は高木にハイキック。そこからコーナーに登った中村だが、高木は雪崩式ブレーンバスターからゆずポンキックを投下。しかしいまわりボムをウラカンで切り返した中村はスワンダイブ。高木はスタナーで迎撃すると、今度こそシットダウンひまわりボムを決めて3カウント。
【試合後のコメント】
納谷 え~防衛しました。僕からは特に言うことはないです。
力 今、闘病生活をしている父・百田光雄の息子として、6時半の男二世として若い選手の壁としてブチ破ることができて、父の跡継ぎとして光栄です。
やかん 高木社長とは一歳違いで僕は年下なんですけど、この3人の中では一番年上。次は自分がもっと活躍して勝利に貢献できるように頑張ります。
納谷 まだ若手に負けないですね。
やかん 負ける気はしないですね。
納谷 負けるわけにはいかないですよ。
高鹿 タイトルマッチ負けちゃったんですけど、僕が入門した時にまだ中村さんもギリギリ練習生で、岡谷さん、小嶋さんも練習生で。一緒に練習生期間やって、デビューして4戦目で後楽園でタイトルマッチをさせてもらえたのは光栄だし、負けた後で言うのもおかしいんですけど、とても嬉しかったです。ただ、次機会があれば、この4人で必ず獲りにいきたい。
岡谷 なんとか納谷さんを攻略したかったんですけど、そううまくはいかなかったですね。社長の自転車攻撃を一回、こっちのものにして流れが来たと思ったんですけど、そううまくはいかなかったです。
小嶋 中村さんがせっかく作ってくれたチャンスを……やっぱり納谷さんの壁はデカかったなと。高鹿さんもまだデビューして1ヵ月で僕もまだ4ヵ月とかだったんで、今までプロレスを何十年をやってきた社長の壁は厚かったと思いました。
中村 僕は何も言わずこの3人を集めてタイトルマッチをすると言ったんですけど勝てなかったし、やっぱ高木さんに今日負けて憎いなと思ったし。社長を越えないといけないと思いました。
拳王が登場して高木大社長にコロナ感染を謝罪! しかし高木はCyberFight Festival出場拒否の金剛に怒りの社長命令を発動! 金剛vsDDT全面戦争へ
初防衛に成功したチームサラブレッドだが、そこにNOAHの金剛・拳王がスーツ姿で登場。リング上で高木と対峙した拳王は「名ばかりの社長だけどな、アンタに言いたいことがある。この度は新型コロナウイルスに感染してご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした」と言って、深々と頭を下げた。高木は「拳王、顔をあげろ! 拳王! いいよ、顔をあげろ」と言うと、いきなりスタナーをお見舞い。そして「拳王、らしくねえな。この野郎。週刊プロレスのテメーのクソみてぇなコラムで6月9日のサイバーフェス…サイバーファイトフェスに出ないとか好きな放題言ってるけどな、みんな社員、会社中の全部このイベントに懸けてんだよ! 出ないとかナメたこと言ってんじゃねぇぞ、クソガキ。オイ、拳王! 社長として命令してやる。拳王! 金剛! 6・6サイバーファイトフェス、さいたまスーパーアリーナ大会に出ろ! 俺たちがやってやる!」と言い放つ。それを聞いた拳王は「何が社長としてだ! テメーなんかな、オイ! NOAHのこと何とも思ってねえだろ。この汚ねぇリングのDDTのことしか思ってないだろ! オイ! サイバーフェ…サイバーフェ…サイバーフェス……テメーの思いに表れてるんだよ。ちゃんとなサイバーフェスも言えない社長がいるのか? オイ! 昨日NOAHのリングに竹下があがったな。汚ねぇTシャツ着て。熱量を感じない? それはそうだろ! テメーらと闘っても熱くなれねぇんだよ! テメーらと闘うんだったらな、丸藤や杉浦のほうがいいよ。GHCヘビー級チャンピオンの武藤敬司と闘っていたほうが熱くなれるんだよ! オイ! テメーらみたいな、学芸会の延長線上でプロレスやっているような……オイ! テメーらなんかな、プロレスなんかすんじゃねぇよ! 俺たちの邪魔なんだよ! オイ! NOAHの社長とか言ってんじゃねぇよ! オイ! 金剛、サイバーフェスあがれ? 金剛の相手になる奴がいるのか! この汚っねぇDDTのリングに俺の相手になる奴なんかいねーんだよ! だからな、サイバーフェス、金剛、出ないぞ!」とまくし立てるが、そこに坂口が入ってきて拳王と睨み合う。すると高木が「6月6日、サイバーファイトフェス……DDTはいつだって闘う用意が出来てんだよ! 金剛vsDDT全面戦争、やってやるよ!」と開戦宣言して坂口と握手。
【試合後のコメント】
高木 リング上で言ったことがすべてです。サイバーファイトフェスでサイバーファイトが一丸で成功させようとしているところでアイツの好き勝手に言わせられないし、DDTをナメてんのか。バカにされて下がるような我々じゃないんで。社長権限で金剛vsDDTをやります。
坂口 人のところのリングに土足で上がってきて、詫びを入れたかと思ったらベラベラベラベラよくしゃべるな、マッシュルーム坊やは。DDTにケンカ売ってんのか? ナメんなよ、DDT。俺がそのケンカ、いくらでも買ってやる。中嶋勝彦とは一回やったことがあるけど、マッシュルーム坊や、6月6日、俺にも2人ぐらいケンカできる当てがあるので、ソイツら連れてやってやりましょうよ。
高木 今から話して誰出すか決めるので。金剛、アイツら7人全部出てこい。社長命令だ。
※拳王はノーコメント。
第四試合 30分一本勝負
3WAY6人タッグマッチ
※MADMAX。あとの1チームは佐々木大輔&遠藤哲哉&火野裕士。
DAMNATIONが入場するなり奇襲攻撃を仕掛けて試合開始。AEWに参戦し、この日が日本復帰戦となる竹下を狙っていくが、竹下が火野を場外に追いやるとMAOが飛ぶとみせかけてフェイント。そこに遠藤と樋口が入ってくると、樋口が遠藤とMAOを踏み付ける。そこに勝俣が入ってくるが。坂口が樋口と二人がかりで勝俣を攻撃。さらに飯野が勝俣にハカエルボーを狙うが、火野が背後から逆水平チョップ。しかし飯野は火野をダウンさせると、その上に勝俣をボディスラムで叩き付ける。だが、ハカエルボーはやっぱり決まらない。遠藤が勝俣を捕まえると、佐々木がドロップキック。遠藤が樋口の背後からスリーパーを決めるが、樋口は遠藤をエプロンに出す。遠藤はスワンダイブを狙ったが、勝俣がクラッカーを発射。さらに樋口にもクラッカーを発射した勝俣はクロスボディー。樋口はキャッチしてみせたが、そこに竹下がクロスボディー。竹下は佐々木にジャンピングラリアットを決めると、飯野にエルボー。飯野も逆水平チョップを返していくとバックフリップ。そこにMAOが入ってきて、竹下とダブルのブレーンバスターで飯野を投げる。坂口の蹴り脚をキャッチした佐々木だが、坂口は'飛び付き腕十字を狙う。クロスフェースで切り返した佐々木だが、坂口は三角絞めで捕獲。だが、そこに遠藤がその場飛びシューティングスター。その遠藤を樋口がぶっこ抜いてカナディアン・バックブリーカーで担ぎ上げると、さらにくし刺しラリアットからオクラホマスタンピート。コーナーに登った樋口だが、下から蹴り上げた遠藤。さらに佐々木が椅子を投げつけると、DAMNATIONはダブルの雪崩式ブレーンバスターを狙う。だが、竹下と飯野がコーナー上の3人をパワーボムで'投げると、勝俣とMAOが連続スプラッスを投下。坂口を丸め込んだ佐々木だが、返した坂口はPKからスリーパー。さらにジャンピングミドルから神の右膝を狙ったが、佐々木がかわしてトラースキック。火野のバックフリップから佐々木がダイビング・エルボードロップ。だが、樋口がブレーンクローで捕まえ、そのままブレーンクロースラム。その樋口にくし刺し攻撃を狙った火野を竹下がラリアット。樋口もぶちかましで突っ込んでくるが、竹下が火野をジャーマンで投げ捨てる。竹下と樋口がラリアット相打ちになると、火野がその二人をダブルラリアットで吹っ飛ばす。場外に出た樋口に遠藤がサスケ・スペシャル。しかし飯野が火野のスピアー。さらに竹下にもスライディング・スピアーをお見舞いするが、正調スピアーをリープフロッグでかわすと、勝俣がトラースキック。さらに竹下がザーヒーを叩き込むと、ブレーンバスターの体勢に。そこに勝俣がハイジャック式で飛び付いての垂直落下式ブレーンバスターを決めて飯野から3カウント。
マイクを持った竹下が「The 37KAMIINAのみんな、そしてDDT UNIVERSEを見ているDDTファンの皆さん、帰ってきましたー! 1ヵ月でどれぐらい変わったかは正直自分では分からんけど、間違いなくいいものを吸収して帰ってきたと思うので。The 37KAMIINA、まずは俺と勝俣でタッグリーグ。次の後楽園からタッグリーグが始まるので。結構本気で狙いにいってるよ。まだ俺らは実績作ってないからな。ちょっとダークホースとして……あまり大きな声で言われへんけど、結構本気で狙っているから。MAOとのタッグもこれからまだまだ進化していくし、今日メインに出る上野勇希とはさいたまスーパーアリーナでのサイバーフェスで、DDTvsNOAHの対抗戦に出ます。僕らにいま言えることは、信じて見ておいてもらったら大丈夫なので楽しみにしておいてください」と言うと、勝俣にリクエストして「最後、見てる皆さんも画面の奥で一緒にいきますよ! せーの、熱波WER!」で中締め。
【試合後のコメント】
竹下 AEWから帰ってきて気合いももちろん入ってたし。今年の僕のテーマは一つずつ120%、120点満点を出す。まずAEWは100点以上の点数をつけていい結果だったと思うので。次はタッグリーグ、竹下&勝俣組、The 37KAMIINA代表として。俺らの今までの100点はタッグリーグをいい試合で盛り上げることだったと思う。俺らがあのメンバーの中で優勝したら120点付けてもいいと思うので、まず次はそこですね。だからちゃんと欠場期間中に勝俣との新技もいっぱい考えて。そのうちの一つ、あれはMADMAXでいいんですか?
MAO MADMAXはあれ(両腕を上げて)じゃないですかね。
竹下 あるんや。どんな技やっけ?
勝俣&MAO みんなで抱えて…。
MAO あ、勝俣さんがXファクターで入ってきたら全部MADMAXで。
竹下 上から降ってくるのは全部MADMAX。
MAO そうしよう。
勝俣 OK。Xファクターで落ちてきたら全部MADMAX(苦笑)。
MAO ナンバリングもしないでね。
勝俣 そうそう。
竹下 今日のもMADMAXで。MADMAX増やしていこうよ。本当に期待してください、タッグリーグも。
MAO 私は今何もないんで。何もないから何か生まなきゃいけない。見ろ、あそこの(壁に貼られたプロボクサー一覧)藤岡奈穂子さんを。地元が一緒(宮城県大崎市)なので、藤岡さんのように地元で誇ってもらえるような選手になりたいと思います。
竹下 爆破ももっといったれよ。
MAO 大仁田厚を排除して俺たちが新しい爆破を作るんだ。令和の爆破は大仁田厚を排除して俺たちで作るんだ。
第五試合 60分一本勝負
DDT EXTREME級&アイアンマンヘビーメタル級両選手権試合
※プレイングマンティスボム。赤井がアイアンマンヘビーメタル級王座防衛に失敗、クリスが第51代DDT EXTREME級王座2度目の防衛に成功するとともに第1507代アイアンマンヘビーメタル級王者となる。
赤井のセコンドにはEruptionの坂口と樋口、クリスのセコンドには欠場中の高梨がつく。まずは腕の取り合いからクリスが赤井が'ロープに押し込み、離れ際にヘッドロック。ロープに飛ばして逃れた赤井だが、クリスはショルダータックル。しかし赤井もコルバタでクリスを投げ飛ばす。クリスは強引に赤井を場外に出すと、場外で蹴り合う。突進した赤井を肩口に担ぎ上げるが、背後に逃れた赤井はクリスを鉄柱に叩き付ける。さらにクリスを蹴っていった赤井だが、蹴り脚をキャッチしたクリスは肘を落とすと、赤井を場外マットに叩き付ける。赤井をリングに戻したクリスはミサイルキック。そこから変形のリバースダブルアームバーで追い込んでいったクリスだが、赤井はどうにかロープに足を伸ばす。エルボーで向かっていった赤井はブレーンバスターを狙うが、ソバットで防御したクリスはロープへ。ビッグブーツで迎撃した赤井だが、クリスもフロントキックを返してブレーンバスターの体勢に。しかし逆に投げた赤井はクリスをエプロンに出してビッグブーツ。場外に落ちたクリスに対し、エプロンからランニングローを叩き込んだ赤井はクリスをリングに戻して蹴りまくる。JKからの新人賞はかわしたクリスだが、赤井はランニング・ビッグブーツからスリーパー。そのまま立ち上がったクリスはコーナーに叩き付けて脱出。しかし赤井はダイビング・クロスボディー。キャッチしたクリスはみちのくドライバーIIで叩き付けるとデス・バイ・ロール・アップ。ロープが近かったため助かった赤井だが、頬を張り、顔を踏み付けて挑発したクリス。怒った赤井は張り手を連打するが、ジャンピング・フロントキックからコーナー下でストンピングを見舞ったクリス。すると赤井はグーパンチ一閃。さらに左右のワンツーからコーナー下での踏み付けをお返し。これにはクリスも思わずダウン。赤井は新人賞をブチ込むが、カウントは2。ニーリフトから飛び付いた赤井はリーマン銀河に捉える。そのまま反転して押さえ込むが、カウントは2。ここでケツァル・コアトルを狙った回だが、垂直落下式ブレーンバスターで切り返したクリス。カウント2で返した赤井だが、クリスはプレイングマンティスボムの体勢に。しかし赤井はウラカンで切り返すと、今度こそケツァル・コアトル。決まったが、ダメージでカバーにいけない。うつ伏せのクリスをひっくり返してどうにかカバーしたが、カウントは2。切り札が決まらなかった赤井だが、必死の形相で胴絞めスリーパーに。強引に立ち上がったクリスは何とか丸め込んで脱出すると、ハイキックから十字架固め。カウント2で返した赤井だが、クリスはそのままグラウンド卍へ。そこからゴライアスバードイーターのようなストレッチ技にスイッチしたが、赤井の足がロープに届く。クリスは赤井の右肩にショルダーをぶつけるが、赤井はミドルキック。クリスはショルダーアームブリーカーを決めるが、赤井もハイキックで応戦。クリスの右腕を蹴りまくった赤井だが、クリスはアッパーカットパンチ。赤井は張り手からロープに飛ぶが、クリスは飛びヒザで迎撃すると、プレイングマンティスボム。これも首固めで切り返した赤井だが、またも飛びヒザを見舞ったクリスは今度こそプレイングマンティスボムを決めて3カウント。
死力を尽くした両者は両ヒザをマットについたまま握手をして健闘を称え合った。クリスはこれでEXTREME級とアイアンマンの二冠王者となった。
【試合後のコメント】
赤井 アイアンマンを獲られてしまったんですけど、自分なりにDDTらしさをずっと考えていて、今日クリスと闘って前哨戦から自分をイチ選手として見てくれて。女子だからとよくも悪くもいろんな特別扱いだったんですけど、クリスはイチ選手として接してくれて、クリスならDDTを任せられると思いました。自分自身、力がないところも試合中に感じて。でもセコンドで坂口さん、樋口クンもいてくれて、対戦相手のセコンドには高梨(将弘)さんもいて。時代は進んでいるようやけど絆やDDTの古き良きものがあのリングにあった気がしました。クリスはDDTにわりと最近来たと思うんですけど、誰よりもDDTのことを客観的に考えてて、クリスからすっごいDDT愛を感じました。DDTに対する愛は負けないと思っているので、アイアンマンはなくなっちゃたんですけど、何回も何回も挑戦して。EXTREMEのベルトも諦め悪いんですけど、懲りてないので。これで終わらないです。
――フックの連打は?
赤井 あれはナチュラルですかね。でもおウチはプロレスよりもボクシングなので。素手で人を殴ったのは初めてな気がして、拳に骨を感じました。
クリス アカイサン、スゴイ。今日も素晴らしい闘いをしたので、このベルトを奪ってしまったことに申し訳なさすら感じるけど、彼女がこのベルトを失った代わりに今日の試合で何かを得られたのなら、ひじょうに僕も嬉しい。もし、普段見ないアカイサンの一面が今日いろいろ出ていたのなら、それを引き出せたことは非常に光栄に思います。プロレスは僕にとってずっと夢だったんだけど、まさか2つのベルトを抱えることができるなんて思ってもみなかった。僕はもうすぐ30歳になるし、毎朝起きてEXTREMEのベルトを見るたびに勇気や希望が湧いてくるし、今や毎朝起きるたびに2つのベルトを見ることができる。明日は浜松頑張ります。明日もアカイサンと試合だね。アカイサンだけじゃなくEruptionも今日怒っているかもしれない。明日はボコボコにやってくるかもしれないけど、僕は粛々と帰ってコスチュームを洗濯して明日に備えるだけだ。
セミファイナル 30分一本勝負
マイクを持った平田は「今日はある男の首だけを狙ってきた」と言い出す。てっきり秋山かと思ったら、6・6HARASHIMA戦で秋山のセコンドにつく大石の首を狙うという。しかし、そんな平田を無視して秋山とHARASHIMAの先発で試合開始。腕の取り合いで互角の展開を見せると、平田が大石を指名。大石がアキレス腱固めに捉えると、平田はタップするが、大鷲がレフェリーの目を背ける。岡田がストンピングからニークラッシャーを決めると、秋山がリングイン。思わず正座した平田に握手を求めた秋山。「いいんですか?」と笑顔で握手した平田だが、秋山は平田を場外に投げ捨てると痛めつける。平田をリングに戻した秋山はサソリ固め。タップする平田だが、またも大鷲がレフェリーの目を背ける。放送席を指差して「お前らも見てるだろ!」と抗議する秋山だが試合続行。すると平田は岡田にコルバタを決めて、大鷲にタッチ。ビッグブーツでの大鷲無双から秋山をドラゴンスクリューで投げていった大鷲は、岡田のエルボーを受け止めると逆水平チョップ。しかしブレーンバスターを狙った大鷲を逆に投げた岡田は秋山にタッチ。HARASHIMAが入ってきてエルボーの打ち合いに。そこからHARASHIMAはジャンピングハイ、串刺しフロントキック、ファルコンアローと決めていくと、ミドルキックを連打。山折りを逃れた秋山はカウンターのラリアットからランニングニー。さらにエクスプロイダーで投げるが、返す刀でHARASHIMAはその場跳びの蒼魔刀。ここで両軍タッチして大石と平田がリングイン。平田のベースボール・スライドをかわした大石が突進するが、平田は奇跡を呼ぶ一発逆転首固め。間一髪で岡田がカットすると、岡田のスライディングキックから大石が丸め込む。カウント2で返されると、大石はミラクルエクスタシーを狙ったが、平田はコーナーに押し込むとHARASHIMAと大鷲がトレイン攻撃からDISASTER連携。そのままHARASHIMAは秋山にプランチャを狙ったが、秋山はニーリフトで迎撃。その間に平田が奇跡を呼ぶ一発逆転首固め2連発。2発目を首固めで切り返した大石だが、カウントは2。ならばと大石はブルーダリアを決めて3カウント。試合後、秋山とHARASHIMAは睨み合った。
【試合後のコメント】
HARASHIMA 今日はDISASTER BOXとして準烈と闘って。僕は前哨戦という形で。
大鷲 正直、この3人だと平田が荷物になると思った。コイツをいかに排除するかを考えていたけど、コイツ頑張りましたよ。この頑張りは我々2人も6月6日、HARASHIMAさんの勝利をちょっとでもサポートしたい、その気持ちの表れです。6月6日、我々はHARASHIMAさんを全面サポートします。
HARASHIMA ありがとうございます。秋山さんとたくさん当たって、お互い踏み込ませない場所を今日も感じながら。でも今日は顔面にいいヒザをもらったので、やり返しますよ。ヒザの使い方にはこだわりがあるので。今日もらった分、ガッチリとやり返します。火、着きましたよ、益々!
秋山 やるたびに彼は面白い選手だよ。6月6日まで前哨戦はあと一つ? そこで全部見ないといけないな。まあ俺は見せないけど。
――三大タイトルマッチも出揃って比較されると思います。
秋山 されるでしょうね。それは当たり前のことで。もちろん全部に勝つつもりでいくし。自分を上げないといけないし、DDTを上げないといけないし、サイバーファイトも上げないといけないし。たくさん使命がかかっているけど、竹下は昨日(ノア)いったと思うけど、清宮もプロレス界どうのこうの言ってたけど、オマエらプロレス界のこと考えなくていいから。清宮って何年? だいたい4年ぐらいでプロレス界のこと考えるって言わせている団体もどうかと思うよ。あんなの「思い切りやれ」と、「竹下、上野をやっつけて来い」と。「団体どうのこうの、プロレス界どうのこうのオマエら関係ない。思い切りいってこい」って言うぐらいじゃないとさ。俺はそう思うよ。ノアさんの思うことは俺は知らないけど、俺がそこにいたら「プロレス界のことを考えるな。そんなの後から付いてくるんだから思い切りやれ」と。その点では竹下。「目の前のやつを倒す」。俺はあれが一番若者らしくてよかった。俺は竹下にいろいろ手厳しいことを言ったけど、今回のあの言葉、あれでいいんだよ。目の前のヤツに勝つ。それだけでいいよ。それだけでいい。
――武藤vs丸藤戦への対抗心は?
秋山 それはもちろんありますよ。武藤さんも、丸藤もそうだし。みんなに負けたくない、その日一番の試合をしたいと思うだろうし、俺もそうだし。結果どうなるかわからない。もしかしたらダメになるかもわからない。でもみんながその日一番の試合を狙っていったら絶対にいい大会になるから。「俺は第1試合だから1試合目の試合をしよう」。そんなんじゃなくて、みんながメインを取る、今日この日一番の試合だったと言われるぐらいみんながやれば絶対にいい大会になるから。みんながそういう気持ちで。もちろん俺もそう。俺は今これ(ベルト)を持ってて、DDTのチャンピオンで代表で…外様だけどな! でも俺はDDTのいろんなものを背負っていくつもりだから。負けられないし、負けないし、もちろん武藤vs丸藤にも女の子たちにも負けたくないし。そのつもりでいく。みんなそれぐらいの気持ちでいってもらいたい。
メインイベント 60分一本勝負
DDT UNIVERSAL選手権試合
※WR。第4代王者が5度目の防衛に成功。
高尾はセコンドのDAMNATIONメンバーに向かって「下がって大丈夫」と言って介入をさせない様子。上野がジリジリと距離を詰めると、下がってロープエスケープしジラす高尾。ヘッドロックに捉えた上野をロープに振った高尾だが、上野はショルダータックル。そこからお互いの相手の攻撃をかわすが、上野はダブルニーを投下。ショルダースルーで上野をエプロンに出した田じゃ雄だが、ロープで逆上がりして戻った上野はヘッドシザースで高尾を場外に落とす。しかしプランチャをかわした高尾は場外でDDT。リングに戻ってきた上野の顔面に、低空ドロップキックを叩き込んだ高尾は首4の字で捕獲。ロープに逃れた上野はエルボーで向かっていくが、高尾はサミングからコーナー下で顔面を踏み付ける。さらにレッグドロップを落とした高尾は、ボディスラム2連発からしつこく何度もカバー。さらに上野をロープに走らせ、カウンターエルボーからマフラーホールドで追い込んだ高尾は、ブレーンバスターの体勢に。踏ん張った上野は何とか逆に投げていくと、くし刺し攻撃を狙う。蹴りで迎撃した高尾はコーナーからダイブするが、ドロップキックで迎撃した上野はリバーススプラッシュ式ダブルニーを投下。ブリザードを狙った上野にサミングを見舞った高尾は、バッククラッカーからダイビング・フットスタンプ。トラースキックをキャッチした上野だが、高尾はジャンピングハイ。しかし上野はカニ挟みで倒すと、後方からランニング・ヒップトス。高尾が場外に出るとトルニージョを投下した上野は、高尾をリングに戻しておっぴろげアタック。さらにノーザンライトボムで落とすと、フロッグスプラッシュを投下。しかし剣山で迎撃した高尾はボディへエルボー。悶絶する上野に「どうした? そんなものか」と挑発していく高尾に対し、上野は強烈な張り手。そこからコーナーに追い詰めてエルボーを連打すると、止めるレフェリーも突き飛ばすキレっぷり。しかし急所を蹴った高尾は上野の頭にストロングゼロをかけてなおも挑発。上野は冷めた表情で前蹴り見舞っていくが、高尾はフラップジャックでコーナーに叩き付けると、くし刺しシャイニング・ウィザードからディープインパクト。そこから胴絞めスリーパーに捉えた高尾だが、上野はロープに脱出。15分が経過し、高尾はシュバインで叩き付けるとマッドスプラッシュを投下。今度は上野が剣山で迎撃し、そこからウラカンホイップで高尾を場外まで投げ飛ばしてからコーナーに登っていく。しかし高尾は足を掴んで引っ張り落とす。上野はバックブリーカーで叩き付けると、高尾が持ち出したストロングゼロを手に取るが、自らの頭に残っていたストロングゼロを全部かけると、入場ゲートの上に登っていってケブラーダを発射。これがクリーンヒットし、グッタリする高尾をリングに戻した上野はコーナーの上から高尾を引っ張りあげて、コーナーにカッターで叩き付ける。さらに背後からミサイルキックを発射した上野は、ハーフネルソンスープレックスでカウント2まで追い込む。続くBMEをかわした高尾はラ・マヒストラルを狙ったが、押し潰した上野はウラカン。だが、高尾は公認エンドレスワルツへ。キックアウトした上野の顔面にトラースキックをブチ込んだ高尾だが、ダブルダウン状態に。20分を経過し、両者は起き上がりながらエルボーの打ち合いに。上野の渾身の一発にヒザをついた高尾。すると上野は下から高尾を蹴り上げ、引っ張り起こす。怒った高尾は強烈なエルボーから上野を蹴り飛ばすと、なおもエルボー。左右のエルボーからジャンピングエルボーで上野をエプロンに出した高尾は、コーナーからダイブして断崖式ディープインパクト。パーフェクトドライバーで追い込んだ高尾はジントニックを狙ったが、丸め込みで切り返した上野。カウント2で返した高尾はローリングエルボーを狙ったが、延髄斬りで迎撃した上野はブリザード・スープレックス。続くWRを踏ん張った高尾は強引にジントニックを狙うが、上野も必死に防御。ならばとリバースゴリースペシャルを狙った高尾だが、落とされる前に着地した上野はストレッチボムで叩き付ける。カウント2で返されると、ここにきて打点の高いドロップキックから、必殺のWRを決めて3カウント。
エンディング
上野が次の挑戦者に彰人を指名! 5・29博多大会でのUNIVERSAL選手権が決定!
グッタリと倒れる高尾は、ポーリーの肩を借りて引き上げていく。ベルトを受け取った上野がマイクを持って「ヤバイ! あー、キツイ。……会場にはみんなは来られなかったけど、今日はむしろ1席も空けずにみんなが観てくれていると思って頑張り過ぎちゃいました。ありがとうございます、勝ちました! 高尾さん! 高尾さんに謝らないといけないことがあります。『楽しまない』って言ってたのに、途中からすごく楽しかったです。またお酒ください。勝利の酒かけありがとうございました。またお願いします」と言うと、今林GMが「誰か闘いたい相手はいますか?」と聞かれる。実は一人いるという上野は彰人を指名。そこに呼び込まれた彰人に対し、上野は「いまは無観客。会社も選手もしんどいと思って、そんな状態で副社長の彰人さんと……もっともな理由を考えようとしたんですけど、そんなことはまったくなくて。彰人さんのDDTフーズ、元店長代理として役割を与えてくれたんですけど、彰人さんは『俺もサポートするから』って言って、一向に対処してくれない。『イベントをしてくれ』とだけ言う。そんな彰人さんとのやり取りは副社長というよりも、彰人さんとは何だか……近いようで遠いまま今日までずっと来てて。このベルトを懸けて、もっともっと近付きたい。近付いて……近づき合いましょうよ」とアピール。それを聞いた彰人は「寄り過ぎだよ! もうちょっと向こう行って! UNIVERSE観ている人にDDTフーズのこと言ったって分かるわけないでしょ! そもそもその丸投げはDDTの文化だよ。高木さんが僕に丸投げして、それを僕がキミたちに丸投げしただけだから、これは社風だから受け入れてもらっていいですか? そもそも今日、UNIVERSALに僕のことを指名してくれて、俺は本当にありがたいと思っています。だって僕はもうキミたちにはもう敵わないと思っていますから。だからUNIVERSALにも自分から名乗りをあげることはなかったし、こうやって言ってくれなきゃ挑戦することもなかった。ありがとう」と言い出す。上野が「敵わないと思っているのなら、どうぞお帰りください」と彰人の指名を撤回するような素振りを見せると、彰人は「何か勘違いしてるね。敵わないと言っただけで、僕は勝てないとはひとことも言ってないですから! 上野君、キミはそのUNIVERSALに相応しいチャンピオンだ。万人に受ける、万国に受けるプロレスをやってくれている。けど僕はデビューしたときから人の足を恐し続けて10数年。キミが味わったことがないプロレスが、僕にはあるんです!」と自信を覗かせる。それを聞いた上野は「残念ながらそれは言い方を変えただけで敵わないも勝てないも一緒ですから。僕も絶対に自分が敵わない相手を挑戦者に指名するわけないですから。それが分かってくれれば、ぜひやりましょう。たぶん敵わないと思いますけど」と、改めて彰人を挑戦者に指名。彰人が「敵わなくてもいいよ。勝つから」と言うと、今林GMは日程的に東京で組むのが難しいので、5・29博多大会でのタイトルマッチを提案。両者がこれを受け入れたため、上野vs彰人のUNIVERSAL選手権が決定した。最後は上野が「こんな状況でもプロレスをさしてくれるみんな、こうやって観てくれるみんな、本当にありがとうございます! そしてセコンドについてくれた三人、本当にありがとうございます。竹ちゃん、おかえり! みんな、俺たちはハッピーな熱を持って、もっといろんなところに行って、いろんなところに届けましょう! キツかったけど防衛出来た、防衛戦も決まった! みんなまた見てね。本当にありがとうございます。みんな今日はありがとうございます!」と叫び、The 37KAMIINAのメンバーと共に無観客の後楽園大会を締めた。
【試合後のコメント】
彰人 まあ、ああやって上野から「彰人さんと試合をしたい」と指名してくれたことはホントに光栄だし。さっきリング上で言った通り、サウナ部の連中にはかなわないと思っていました。それはただ、身体能力とかスタミナ、運動神経の部分でかなわないと思っているだけで、プロレスはそれだけじゃないから。彼らは自分の身体能力を生かしてプロレスをずっとやってきた。でも、僕は逆にデビューしたときから、自分はああいうレスラーにはなれないってわかっているから、ずーっと自分の特徴である足攻めを磨き続けて、今ここまでやってきていて。彼はたぶんそのプロレスを、本気のそのプロレスを味わったことがない。彼はそれに対抗できるのかなって僕は言いたいし。ユニバーサルっていうベルトは直訳すると、万国に通用する、万人受けする国際的なもの。もちろん上野はトータルで見たら、ユニバーサルに相応しいレスラー。けど、僕も身体能力とかはないかもしれないけど、足攻めという技術だけだったら世界に通用すると思っているから。ああやって指名されて、自分と同じ世代の翔太さんや高尾がこうやって負け続けてる以上、世代的なものでも悔しいことがあるし、ここでアイツにちょっと足を止めてもらおうかなと思います。
上野 キツイ。ホントに楽な試合なんてない。お客さんがいなくてもUNIVERSEで見てくれて、会場にいなくても、こんなにもプロレスは痛くて楽しいんですね。あ~高尾さん、楽しまないって言ったけど、楽しかった、面白かった。キツイですけど、こんなに楽しいならまたやりましょう。次の挑戦者は彰人さん。いろいろカッコイイ理由は考えついたんですけど、本当はもっと個人的な理由で。僕があまり知らないタイプのレスラーですからね。でもね彰人さん、どんな理由だろうが、対戦相手にかなわないなんて言ってたら、もう僕はかなっちゃいますよ。残念ながら彰人さんがもう勝つことはないです。僕は彰人さんを乗り越えて、彰人さんを楽しんでこのベルトを防衛して。彰人さんの面倒くさいところ、嫌いです。お客さんもまた見に来てくれたら嬉しいです。福岡・博多、待っててね。
高尾 俺の勝ちか? 何度目の防衛だ?………無視か! やっぱ俺とDAMNATIONは嫌いか! それでも無視か! 負けたヤツに用はないか! 俺はもう飲むよ! これ(ストロングゼロ)を飲むの忘れていたから負けただけだ!(一気に飲み干して)これでもないか? 帰っていいか? 帰るぞ! 俺の勝ちだ!